サーセン。
多分次くらいで終わる。ガロプラ。
『今からここに1匹の近界民が来ます。』
唐沢の通信は基地の地下、遠征艇の前に集まった、ボーダートップ攻撃手、太刀川慶、風間蒼也、小南桐絵、村上鋼に届く。
『上での戦いの決着はすぐに付きますし、榎沢さん、忍田本部長の参加した基地防衛も私たちが勝ちます。』
唐沢はそう言いきった。
『ですが油断はしないように。』
『そうは言ってもなー。1人だけかよ?』
太刀川がつまらなそうにそう言った。
『近界民たかが1匹…ですが…されど1匹。油断は禁物ですよ?私たちと敵とでは勝利条件が違うのですから。』
『勝利条件?』
村上が尋ねる。
『1対4…一見有利に見えますが、あちらは遠征艇を壊せば勝ち、こちらは遠征艇を背に、守りながら敵のリーダーを倒す…天羽くん曰く、忍田本部長と同等レベルの色らしいですよ?』
『…何よそれ、だったら上で戦えばいいじゃない?』
小南がそう不貞腐れる。
『綾瀬川くんが逃がしてしまったもので。良かったですね、太刀川さん。大トリですよ。』
『なんも良くねーよ。あのヤロォ…。』
太刀川は舌打ちしながら、綾瀬川に通信を入れた。
『ま、油断は禁物…と言いましたが、私たちに負けはありません。攻撃手が1位から4位まで揃っていて負けるなんて…まさかそんな事は無いですよね?』
『煽ってるわけ?』
小南が尋ねる。
『ふふ。どう捉えてもらっても結構ですよ。それに冬島さんのワープもあるので困ったら綾瀬川くんを呼びます。』
『綾瀬川の出番を作る気などないぞ。それよりも上は大丈夫なんだろうな?』
風間が唐沢に尋ねた。
『それこそ問題ありません。基地内の戦闘も数分で決着が付きますし、三輪くんと米屋くんの元へも迅さんが向かっています。…1番心配なのがあなたがたですので。』
『心配無用だ。』
『ふふ、でしたら頼みますよ。くれぐれも気を付けて。』
そう言って唐沢は通信切った。
「なんなのよあの女…癪に障るわね…。」
そう言って小南は顔を顰めた。
「まあ唐沢の言うことは一理ある。向かっているのは敵のリーダー格だろう。」
「綾瀬川の奴…面倒事押し付けてきましたね。」
「暇だから働け…だとよ。おもしれえ。」
太刀川弧月を抜く。
「…近界民の次は綾瀬川だ。」
そう言って笑みを浮かべた。
──
「旋空弧月。」
そう言って忍田は弧月を振る。
旋空はアイドラのシールドの隙間を縫うように放たれ、アイドラを切り裂いていく。
「各隊数人で動いて榎沢くんの援護。囲まれれば食われるぞ。一定の距離を保って防衛に当たれ!」
忍田の声が戦場に響く。
「いいね、さすが本ぶちょー。やりやすいよ。」
榎沢はハンドガンを2丁構えて、アイドラの隙間を抜けながら1匹ずつ的確に撃ち抜いていく。
榎沢が通った後には、無数のアイドラの残骸が。
リロードのタイミングに撃ち漏らした敵を、諏訪隊、嵐山隊がカバーする。
忍田も同様に、加古隊、柿崎隊の援護を受けながら着実に数を減らしている。
「本部長。」
「柿崎か。」
柿崎が忍田に近寄る。
「流石っすね。…このまま終わりだったり?」
「なんとも言えないな。だがこの戦いは所詮陽動。本命は中だろう。
…中には君たちのエースがいるだろう?」
忍田はそう言って笑みを浮かべる。
「まあ心配はしてないっすよ。」
──
「「「「…」」」」
2対2。
綾瀬川、影浦VSウェン・ソー、ラタリコフ。
膠着の中、動いたのはウェンだった。
走り出すと、その姿は分身する。
「!、カゲさん。…7…いや、8ですね。」
「ああ。」
ウェンの使うトリガー、「
分身体を視界、そしてレーダーに投影する。
ただし、実体があるのは本体のみ。
それ以外はどれだけ斬ろうとダメージは入らないが、逆に攻撃出来るのも本体のみなのだ。
つまり、
「わりぃが俺のクソサイドエフェクトと相性最悪だな、そりゃ。」
「!」
影浦を狙った攻撃はスコーピオンに弾かれる。
そしてその背後。
ウェンの陰から、複数のブレードが現れる。
ラタリコフのトリガー、「
「旋空弧月。」
その言葉と当時に影浦は頭を下げて、しゃがみこむ。
「っ?!」
影浦を狙ったブレードは、踊り手のブレードが並び、一列になった絶好のタイミングで綾瀬川の旋空に弾かれた。
そして影浦の足元がひび割れる。
「!、下!」
「!」
ラタリコフの叫びは時すでに遅し。
影浦のモールクローにより、ウェンはその場に縫い止められる。
「捕まえたぜ。いくら増えようが動けなきゃ意味ねェだろ?」
そう言って獰猛に笑う影浦。
「ウェンさ…」
ラタリコフが援護に入ろうとしたタイミング。
それを遮るように、ラタリコフの前に大きな盾がせり上がる。
そしてその盾の死角から、無数の弾がラタリコフに襲いかかる。
(先程の曲がる弾…!)
ラタリコフはすぐさま踊り手のブレードを自分の周りに集める。
しかし、バイパーはあらゆる方向に軌道を変えると、ウェンの援護に入ろうとしていたドグを貫いた。
乱戦開始数秒、1番に脱落したのはウェンだった。
動けないウェンでは、影浦のクロスレンジには対応出来ず、鼻から上の頭を切り落とされる。
「終わりだ、近界民。」
地面からせり上がった盾、エスクードを飛び越え、ウェンを落とした影浦がラタリコフに飛びかかる。
その背後、トリオンキューブを2つ生成した綾瀬川が。
綾瀬川の放ったフルアタックのバイパーは影浦に当たらないよう、地面を走り、ラタリコフを囲うように曲がると、影浦のスコーピオンと同じタイミングで、一斉にラタリコフに襲いかかった。
360度。
逃げ場はどこにも無かった。
(この弾は軌道を変えてくる…付け入る隙があるとすれば…目の前の伸びるブレード使い…!)
ラタリコフは影浦を飛び越えるように、地面を駆ける。
そして気付く、影浦と同じ場所にもう1つのトリオン反応があることに。
重なっていたため見落とした。
「だろうな、オレでもそうする。
…終わりだ。」
そう言って綾瀬川はバイパーを操るためにこちらに向けていた人差し指を地面に向けた。
その直後、ラタリコフの上の天井に冬島隊のエンブレムが表示される。
そこから現れたブレードにより、ラタリコフは串刺しとなった。
──
「お疲れ様です。俺らの出番無かったですね。」
ウェン、ラタリコフに勝利した綾瀬川、影浦の元に風間隊万能手、歌川と攻撃手、菊地原が寄ってくる。
「もう直トリオンが切れて生身に戻るだろう。」
そう言いながら綾瀬川は、ラタリコフの胸に足を乗せる。
「あと任せていいか?」
そう言って綾瀬川はラタリコフを歌川、菊地原の方へ蹴り飛ばした。
「了解です。2人はどうするんですか?」
「早めに終わったからな。下に行ってもいいし上に行ってもいいが…カゲさん下行ってくださいよ。」
「ああ?何でだよ?」
影浦が尋ねる。
「いや、太刀川さんいるんで。それに村上先輩と仲良いでしょ。仲良く敵の大ボス…」
言いかけたタイミングで、階下から轟音が響いた。
「!、カゲさん。」
「チッ、わーったよ。終わったら俺とランク戦しろよ。」
「分かってますって。」
綾瀬川のその言葉を聞いた後、影浦は遠征艇目掛けて駆けた。
「じゃ、オレは上だな。任せるぞ、歌川、菊地原。」
「はい。お気をつけて。」
「…了解。」
──
『唐沢、こちら綾瀬川。基地内の近界民を2匹駆除。オレはこのまま上に行けばいいのか?』
綾瀬川が、唐沢に尋ねる。
『はい。敵もここで焦るでしょう。策を打ってくるとすればここです。なのでトドメを刺します。』
『…確認だが下は大丈夫なのか?』
『問題ありませんよ。戦場が狭い分これ以上メンバーが増えると動きづらいでしょう。特に攻撃手は。』
『なるほど。』
唐沢の言葉に綾瀬川は納得する。
『それでは…
…幕引きと行きましょうか。』
そう言って唐沢は笑みを浮かべた。
綾瀬川トリガーセット
メイン:弧月、旋空、バイパー、シールド
サブ:バイパー、エスクード、バッグワーム、シールド
綾瀬川くんの得意なトリガー順(攻撃用)
1位 弧月
2位 アステロイド(ハンドガン)
3位 スコーピオン
4位 アステロイド(キューブ)
5位 バイパー
6位 スイッチボックス
7位 イーグレット
それ以外はトントンです。
…リアルタイムで弾道引いといてバイパー5位?
…ノールック狙撃できて7位?
なんだこいつ。
感想、評価等お待ちしております。
幕間何読みたいんじゃワレェ!
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誰かの独白。多分榎沢か三輪。
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掲示板形式のやつ。(作者無知)
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日常小話。
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if(綾瀬川VSボーダー)
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住民税高すぎ。