白い部屋の最高傑作、ボーダーにて   作:齏琥梦

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2日ほど投稿できずにすいません。
ちょっとリアルが忙しくて…。
隙間見つけて書いたのでどうぞ。


B級ランク戦ROUND6 VS弓場隊、東隊、那須隊③

「旋空弧月…!」

 

照屋の放った旋空が東を襲う。

東はアイビスを盾にどうにか受け切った。

しかし後ろからは巴も接近している。

 

「っ…!」

 

 

 

「東さん!!」

 

声の方向にはグラスホッパーでこちらに飛んでくる奥寺が。

 

「奥寺!お前弓場は…」

 

「逃げてきたに決まってるでしょ、使ってください!」

 

東の足元にグラスホッパーが展開される。

 

「逃がさない…!」

 

巴はハンドガンを向ける。

 

 

「!、虎太郎!物陰に隠れて!!」

 

しかし、照屋の合図で巴は塀の裏に引っ張られた。

 

 

その瞬間無数の弾丸が3人がいた道を通り抜けた。

 

 

『弓場隊長を連れてやってきた奥寺隊員!見事東隊長のピンチを救った!そして弓場隊長のフルアタックが炸裂!』

 

『弓場さんのフルアタックは受け切るのは難しいですから。物陰に隠れたのは正解ですね。』

 

『奥寺隊員、東隊長はその隙に離脱。弓場隊長と照屋隊員、巴隊員の対決となりましたが、戦場は膠着状態となりました!…と、一方の那須隊、柿崎隊、弓場隊の三つ巴の方にも動きがあったぞ…!』

 

──

 

「隊長…弓場隊を任せていいですか?」

 

オレの問に柿崎は目を見開いた。

 

「那須隊をお前一人でやるのか?」

 

「はい。うちはまだ0点なんで点を取りましょう。隊長は射線に注意して弓場隊の相手をしていてください。」

 

「…たく、無茶言いやがる…。だけどお前ならやっちまうんだろうな。分かった。任せたぞ…清澄。」

 

「了解…。」

 

那須のバイパーが止んだタイミング。

そこで柿崎は地面に手を着いた。

 

 

「エスクード。」

 

オレの足元からせり上がった盾。

その反動でオレは飛び上がる。

そのままイーグレットを構えて熊谷に向けて放った。

 

「っ…!!」

 

熊谷はどうにかシールドで受けるが、その隙にオレはバッグワームを羽織り、那須隊の視界から消える。

 

「くまちゃん、場所を変えましょう。接近されたら不利よ。」

 

「そうね。」

 

そう言ってバッグワームを羽織った時だった。

1発の弾が空に打ち上がる。

 

『真登華、どこだ?』

 

『この辺りだと思う。那須さんは機動力もあるから誤差はあるかもだけど。』

 

オレの視界に予測の位置が表示される。

 

『いい…こっちで修正する。』

 

そのままオレの放った1発のトマホークは軌道を変えて、那須隊がいるマンションの屋上目掛けて障害物を躱しながら迫る。

それに合わせてオレも駆け出した。

 

 

 

 

『前方爆撃注意!』

 

那須隊オペレーター、志岐の通信に2人は背中合わせでシールドを張る。

 

「!、1発だけ?!」

 

「威力と射程重視よ、シールド、1枚じゃ足りないみたい。」

 

那須のその言葉に2人はバッグワームを解除し、フルガードに切り替えた。

 

『綾瀬川先輩、レーダーから消えました、接近してるかもです。』

 

『分かった、ありがとう、小夜ちゃん。』

 

2人はフルガードでトマホークを受ける。

土埃に包まれるその中を、切り裂くようにオレは接近した。

 

「っ!綾瀬川!!」

 

手の側面から生やしたスコーピオンを熊谷が弧月で受ける。

 

そのままオレのスコーピオンを弾くと、熊谷は距離をとる。

 

 

「旋空弧月。」

 

放たれようとしている旋空にオレは身構える。

 

しかし、その旋空は放たれることなく、代わりに後ろから熊谷を避けるようにバイパーが飛んできた。

 

──

 

「この攻撃って…?」

 

ボーダー玉狛支部。

テレビ画面で試合を見ていた烏丸は目を見開く。

 

綾瀬川(あいつ)の技ね。2人で再現したって事ね。」

 

小南はポテチを頬張りながらそう考察した。

 

──

 

熊谷に目をやるとバイパーとの時間差で熊谷も旋空を放ってきた。

2人だとオレのより凶悪だな…。

 

旋空の位置は見切った。

オレは上に飛び退きながら、シールドを展開。

バイパーを受け切る。

 

『清澄先輩!前方、狙撃警戒です!!』

 

真登華の通信。

ここから100mほど手前の建物。

そこが一瞬光った。

 

「ちっ…。」

 

ライトニングはしんどいな…。

 

オレは首を最小限に動かして、ライトニング狙撃を避ける。

 

 

 

『どぅえぇぇ?!自信満々の一手躱されたんですけど?!』

 

『茜!絶え間なく撃て!!』

 

『りょ、了解!!』

 

 

 

ちっ…狙撃が邪魔だな…。

 

放たれるライトニングを避けながらシールドでバイパーを受け、スコーピオンで弧月を受ける。

 

 

──

 

『那須隊の集中攻撃!綾瀬川隊員防戦一方か!』

 

『まず、あれで死なないのがおかしいですけどね。…ライトニングなんて撃たれる場所が分かってなきゃ普通避けられませんよ…。』

 

蔵内は呆れたように言った。

 

『でも綾瀬川先輩が不利なのは変わらないです。そろそろ何か手を打つ頃じゃないでしょうか。』

 

──

 

「メテオラ。」

 

熊谷から距離を取った刹那に、メテオラで屋上の床に穴を開ける。

 

「玲!下!」

 

熊谷がそう叫んだ直後。

オレは階下に移ることなく、熊谷に突っ込む。

 

「っ!!」

 

弧月でどうにか受ける熊谷。

 

「この…!!」

 

日浦の射線を熊谷で切るとそのままスコーピオンを消す。

 

「っ?!」

 

勢いそのまま、熊谷は体制を崩す。

オレはすかさず崩れた足に足払いをかける。

 

崩れた体制の足払いに為す術なく、熊谷は倒れる。

 

「隊長からのオーダーなんでな。点、貰ってく。」

 

倒れ込んだ熊谷の胸に、地面から生えたスコーピオンが突き刺さった。

 

──

 

『熊谷隊員ここで緊急脱出!倒れ込んだ先には綾瀬川隊員のモールクロー!柿崎隊1点獲得です!』

 

『モールクローにあんな使い方があるなんて…綾瀬川先輩の戦術には毎度驚かされます。』

 

時枝はそう称した。

 

『熊谷隊員が落ちたことにより那須隊長の守りが薄くなった!』

 

『近接だと綾瀬川が圧倒的有利。那須は厳しい状況になりましたね。』

 

──

 

「っ…バイパー…!!」

 

那須は後ずさりながらバイパーを放つ。

しかし全方向に張られたシールドにそれは防がれる。

 

日浦の狙撃も飛んでくるが意に介さず。

少ない動きでそれを避けた。

 

「ここまで…ね。」

 

「ROUND3以降横取りは我慢ならなくてな。1点貰うぞ。」

 

そのまま那須の胸にスコーピオンを突き刺した。

軌道を変えて返ってきた那須のバイパーも後ろに張ったシールドで防ぐ。

那須は悔しそうな顔で目を伏せる。

 

「…バイパー使いの死に際には注意しろって出水に言われたからな…。」

 

「そう…。本当に強いね、綾瀬川くん。…そっか…またあの体に戻るのね…。」

 

そのまま那須は緊急脱出。

 

柿崎隊が2点目を獲得した。

 

──

 

『那須隊長もここで緊急脱出!綾瀬川隊員からは逃げられず!』

 

『最後の相打ち狙いのバイパーも読んでいましたね。那須隊はあとは日浦だけ…でしたがここまでみたいですね。』

 

蔵内が言いかけた瞬間、日浦のいた建物から緊急脱出の光が上がった。

 

『日浦隊員は自発的に緊急脱出!那須隊がここで全滅。残るは弓場隊、柿崎隊、東隊の三つ巴となった!』

 

『さっきの狙撃で日浦隊員の位置は割れましたからね。いい判断だと思います。』

 

 

──

 

『よくやった清澄!』

 

『隊長の方は大丈夫ですか?』

 

『何とか…な!守りに徹してる!外岡がどこにいるか分からねえ。エスクードで射線は切ってる。』

 

『直ぐに向かいます。』

 

そう言ってオレは駆け出した。

 

 

──

 

「エスクード!」

 

壊れたエスクードの代わりにさらにエスクードの数を増やす。

 

「柿崎さん、それズルくないっすか…?」

 

神田は呆れたように言いながらハウンドを放つ。

合間に旋空を混じえてエスクードを切り裂いた。

 

「俺は守り専門なんでね。エースの到着まで粘らせて貰うぜ。」

 

『トノ、狙えそうか?』

 

『エスクードどうにかしてくれればその隙に撃つんスけど…エスクード壊される度に新しいのが出てくる以上きびいッス。』

 

神田からの通信に弓場隊の狙撃手、外岡(とのおか) 一斗(かずと)はそう返した。

 

那須隊か綾瀬川の手により全滅。

出来れば綾瀬川(エース)が来る前に柿崎を落としたいというのが神田の本心だった。

 

『迷ってられないな…トノ、弓場さんの事頼むぞ。』

 

『は?先輩?』

 

そう言うと神田はアサルトライフルをしまい、弧月1本に切り替えた。

 

「…旋空弧月。」

 

神田の旋空でエスクードが切り裂かれる。

柿崎はすぐさま、地面に手を置く。

しかし神田は構わず突撃、柿崎との距離を詰めた。

 

「単身突破かよ…!」

 

柿崎はレイガストをブレードモードに切り替え、神田を迎え撃ち、エスクードを混じえながら神田の攻撃を捌く。

 

「ちっ…!トノ!綾瀬川が来るぞ!!」

 

神田が叫ぶ。

すぐ近くの建物からバイパーが放たれた。

外岡は直ぐにイーグレットを綾瀬川に向けた。

 

『真登華。』

 

『うん…ここ…!!』

 

表示された建物に綾瀬川もイーグレットを向ける。

 

同時に放たれたイーグレットは、空中で衝突し相殺された。

 

 

『いぃ?!すいません先輩、場所を移します…!』

 

神田はすぐにその場を離脱した。

 

「くそ…!!」

 

放たれたバイパーをシールドで受けながら、神田は1歩下がる。

そのタイミングで柿崎はスラスターをON。

神田に切り掛る。

 

 

 

 

…その時だった。

 

後ろの建物から神田の後方40m程。

 

そこから放たれた砲撃が神田を貫き、あろう事かその直線上にいた柿崎をも貫いたのだ。

 

「…は?」

 

「何…が…?!」

 

 

何が起こったか分からないまま2人は緊急脱出。

 

 

砲撃が放たれた先。

バッグワームを羽織った天才、東春秋は静かな笑みを浮かべていた。




神田のトリガーセット

メイン:アステロイド(アサルトライフル)、弧月、旋空、シールド
サブ:ハウンド(アサルトライフル)、バッグワーム、シールド、free

神田のトリガーセットは作者の偏見によるオリジナル設定ですのでご了承ください。

ちなみに綾瀬川が放ったトマホークは原作のROUND6で蔵内が放った丸ごと1発サラマンダーのトマホークバージョンです。
オシャレすぎて真似ました。後悔はしてません。


感想、評価等お待ちしております。

幕間何読みたいんじゃワレェ!

  • 誰かの独白。多分榎沢か三輪。
  • 掲示板形式のやつ。(作者無知)
  • 日常小話。
  • if(綾瀬川VSボーダー)
  • 住民税高すぎ。
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