白い部屋の最高傑作、ボーダーにて   作:齏琥梦

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味があるって最高ですね。



B級ランク戦ROUND7 VS影浦隊、生駒隊③

『ここで生駒隊が柿崎隊と影浦隊の戦いに参戦!綾瀬川隊員と生駒隊長の旋空が激しくぶつかった…!!このまま乱戦にもつれ込むか…!』

 

『柿崎隊は巴くんと柿崎さんがそろそろ着きそうですし生駒隊も4人全員います。序盤で絵馬くんを落とされた影浦隊が少し不利ですね。』

 

『そうね。それにさっきの攻防で影浦くんのトリオンも少し漏れてるし。万事休すってところかしら?』

 

──

 

ピンチの状況だと言うのにお構い無しに目の前の猛者2人相手に影浦は目をギラつかせる。

 

「ゾエ、援護しやがれ。」

 

「うえぇ!?勝負挑む気?立て直そうよ。」

 

「知るか。こんな楽しめそうなバトルみすみす逃せるかよ。」

 

「…分かった。援護する。頼んだよカゲ。」

 

「…たりめえだ…。」

 

影浦は短く返すとスコーピオンを構えた。

 

「すっげえ。ワクワクしてきたッス!」

 

南沢は弧月を握り直し、冷や汗を浮かべながらも笑みを浮かべた。

 

「正念場やで。勝って祝いのタコパしようや。」

 

ゴーグルの奥の生駒の目が見開く。

 

「りょーかい。援護しますわ。…隠岐、ザキさんと虎太郎の警戒頼むで。」

 

好戦的な生駒に水上はそう返した。

 

「文香、ここからは2人で攻めよう。各自援護し合って点を取る…いいな?」

 

表情は変わらない。

だがいつもの綾瀬川よりも声色が力強かった。

 

「…わかりました。」

 

悔しいが今の自分では2人には敵わないのだろう。

だがそこで腐ったりはしない。

 

柿崎隊のダブルエース。

2人で点を取る。

 

照屋は一呼吸置いた後、メテオラと、弧月を構えた。

 

そして戦場は動き出す。

 

北添のグレネードガンから放たれたメテオラ。

それを空中で照屋が相殺する。

 

辺りを爆風が包み込んだ。

 

 

「「旋空弧月。」」

 

 

その爆風を切り裂くように2つの旋空がぶつかる。

 

「海!」

 

「任せてくださいっ!」

 

グラスホッパーで、綾瀬川に組み付く南沢。

弧月で受け太刀すると、そんな2人をまとめて切り裂かんとする、スコーピオンが襲いかかる。

影浦のマンティスだ。

 

しかしそれを防ぐように照屋が弧月でスコーピオンを砕いた。

 

「!…へぇ、おもしれえ…!!」

 

影浦は笑みを浮かべながらスコーピオンをうねらせた。

 

「旋空弧月!」

 

 

 

そんな2人を引き裂くように放たれる生駒の縦向きの旋空。

それを横に飛び退いて避けると、そこに目掛けて水上のアステロイドが放たれる。

 

 

 

「エスクード。」

 

混沌とした戦場にいくつもの盾が現れる。

 

 

『水上先輩すんません!ザキさんと虎太郎見失いました…!』

 

 

 

「スラスターON!」

 

物凄いスピードで生駒目掛けて突っ込んでくる柿崎。

生駒はどうにか弧月で受けるが、勢いは殺せず後ろに吹き飛ばされてしまう。

 

「遅くなってすまねぇ!」

 

レイガストを構えた柿崎、その後ろには巴も立っていた。

 

「清澄、文香。好きに動け。俺と虎太郎でサポートする。」

 

 

その言葉に綾瀬川と照屋は息を吐き、弧月を構える。

 

「「…了解。」」

 

──

 

『ここで柿崎隊長と巴隊員も合流!全隊員ここに集結!まだまだ何が起こるか分かりません!』

 

『影浦隊は引かずに構えるのね。影浦くんらしいわね。』

 

──

 

「「エスクード。」」

 

綾瀬川と柿崎の声が重なる。

戦場にいくつもの盾が生える。

 

「バイパー。」

 

その盾の影を縦横無尽にバイパーが曲がりながら通り抜ける。

 

「邪魔やな…!!」

 

生駒の旋空はエスクードを切り裂きながら綾瀬川に襲いかかる。

 

「グラスホッパー!」

 

巴が自分と綾瀬川の分の2つのグラスホッパーを出したことでそれに乗り2人は飛び退く。

 

「バイパー来ますよ、イコさん。」

 

そう言いながら水上は自分の分のシールドを生駒の周りに張る。

 

しかし、バイパーは当たる事なく、弾道を変えた。

 

「!、俺やんけ…!」

 

「任せてくださいッス!」

 

水上を守るように南沢のシールドが張られる。

 

「ナイスやで、海。…隠岐!!」

 

 

 

 

 

『了解。』

 

 

エスクードの隙間を縫うように放たれるライトニング。

 

「くっそ…!」

 

巴の右肩から下を吹き飛ばす。

 

『撃ったな。真登華、マーク付けてくれ。』

 

『了解!虎太郎、行ける?』

 

『問題ないです!行きます!』

 

マイク越しの宇井の言葉に巴はグラスホッパーを構える。

 

「エスクード!」

 

柿崎のエスクードが巴の足元から隠岐のいるマップの上目掛けて迫り上がる。

 

そのまま巴は勢いよく飛び上がるとグラスホッパーを複数展開、隠岐目掛けて空中を駆け出した。

 

「マジかいな…!!」

 

隠岐はライトニングを連射、しかし巴はグラスホッパーを巧みに使って避けると、飛びながら隠岐にハンドガンを乱射する。

隠岐はたまらずシールドで防ぐも、巴に接近を許してしまい、弧月でトリオン供給機関を切り裂かれた。

 

『すんません…。先落ちますわ。』

 

そのまま隠岐は光となって空に上がる。

 

『俺もここまでみたいです。すいません。』

 

続いて右半身を撃ち抜かれた巴もトリオン漏出過多で緊急脱出。

生駒隊、隠岐のポイントとなった。

 

──

 

『生駒隊隠岐隊員と柿崎隊巴隊員が緊急脱出!巴隊員の捨て身の特攻が功を奏したか!緊急脱出前に1点もぎ取った!』

 

『エスクードとグラスホッパーを使った立体超速攻ね。なるほど、面白いじゃない。』

 

──

 

2人が緊急脱出したが戦場は変わらず動き続ける。

水上の援護で生駒、南沢で点を取りに来る生駒隊。

北添のメテオラ陽動でその爆風からマンティスによる奇襲を繰り出す影浦隊。

柿崎、オレのエスクードを利用しつつ、照屋のメテオラによる陽動、オレのバイパーによる変幻自在の攻撃で点を狙う柿崎隊。

 

 

1歩離れた位置から戦場を動かしているのはあの男だった。

 

 

『水上先輩が邪魔ですね。上手く盤面をコントロールされてます。』

 

オレはエスクードの影で水上に視線を向ける。

 

『…分かった。清澄、俺も攻撃に回る。メテオラで水上を崩す。文香の守り頼むぞ。』

 

『了解。』

 

そう言うと柿崎はレイガストを構えたまま、水上の上空にアサルトライフルでメテオラを数発放った。

 

「水上!」

 

「行かせませんよ。」

 

「!」

 

生駒目掛けて文香が旋空を放つ。

生駒はどうにか弧月とシールドでそれを防ぐ。

 

 

「やってくれるやんけ…。」

 

そう言って生駒は弧月を力強く振り抜いた。

 

「おいおい、楽しそうな事始めようとしてんじゃねえよ…!俺も混ぜやがれ…!」

 

「…援護する。気負わず行けよ。」

 

「…はい。」

 

ボーダートップクラスの攻撃手と柿崎隊のダブルエースが向き合った。

 

──

 

「スラスターON!」

 

水上の周りに着弾したメテオラの煙をかき分けるように柿崎はスラスターで突進。

一瞬で水上との距離を詰める。

 

「どわっ!あっぶねー!」

 

しかし、南沢が前に現れ、弧月でそれを防ぐ。

 

「ええで海。抑えときや…アステ…ロイド…!!」

 

そう言いながら降り注ぐのはメテオラ。

 

 

爆風の隙を見て水上は脱出を図る。

 

 

『!、ダメや水上!そこ北添先輩回り込んどるで!!』

 

「ちっ、ちゃっかりしとるやんけ、ゾエ。」

 

「うちはまだ0点だからね〜。点取っとかないと!」

 

いつの間にかバッグワームで回り込んだ北添のアステロイドに水上はシールドごと削り落とされた。

 

 

──

 

『乱戦激化!隙を着いた北添隊員が水上隊員を落とし影浦隊が1点取り返した!』

 

『ゾエくんはしっかり盤面見て点を取りに来たわね。こう言うの見ると欲しくなるわねゾエくん。…マスコットとして。』

 

『『マスコット?!』』

 

──

 

「ちっ…!!」

 

水上のメテオラをどうにかレイガストで受けた柿崎だったが、庇いきれなかった左腕を失い、爆風から後ずさる。

 

「点貰ってくっス!」

 

元マスタークラスの攻撃手、南沢海の連撃にレイガストが吹き飛ばされる。

そのまま柿崎は弧月に貫かれた。

 

「へっ、だがただじゃ落ちねえよ…エスクード!!」

 

南沢の足元からレイガストが迫り上がる。

 

「どわっ!!」

 

南沢を吹き飛ばし、柿崎は緊急脱出。

生駒隊が2点目を獲得した。

 

 

浮いた駒は逃がさない。

 

北添のアステロイド乱射が南沢を襲う。

 

 

「ハッ!そのままシールド誘っとけ。」

 

そう言って照屋に組み付いていた影浦は後ろに飛び退くとスコーピオンを南沢目掛けて伸ばした。

 

「させるわけないやろ…!!」

 

生駒は影浦に切りかかる。

しかし、それを援護するように北添のアステロイドが生駒に降り注ぐ。

 

「すいません、後頼むッス…!」

 

マンティスに貫かれ、南沢も緊急脱出。

影浦隊も2点目をあげ、3チーム2点ずつ点を獲得した。

 

「…」

 

生駒のゴーグルの奥の瞳が鋭くなる。

 

「…旋空弧月…!!」

 

生駒は北添目掛けて弧月一閃。

生駒旋空が北添に襲いかかる。

 

「やっば!!」

 

急いで飛び退くも神速の一閃に北添は右足を失った。

 

 

「ちっ!」

 

影浦は北添を守ろうと駆ける。

しかし邪魔するように綾瀬川が前に躍り出た。

 

「綾瀬川ァ…!」

 

「北添先輩は邪魔なんで。生駒隊の点になってでも退場してもらいます。」

 

そして2度目の旋空が北添を切り裂いた。

 

──

 

『柿崎隊長、南沢隊員に次いで北添隊員もここで脱落!残ったのは生駒隊長、影浦隊長、そして柿崎隊のダブルエース、綾瀬川隊員と照屋隊員のみとなった!!』

 

『こんな白熱した試合久しぶりね。息を飲むのも忘れちゃいそう。』

 

『…すごい…。』

 

木虎はただ一言そう零した。

 

 

 

 

 

ボールテージの上がった観客席の視線は4人のエース隊員に向けられる。




各キャラからの印象


三上歌歩→すごい。風間さんも認める程の逸材。
加古望→面白い。興味。
木虎藍→…悔しいけどすごい。

今回で終わる予定だったんですけど終わらなかったので現在のポイントのおさらい。


柿崎隊
 
 
柿崎 0Pt
照屋 0Pt
巴 1Pt
綾瀬川 1Pt
 
合計 2Pt
 
 
 
影浦隊
 
 
影浦 1Pt
北添 1Pt
絵馬 0Pt
 
合計 2Pt
 
 
 
生駒隊
 
 
生駒 1Pt
水上 0Pt
隠岐 1Pt
南沢 1Pt
 
合計 3Pt
 



感想、評価等お待ちしております。

幕間何読みたいんじゃワレェ!

  • 誰かの独白。多分榎沢か三輪。
  • 掲示板形式のやつ。(作者無知)
  • 日常小話。
  • if(綾瀬川VSボーダー)
  • 住民税高すぎ。
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