白い部屋の最高傑作、ボーダーにて   作:齏琥梦

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活動報告使うとか言って三日坊主になってる作者です。
正味な話皆見てないっしょw
予め言っとくと主に毎日更新、たまに予告無しで休むかもです。
原作に追いついてきたら多分ペース落とします。




無機質なボーダー隊員の日常②

止まった世界。

視界に映し出されるのは、オレの事を切り裂かんとするスコーピオンの連撃。

しかもそのどれもが長く伸び、不規則に曲がる。

 

「…」

 

演算ではじき出された起動を最小限の動きで避ける。

 

「ちっ…見切り始めやがったか…!!」

 

目の前でスコーピオンを振り回す男、影浦は悪態を着く。

 

オレは、後ろに飛び退き、バイパーを放つ。

 

「ちいっ…!!」

 

影浦はシールドで受けるも、シールドを見てから曲げられたバイパーに削られる。

 

「…バイパー。」

 

オレはさらに腰の辺りにトリオンキューブを生成。

それを見た影浦は自分を覆うようにシールドを張る。

 

…しかしそれを見るやいなやオレは逆手で高速の抜刀。

 

ノーモーションからの旋空が放たれる。

 

「…ハッ…やるじゃねえか…!!」

 

シールドを割られ、影浦の体はトリオン供給機関を切り裂かれる。

 

 

──トリオン供給機関破損。影浦、緊急脱出。ランク戦終了。5-5ドロー。

 

 

──

 

「やられたぜ。まさかあそこで旋空に切り替えるなんてよォ。」

 

そう言って影浦はオレの頭をぐしゃぐしゃと撫でる。

 

「次は見切ってやる。もう一度だ。」

 

そう言って影浦は歩き出す。

 

「もう!ダメだよカゲ先輩!次は俺の番なんだから!」

 

しかし、見ていた駿がそれに待ったをかけた。

 

「あぁ?てめえは散々こいつとやってんだろーが。」

 

「最近負け続きだもん!次は俺が勝つんだから!!」

 

「…おもしれえ。じゃあこうしよーぜ。俺とてめえでランク戦をして勝った方がこいつと戦う…どうだ?やるか?」

 

「やるに決まってるし!!」

 

 

…このやり取り3回目だぞ。

 

その都度僅差で負けた駿が影浦に試合を譲っている。

 

「…影浦先輩、大人気ないですよ…。」

 

見かねたオレはそう声をかけた。

 

「大丈夫!次は勝つから!」

 

しかし駿がそれを突っぱねる。

 

…お前のために言ってるんだぞ?

 

「…オレはさすがに疲れたんですけど…。」

 

そう言ってオレはソファに座る。

 

「ちっ…少し休むか…。」

 

そう言って影浦は自販機の方に歩いていった。

 

 

 

「よねやん先輩といずみん先輩は?」

 

駿がオレに尋ねた。

 

「米屋は補習。課題全くやってなかったんだと。」

 

「よねやん先輩らしいや。」

 

「よく言う。お前もオレが手伝わなきゃ間に合わなかっただろ?」

 

「べ、別に間に合ったからいーじゃん。」

 

そう言って駿は口を尖らせた。

 

「出水は防衛任務だ。」

 

「ふーん。じゃあ今日は俺と一杯ランク戦できるね!」

 

「できるねじゃない…。疲れるんだよ。それに今日は影浦先輩以外にも約束がある。」

 

オレはこちらに近づいてくるスーツの隊員を見てそう言った。

 

「待たせてごめん。綾瀬川くん。」

 

「問題ない。影浦先輩と時間潰してたからな。」

 

謝る二宮隊の攻撃手、辻にオレはそう返した。

 

「つじセンパイだ!」

 

「緑川くんも一緒にいたんだね。」

 

 

「あ?いつの間に増えてやがる。」

 

それと同時に飲み物を3本持った影浦が戻ってきた。

 

「どうも、影浦先輩。」

 

辻はそう言って頭を下げた。

 

「…ちっ、3本しか買ってねえよ。ほら、自分の分買ってくるから飲んで待ってろ。」

 

「すいません、ありがとうございます。」

 

そう言って影浦はオレと駿と辻に飲み物を押し付けると再び自販機に歩いて行った。

 

「…意外と優しいんだな。影浦先輩は。」

 

「そう?割といつもあんな感じだと思うけど。」

 

辻はそう言ってオレの隣に腰掛ける。

 

「10本でいいか?」

 

「うん。よろしく。」

 

 

 

 

──トリオン供給機関破損、辻、緊急脱出。7-3勝者、綾瀬川。

 

 

機械音がオレの勝利を告げた。

 

「…完敗だよ。あの旋空とバイパーの使い分けは攻略できる気がしない…。」

 

辻はお手上げと言うように言った。

 

「…まあこれがオレ本来の戦闘スタイルだからな。」

 

そう話しながら戻るとそこにはこちらを鬼の形相で睨んでいる影浦が。

 

「…早く戻った方が良さそうだね。」

 

「そうだな…。」

 

 

「…オォイ、綾瀬川てめぇ、飲んで待っとけっつったよなァ…?」

 

影浦はオレにアイアンクローをしながら言う。

 

「…誘ってきたのは辻なんで。」

 

「え?ちょ、綾瀬川くん?!」

 

そう言うと影浦は視線を辻に向けた。

 

「…ハッ、いいぜ。別の奴ともやりたかったとこだ。

 

 

 

 

…ランク戦ブース、入れよ。」

 

 

 

──

 

辻が影浦とのランク戦をしている間、オレは駿とソファで休んでいた。

 

「ねーえー!俺ともやろーよー!!」

 

駿はオレの腕を引きながら駄々をこねる。

 

「…分かったから引っ張るな。」

 

そう言ってオレは立ち上がる。

 

「やっほーい!!ランク戦〜ランク戦〜!」

 

オレの周りを飛び跳ねながら駿は着いてくる。

可愛いやつだな…。

 

──

 

「もう1回!あやせセンパイもう1回!!」

 

「お前な…。」

 

駿とのランク戦を終えて戻ると、影浦とげんなりとした辻、そしてもう1人。

生駒が待っていた。

 

「やっぱりきよぽんや!防衛任務帰りにランク戦ブース顔出しといて正解やったな。約束通りランク戦…しよか?」

 

どうやらオレはまだまだ帰れないらしい。

 

 

 

──

 

「ふぅ〜!戦った戦った!」

 

駿が大きく伸びをする。

 

「俺は結構負けてポイント取られたけどね…。」

 

辻はそう言って肩を落とした。

 

「やっぱめっちゃ強いな、きよぽん。リアルタイムで引けるバイパーと旋空の組み合わせとか反則やない?」

 

「どうも。」

 

生駒の言葉に素直に礼を言う。

 

「しかもバイパーからかなり距離とって躱しても長い旋空飛んでくるしね。」

 

辻もそうつけ加える。

 

「その戦闘スタイル続けてれば攻撃手の中でも7位くらいに食い込めるんやない?6位は譲らんで。」

 

「いやいや、オレは万能手なんで。」

 

「…そう言えばあやせセンパイ結構勝ってたよね?ポイントどうなったの?」

 

「聞いて驚けよ。…弧月がマスタークラスまで行った。」

 

「「「...」」」

 

「お〜!!おめでと!あやせセンパイ!!」

 

自分の事のように喜んでくれる駿とは対象的に影浦と辻、生駒はその場に止まってオレを見ていた。

 

「…何か?」

 

「いや、綾瀬川くん…」

 

「きよぽん…」

 

「お前…」

 

 

「「「弧月マスタークラスじゃなかった(ん)(の)(のか)?」」」

 

3人の声が重なる。

 

「…まぁ、訳あって最近まで休隊してたんで。ランク戦に関しちゃビギナーなんですよ。」

 

「数字だけが全てじゃないとは言うけど…。」

 

辻は顎に手を当てて考える。

 

「綾瀬川くんって他になんのトリガー使ってるの?」

 

「そうだな…。弾トリガーは基本全部使ってるぞ。元射手だからな。それにイーグレット。後は…あんまり使わないがスコーピオンも使えるっちゃ使える。」

 

その言葉に影浦は目を見開く。

 

「成程な…荒船のヤローがお前を認める訳だ。」

 

「今度またランク戦やろうよ。」

 

「ああ、いつでも誘ってくれ。」

 

「お、俺とも遊んでな?」

 

生駒は自分を指さし言った。

 

「もちろん。」

 

「お前らこの後暇か?」

 

生駒にそう返すと影浦が3人に尋ねた。

 

「暇ですけど。」

 

「帰るだけですね。」

 

「暇やで。」

 

「暇だよ?あれ、もしかして…」

 

 

「…うち来いよ。俺が奢って...」

 

「いやいや何ゆーとるんやカゲ!奢るんは1番年上の俺やろ!」

 

影浦の声に被さるように生駒が言った。

 

「おっしゃ着いて来い野郎共!今夜は寝かさへんで!」

 

「やった〜!生駒センパイ太っ腹!!」

 

「寝かせないって…お好み焼きでしょ…。」

 

「じゃ、お言葉に甘えて。」

 

「俺んちだっつってんだろ…。」

 

 

そう言って4人は歩き出した生駒の後に続いた。

 

──

 

「そう言えば清澄先輩って迅さんに会った事無かったんですか?」

 

翌日、柿崎隊の作戦室で巴と柿崎が来るのを照屋、宇井、綾瀬川で待っていると、照屋は綾瀬川に尋ねた。

 

「そうだな…。S級隊員って事と未来予知のサイドエフェクトを持ってるって事だけは知ってるが…会ったことは無かった気がする。…それがどうかしたのか?」

 

「いや、昨日玉狛で迅さんに会ったんですけど、清澄先輩に会ったことないって言ってたから…。」

 

「へ〜、意外。迅さん清澄先輩に興味持ちそうなのに…。」

 

宇井は意外そうに言った。

 

「…まあ玉狛支部なんて頻繁に行くわけじゃないからな。」

 

「それで思い出したんですけど小南先輩が清澄先輩に文句言ってましたからね。」

 

「文句?なんであいつが?」

 

綾瀬川はキョトンとした顔で尋ねた。

 

「小南先輩曰く、「文香を私にお願いしておいてどうしてあれから1度も顔を出さないのよ?!忙しい合間を縫って文香の事見てあげてるのに!!早く玉狛に顔を出しなさい!!そして私と戦いなさい!!」…との事ですよ。」

 

「…やけに似てるな…。」

 

「10分に1回聞かされてればこうなりますよ。…可哀想なので早く顔出してあげてください…。昨日なんて半べそかいてましたよ。」

 

「…それはなんと言うかすまないな。近いうちに行くよ。…それじゃオレはあいつの師匠としての腕を見るか…。5本先取…やるか?」

 

そう言ってオレは立ち上がる。

 

「望むところです!」

 

綾瀬川は宇井に顔を向けた。

 

「はいはーい。準備しますね〜。」

 

 

ROUND5まであと少し。

自分を磨くため、柿崎隊のエースは立ち上がる。

 




ちょっした時系列説明

ROUND4翌日
綾瀬川の転校、二宮隊との食事。

影浦にランク戦を誘われる、緑川、生駒、辻、影浦とのランク戦。玉狛で迅が綾瀬川について知る。

最後の柿崎隊の作戦室のシーン。

綾瀬川の現在の個人ポイント

弧月 8111
アステロイド 6222
ハウンド 5555
メテオラ 5666
バイパー 7333
イーグレット 5555
スコーピオン 5000


各キャラからの印象&各キャラへの印象

影浦雅人→強い。気持ち悪いとか言ってごめん。良い奴。
緑川駿→お兄ちゃんみたい。課題手伝ってくれてありがとう。
米屋陽介→俺の課題は?手伝ってくんなかったよね?
辻新之助→強い。面白い。友達になろう。
生駒達人→やばいな。きよぽんやばいな。1発ギャグ行くで?
小南桐絵→グスッ…顔…出しなさいよ…!!


影浦雅人←いいよ。俺こそごめんね。いい人。
緑川駿←弟みたい。課題は次からは自分でやるように。
米屋陽介←知らん自業自得だ。
辻新之助←良い奴。話しやすい。友達になろう。
生駒達人←あ、ギャグは結構でーす。
小南桐絵←ごめんね。


感想、評価等よろしくお願いします!

幕間何読みたいんじゃワレェ!

  • 誰かの独白。多分榎沢か三輪。
  • 掲示板形式のやつ。(作者無知)
  • 日常小話。
  • if(綾瀬川VSボーダー)
  • 住民税高すぎ。
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