前回のあとがきを読んでくださり、心配の声や、温かい声援をくださった読者様、ありがとうございます。
本当に励みになります。
生きることを諦めるつもりは毛頭ありません。
だって死にたくないしw
闘病は苦しいですが、励ましてくださった方や家族のためにもいくら惨めでも足掻こうと思います。
…とは言いつつも、どんどん抜けていく髪の毛や変色する爪に気落ちしている今日この頃ですw
ま、今は結構元気な方ですw
さて、決着ですね。
『ここで生駒隊に猛追をかける綾瀬川隊員、巴隊員の元に二宮隊の2人が乱入か!これにより柿崎隊の4人が合流する形となった!』
『こりゃ…かなりまずいな。』
出水はそう言って顎に手を当てた。
『二宮隊は弾幕を張れるエース、生駒隊はグラスホッパーを使える遊撃役が落ちてる。…ぶっちゃけ今の状態で柿崎隊の連携…それも綾瀬川が加わった連携に対処なんて出来ねえだろ…。』
出水は最悪の事態を想像し苦笑いを浮かべる。
『今シーズン多少の援護はあれど、綾瀬川隊員が本格的にチームメイトと連携するのは初めてな気がするのですが…。』
武富が出水に視線を向ける。
『そりゃまああいつは1人でも強ぇし、それに…下手な援護は逆効果だ。あいつの足を引っ張るだけだろ。』
今シーズン、生駒隊の水上だけではなく、他のB級部隊が恐れつつ、考えないようにしていた事態。
…すなわち、綾瀬川の連携への参加。
──
二宮隊にとってこの状況は狙い通りであった。
現状、綾瀬川を除いた1番強力な駒は生駒隊隊長、生駒達人である。
綾瀬川ではなく照屋でさえ、二宮隊の手にはあまっていた。
今シーズン腕を上げた辻も女性の克服には至っていない。
「ほんと辻ちゃん何しに来たの?」
犬飼がカラカラ笑いながら辻に尋ねる。
「う…すいません…。」
二宮が緊急脱出した直後、辻は犬飼を援護すべく巴の追跡を諦め、犬飼の元へ急行。
しかし柿崎隊には攻撃手3位にして、玉狛第一のエース小南桐絵の弟子であり、数少ないマスターランクの女性攻撃手、照屋文香がいる。
個人ポイントで言えば、綾瀬川との模擬戦の日々で鍛えられた辻の方が上。
しかし、相性は最悪。
それにより援護に来たは良いものの、牽制しつつ逃げる形になったのだ。
「うそうそ。」
どうにかここまで逃げきれたが、逃がされた感が否めない。
綾瀬川、巴と合流するために。
そんな嫌な予感もあってか、犬飼、作戦室で戦況を見ていた二宮の考えは一致していた。
柿崎隊の相手を生駒隊に押し付け離脱する。
バッグワームで潜みながら、奇襲で点を取る。
正直な話、二宮が落ちた今、二宮隊が点をとる手段は限られてくる。
理想は生駒隊が照屋を落としてくれる事。
そして綾瀬川を少しでも削ってくれる事。
1番の脅威は綾瀬川。
次いで生駒。
最善策は生駒を綾瀬川に当て、隙を見て離脱する事だろう。
「俺が退路を開きます。」
「お、照屋ちゃんから離れた途端強気だね。」
「ほっといて下さい。」
そう言って辻は旋空で退路を塞ぐエスクードを切り裂く。
「…旋空弧月。」
「「!」」
放たれたのは生駒と相対している綾瀬川から。
後ろ向きかつ、逆手から放たれた旋空は家屋を倒し、辻、犬飼の退路を再び塞ぐ。
そして綾瀬川は巴により目の前に展開されたグラスホッパーに足をかける。
「逃がさへんで!」
綾瀬川を追うように弧月を振りかぶった生駒の前に柿崎が躍り出る。
空中で一回転しながら綾瀬川は辻、犬飼の前に降り立った。
「ま、そう簡単には逃がしてくれないよね。」
犬飼は冷や汗を浮かべながらアサルトライフルを向ける。
「そういう事です。」
綾瀬川は弧月を構える。
「っ…。」
辻も弧月を構え直した。
──
『戦場から離脱を試みる二宮隊!しかし立ちはだかったのは完璧万能手、綾瀬川隊員!』
『ROUND4で落とされた事、かなり根に持ってやがるなー、綾瀬川の奴。こりゃ相当厳しいぞ。』
──
「…ふぅ…。」
辻は深く息を吸い込む。
トリガー構成は、
メイン:弧月、旋空、幻踊、シールド
サブ:メテオラ、バッグワーム、シールド、free
(どうにか油断を誘って犬飼先輩を逃がす…!綾瀬川の弧月は何度も…)
その瞬間、辻の視界目前に綾瀬川の弧月が迫っていた。
「辻ちゃん!!」
辻は仰け反りどうにか躱して一回転。
犬飼の援護射撃を受けて体勢を立て直す。
「色々考えているみたいだが…無意味だな。
…2度目はない。
…お前相手に油断なんて…一瞬だってしてやるものか。」
「っ…いつもよりやる気だね…。」
次の瞬間、綾瀬川は無言でしゃがむ。
「!」
後ろには弧月を振りかぶる照屋が。
「旋空弧月。」
「ちょ、辻ちゃんと清澄くんで決着つける流れだったでしょ?!」
辻、犬飼はどうにかそれを避けるが、横からグラスホッパーに足をかけた巴が。
『隊長、避けて下さい。』
『了解!』
綾瀬川は辻、犬飼に視線を向けたまま、弧月を後ろに振り抜く。
「どわっ!?」
生駒隊目掛けて放たれた旋空。
生駒と水上はギリギリで避ける。
「っ…なるほどなぁ…やりづらいわ…。」
柿崎隊のこれまでの連携は綾瀬川は殆ど参加していない。
照屋を攻めの主軸とした、柿崎がエスクード、レイガストによる守り、巴がグラスホッパー、状況を見てシールドによる守りや、弧月かハンドガンで援護をするスタイルだった。
…だが、ここに綾瀬川が加わることにより、そのスタイルは大きく変わる。
柿崎の守りは変わらない。
変わるのは攻め。
綾瀬川、照屋、巴による絶え間ない連続攻撃。
柿崎1人で賄えない守りは視野の広い綾瀬川がカバーする。
しかも、この連携は対多部隊にも特化した連携。
攻め手も攻撃対象も絶え間なく入れ替わる。
現に先程二宮隊の相手をしていた綾瀬川は、今は生駒隊に仕掛けようとしている。
「!、アカン…!」
この連携の要は柿崎と綾瀬川。
綾瀬川は無理でも、柿崎なら。
そう思って水上は柿崎にハウンドを放つ。
しかし柿崎はそれに目もくれることなく、二宮隊の相手をしている巴の援護をする。
水上のハウンドは綾瀬川か、照屋の張ったシールドに守られる。
「…メテオラ。」
そう呟いたのは綾瀬川。
綾瀬川の頭上にトリオンキューブが現れ、分割される。
(…いや、おかしいやろ!きよぽんはメテオラ入れられるほどの余裕は無いはずや!)
そう、このメテオラは綾瀬川のメテオラではなく、綾瀬川の後ろに潜んでいた照屋が分割したトリオンキューブ。
『はい、視覚支援っと。』
仲間を巻き込まないよう、絶妙に調整されたメテオラは地面を穿ち、二宮隊、生駒隊の視界を奪う。
『アカンっすよ、ザキさん以外バッグワームつけました。またスイッチしてきますよ!』
『目の前は敵さんだけやろ?ちゅーことは…』
「まとめてぶった斬っていいってことやな…!」
生駒は大きく弧月を振りかぶる。
その瞬間、砂煙を切り裂きながら、生駒目掛けて旋空が飛んできた。
(イコさんより早い…!きよぽん…!)
水上は生駒を突き飛ばす。
「水上!」
水上はトリオン体を両断される。
「っ…!」
生駒は崩れた姿勢のまま、斜めに弧月を振る。
「…」
綾瀬川は咄嗟に首を傾けるが右耳が切り飛ばされる。
生駒はすぐさま体勢を立て直し、もう一度弧月を振りかぶる。
「!」
しかし、その視界の横、巴のグラスホッパーに足をかけた照屋が生駒に迫っていた。
それを一瞥した綾瀬川は、弧月を構えると二宮隊の方に振り返った。
緊急脱出の光が3つ空に上がる。
水上と柿崎、そして犬飼。
生駒が体勢の悪い中放った旋空は柿崎の右足を切り飛ばした。
元々二宮との戦闘で、少なくない量のトリオンを失っていた柿崎。
足を失い崩れたところを犬飼により撃ち抜かれた。
柿崎を仕留めた犬飼は、柿崎との距離を詰めたことにより、位置を変えていた隠岐の射線に入ってしまった。
速度重視のライトニングに撃ち抜かれ、犬飼も離脱。
──
『混沌とした戦場!一気に3人落ちた!』
『メテオラの煙で見えねえな…。落ちたのは水上先輩とザキさん…犬飼先輩か?』
出水が目を細め、そう言った。
『得点を挙げたのはそれぞれの部隊、綾瀬川隊員と犬飼隊員、そして遠くで戦場を見ていた隠岐隊員!』
『ザキさんが落ちて守りが薄くなったとはいえ…
…勝負あったな。』
──
生駒VS照屋、巴の戦闘も決着を迎える。
グラスホッパーでの援護をしていた巴は生駒旋空により両足を失う大ダメージ。
剣術では生駒が照屋に勝っている。
十数回の競り合いがあったものの、最終的に生駒が照屋のトリオン体を捉える。
しかし、緊急脱出と同時に笑みを見せた照屋。
その瞬間、生駒の足元にばらまかれたトリオンキューブが光り輝いた。
「…やられたわ。」
照屋のメテオラによる道連れ。
柿崎隊、生駒隊が双方得点を挙げる。
「虎太郎、隠岐が動いてる。射線から外れろ。」
「了解です。」
綾瀬川のその言葉に巴はグラスホッパーで転がるように家屋の中に飛び込んだ。
「虎太郎のトリオンも少ないんでな。このままじゃ生駒隊の得点になる。悪いが時間はかけさせてやれないぞ?」
怪物は辻にそう声をかける。
「…本気できてくれるならウェルカムだよ。」
絶体絶命のこの状況。
辻は怪物相手にそう吠えて見せた。
その数秒後、試合を決める一撃が振り下ろされた。
──
『ここでタイムアップ!5対2対1!B級ランク戦ROUND6上位昼の部を制したのは柿崎隊!!』
柿崎隊
柿崎 0P
照屋 1P
巴 1P
綾瀬川 3P
合計 5P
二宮隊
二宮 0P
犬飼 1P
辻 0P
合計 1P
生駒隊
生駒 1P
水上 0P
隠岐 1P
南沢 0P
合計 2P
これが綾瀬川の加わった柿崎隊の連携です。
今回はザキさんのトリオンが少なかったのでエスクード無しの連携。
柿崎の守りを拠点としたヒット&アウェイ戦法。
攻撃してはスイッチの繰り返し。
厄介なのは、どれが誰のトリガーで使っているのか分からない点。
柿崎、照屋、綾瀬川はトリオンの数値が一緒。つまり3人固まっているところでトリオンキューブなんか出されたら誰が使っているか分らない。
攻め手も攻撃対象もコロコロ変わるので、まじで迎撃要塞。
射線も宇井が徹底管理。
なにこれ?クソゲー?
感想、評価等お待ちしております。
幕間何読みたいんじゃワレェ!
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誰かの独白。多分榎沢か三輪。
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掲示板形式のやつ。(作者無知)
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日常小話。
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if(綾瀬川VSボーダー)
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住民税高すぎ。