白い部屋の最高傑作、ボーダーにて   作:齏琥梦

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投稿致します。

アンケート締め切ります。

色々考えた結果、今シーズンは上位と中位分けますね。
大きな理由としてはまあ戦力差ですかね。
二宮隊と中位が当たってもいじめになるかと。
そう言ったコメントを頂き、色々考えた結果分けることに致しました。
混合に投票してくださった方が多かっただけに申し訳ないですm(_ _)m

でもどっちでもいいが1番多かったし…好きに書いていいよネ?


無機質なボーダー隊員の日常⑪

「噂のルーキー、今日はいないのか?」

 

ボーダー玉狛支部

 

そこに出向いたオレは玉狛第一の攻撃手、小南(こなみ) 桐絵(きりえ)に尋ねた。

 

「遊真なら修と千佳と一緒に出掛けたわよ。」

 

そう言って小南はキッチンに歩く。

 

「…まあランク戦の時期だし丁度いいか。」

 

そう言ってオレは小南の後に続いた。

 

「…綾瀬川か。」

 

「…どうも。」

 

キッチンから顔を出して話しかけてきたのは、玉狛第一の隊長、木崎(きざき) レイジ。

 

「…今日の昼当番は木崎さんですか?」

 

「…安心しろ。小南に譲った。」

 

濡れた手を拭きながら木崎はそう言った。

 

「聞いたぞ。完璧万能手(パーフェクトオールラウンダー)になったらしいな。」

 

「まあ、一応。なるつもりはなかったですけどね。気付いたらポイントが8000超えてたってってだけですよ。」

 

「そうか。…今シーズンは真面目にやるつもりなのか?」

 

「…オレはいつだって真面目ですよ。」

 

「何ふざけた事言ってんのよ。」

 

そう言って小南はヘッドロックを仕掛けてくる。

 

「ほら、早くランク戦やるわよ。」

 

「へいへい。」

 

そう言って歩き出した小南の後に続いた。

 

──

 

「本気でやんなさいよ。手、抜いたら許さないから。」

 

小南は綾瀬川に双月を向ける。

 

「…へいへい。」

 

そう言って綾瀬川も弧月を抜く。

 

 

 

いつものように抑揚の無い声。

無機質な瞳で小南を見据える。

 

「…」

 

まずは様子見か。

 

そう思って、小南は片手でトリオンキューブを生成する。

 

「メテオラ…!」

 

それに合わせて綾瀬川はシールドを張る。

 

爆風が綾瀬川を包み込み、小南はそれを割くように双月を振るった。

 

 

…しかし、手応えは無い。

 

 

綾瀬川は後ろに仰け反り、躱していた。

そのまま、綾瀬川は足を大きく振り、小南の腕を蹴飛ばす。

 

「っ…?!」

 

崩れた小南に、弧月を振る。

 

 

間一髪で避けると、小南の茶髪が数本散る。

綾瀬川の連撃はまだ止まない。

 

サブトリガーでスコーピオンを取り出すと、連撃を繰り出す。

小南は後退りながらそれを双月で受ける。

 

「っ…!…あ…」

 

弧月、スコーピオンを振りながら迫る綾瀬川に、小南は足が縺れ、バランスを崩す。

 

双月は2本とも上に弾かれた。

 

「…っと…。」

 

綾瀬川はそんな小南を倒れないように、腰を支える。

 

「っ…!!」

 

そして喉元にスコーピオンの切っ先を近付けた。

 

弾かれた双月が小南の後ろの地面に突き刺さる。

 

「べ、別に小手調べよ…!まだ本気じゃないから…!」

 

「そうか。なら真面目にやった方がいい。」

 

そう言って、小南を倒れないように抱き寄せると、首元をスコーピオンで切り裂いた。

 

 

『小南ダウン。1-0、綾瀬川リード。』

 

 

 

「…」

 

戻ってきた小南はじっくりと綾瀬川を観察する。

 

「…本気でやれって言ったのはお前だろ?」

 

「よく言うわよ。まだ隠してるくせに。」

 

「手を抜いているつもりは無い。」

 

「本気なんて…出すまでもないって訳…?」

 

「そんな事言ってないんだが…まあ、そういう意味にもなるか…。」

 

そう言って綾瀬川は目を伏せながら、ハンドガンを取り出す。

 

…そしてゆっくりと目を開き、小南にその無機質に輝く瞳を向ける。

 

 

 

「…出させてみろよ。」

 

 

 

 

 

 

「っ…上等じゃない…!」

 

小南は息を飲み、笑みを見せると、そう吠えた。

 

──

 

「…やっぱ強いッスね、綾瀬川先輩。」

 

モニターを見ていた木崎に話しかけたのは玉狛第一の万能手、烏丸(からすま) 京介(きょうすけ)

 

モニターにはトリオン体を切り裂かれた小南が映っている。

 

「…そうだな。」

 

「修達…勝てますかね。」

 

「…」

 

木崎は黙ったまま目を伏せる。

 

木崎と烏丸はブラックトリガー捕獲作戦の際の綾瀬川との戦闘を思い出す。

 

「やりようはあるだろう。相手は綾瀬川ではなく、柿崎隊だ。それに…今は目の前の相手が優先だ。」

 

「…そうスね。」

 

──

 

「もう1回よ!まだ本気じゃないから!本気出せばよゆーだから!!」

 

綾瀬川の肩をポカポカと叩きながら、涙目の小南が戻ってくる。

 

「コネクター使ってないし…!」

 

「オレも旋空とバイパーは使ってないな。」

 

「はぁ?!た、確かに!!むぎぃ…!!手、抜くなって言ってるでしょ?!」

 

そう言って小南は綾瀬川に掴みかかる。

 

「じゃあコネクター使えよ…。」

 

「まあまあ、こなみ。」

 

そう言って小南を抑えるのは、玉狛支部のオペレーター、宇佐美(うさみ) (しおり)

 

「今日もカレー作るんでしょ?」

 

「!」

 

その言葉に綾瀬川は心無しか目を輝かせる。

 

「ほら、綾瀬川くん待ちきれなそうだよ?」

 

「し、仕方ないわね…!」

 

そう言いながら小南は髪を後ろで纏めると、エプロンを付け、キッチンに歩き出した。

 

 

 

「いやー、やっぱ強いねー。レイジさん達がやられるのも頷けちゃうなー。」

 

そう言って宇佐美は綾瀬川の前にお茶を置く。

 

「…見てたのか。」

 

「ううん。後で聞いた。」

 

「宇佐美がいたら結果は変わってた。」

 

そう言って綾瀬川はお茶に口を付ける。

 

「いやー、どうかなー。」

 

「…大規模侵攻の時は助かった。」

 

大規模侵攻の際、敵の『星の杖』を解析して、綾瀬川に終始情報を送っていたのは宇佐美だった。

 

「どーいたしまして。綾瀬川くんの動きについて行くのが精一杯だったけどねー。」

 

そう言って宇佐美は笑う。

 

「私今、玉狛第二のオペもやってるから。ランク戦で当たったらお手柔らかに。」

 

「そうか。それは手強そうだな。

 

 

…何か用か?」

 

綾瀬川はキッチンからこちらに視線を向ける小南に尋ねた。

 

「べ、別に何も無いわよ…!」

 

「?」

 

「こなみは分かりやすいなー。…とりまるくん、カレー出来るまで時間あるし、綾瀬川くんと模擬戦してみたら?」

 

宇佐美はそう言って立ち上がり、烏丸に声を掛ける。

 

「…お願いできますか?」

 

「まぁ、お邪魔してるしな。」

 

──

 

「なぁ、玉狛って確かオリジナルのトリガーを入れてるんだよな?」

 

綾瀬川は烏丸の弧月受けながら尋ねる。

 

「?、はい。」

 

「烏丸も入れてるのか?」

 

「一応入ってますね。」

 

「…あの時は使わなかったんだな。」

 

弧月を弾き、距離をとると、烏丸に尋ねた。

 

「ガイストは最終手段なんで。…あの時は時間稼ぎが目的でしたから。」

 

そう言って烏丸は体勢を立て直すと、弧月を深く構える。

 

「…そうか。

 

 

…見てみたいな。」

 

「っ?!」

 

明らかに空気の変わった綾瀬川に烏丸は身構える。

 

 

 

 

 

「…引きずり出してやる。」

 

 

 

そして、弧月とハンドガンを構える怪物に駆け出した。

 

 

──

 

「…いただきます。」

 

そう言って手を合わせ、綾瀬川はカレーを口に運ぶ。

 

「美味い…。」

 

「あ、当たり前じゃない…!」

 

そう言って小南はそっぽを向く。

 

「ほんと好きだよねー、綾瀬川くん。」

 

「…小南のが1番美味いからな。」

 

「なっ…?!…あ、あ、あ…当たり前じゃない…。」

 

小南はそう言ってカレーを掻き込む。

 

「?…そう言えば噂のルーキーはどこに出掛けてるんだ?本部か?」

 

「お、やっぱり気になるー?」

 

「そりゃまあ。駿も気に入ってるみたいだし気になる。」

 

「修達は次のランク戦に向けて対策を練ってますよ。…その息抜きに自転車で出掛けました。」

 

「そうか。確か荒船隊と香取隊だったか。」

 

「そうそう。マップの選択権もうちにあるからねー。修くん色々考えてるみたい。…そう言う綾瀬川くんは次の相手大丈夫なの?」

 

「うちは生駒隊、王子隊、東隊だな。どこも攻撃手が主力だから小南に声掛けたんだよ。」

 

「…旋空、バイパー無しの縛りも何か考えがあるのかなー?」

 

宇佐美は勘ぐるように尋ねた。

 

「まあ初めての試みはしようと思ってる。

 

 

 

…どうせバレるからな。」

 

そう言って綾瀬川はカレーの最後の一口を頬張った。

 

 

 

 

「…おかわり、いいか…?」

 

 

「!…し、仕方ないわね…!!」

 

 

──

 

「じゃあ、ひらめいたんだな、オサム。」

 

そう言って空閑は修に尋ねる。

 

「ああ。上手くいくかは千佳と空閑にかかってる。宇佐美先輩に頼んで連携の見直しだ。」

 

「うん。」

 

「ああ。」

 

サイクリングのおかげで、ようやく良い作戦を思いついた。

ランク戦までは日がない。

修達、玉狛第二の3人は、支部へと急ぐ。

 

「…あれ?あの人は確か…。」

 

修は玉狛支部の玄関口で小南、宇佐美、烏丸と話している男性に目を向けた。

 

 

 

 

「…え?いいのか?でも後輩達の分残しといた方がいいんじゃないか?」

 

「いいのいいの、また作るし。ね?小南。」

 

「そーよ。あんた一人暮らしでしょ?カレーは寝かせた方が美味しいのよ。」

 

そう言って小南は綾瀬川にカレーの入ったタッパーを押し付ける。

 

「じゃあ遠慮なく。…今日は邪魔して悪かったな。ランク戦の時期に。」

 

「いえいえ、いい映像が取れましたからな。」

 

そう言って宇佐美は眼鏡を抑える。

 

「…なるほど、まあ楽しみにしとくよ。」

 

「…当たり前よ!うちの遊真にかかればイチコロなんだから!」

 

「へいへい。烏丸も、今日はいい経験が出来た。」

 

「…ども。」

 

「?」

 

そう言って拗ねたように目を逸らした烏丸に、宇佐美は苦笑い、小南は疑問符を浮かべた。

 

 

 

「あ、修くん達帰ってきたよ。」

 

話していると自転車を漕いで戻ってくる修達が見える。

 

「…じゃ、オレはこれで。」

 

「あ、うん。またね。」

 

「次はボコボコにしてやるんだから、早く来なさいよ!」

 

「気が向いたらな。」

 

 

そう言って綾瀬川は歩き出し、自転車を押す3人の横を抜ける。

 

 

 

 

「おかえりー、3人とも。」

 

「あ、はい。…今のって、綾瀬川先輩ですよね?」

 

修は宇佐美に尋ねる。

 

「あれ?知り合いだったの?」

 

「あ、いや、前に少し。」

 

「なんだ、挨拶して帰れば良かったのに…。」

 

「まあランク戦の時期だし、仕方ないんじゃないスか?」

 

宇佐美の言葉に烏丸はそう返した。

 

「む?あやせがわせんぱい、おれたちと戦うの?」

 

空閑が烏丸に尋ねる。

 

「勝ち進めばな。

 

 

 

…B級1位柿崎隊、完璧万能手(パーフェクトオールラウンダー)綾瀬川(あやせがわ) 清澄(きよすみ)。遠征を目指すなら間違いなく、お前達の1番の敵になる。」

 

「「「!」」」

 

 

 

 

修は振り返り、小さくなった綾瀬川の背中を見て、息を飲んだ。




各キャラからの印象&各キャラへの印象

小南桐絵→友人。ムカつく。…バカ。
木崎レイジ→強い。自分以上の完璧万能手。
烏丸京介→強い。…次は負けません。
宇佐美栞→つよい。眼鏡…かけよーよ…!

小南桐絵←友人。カレー美味い。斧。何怒ってるの?
木崎レイジ←筋肉。
烏丸京介←ガイスト良いなぁ。モサモサ。良い奴。
宇佐美栞←優秀なオペレーター。


トリガーセット
メイン:弧月、旋空、free、シールド
サブ:アステロイド(ハンドガン)、スコーピオン、バイパー、シールド

感想、評価等お待ちしております。

幕間何読みたいんじゃワレェ!

  • 誰かの独白。多分榎沢か三輪。
  • 掲示板形式のやつ。(作者無知)
  • 日常小話。
  • if(綾瀬川VSボーダー)
  • 住民税高すぎ。
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