『皆さんこんばんは!B級ランク戦ROUND1夜の部実況を務めさせていただきます、嵐山隊の綾辻です!解説席には太刀川隊の出水隊員と三輪隊の三輪隊長をお招きしています!』
「どうぞよろしく。」
「…よろしく頼む。」
『初日の夜の部は鈴鳴第一、荒船隊、柿崎隊の三つ巴対決になりますが、解説の御二方はどのような展開になると予想されますか?』
『うーん、どうだろうな。どこもそんなに実力差があるってわけじゃないだろ。柿崎隊が選ぶマップによって大きく変わりそうだな。』
『なるほど…三輪隊長はどのチームが勝つと予想されますか?』
『…出水の言う通り予想は出来ないな。だが荒船隊はマップによっては不利になるだろう。狙撃手3人のチームだからな。』
『逆に言えば柿崎隊は狙撃手がいないのとマップ選択権がある分スナイパー対策が出来るマップを選んで来るだろうな。それに…今回の柿崎隊は一味違うからな。』
『綾瀬川隊員ですね。』
『お、あいつ目立たないと思ってたのによく知ってるな。』
『同じ「綾」仲間ですので。お2人から見て綾瀬川隊員はどうでしょう?射手とお聞きしていますが…』
『良くも悪くも普通だ。チームとしての腕は未知数だがな。』
『まあデビュー戦だからな〜。変に気を張って無ければいいけどな。』
──
柿崎隊隊室
「マップは予定通り市街地Dで行く。」
柿崎は作戦板の前でそう切り出した。
「そうですね。」
「いやー、荒船隊には申し訳ないね〜。」
市街地Dは大きな建物が多く、射線が通りにくいため、狙撃手には不利なマップだ。
それに加えて、屋内戦が起こりやすいため、尚更狙撃手は不利だろう。
スナイパーの居ない、柿崎隊にとっては好都合だった。
鈴鳴第一にも狙撃手はいる為、妥当な選択だろう。
──
『たった今ステージが決定されました!ステージは…「市街地D」です!』
『か〜、やっぱりか〜。荒船隊は相当しんどいぞ。』
『そうだな。だが荒船さんは元攻撃手だ。おそらく荒船さんメインで他2人が援護する形になるだろうな。鈴鳴第一にも狙撃手はいる。間違いなく柿崎隊が有利だろう。』
『たけど鈴鳴第一にはNo.4攻撃手の鋼さんがいるし転送位置によっちゃ分からないんじゃないか?』
『そうだな。荒船隊と鈴鳴第一はいかに柿崎隊を合流させないかが鍵になってくるだろう。』
──
ボーダー鈴鳴支部作戦室
「市街地Dか。やっぱり狙撃対策か。これは大分きついね。」
鈴鳴第一の隊長、
「でも柿崎隊に合流させる前に1人でも落とせば勝機はあります。腐らず行きましょう。」
荒船隊隊室
「…やっぱりそう来るな。
…計画通りだ。」
──
『さあ、各隊転送開始!…転送完了!ステージは市街地D!天候は雨、時刻は夜!B級ランク戦ROUND1、夜の部、スタートです!』
『合流優先だ!』
内部通信で柿崎の指示が入った。
『綾瀬川先輩が少し遠いです。中間地点で落ち合いましょう。』
『そうだな、真登華、マーク付けてくれ。』
『りょーかい。4人レーダーから消えたよ。荒船隊と太一君だと思う。気をつけてね。』
『『『『了解。』』』』
──
『まずは荒船隊の3人と別役隊員がバッグワームをつけました。』
『荒船隊はデパート目指してるな。室内戦じゃ不利だろーに。何か案があんのか?』
『それはそうだろうな。マップの選択権が柿崎隊にある以上、狙撃手対策をされるのは分かりきっていたことだ。』
『そして鈴鳴第一は村上隊員と来馬隊長が合流する流れでしょうか。』
『おいおい、合流より柿崎隊の合流を防いだ方がいいだろ。』
『天候とマップで別役が機能しない分慎重なんだろう。綾瀬川のトリガー構成も分かってないからな。』
『なるほど。さて、その綾瀬川はどんな戦いを見せてくれるのやら…』
──
オレだけかなり端の方に転送されてしまった。
て言うかかなり端だな…。
オレは隊長の指示通り合流優先で走り出す。
あれ?てかこの位置…
『ここで鈴鳴第一の2人が合流!このまま、柿崎隊の合流を防ぐ動きに入る模様です!』
『これは綾瀬川がかなりキツいな。このまま行きゃ分断されるぞ。』
『…隊長、鈴鳴第一の2人がレーダーに入ってすぐに消えました。』
『やり過ごせそうか?』
『…やれるだけやってみます。死んだらすいません。』
そう言ってオレはバッグワームを羽織る。
「綾瀬川がレーダーから消えました。」
『今ちゃん、予測位置マークできる?』
『了解。トリガー構成も分からないのであんまり当てにしないでくださいね。』
『了解。』
「さて、この辺りの筈ですね。」
村上は弧月を構え、臨戦態勢のまま、来馬に話しかける。
「建物の中の可能性もある。僕がメテオラで建物を崩すから鋼はくまなく探すんだ。」
「了解です。」
来馬はアサルトライフルを構えると、近くの建物にメテオラを放った。
「おいおい、一発目で当てるなよ。」
建物の揺れに綾瀬川は悪態をつきながら何とか窓からの脱出を試みる。
「しんどいな…。」
『隊長、おそらく無理です。増援頼めますか?』
『そうか…分かった。こっちは虎太郎と合流した。文香がそっちに向かってる。何とか持ちこたえられるか?』
『いやー…ま、頑張ります。』
内部通信を切って、窓から飛び降りた時だった。
バッグワームを羽織り、弧月を振りかぶった村上先輩が目の前にいた。
「っ…と。」
何とか後ろに上体を反らし躱す。
「…スラスター。」
そのまま顔目掛けてスラスターを投げてくる。
「…っぶね…。」
顔を左に逸らしそれを交わす。
「!」
(躱された?)
「…」
村上の猛攻は止まらず、さらに弧月を振り抜いた。
「…」
それを小さな動きだけで躱すと、後ろに飛び退く。
「最初の2連撃で仕留めたと思ったんだがな。」
「…まぁ…古参なんで。」
「…なるほど。」
「鋼!!」
来馬さんの合図で村上先輩が飛び退くとアステロイドでのフルアタックがオレを襲う。
それをシールドを展開して何とか交わすが、横から村上先輩の弧月が迫っていた。
「…」
それをジャンプで交し、瓦礫の上に飛び乗る。
『鈴鳴第一の猛攻が綾瀬川隊員を襲う!しかし綾瀬川隊員何とか凌いでいます!』
『へ〜、鋼さんの連撃を躱しやがった。あいつ結構動けるな。個人ランク戦の時もあの動きすりゃいいのに。』
『しかし、ピンチは変わりません。綾瀬川隊員、防戦一方か!』
「仕掛けます。援護お願いします。」
「分かった。」
勘弁してくれよ…ほんと。
村上先輩が構える。
オレはトリオンキューブを8分割し、放つ。
「…ハウンド。」
山なりの軌道で放った弾は、村上先輩を超えて、来馬さんを襲った。
「お前の相手は…俺だろう…!」
振り下ろされた弧月をギリギリ避ける。
「メテオラ。」
撃つ直前に、視線を来馬に向けるのを忘れない。
すると村上先輩はすぐに後ろに飛び退きながらレイガストを構えた。
『上手いな。来馬さんの射線に上手く村上先輩を置くように動いてる。さらに視線を利用した釣り。メテオラで来馬さんを狙われるって分かったらレイガストで庇わざるを得ない。』
『あいつまだ孤月も抜いてねーしな。』
『綾瀬川隊員は射手では?』
『綾瀬川は万能手を目指している。孤月もそれなりに使える。』
『なるほど。』
『それに弧月を持っていることは村上先輩の目にも見えているだろう。現に少し慎重に動いている。綾瀬川としてはこのまま時間を稼いでこっちに向かっている照屋と合流したいんだろう。
…まあその望みは薄そうだがな。』
──
鈴鳴第一と綾瀬川先輩はもう戦い始めてる…。
まだベイルアウトしてないって事はどうにか凌いでるのね…。
急がなくちゃ…。
キン…
「!」
ギィン!!
急いで抜いた弧月と、私を襲った弧月が衝突する。
「ちっ、やるじゃねーか。」
私の前で笑みを浮かべているのは元マスタークラスの攻撃手、荒船先輩だった。
明日もう1話出す予定です。
あくまで予定です。
感想、評価等よろしくお願い致します。
幕間何読みたいんじゃワレェ!
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誰かの独白。多分榎沢か三輪。
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掲示板形式のやつ。(作者無知)
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日常小話。
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if(綾瀬川VSボーダー)
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住民税高すぎ。