白い部屋の最高傑作、ボーダーにて   作:齏琥梦

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投稿遅くなりすいません。

さて、記念すべき100話目となります。
ここまで投稿出来たのも、読んでくださる読者様とハーメルン運営様のおかげです。
感謝してもしきれません。
返せることと言えば投稿することだけですので、どうにか完結まで持っていきたいと思います。
いつになるか分かりませんがw
これからも「白い部屋の最高傑作、ボーダーにて」をよろしくお願い致します。



…ちょっと賛否両論ありそうな話になります。
最後の方ですね。

アンケート回答の為、この話のあと2話ほど話を挟んでROUND2に行きます。
回答の御協力よろしくお願い致します。

どっちでもいいが1番困るんだよなぁ…(←選択肢作ったのお前だろ。)


まあたぶん、好きに書きますよw


ROUND1を終えて

今シーズンが開幕した、B級ランク戦。

 

デビュー戦にも関わらず、元上位部隊を1人で全滅させ、諏訪隊を上位に導いた、天才銃手、榎沢一華。

そして、ボーダートップクラスの点取り屋2人を圧倒し、柿崎隊を勝利に導いた、ボーダー2人目の完璧万能手(パーフェクトオールラウンダー)、綾瀬川清澄。

 

初日から大きな盛り上がりを見せた、B級ランク戦だったが、大トリが残っていた。

 

玉狛第二。

支部でありながら、ボーダーの3つの派閥の一角を担う、少数精鋭、玉狛支部。

 

そこの2つ目のチームともなればいやでも注目を集めるだろう。

 

 

 

 

『こ、ここで試合終了…!8対0対0!』

 

 

 

 

 

記者会見で一躍話題となった三雲修。

A級の攻撃手、緑川駿に勝ち越し、白い悪魔と恐れられる空閑遊真。

玉狛の大砲、雨取千佳。

 

その3人を有する新鋭部隊は、柿崎隊、諏訪隊を上回るほどのインパクトを残し、中位に駆け上がってきた。

 

 

 

──

 

「凄かったね、綾瀬川。」

 

オレの弧月を受けながら、友人である、B級2位二宮隊の攻撃手、(つじ)新之助(しんのすけ)はそう言った。

 

「まあカゲさんとは飽きるくらいランク戦してたからな。」

 

そんな注目にも特に興味が無い。オレはいつも通り、ランク戦ブースでランク戦仲間と鎬を削っていた。

 

辻にそう返すと、オレと辻は鍔迫り合いをする。

 

「俺も分析されてるって考えると複雑な気持ちだけどね…。」

 

「何を今更。それに辻の弧月は参考になる。弧月1本であれだけ援護出来るのはすごいと思うぞ。」

 

そう言って俺は、辻の弧月を上に弾くと、弧月を消す。

振り下ろした辻の弧月を、右手を抑えることで受け止めると、逆手で再出力。

辻のトリオン体を切り裂いた。

 

 

 

 

「マスタークラスに行ってるってだけでオレにとっては警戒に値する。これからもどんどん盗ませてもらう。」

 

「よく本人の前でぬけぬけと言えるよね…。」

 

「お前は援護寄りだからな。早めに仕留めといた方が得策だろ。…まあ文香がいれば何とかなりそうだ。」

 

「…ほっといてよ。」

 

辻はそう言って頬を赤めてそっぽを向いた。

 

そんな話をしながら、出水、米屋の元に戻る。

 

「よ、おつかれー。次俺なー、綾瀬川。」

 

そう言って米屋がオレに肩を組んでくる。

 

「へいへい。…そう言えば駿はどうしたんだ?」

 

「あー、あいつは白チビんとこ。」

 

白チビ…?

 

 

「…ああ、例の新入りか。」

 

「お、弟が取られて寂しいのか?」

 

「まあ…ちょっとはな。」

 

米屋に図星を突かれてオレは頭を搔く。

 

「そこは否定しろよ…。」

 

出水が呆れたようにそう言った。

 

「まあ、あれだけ注目を浴びれば駿が興味を持つのも当然っちゃ当然か…。同じスコーピオン使いだし。」

 

そう言ってオレはお茶のキャップを開けると、口に流し込む。

 

 

 

出水、米屋、辻がなにか言いたげな目でこちらを見ていた。

 

 

「?…どうかしたか?」

 

「いや、綾瀬川も人の事言えないからね?ROUND1で影浦先輩と弓場さん落としといて何言ってんの?」

 

「無頓着っつーかなぁ…?」

 

「2人目の完璧万能手が何言ってやがんだ。」

 

「いや、別に騒がれてないぞ?」

 

「よく言うぜ。周りの視線見てみやがれよ。」

 

C級隊員だろう。

こちらを興味深そうに見ていた。

 

 

「帰りたくなって来たんだが…。」

 

そう言っているとC級とは違う、帽子を被った見覚えのある隊員がこちらに歩いてきた。

 

「よう、探したぞ、綾瀬川。」

 

何やら不敵な笑みを浮かべてこちらに近づいてきたのは、荒船隊隊長、荒船(あらふね)哲二(てつじ)だった。

 

「どうも。オレは今から帰るとこなんでお暇しますね。」

 

そう言ってオレは荒船の横を抜ける。

 

「まあ待てよ、綾瀬川。」

 

そう言って荒船はオレの襟首を掴む。

 

「…何か?」

 

「なに、取って食おうって訳じゃねえんだ。聞いた話によりゃお前…

 

 

 

…完璧万能手になったらしいな。」

 

やっぱりか。

 

そう思ってオレは3人に助け舟を求めるべく、視線を向ける。

 

 

「お、噂をすりゃ緑川と白チビやってんじゃん。見に行こうぜ。」

 

「俺も気になる。」

 

「俺も〜。」

 

 

そう言って3人はオレから遠ざかる。

 

 

 

…覚えとけよ。

 

 

 

──

 

「いつ頃なりやがったんだ?報告もなかったな…?」

 

「え…?報告必要でした?」

 

「あ?」

 

「すんません。…なったのは最近ですよ。運良く特級戦功に選ばれたのでそのポイントとあとは…三輪とやった時の9本目はイーグレットで落としたので。弧月とバイパーは元々マスタークラスにはなってたんで。」

 

「…なるほどな。まあ俺じゃお前には勝てねえのは分かってたが…いざ抜かれると来るものがあるな…。」

 

「…」

 

そう言うと、荒船は立ち上がると、帽子を取る。

 

「5本でいい。付き合えよ。」

 

「…まあ、いいですけど。」

 

──

 

「弧月10000ってお前…よくそんな綺麗に数字揃うな…。」

 

転送と同時に、荒船は呆れ半分、疑い半分でそう言った。

 

「…言っときますけど偶然ですよ。」

 

「…ハッ、どうだか。」

 

そう言うと荒船は弧月を抜く。

逆手だった。

 

「…荒船さんって理論を広めるっていう割に唯一の逆手ですよね。」

 

「逆手で俺より使いこなしてるやつが何言ってやがる。ぶった斬るぞ。」

 

その言葉にオレは目を細めて弧月を抜く。

 

 

 

「…どうぞ。

 

 

 

…やれるものなら。」

 

 

 

「っ…!?」

 

──

 

前シーズンを見てれば嫌でも分かった。

 

こいつは俺とは別格だと。

 

 

 

弧月を抜いた途端、空気が変わる。

 

太刀川さんと構えた時以上の重圧。

俺は思わず息を飲む。

 

ここまでか…。

 

落ち着いて息を整える。

 

俺の目指す場所がどれほどの距離なのか。

見定めるために荒船哲二()は、目の前の怪物に挑んだ。

 

 

──

 

ボーダー本部司令室

 

「…」

 

そこでボーダー本部総司令、城戸(きど)正宗(まさむね)は考え込む。

 

 

数日前の事だった。

唐沢と共に、司令室に入ってきたのは城戸の息子、いや、正確には息子では無いのだが、親代わりとして面倒を見ている綾瀬川清澄の実の父親。

派閥争いの際に、綾瀬川によりスポンサーを降ろされた人物…

 

 

…のはずだった。

 

 

だがあの男は戻って来た。

前回よりも倍の金額を出すという条件で。

 

 

そして有望な銃手、榎沢一華の提供。

 

 

…断る理由が無かった。

 

 

 

一連の会話を思い出し、城戸はさらに眉間に皺を寄せる。

 

 

 

 

 

「城戸、随分と清澄に情を抱いているようだから忠告してやろう。清澄を普通の人間だと思わないことだ。いくら人間に似てきたとはいえ…本質は変わらない。…怪物はどこに行こうと怪物だ。あれ(・・)は道具としては最高傑作。どの良作も遥かに凌駕する。…だが…人間としてはあまりに不出来。不良品だ。」

 

「…」

 

「榎沢一華は失敗作。清澄には遠く及ばない。」

 

「…では何故彼女をストッパー役にした?」

 

「…直に分かる。」

 

そう言って男は振り返る。

 

「覚えておけ。今は人間として貴様に従っているが…奴は諸刃の剣。肩入れしすぎると後悔するぞ。

 

 

 

 

 

 

 

…道具は人間にはなれん。」

 

 

 

 

 

──

 

ボーダー本部屋上

 

「…」

 

オレは沈み行く太陽を眺める。

 

「おや?先客ですか…?」

 

カツンとそんな音を立ててオレの後から屋上に現れた少女はわざとらしく驚きの表情をする。

 

「…後ろを着けておいて白々しいな。」

 

そう言ってオレは視線を太陽に戻した。

少女は一瞬目を見開くが、すぐに笑みを作る。

 

「まさか気付かれていたとは。」

 

「…何かご用でも?」

 

「ふふ…そう怪しまないでください。同い年ですので、敬語は結構ですよ。」

 

そう言って少女はオレの前に歩み寄る。

杖を付き、ベレー帽を被った少女は儚くも、好戦的な笑みを見せる。

 

「B級1位柿崎隊の完璧万能手…綾瀬川清澄。数ヶ月前とは似ても似つかない肩書きですが…私の中でのあなたの認識は違います。…ホワイトルームの最高傑作、綾瀬川清澄。」

 

その言葉にオレは目を見開き、少女に冷たい視線を向ける。

 

「警戒せずとも言いふらすつもりはありませんよ?私は口が堅いので。」

 

夕日に照らされた銀髪が、風に靡く。

少女はベレー帽を抑えた。

 

「…何者なんだ…?お前は。」

 

 

 

「失礼、自己紹介が遅れましたね。私は唐沢(からさわ)有栖(ありす)。心配せずとも敵対する訳でも、あなたを連れ戻しに来たわけでもありません。ただ…興味があるのです。」

 

「興味…?」

 

「白い鳥籠から放たれ、自由を手にした天才がボーダー(ここ)で何を成すつもりなのか…ですかね。」

 

「…」

 

その言葉にオレは唐沢の横を抜ける。

 

「平凡な日々を…と言ってもお前は信じなそうだ。だからまあ見守るでも邪魔をするでもすればいい。

 

 

…どうせお前には理解できないだろうからな。」

 

 

「ふふ…そうさせて頂きます。」

 

 

夕日は沈む。

 

またしてもここ、三門市に暗い夜がやって来た。




はい、という訳でオリキャラです。
100話目なんでサプライズ的な?
賛否両論あるのは百も承知です。
私が書きたいから書いただけです。
後悔もしてませんし、登場には意味があります。

…これ以上増やすつもりはないです…!
ほんとです!
どうしても書きたい欲を抑えきれなかったというか…。
本格的に話に関わってくるのはガロプラ辺りです。
遠征選抜のための布石だとでも思っていただければ大丈夫です。
誰ベースかは分かるかとw

…唐沢…?

…聞いた事ある苗字ダナー。

各キャラからの印象&各キャラへの印象

辻新之助→友人。遠慮ないから呼び捨てにした。
荒船哲二→勝てない。先越された。
城戸正宗→息子。懐刀。
綾瀬川→諸刃の剣。道具。
唐沢有栖→???

辻新之助←友人。呼び捨て嬉しい!
荒船哲二←怖い。ライバル視されても困ります。
城戸正宗←父親代わり。上司。
綾瀬川←生みの親。それだけ。
唐沢有栖←???


ROUND1終了後
1位 柿崎隊 21P
2位 二宮隊 19P
3位 影浦隊 17P
4位 生駒隊 15P
5位 王子隊 13P
6位 諏訪隊 13P
7位 東隊 12P
8位 弓場隊 11P
9位 香取隊 8P
10位 鈴鳴第一(来馬隊) 8P
11位 漆間隊 8P
12位 荒船隊 8P
13位 玉狛第二(三雲隊) 8P
14位 那須隊 7P

感想、評価等お待ちしております…!

幕間何読みたいんじゃワレェ!

  • 誰かの独白。多分榎沢か三輪。
  • 掲示板形式のやつ。(作者無知)
  • 日常小話。
  • if(綾瀬川VSボーダー)
  • 住民税高すぎ。
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