白い部屋の最高傑作、ボーダーにて   作:齏琥梦

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遅くなりすみません。
ちょっと筆乗らなくて…。



──砕けろ、『鏡○水月』


という訳で前回の話のB級2位は実はB級3位でした。



…っていう冗談は置いといて、前回の話の玉狛の今シーズンの目標、投稿した時はB級2位にしてたんですけど、よく考えたら無理じゃね?って思って、感想でもTwitterのDMでもそう言った声がありまして…。
B級3位に修正しました。
無理やり二宮隊より上にするよりもこっちの方が書きやすいなーと。

皆さん私の完全催眠に引っかかったということで…。
何卒ご了承ください。


──いつから○花水月を使っていないと錯覚していた?


後、ヒュースの加入早めマース。


無機質なボーダー隊員の日常⑮

 

──4-1空閑リード

 

空閑を撃ち抜いた榎沢はファイティングポーズをとる。

 

「さ、まだまだここからでしょ。シロくんみたいに強い相手は二宮さんとやった時以来だからさ。もう少し楽しませて?」

 

「じゃ、お望みどーり。」

 

そう言って空閑はスコーピオンを伸ばす。

影浦の得意技、マンティスだ。

 

 

「っと…!」

 

榎沢は飛びながら避けると、ホルスターのハンドガンを弾く。

 

空閑はシールドを構えながら榎沢に近づいた。

 

 

「残念!」

 

榎沢はハンドガンを撃つ事無く、体勢を落とすと、空閑の懐に蹴りを入れる。

 

「っ…と。」

 

空閑は腕をクロスさせて受ける。

その隙に榎沢はトリオンキューブを生成。

ハウンドと同時に、空閑に飛びかかる。

 

「攻撃手の間合いでも強いんだよねー。あたし。」

 

榎沢は空閑のスコーピオンの刺突を貫かれるのを構わず、掌で受けるとそのまま空閑の腕を掴む。

 

「!」

 

そのまま足払いをかけると、榎沢が放ったハウンドが空閑に降り注いだ。

 

 

──

 

「強いね。体術だけで言えばボーダートップクラスじゃない?それこそ綾瀬川ともやり合えるくらいかな。」

 

辻はそう言って顎に手を当てる。

 

「いやいや、オレはあんなに動けないぞ?」

 

「「…」」

 

呆れたようにそう言う綾瀬川を米屋、辻はジト目で見ると、視線をモニターに移した。

 

「でも異常だろ、ありゃ。」

 

「異常?」

 

米屋の言葉に辻が尋ねた。

 

「ああ、つーか綾瀬川もそうだが…なんで武器より先に手と足が出んだよ。お前ら喧嘩慣れでもしてんの?」

 

米屋は呆れたように綾瀬川に尋ねた。

 

「榎沢は知らないが…オレはそう言うのじゃない。…単純に近距離は格闘の方が得意なだけだ。」

 

綾瀬川はさらに続ける。

 

「サブは空けといた方が狙撃にも対応出来る。それに空閑や駿のグラスホッパーは移動だけじゃなくて乱反射や、高速起動で敵を翻弄し隙を作るためのものだろ?」

 

「まあ攻撃手のサブやオプショントリガーは殆どはそんなもんだろ。」

 

「オレや…多分榎沢も同じだ。

 

…肉弾戦で崩れたところを獲物で仕留める…それだけでしかない。」

 

「そうなると…榎沢さんは勿体ないね。あれだけ肉弾戦ができるならスコーピオンの1つでも入れておけばグラスホッパーとの相性もいいと思うんだけど…。」

 

「確かに。あいつの攻撃手トリガーは見た事ねえな。まああれだけトリオン高くて体術も出来りゃハンドガン1つで近接も問題ないのかもしれねえけど。まず並の攻撃手じゃ近づけないだろーし。」

 

「…」

 

 

 

──

 

「ふむ…強いな…。」

 

4-2で依然空閑のリード。

しかし状況は芳しくない。

近接戦でも体術でスコーピオンを上手く捌かれる。

かと言ってマンティスで距離を取れば、火力の餌食だ。

マンティスとシールドは一緒に使えない。

 

勝機があるとすれば近接か。

 

だが榎沢は素手で捌ききれずとも、ある程度のダメージは無視してくる。

 

 

 

「さて、どの程度かな。」

 

 

空閑はグラスホッパーに足をかけ、榎沢のアステロイドを避けながら榎沢に切り込む。

榎沢は素手で空閑の腕を捌く。

 

 

「!」

 

 

途端、地面からブレードが伸びる。

モールクロー。

地面に潜らせたスコーピオンが、榎沢の足を縫い止める。

 

そのまま空閑の腕を掴んだ榎沢の腕を枝分かれしたスコーピオンが切り落とした。

 

モールクローと枝刃の組み合わせだった。

 

「っと、マジか。」

 

榎沢は片足で飛びのきながらトリオンキューブを分割。

ハウンドを放つ。

 

しかし空閑はグラスホッパーで縦横無尽に駆けながら榎沢に接近する。

 

 

「ちっ…。」

 

 

 

榎沢はサブでもハウンドを分割。

二宮直伝の変則フルアタックが空閑に襲いかかった。

 

 

「サブ、使ったね?えのさわせんぱい。」

 

「…」

 

 

そのまま榎沢の高火力に、空閑は為す術なく削られ、緊急脱出となった。

 

 

 

──4-3、空閑リード。

 

 

「サブトリガー使わなくても勝てるんじゃなかった?えのさわせんぱい?」

 

空閑は笑みを浮かべて榎沢を煽る。

 

「言ってくれるじゃん。…いいよ、認めてあげるシロくん。戦闘力、判断力、発想力…どれをとってもシロくんは強いよ。

 

 

 

 

…だから本気で叩き潰してあげる。」

 

 

そう言って榎沢はホルスターに手をかける。

 

 

 

「!」

 

 

 

次の瞬間には、空閑の体は蜂の巣にされていた。

 

 

 

「射程25m。伸びるスコーピオンがあっても届かない。シロくんの射程じゃ勝てないよ。」

 

 

「なるほど。こりゃ手強い。」

 

 

そして空閑は緊急脱出となった。

 

 

──

 

 

『個人ランク戦終了、6-4、勝者榎沢。』

 

 

「ありがと、えのさわせんぱい。完敗でした。」

 

空閑はそう言って唇を尖らせた。

 

「…ま、相性的に私が勝つでしょ。でも強かったよ、シロくん。で?メガネくんもやるの?」

 

「い、いえ、僕は…。」

 

三雲はそう言って冷や汗を浮かべる。

 

「ふーん。まあいいや。次うちとやるんだっけ?」

 

「はい。」

 

「ちょっと楽しみかも。じゃ、またねー。」

 

「はい、ありがとうございました。」

 

 

 

 

「あれはやばいな。」

 

去って行く榎沢の背中を見て空閑がそう呟いた。

 

「ログで見た弓場隊の隊長よりは遅いけど…その分射程と火力がある。」

 

空閑はそう分析する。

 

「えのさわせんぱいの言う通り並の攻撃手じゃまず近付けない。それこそかげうらせんぱいでも厳しいと思う。」

 

「そこにグラスホッパーの機動力とハウンドか。手強いな…。」

 

 

 

「ま、火力に関しては新入りが何とかしてくれるでしょ。」

 

 

 

 

翌日、2月20日。

ROUND6の2日前。

 

そして、玉狛に新たに加入予定のヒュースの入隊日だ。

 

──

 

「まずは10本勝負でいいか?」

 

いつものようにランク戦ブースでオレは辻にそう尋ねる。

 

「うん。今日こそはバイパーを引きずり出すから。」

 

辻はそう返すと弧月の柄を撫でる。

 

 

 

「あっ!おーい辻せんぱーい!綾瀬川せんぱーい!」

 

 

ランク戦ブースの一室からオレと辻を呼ぶ声が聞こえる。

 

 

「…奥寺の方だったか?」

 

「いや、コアラでしょ。」

 

呼んでいたのは東隊攻撃手、小荒井だった。

 

 

 

話を要約するとこうだった。

今日は入隊式らしく、そこで1日と経たずにB級に上がった隊員がいたらしい。

 

そこまでは分かる。

凄い事なのだろう。

 

問題はその隊員。

どう見ても玉狛が捕虜にしている近界民だった。

玉狛の新たなメンバーにでもするつもりだろうか。

 

「…あのメガネ頭大丈夫か…?」

 

「?」

 

ブースには小荒井の他に虎太郎、諏訪隊の笹森、香取隊の三浦がいた。

 

「お前も負けたのか?虎太郎。」

 

「はい…。1本しか取れませんでした。」

 

そう言って虎太郎は肩を落とす。

 

 

「…いや、まあ1本取れりゃ良いだろ。辻も終わったみたいだからな。」

 

5-3で近界民の勝利だった。

 

 

「悪い、ちょっと飲み物買ってくる。」

 

「あ、はい。」

 

 

 

 

虎太郎の分も一緒に飲み物を買って戻ると、何故か生駒が緊急脱出用のマットで正座していた。

ブレードのみの模擬戦で旋空を使って失格負けとなったらしい。

 

「生駒さんにも勝ったのか…。」

 

「あ、清澄先輩。」

 

戻ってきたオレに虎太郎が話しかける。

 

「ほら、これでいいか?」

 

そう言って虎太郎に飲み物を渡す。

 

「ありがとうございます。」

 

 

「お!きよぽんや!ええ所に。この新入りめっちゃ強いで!きよぽんもやりーや。」

 

 

「…なんでそんな嬉しそうなんですか。」

 

そう言いながらオレは噂の新入り、ヒュースに模擬戦の申請を送る。

 

 

 

──

 

「!…綾瀬川…。」

 

申請を受けたヒュースは目の前に表示された名前を見て反応する。

 

弧月 10200P

 

「柿崎隊のエースだね。強いよ。やってみれば?」

 

「…」

 

時枝の言葉にヒュースは少し考え込んだ後、申請を受理した。

 

 

──

 

「…なんで近界民がここにいるんだ…?」

 

オレは目の前の男にそう尋ねる。

 

「…」

 

しかし、目の前のヒュースは答える事無くオレに斬りかかった。

 

「っと…。」

 

さらに追撃をかけるヒュースの弧月をヒラヒラと避ける。

しかし、どんどんキレを増すヒュースの弧月はオレの胸を捉えた。

 

──1-0

 

 

「お、新入りが先制した!」

 

小荒井がそう声を上げる。

 

「様子見でしょ。綾瀬川、攻撃どころか弧月すら抜いてないよ。」

 

辻はそう言って画面を注視する。

 

──

 

「どう言うつもりだ?何故戦場で武器を持たない?」

 

戻ってきたオレにヒュースは開口一番に尋ねた。

 

「さあ?」

 

「そうか。」

 

そう言ってヒュースはオレに切り込む。

 

「でもまあお望み通り。」

 

そう言ってオレは逆手で弧月を抜く。

 

「…見た事のある剣だ。

 

 

 

…お前はヴィザの弟子か何かか?」

 

 

 

「!、貴様、何故それを?何故ヴィザ翁を知って…」

 

 

「お前もオレの質問に答えなかったろ?答えてやる義理はないな。それに…」

 

 

たじろいだヒュースに切り込み、ヒュースの腕を飛ばす。

 

 

「お前の言う通りここは戦場だ。気を抜くなよ。」

 

 

そう言ってオレは目を細めた。




榎沢一華トリガーセット

メイン:アステロイド(ハンドガン)、ハウンド、グラスホッパー、シールド
サブ:アステロイド(ハンドガン)、ハウンド、バッグワーム、シールド

後、1話か2話日常やら何やら書いて、ROUND6に行くつもりです。


ダンガーとの模擬戦書くかも…?


暑いですねー。
かく言う私は一昨日熱中症になってしまいました。
気をつけてくださいね?←おま言う?

感想、評価等お待ちしております。

幕間何読みたいんじゃワレェ!

  • 誰かの独白。多分榎沢か三輪。
  • 掲示板形式のやつ。(作者無知)
  • 日常小話。
  • if(綾瀬川VSボーダー)
  • 住民税高すぎ。
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