後、感想でご指摘頂きました。
虎太郎きゅんのトリガー構成ですが、
サブのアステロイド(ハンドガン)はバッグワームです。
アステロイドはメインに入ってるもんね。
修正してお詫び致します。
「…ギムレット。」
アステロイドとアステロイドの合成弾ギムレット。
守りを砕くのに特化した徹甲弾が柿崎のエスクードを容赦なく砕く。
「っ…エスクード!」
そう言って柿崎は地面に手を付き、追加でエスクードを生成する。
そして片手でアサルトライフルを空に放った。
「ハウンド!」
「おっと…。」
二宮に向けて曲げられたハウンドは犬飼のシールドに弾かれた。
その隙を突いて照屋が犬飼に切り込む。
「ちっ…。」
それを見た二宮はアステロイドを生成。
照屋目掛けて放つ。
照屋はシールドで受けると、すぐにエスクードの陰に身を潜めた。
──
『二宮隊長の高火力が炸裂!柿崎隊を追い詰める!』
『ま、確かに二宮隊が優勢だが…攻めあぐねてんな。』
出水はそう言って笑みを浮かべる。
『俺が二宮さんでもやりにくいな。』
『なんと言うか…陰湿…ですね。言葉を選ばずに言うと。』
木虎はそう言って目を細めた。
『まあ余裕はねえだろ。今は二宮さんも様子見って感じだ。ザキさんのトリオンにも限界がある。ザキさんが少しでも気を抜けば一気に崩されるぞ。』
──
『うわ、これはウザイ。まじで清澄くん来るまで粘る気ですよ、ザキさんと照屋ちゃん。』
『…氷見、綾瀬川の位置は?』
『はい、狙撃手の射線を考慮してか遠回りはしてますが…着実に迫ってきてます。綾瀬川くんの足を考えれば…10分程で到着するかと。』
『そうか。…分かった。』
そう言うと二宮は目を細め、トリオンキューブを生成。
『犬飼、照屋の注意を引け。まずは柿崎からだ。奴を崩せば照屋もそこまでだ。』
『りょーかい。』
そう言うと犬飼もトリオンキューブを分割する。
「ハウンド。」
二宮隊銃手、犬飼澄晴のトリオン量は二宮の陰で目立たないが、数値8とボーダーでも上澄みの数値を誇る。
照屋以上の数値だ。
照屋もそれを分かっていてか、犬飼のハウンドに意識を割かれる。
その間に二宮もトリオンキューブを分割。
威力重視の6発だ。
柿崎はエスクードの陰に隠れながら、レイガストを深く構える。
しかし、二宮は柿崎が威力重視のアステロイドを受けている間に、サブトリガーのアステロイドを分割。
今度は数重視。
二宮の得意とする変則フルアタックだ。
「!」
それを見た柿崎はサブトリガーでもレイガストを展開する。
メイン、サブのレイガスト、そしてエスクードを駆使して二宮の変則フルアタックを受ける。
「なるほど。本気らしいな。俺相手に時間稼ぎをするというのは。」
「清澄ばっかに良いカッコはさせられないんでね。」
柿崎はそう言って笑みを浮かべるが、虚勢だ。
割られる度に生成するエスクード。
加えてレイガストの持続した使用により、柿崎のトリオンは余裕が無い。
…だがこれでいい。
これが柿崎の仕事だ。
粘り強いなんて綺麗な言葉は使わない。
ただしつこく、陰湿にしぶとく。
二宮のトリオンキューブ分割の隙を狙って、柿崎はアサルトライフルでハウンドを放つ。
「ちっ…。」
二宮は変則フルアタックをやめて、サブのシールドでガード。
このまま時間を稼ぐ。
だが、柿崎の考えも長くは続かない。
割られたエスクード。
威力重視の弾が柿崎の脇腹を掠めた。
「っ…。」
掠めただけだが、柿崎の倍と言う高いトリオンを誇る二宮の威力重視のアステロイドだ。
掠めただけとは言え、二宮のそれは柿崎の脇腹を抉った。
「っ…。」
好機。
そう見た二宮はさらにトリオンキューブを分割する。
その時、遠くからではあるが、土煙が上がる。
『生駒さんの旋空だと思います。建物が崩壊したかと。』
氷見の通信を一瞬二宮は気に留めるが、攻撃を続行する。
生駒隊には機動力のある攻撃手、南沢、起動型狙撃手、隠岐、攻撃手トップの射程を持つ生駒、射手である水上が居る。
綾瀬川と言えど、そう簡単に撒ける相手では無い。
氷見が示した綾瀬川の位置もかなり離れていた。
故に、このまま押し切れると、二宮は確信していた。
1番初めに気付いたのは、オペレーターである氷見だった。
綾瀬川の位置が変わっていない。
そして、先程の建物の倒壊。
その位置から綾瀬川は不自然に移動せず、生駒隊の攻撃をいなしていた。
崩れたのは大きなアパートのような建物。
気になった氷見は辻をオペレートしつつ、マップの更新を行う。
『!、これって…二宮さん!』
『行ける?清澄先輩。』
『ああ。…流石だな。』
「…本当に…出来過ぎた後輩だぜ。」
「?」
柿崎の呟きの数秒後。
『二宮さん!』
氷見の叫ぶような通信が。
その瞬間二宮はとてつもない悪寒に襲われる。
柿崎が二宮と戦闘をしている位置。
そこから一軒家を超えると、そこはT字路になっていた。
そのT字路を進んだ先には、生駒の旋空により倒壊した建物が。
つまり、現在綾瀬川と二宮の間にある遮蔽物は、一軒家ただ1つということになる。
悪寒を感じた時には、時すでに遅し。
一軒家の窓が割れると、塀の隙間を縫って飛んできたイーグレットの弾が二宮のトリオン体を穿った。
「っ?!」
「言ったはずだぜ、俺の仕事は時間稼ぎだってよ…!」
「…ちっ…!」
──警告。トリオン漏出甚大。
機械音が二宮の命の灯火の小ささを告げる。
「あいつは負けず嫌いなんですよ。最初から二宮隊狙いみたいですよ。」
「…クソ…。」
その言葉は二宮から漏れてしまった本音だった。
──
「え?なんやきよぽん、今なんか撃たへんかった?」
鍔迫り合いの刹那、生駒がオレに尋ねた。
「気の所為でしょ。」
オレはそう言ってシラを切る。
「…ま、なんでもええか。でも…余所見はなしやで…!」
「ちっ…。」
いつもより気合い十分の生駒。
何より、射線を切ってもグラスホッパーで場所を変えてくる隠岐が煩わしかった。
「さすがに1対4は分が悪いか。」
「…なんかそれ嫌味に聞こえるんやけど。」
──
『すいません、二宮さん。綾瀬川くんの狙撃技術を見誤り、マップの更新が遅れました。…私のミスです。』
氷見の通信は酷く落ち込んだ声に二宮は聞こえた。
謝る氷見だが、これに関しては氷見のミスなどではない。
1人で4人を相手取りながら、民家の窓を2枚破って二宮を撃ち抜く。
綾瀬川の狙撃技術と宇井の射線コントロールがあってこそ為せる神業だった。
氷見のオペレーターとしての技術はB級トップだが、今回は全マップの殆どの射線を把握している宇井に軍配が上がった。
綾瀬川が不自然にその場所に留まっていたのは絶好のタイミングを待っていたという事。
(申し訳無いですけど清澄が着くまで時間稼ぎさせてもらいますよ。)
先程の柿崎のこの言葉自体がブラフ。
待っていたのは綾瀬川だった。
二宮がこの位置でシールドが使えないフルアタックを使うのを。
「なるほどな…全て計算づくか…。」
「俺の仕事はあくまで援護なんで。」
「っ…。」
──トリオン漏出過多。…緊急脱出。
そしてトリオン切れで二宮は緊急脱出。
この試合初の緊急脱出は二宮隊隊長、二宮だった。
──
『な、なんと!綾瀬川隊員の長距離スナイプが炸裂!!この試合初の緊急脱出はまさかまさかの二宮隊長?!』
武富が声を上げる。
『おいおい、1キロ近く離れてるぜ?それも片手かよ?!』
出水は信じられないというように口を開ける。
『な、何が起こったんでしょう?!』
『見ての通りだろ。邪魔なアパートがイコさんのおかげで無くなったからな…。後はタイミング見計らって窓抜き片手狙撃だな。…言ってて笑えてくんなー、長距離窓抜き片手狙撃って。スコープも見てねえぞ。』
出水は苦笑いを浮かべる。
『ルートを示したのは…宇井先輩でしょうか…?』
木虎がそう分析する。
『だろうなー。さすがにオペなきゃこの狙撃は出来ねえだろ。』
──
「アハハ…嘘でしょー?」
二宮の緊急脱出により、犬飼は1人残された形となり、照屋、柿崎と向き合う。
「辻ちゃんの所まで逃げ切れるかな…?」
そう言って犬飼はアサルトライフルを向けると後ろ向きに走り出した。
──
『清澄先輩、そっちに虎太郎が向かってるからもうちょい頑張ってねー。』
宇井の通信が綾瀬川に入る。
『了解。…悪かったな。』
綾瀬川は宇井に謝る。
『?、何が?』
『お前の表示してくれた射線より1ミリズレた。おかげで二宮さんの供給機官を撃ち抜けなかった。緊急脱出までタイムラグがあったからな。
…オレもまだまだだな。』
トリオン 7
攻撃 10
防御・援護 7
機動 6
技術 14
射程 13
指揮 5
特殊戦術 2
TOTAL 64
この試合での綾瀬川のパラメーターは多分こんな感じ。
綾瀬川が本気で狙撃手やればこんな芸当も出来ちゃいます。
こうしてボーダーにまた1人変態狙撃手が誕生しましたとさ。
そろそろアンケート取りますね。
幕間の。
感想、評価等お待ちしております。
幕間何読みたいんじゃワレェ!
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誰かの独白。多分榎沢か三輪。
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掲示板形式のやつ。(作者無知)
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日常小話。
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if(綾瀬川VSボーダー)
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住民税高すぎ。