いよいよ原作開始です。
それに伴い、章分けすることにしました。
異世界からの風
突然だが、少し考えてみて欲しい。
──人は平等であるか否か。
現代社会は平等、平等と訴えてやまない。
ある偉人が、『天は人の上に人を造らず、人の下にも人を造らず。』と、言った。
だが、これには続きがある。
生まれた時は平等だが、その後に差が生まれるのは、学問に励んだか、励まなかったか。
…そこに違いが生じる…と。
だから…
「お前らの点が悪いのはお前らの責任だろ。オレと三輪を巻き込むな。」
「そんな…!綾瀬川の馬鹿…!鬼畜…!」
「人でなし!B級1位万能手!…バイパー使い!!」
そう泣き言を言うのは、米屋、仁礼のボーダーが誇る生粋の馬鹿。
…てか最後2つは悪口じゃないだろ。
「あ、綾瀬川っ。俺忙しいから帰っていい?」
そう尋ねるのは、俺の隣で気まずそうにしている辻だった。
「…仁礼さんがいるなんて聞いてないよ…!」
「言ってないからな。」
「なんで?!」
「はっきり言ってこいつらの馬鹿さ加減は手に負えない。」
三輪が諦めたように言う。
「てな訳で進学校組の辻に助けてもらおうと思って。…じゃ、後頼んだ。」
そう言ってオレは立ち上がる。
「帰さないよ?!」
そう言って辻はオレの鞄を掴む。
「…冗談だよ。ヒカリは俺が見るから米屋の事見てやってくれよ。」
B級ランク戦が終わって数ヶ月。
何事も無く過ごしていたオレだったが、期末試験を目前に、米屋と仁礼に泣き付かれた。
…次赤点を取ったら留年らしい。
「てか留年すれば良いんじゃないか?一個下にも知り合いは結構いるだろ。」
「綾瀬川って結構キツいよね。」
「そ、それは先輩としての威厳がだな…。」
「赤点取りまくって進級がピンチなんだろ?威厳もクソもないだろ。」
「お前ほんとにキツイな!!」
そう言って仁礼はオレの首に掴みかかる。
「冗談だって。…オレもそんなに頭良くないからあんまり期待するなよ?」
「…いつも全教科50点ピッタリだよな、お前。」
「…何それ、綾瀬川、狙って取ってる?」
「偶然だ。」
辻の言葉にそう返した。
「はぁ…時間も無いし喋ってないでとっとと終わらせるぞ。」
三輪がそう切り出して、勉強に取り掛かった。
「…だあ!疲れた!終わりだ終わり!!」
いち段落着いたところで米屋が項垂れる。
「本当に酷いな。どうやって2年生になったんだ?」
オレの言葉に米屋、仁礼は苦笑いを浮かべる。
「まあ、これで赤点は避けられるだろう。後はお前次第だ。」
「まじで助かったぜ、秀次、綾瀬川、辻ちゃん。」
「じゃあ俺は防衛任務があるから。」
そう言って辻は帰りの支度を始める。
「巻き込んで悪かったな。今度何か奢る。」
「約束だからね…。じゃ、行くよ。」
「まじで助かったぜ。」
「うん。」
「ありがとな!辻ちゃん!」
「えっと…あ…ハイ…。」
仁礼の言葉に辻はそそ草とその場を後にした。
「防衛任務と言えばよー、昨日の防衛任務で不思議な事があったんだよ…。」
「不思議な事…?」
米屋の言葉にオレは尋ねる。
「警戒区域にネイバーの反応があったのに現着した時には派手に倒されてたんだ。」
「他の部隊がやったんじゃないか?他にも担当はいただろ?」
「それが他の隊は来てなかったみたいでよ。俺らが一番乗りだったんだよ。」
「へー、不思議な事もあるもんだな〜。」
仁礼が呑気に返した。
「しっかし、弾バカがいねーと暇だな〜。」
米屋は頭の後ろで腕を組みながら呟く。
「遠征に行ってもう暫く経つな。もうそろそろ帰ってくるだろ?」
「そうだな。それまでは綾瀬川とやりゃいいし。この後基地行こーぜ。」
──
ボーダー本部
B級1位柿崎隊作戦室
「警戒区域外にネイバー?」
「ああ。昨日嵐山隊が対応したらしい。」
翌日、柿崎からそんな事を聞かされる。
「まぁ死人は出なかったみたいだけどな。」
「…なんて言うか最近物騒ですね…。」
「そうだな…何も無いといいんだがな…」
だが、柿崎の願い虚しく、その日の夕方、市街地にイルガーと呼ばれるネイバーが現れ、10人以上の死者を出す、第一次近界民侵攻以来の惨劇を招くことになった。
「で、その原因がこの気持ち悪いトリオン兵って訳ですか…。」
そう言いながら俺は「ラッド」と言われる小型のトリオン兵に弧月を突き立てた。
「ああ。見つけたのはC級隊員らしい。」
「こっちにもいました。デカい虫みたいで気持ち悪いですね…。」
虎太郎は穴だらけになったラッドの死骸を持ってくる。
イルガーの市街地襲撃の翌日。
ボーダー上層部からの司令で、最近警戒区域外で発生する門の原因はこの「ラッド」と呼ばれる小型トリオン兵だと発表された。
その数は数千体。
ボーダー総出での駆逐作戦が決行された。
『その近くまだ反応あるよ。…これはみんな徹夜だね〜。』
『助かるぜ真登華。』
「おし、少し散らばろう。異変があったらすぐに連絡しろよ。」
「「「了解。」」」
それから昼夜を徹して行われた駆逐作戦は終了した。
──
ギンッ!
米屋の槍と俺のスコーピオンがぶつかり合う。
「最近三輪は忙しそうだな…。何かあるのか?」
「近界民絡みで城戸司令から命令でね。…まだ憶測の段階だからなんとも言えねーな!」
そう言いながら米屋は槍を突き出した。
「ちっ…幻踊か。」
──トリオン供給機関破損。緊急脱出。6-4勝者、綾瀬川。
「だー!負けた!」
「最後の幻踊はウザかったな。」
「お前弧月使ってねーじゃん…。もう一回だ!」
「へいへい。」
そう言っていると、米屋の背後から、三輪が現れる。
「それはまた今度だ。陽介、動きがあった。行くぞ。」
そう言って三輪は米屋の襟首を掴む。
「ちょ…!この後弧月使った綾瀬川と…!」
「今度にしろと言っている。…悪いな、綾瀬川。」
三輪はオレに謝る。
「仕事なら仕方ないだろ。行けよ、米屋。
…三輪、あんまり無理するなよ。」
「…」
三輪は1回止まってこちらを一瞥する。
「…忠告感謝する。
…だが近界民は駆逐する。」
そう言って三輪は、米屋を引っ張り歩いて行った。
──
「っと…モールクローの鋭さが上がったな。足を持ってかれた。」
足元から伸びたスコーピオンに俺の足からトリオンが漏れ出す。
「当然です…!」
米屋、三輪と別れた後、俺は作戦室で文香と模擬戦をしていた。
「スコーピオンもそろそろマスタークラスになるんじゃないか?」
「あと500くらいですね。」
「あっという間に抜かれたな…。」
「清澄先輩はスコーピオンあんまり使わないですもんね。」
文香は缶ジュースを飲みながらそう話した。
文香が攻撃手に転向してから数ヶ月。
持ち前のセンスから着実にポイントを伸ばし、弧月はもうマスタークラス、スコーピオンの腕もかなりのものになっていた。
「虎太郎も万能手になったし、次のシーズンが腕の見せ所ですね!」
真登華も自慢げにそう言った。
「それで言えば清澄先輩、完璧万能手まで後どのくらいなの?」
「いや、まだまだだよ。虎太郎に教えてるだけでオレはあまり狙撃訓練には参加しないからな。」
「もったいないなー、清澄先輩なら直ぐなのに…。まあ虎太郎も狙撃は苦労してるみたいだしね。」
「大変なんだぞ?狙撃手って。オレも専門じゃないから教えるのも難しいし。それに…そこまで完璧万能手に興味ある訳じゃないからな。」
「でも、2人目ですから。やっぱりなれればかなり注目されると思いますよ?」
「…興味無いな。」
「アハハ、知ってた。」
「そう言えば、隊長はどうしたんだ?」
「忍田本部長から呼び出し。最近なんかバタバタしてるよね〜。」
季節はうつろいゆく。
草壁隊、片桐隊のスカウト旅。
新型トリオン兵「ラッド」。
ここ数日は色々な事が起きていた。
…そして3日後。ボーダートップチームが遠征から帰還を果たす。
綾瀬川の平穏は異世界からの白い風により、脅かされようとしていた。
『…特務だ、清澄。
…天羽の道を作れ。』
各キャラ、ポイント
タグにもある通り原作キャラは強化されてるのでポイントも高くなっております。
照屋文香
弧月 8062
スコーピオン 7463
メテオラ 6708
巴虎太郎
アステロイド(ハンドガン) 7451
弧月 6231
ハウンド(ハンドガン) 6002
ライトニング 3200(初期ポイント3000)
綾瀬川清澄
弧月 9602
アステロイド 7563
ハウンド 6000
バイパー 8230
スコーピオン 6500
イーグレット 7000
原作序盤は綾瀬川はあまり関わらないので、次回から黒トリ争奪戦になります。
原作主人公ズは次回から登場予定。
感想、評価等お待ちしております。
幕間何読みたいんじゃワレェ!
-
誰かの独白。多分榎沢か三輪。
-
掲示板形式のやつ。(作者無知)
-
日常小話。
-
if(綾瀬川VSボーダー)
-
住民税高すぎ。