白い部屋の最高傑作、ボーダーにて   作:齏琥梦

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B級ランク戦ROUND1 柿崎隊VS影浦隊VS弓場隊②

完璧万能手(パーフェクトオールラウンダー)、綾瀬川清澄。

最大射程35mの旋空弧月と、リアルタイムで弾道を引く変化弾(バイパー)

そしてそこに狙撃と合成弾が加わる。

まさに完璧万能手(パーフェクトオールラウンダー)

 

その最大の強みは、手数の多さ。

 

それに勝つための戦略、それは至極単純。

 

意識外からの狙撃。

 

そしてもう1つ。

 

何もさせない事。

 

 

奇襲による早期決着。

 

 

早撃ちが売りの弓場は拳銃を抜く。

 

 

 

 

しかし、目前まで迫った横薙ぎの旋空が弓場の視界を割る。

 

 

 

 

 

「っ?!」

 

 

…それは偶然だった。

決着を焦った弓場は足元のマンホールに足を滑らせる。

 

 

だからこそ、弓場は紙一重で旋空を避ける。

弓場の頭上スレスレを通り抜けた弧月は、弓場の後ろの建物を切り倒す。

 

 

弓場は直ぐに片手を突いて、もう片方の手で綾瀬川目掛けて、アステロイドを発砲。

 

綾瀬川は、シールドで受けながら、体勢を低くして弓場との距離を詰め、弧月を振り下ろす。

 

弓場は上体を反らして避けると、綾瀬川に回し蹴り。

 

綾瀬川は片手でそれを受ける。

 

──

 

『ここで中央に向かう弓場隊長と、綾瀬川隊員が衝突!綾瀬川隊員の旋空一閃!弓場隊長はギリギリでそれを避けました!』

 

『まあ偶然だねー。』

 

──

 

 

「今ので落としたと思ったんだがな。…演算をミスったか。」

 

そう言って綾瀬川は視線をマンホールに落とす。

 

「今日の俺はどうやらツイてるらしい。…バケモンが。どんな抜刀速度してやがんだ?あァ?!」

 

弓場は足を下ろすと、その足を軸にし、もう一度蹴りを叩き込む。

綾瀬川は、クロスした腕で受け、後ろに飛んで受け流すと、トリオンキューブを生成する。

 

「…バイパー。」

 

「!」

 

綾瀬川の背後。

トリオンキューブが生成される。

 

「させねェよ…

 

 

…トノ!」

 

 

『了解。』

 

弓場は外岡の名前を叫びながら拳銃を抜く。

 

 

 

「ウチのオペレーターを舐めないでください。射線はもう知ってるんですよ。」

 

そう言いながら綾瀬川は横目で、離れたビルにに視線を向ける。

 

極小に固められたシールド。

 

それが、外岡の放ったイーグレットを弾く。

バイパーは細かく分割され、弓場の弾を撃ち落とす。

 

 

「あとは弾道を演算すればいい。」

 

バイパーとアステロイドはお互いに相殺し合う。

 

 

 

「メテオラ。」

 

地面を抉るメテオラ。

 

視界を奪う。

 

「ちっ...ヤロォ…!」

 

弓場は土埃の中、レーダー便りでアステロイドを放った。

 

土埃の中、綾瀬川の反応がレーダーから消える。

 

 

『バッグワームか…トノ!見逃すんじゃねェぞ!』

 

『了解ッス!』

 

外岡のスコープには、土埃から距離を取った綾瀬川が映る。

その手は弧月に添えられていた。

 

『弓場さん!弧月です!旋空来ます!』

 

外岡はそう叫んで、綾瀬川に照準を合わせる。

弓場は旋空を警戒し、下がり警戒する。

 

 

 

(あれ…?俺…位置変えたよな…?)

 

 

 

スコープ越しに綾瀬川と目が合う。

 

 

「っ?!…ありゃ…?」

 

外岡は慌てて発砲。

しかし、読まれていたそれは当然防がれる。

 

そして、バッグワームを解除した綾瀬川はイーグレットを取り出し、外岡に向けた。

 

『…ハハ…マジか。

 

 

…すんません、弓場さん。』

 

 

そのまま、綾瀬川のイーグレットが火を吹き、外岡の額を撃ち抜いた。

 

 

──

 

『綾瀬川隊員のイーグレット狙撃炸裂!外岡隊員緊急脱出!初得点は柿崎隊!』

 

『さっすがー!』

 

榎沢は嬉しそうに言った。

 

『…綾瀬川の数少ない弱点と言えば意識外からの狙撃だ。

 

 

…だが…』

 

──

 

弓場は目の前で外岡を撃ち抜いた綾瀬川を見て、内心冷や汗を流す。

 

柿崎隊オペレーター、宇井真登華。

 

綾瀬川の下で、各マップの射線を研究し、その後は他隊に積極的に足を運び、機器操作技術や、オペレーターとしての指揮、あらゆる技術を学んだ。

 

宇井の射線管理能力、そして綾瀬川の演算で弾き出した狙撃手の移動先。

それにより綾瀬川には最早狙撃は通じない。

 

弱点であった遠距離からの攻撃は宇井のサポートにより弱点ではなくなってしまった。

それどころか、そこからカウンターで狙撃される始末。

 

これがB級1位、柿崎隊エース、綾瀬川清澄と、オペレーター宇井真登華の連携。

 

「なるほどなァ…なるべくして1位になりやがったわけか。」

 

 

 

 

『真登華、狙撃がないならもう大丈夫だ。』

 

宇井にそう告げて綾瀬川は弧月と、トリオンキューブを構える。

 

『もー、超疲れた…。』

 

宇井はぐったりと椅子に腰掛ける。

 

『おい、隊長達援護してやれよ…。』

 

『うわ、ひっどい清澄先輩。せっかく後輩が全力でサポートしてあげたのに労いの言葉もない訳ー?』

 

『へいへい。

 

 

…助かった、真登華。隊長達の方、頼んだぞ。弓場さんは手が掛かりそうだ。』

 

『はーい。』

 

宇井は嬉しそうにはにかむと、座り直し、モニターに視線を戻した。

 

 

──

 

『一方のマップ中央。柿崎隊の3人が合流しました!』

 

『影浦先輩が中央に降下しているので迎え撃つか、綾瀬川先輩の方に合流するかですね。帯島さんも弓場さんの援護に走ってますから。』

 

『あたしだったら綾瀬川センパイのとこには行かないかな。』

 

ようやくまともに解説しだした榎沢はそう告げる。

 

『なんで?』

 

時枝が尋ねる。

 

『だって綾瀬川センパイなら1人でもどうにかできるし。それだったら上から来てるえっと…ボサボサの人とやり合って1点取った方がいいでしょ。』

 

──

 

『弓場隊は清澄に任せる。やれるな?清澄。』

 

柿崎は綾瀬川に通信を入れる。

 

その言葉に綾瀬川は息を吸い、弧月を構え直す。

 

『了解。』

 

 

「俺たちはカゲとゾエをやるぞ。」

 

「「了解!」」

 

『真登華は絵馬の射線管理だ。やばそうなら清澄を援護してやれ。』

 

『りょーかい。』

 

──

 

『榎沢さんの予想通り、柿崎隊は影浦隊と交戦するつもりみたいですね。』

 

『影浦と北添はボーダーでもトップクラスの攻撃手と銃手だ。B級1位になったとはいえ影浦隊の2人は格上だ。それに東では絵馬が目を光らせている。』

 

『では、風間隊長は影浦隊が勝つと?』

 

 

『さあな。それは決着の時まで分からない。』

 

そう言って風間はうっすら笑みを浮かべると、モニターに映る照屋に視線を向けた。

 

──

 

3発の弾が空に打ち上がる。

 

「!、来たぞ、ゾエのメテオラだ。」

 

『絵馬くんの射線は私に任せて。』

 

『助かるぜ…真登華。』

 

「隊長。」

 

「ああ。」

 

柿崎はそう言ってレイガストを構え、地面に手を置く。

 

 

「エスクード。」

 

3人を囲むように大きな盾が地面に現れる。

 

少しして、北添のメテオラが着弾。

爆風に顔を覆いながら、来るであろう敵に警戒する。

 

爆風を切り裂くように、スコーピオンが伸ばされる。

 

柿崎はそれをエスクードで受ける。

 

 

「ハッ、綾瀬川のヤローがいねえのは残念だが…おもしれぇ。3人まとめてぶっ潰してやるよ。」

 

 

獰猛な笑みを浮かべ、B級最強の攻撃手、影浦雅人はスコーピオンを伸ばした。

 

 

──

 

『マップ北から降下していた影浦隊長と柿崎隊が衝突!』

 

『北添先輩の援護もありますからこれは読めませんね。』

 

『ふーん、これが…チーム戦…か。』

 

榎沢はぶっきらぼうに呟くと、棒付きの飴玉を口に運ぶ。

 

『榎沢さんは今回が初めてだもんね。』

 

 

 

 

『…まああたしは1人で良いけど。』

 

酷く冷えきった声でそう言うと、咥えていた飴玉を噛み砕いた。

 

──

 

「チイッ…!!」

 

影浦のスコーピオンは、柿崎のレイガストに弾かれる。

 

「メテオラ。」

 

エスクードの裏に隠れた照屋はトリオンキューブを分割し、影浦目掛けて放つ。

 

爆風をシールドで覆いながら、影浦は後ろに飛び退く。

 

それに合わせて、影浦の周りにグラスホッパーが展開される。

そして、巴がグラスホッパーの間を行き来しながら、影浦目掛けてアステロイドを発砲。

サイドエフェクトで弾道を読んだ影浦はシールドで受けつつ、避ける。

 

「エスクード。」

 

巴の相手をしている間に、柿崎は照屋と影浦を直線で結ぶように、エスクードで囲む。

 

 

「旋空弧月。」

 

 

三つ編みの髪を振りながら、照屋は弧月を抜刀。

 

 

影浦はジャンプでそれを避けると、照屋にスコーピオンを伸ばした。

 

 

「っと…。文香、守りは任せろ。遠慮せず行け。」

 

「了解!」

 

それを柿崎がレイガストで弾く。

 

『!、隊長、北添先輩が来ます!』

 

空中からの攻撃兼、北添の接近を警戒していた巴の視界にバッグワームをつけた北添が映った。

 

北添は、こちらにアサルトライフルを向けると乱射。

 

高いトリオンから放たれるアステロイドは柿崎のエスクードを削り始める。

 

 

「ちっ、おせーぞ、ゾエ。」

 

「ごめんごめん。狭い道ゾエさんのお腹引っかかっちゃって。」

 

「痩せろや。」

 

そう言いながら影浦はスコーピオンを構え直す。

 

「手強ーぞ。」

 

「みたいだね。」

 

絵馬の射線も宇井が目を光らせている。

 

 

 

「ハッ…おもしれぇじゃねえか。」

 

 

そう言って影浦は笑みを見せる。

 

 

「畳み掛けるぞ、文香、虎太朗!」

 

「「了解!」」

 

そうしてB級トップチームの二部隊はぶつかり合う。




あとがきに書くこと募集しようかな。

各キャラからの印象&各キャラへの印象

弓場拓磨→化け物。B級トップ万能手。
外岡一斗→当たる気がしない。

弓場拓磨←No.2銃手。ヤクザ。
外岡一斗←真登華のおかげでやりやすい。

感想、評価等お待ちしております。

幕間何読みたいんじゃワレェ!

  • 誰かの独白。多分榎沢か三輪。
  • 掲示板形式のやつ。(作者無知)
  • 日常小話。
  • if(綾瀬川VSボーダー)
  • 住民税高すぎ。
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