白い部屋の最高傑作、ボーダーにて   作:齏琥梦

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遅くなりすいません!
日常回です!
作者が一番絡ませたいキャラ登場です!


無機質なボーダー隊員の日常⑥

「B級2位だってね。おめでとう、綾瀬川くん。」

 

「1位の奴に言われてもな。」

 

そう言いながらオレは辻から渡された缶ジュースを開ける。

 

「今日はランク戦ブース行かないの?米屋くんが探してたよ。」

 

「オレをあの戦闘狂達と一緒にするな。…今日は駿と約束があるんだよ。」

 

「結局ランク戦だね…。」

 

「今日は違うぞ。紹介したい奴がいるらしい。」

 

「あー…何となく察しが着いたかも。二宮さんと弓場さん相手にあの戦いぶりだもんね…。」

 

「?」

 

「あ、おーい!あやせセンパーイ!」

 

そうしていると駿の姿が見える。

 

「待たせてごめん。」

 

「別にそこまで待ってない。」

 

後ろには眼鏡を掛けた隊員と髪の毛を中央であげた隊員がいた。

駿と同じ草壁隊の隊服を着ている。

 

「紹介するね。俺と同じ草壁隊の銃手の…」

 

「いいっていいって。自分でやるよ。いつも駿を可愛がってくれてるみたいでありがとね、俺は里見(さとみ) 一馬(かずま)。学校では隣のクラスだから声かけようか迷ったけどどうせなら基地で挨拶したくてさ。よろしく頼むよ。」

 

「同じく草壁隊万能手の 佐伯(さえき) 竜司(りゅうじ) だ。よろしくな。」

 

「…綾瀬川清澄だ。よろしく。」

 

「辻ちゃんも一緒だったんだ。」

 

「うん。でも俺はこの後犬飼先輩と約束あるから。ここで失礼するよ。」

 

「ああ、ジュースありがとう。ROUND8ではよろしく頼む。」

 

「うん。負けないよ。」

 

「バイバイつじセンパイ。またランク戦しよーねー。」

 

そう言うと辻は手を振って二宮隊の隊室の方に歩いていった。

 

「ROUND7見たぜ。生駒さんとカゲ先輩に勝っちゃうなんて凄いな。俺も万能手でエスクードを使うんだが綾瀬川の使い方は参考になったよ。」

 

「それよか見たよ!二宮さん…て言うか二宮隊相手にあそこまで戦えるなんて…!A級でもいないんじゃないの?!」

 

里見は興奮気味に話す。

 

「お、おお…。」

 

「それにROUND5では弓場さんに一歩も引けを取らずに戦ってたじゃん?!めちゃくちゃすごいよー!!」

 

「あ、ああ、まあ。」

 

「一馬センパイ!あやせセンパイ困ってるじゃん!」

 

「悪いな。一馬は生粋の二宮さんファンでな。そんで弓場さんの弟子だからその2人相手に互角以上に渡り合った綾瀬川とずっと話したかったみたいでな。」

 

「…なるほど。まあ…古参だからな。」

 

「古参?」

 

「あー…あやせセンパイいつもこれ言っときゃなんとかなるって思ってるから…。」

 

「次のROUND8ではどんな戦い方するの?良ければトリガー構成教えてよ!俺が実験台になるからさ!」

 

そう言って里見は自分に指を指す。

 

「そう言えばグラスホッパーで二宮さんのサラマンダー相殺してたよね?ハウンドならわかるけどなんでサラマンダーも消せたの?!てか、次はバイパーと旋空の合わせ技使うの?!」

 

「…ちゃんと答えるから1個ずつ質問してくれ…。」

 

 

 

──

 

「いやー、ごめんごめん!次のROUND8二宮さんVS弓場さんVS綾瀬川くんが見れるって考えたらいてもたってもいられなくてさー!俺こう見えて二宮さんのファンなんだよね〜。」

 

「こう見えてって言うか…会って数分で痛い程分かったよ…。」

 

「綾瀬川くんには聞きたいことだらけでさ〜。まずあの回避能力の秘訣はなんなの?」

 

里見がズバリ切り込む。

 

「…サイドエフェクトだな。」

 

「…綾瀬川のサイドエフェクトって「精密身体操作」じゃないのか?」

 

佐伯が尋ねた。

 

「せいみつしんたいそうさ?」

 

「うちの隼人が持ってるんだけどよ。綾瀬川って走りながら狙撃するだろ?うちの隼人…つっても分かんねえか。うちの狙撃手も走りながら狙撃出来るんだ。それはその「精密身体操作」のサイドエフェクトのおかげなんだ。」

 

「…へぇ。オレのはそういうのじゃないな。…まあ秘密だ。」

 

「なんだそりゃ!?めっちゃ気になる!」

 

声でかいな…。

 

「まあ無理に聞こうなんて思ってないさ。じゃあ二宮さんのサラマンダーをグラスホッパーで防いでたのは?二宮さんとやる時の参考にしたくてさ。」

 

「それは別に教えて構わないが…オレのサイドエフェクトありきだから真似するのはオススメしないぞ。…グラスホッパーの裏に一緒に細かく分割したシールドを張って爆発を防いでる。弾は消せても爆風なんかは防げないからな。」

 

「なるほど!確かにそれなら防げそうかな…。」

 

里見は納得したように顎に手を当てて頷く。

 

「じゃあ最後に!

 

 

 

…綾瀬川くんって銃手はやってみようって思わないの?」

 

「思ったことはあるぞ。てか最初オレは弧月とハンドガンのスタイルだったからな。」

 

「えっ!!そうなの?!」

 

駿が驚いた様に尋ねる。

 

「ああ。だがオレはトリオンキューブを分割して撃つ方が向いててな。」

 

「あー…確かに。バイパーの弾道をリアルタイムであそこまで引けるんだもんな。」

 

「ウンウン。」

 

佐伯の言葉に駿は頷く。

 

「そういう事だ。銃手トリガーも使えない訳じゃないが射手トリガーの方がオレに向いてるってだけだ。」

 

「なるほどね〜。次のROUND8、二宮さんと撃ち合うの?」

 

「撃ち合いで勝てるって思えるほど自惚れてない。まあ…他の方法でやれるだけやってみるさ。」

 

「いやー、二宮さんが負けるところは想像出来ないけど綾瀬川くんならもしかしてって思ってるよ。次のランク戦、実況の結束に頼んで俺が解説引き受けたから!特等席で見させてもらうよ。」

 

そう言って里見は立ち上がる。

それに続いて佐伯も立ち上がった。

 

「今日はありがとな、綾瀬川。いろいろ話せて楽しかった。今度時間ある時にランク戦しよーぜ。」

 

「おっ!俺も俺も!」

 

「あやせセンパイ俺も〜!!」

 

「お前は殆ど毎日やってるだろ…。」

 

 

──

 

「へぇ、里見にねぇ…お前大物に気に入られる体質でも持ってるのか…?」

 

柿崎と真登華の付き添いで嵐山隊の作戦室に向かっている途中、柿崎が呆れた様に尋ねた。

 

 

「大物…?」

 

「知らないのか…里見は銃手ランクNO.1の猛者だぞ…?」

 

「…へぇ。」

 

「カゲや太刀川さんからもやたら期待されてるし…やっぱ凄いな…。」

 

「…まあ…古参なんで。」

 

「俺もあんま変わらねえだろ…。嵐山の前では絶対言うなよ…。」

 

「あの人も大概でしょ。A級の隊長なんだから。」

 

そう話していると嵐山隊の作戦室に着く。

真登華が嵐山隊のオペレーターに色々教わっているため、そのお礼にと菓子折りを持参したのだが、何故か引っ張られる形で俺も連れていかれた。

柿崎は作戦室のインターホンを押す。

 

「嵐山、俺だ。開けてくれるか?」

 

『柿崎!今行く!』

 

元気な声が聞こえたあと、作戦室の扉が開いた。

 

「忙しい所悪いな。真登華がお世話になってる礼をしたくてな。」

 

「構わないさ!…おっ!綾瀬川くんも一緒なんだな!」

 

「…どうも。」

 

「嵐山隊の嵐山(あらしやま) (じゅん)だ。よろしく頼む!」

 

「…綾瀬川です。」

 

「あはは、清澄先輩緊張してる?」

 

「ほっとけ。」

 

茶化してくる真登華にそう返す。

 

「遠慮なく入ってくれ。」

 

嵐山に通され、俺たち3人は作戦室の中に入る。

 

「あっ!ザキさーん!!」

 

「柿崎先輩!」

 

「柿崎さんだー!!」

 

「…どうも。」

 

さすが隊長だな…。

元嵐山隊とはいえここまで慕われてるのか。

 

 

「あっ、綾瀬川先輩。」

 

そのうちの1人、マッシュルームヘアで眠たそうな目をしている隊員が柿崎の後ろにいたオレに気付く。

 

時枝(ときえだ) (みつる)です。ROUND6、解説担当として見てました。モールクローの使い方…とても勉強になりました。」

 

「…どうも。綾瀬川清澄だ。急にお邪魔して申し訳ない。」

 

「そんな事ないっスよ!俺、佐鳥(さとり) (けん)って言います!狙撃手やってるんですけど綾瀬川先輩の狙撃いつ見てもすごくて…俺もいつかあんなアクロバティックな狙撃決めたいなって思ってるんスよ!今度見てくれます?俺のツインスナイプ!」

 

「ツインスナイプ…?…あ、ああ。まあ…。」

 

「わぁー!綾瀬川くんだー!」

 

「あ、綾辻先輩。」

 

真登華が反応する。

 

「真登華ちゃんもいらっしゃい。初めましてだね、綾瀬川くん。綾辻(あやつじ) (はるか)です。よろしくね。」

 

「綾瀬川だ。いつも真登華が世話になってるみたいだな。…ありがとう。」

 

そう言って俺は頭を下げる。

 

「いいのいいの。真登華ちゃん覚えるの早くて教えがいがあるから私もつい気合い入っちゃうの。」

 

「そ、そんな事…。」

 

真登華は照れくさそうにそう言う。

 

「立ち話もなんだ。お茶を入れる。座ってくれ。」

 

「…私お茶入れます。」

 

そう言ってショートカットの女性隊員が立ち上がった。

 

──

 

「そうか!綾瀬川くんは俺や柿崎と同期なんだな!」

 

「まあ一応。休隊したんで知ってたのは三輪と小南くらいですけどね。」

 

「ああ、桐絵からもよく話を聞く。桐絵は俺の従姉妹なんだ。」

 

今日一の驚きである。

 

「…そうなんですね。」

 

「綾辻、真登華の事見てくれてありがとな。これ、つまらない物だがみんなで食べてくれ。」

 

そう言って柿崎はたくさんのクッキーや洋菓子が入った箱を綾辻に手渡す。

 

「わぁー!!こんなに沢山!!良いんですか?!」

 

「ああ。殆どお前への礼だからな。遠慮せず食べてくれ。」

 

「やったー!!」

 

そう言って綾辻は早速包みを開けてクッキーを頬張り始めた。

 

「ROUND7見てたよ。B級2位だってな。凄いじゃないか!」

 

「はは…殆ど文香と…ここにいる清澄のおかげだよ。俺は0点だった。」

 

そう言って柿崎はオレの頭に手を置く。

 

「いや…隊長の守りと援護ありきですから。」

 

「でも1対1で生駒に勝ってただろう。あそこまで戦えるのはもうA級レベルだぞ?太刀川さんともいい勝負出来るんじゃないか?…な?木虎。」

 

嵐山は喋らずに話を聞いていた女性隊員に声をかけた。

 

「なんで私に振るんですか…?」

 

「いや、ROUND7の解説の後綾瀬川くんのログばっか見てただろ?」

 

「なっ!そんなんじゃありません…!!」

 

「えっと…申し訳ないが…誰だ?」

 

「なっ…嵐山隊の木虎(きとら) (あい)です!!これでも嵐山隊は広報部隊なんですが…!!」

 

「そうか。知らなかったよ。悪かったな。」

 

「っ…!」

 

そんなオレを見て木虎はさらにヒートアップする。

 

 

 

 

「綾瀬川先輩…私と模擬戦してもらって良いですか…?」




私が一番絡ませたかったキャラ…それは里見…


…ではなく、綾辻…


…でもなく佐伯ですw
外見から話し方からまじで好み過ぎる。
綾瀬川の親友にしたいくらい好き。
けど戦い方とか性格がまるで分かんねえ!
葦原先生!草壁隊の戦い早く書いてくれ…!!


各キャラからの印象&各キャラへの印象


里見一馬→尊敬。二宮さんと渡り合った凄い人。駿と仲良くしてくれてありがとう。
佐伯竜司→すげえ奴。話しやすくて良い奴そう。駿と仲良くしてくれてありがとう。
嵐山准→興味。桐絵と仲良くしてくれてありがとう。
時枝充→尊敬。スコーピオンの使い方を参考。
佐鳥賢→見ます?俺のツインスナイプ!
綾辻遥→「綾」仲間。真登華ちゃんからよく話を聞いてる。
木虎藍→知られてなかった事に腹が立つ。悔しいけど凄い。


里見一馬←二宮さんファン。興奮すると手に負えん。
佐伯竜司←声でかい。話しやすくて良い奴そう。
嵐山准←…実はちょっと苦手。
時枝充←礼儀正しくて良い奴そう。
佐鳥賢←…ツインスナイプ…??
綾辻遥←「綾」仲間…?美味しそうに食べるなぁ…。
木虎藍←知らなくて悪かったな。なんで怒ってるの?


各オペレーターからの印象(A級編)
意見の多かったオペレーターからの綾瀬川への印象ですね。

国近柚宇→太刀川さん、出水くんが興味を持つ人。何かあるのかな?
真木理佐→誰それ?…ああ、噂の…。まあ悪くないんじゃない?
三上歌歩→風間さんが一目置いてる人。話してみたい。
草壁早紀→駿がお世話になってるみたいね。ありがとう。
綾辻遥→「綾」仲間。真登華ちゃんからよく話を聞いてる。
小早川杏→加古さんとログを見た。凄い。
月見蓮→三輪繋がりで会えば話す。三輪くんと仲良くしてくれてありがとう。
結束夏凛→数字以上の才能を持ってると思う。緑川くんや、影浦先輩との勝率のデータ取らせてもらっても…?
宇佐美栞→眼鏡…掛けてみなーい?



ROUND7終了後
1位 二宮隊 39P
2位 柿崎隊 37P
3位 影浦隊 34P
4位 生駒隊 32P
5位 弓場隊 30P
6位 王子隊 28P
7位 東隊 27P
8位 香取隊 25P
9位 鈴鳴第一 24P
10位 荒船隊 23P
11位 那須隊 22P
12位 漆間隊 22P
13位 諏訪隊 22P

感想、評価等お待ちしております!

多分バレンタイン回の続き書く。じゃあアンケートの意味無いじゃんって?細かいことは気にすんな。

  • 日常小話(バレンタイン)
  • 掲示板形式のやつ(書いてみたい)
  • 誰かしらの独白
  • 17歳組のランク戦
  • なんでもいいよもう
  • しつこい好きに書けって
  • アンケート邪魔
  • 五条先生…

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