白い部屋の最高傑作、ボーダーにて   作:齏琥梦

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遅れてすいません。
フルスロットルで進め、大規模侵攻自体は終結致します。
少しの改変しかありませんので。


大規模侵攻 〜終戦〜

三雲修を追い詰めたハイレインの前に現れたのは三輪秀次。

修の予想とは裏腹にハイレインと三輪の戦いは三輪有利に進んでいた。

それはレプリカの読み通り、三輪の鉛弾がハイレインの卵の冠と相性がいいと言う理由だった。

それだけではなく、レプリカによる援護、ブラックトリガー相手に技術で補い、ハイレインを追い詰めていた。

 

 

 

 

アフトクラトルによる4年前の第一次侵攻を大きく上回る大規模な侵攻。

開戦から数時間。

いよいよ終幕を控えていた。

 

アフトクラトルの勝利条件は「金の雛鳥」、雨取千佳を「運び手」である三雲修から奪うこと。

ボーダー側の勝利条件は雨取千佳を基地まで逃がす事。

とは言っても基地を落とされてはどうしようもないのだが、基地を攻めていたエネドラは死に、屋上のラービットも二宮、諏訪隊、菊地原の手により退けられた。

 

よってアフトクラトルが基地を攻め落とすと言う策をとるとは考えにくかった。

 

 

「トリガー解除(オフ)!」

 

基地目前。

ミラの「窓の影」により縫い止められた修が行った一か八かの大博打。

それはトリガーを解除し拘束を解き、基地に走ると言うシンプルなものだった。

しかしハイレインにとっては効果が絶大な策。

 

 

 

 

 

『お前のトリガーはトリオン以外には効かないとみた。』

 

 

先程撃ち合った玄界の射手の言葉が脳裏を過り、ハイレインは顔を顰める。

 

出水の読み通り。

ブラックトリガー「卵の冠」はトリオンで出来たものをキューブへと変える能力。

生身となった修には通じない。

 

「チッ…ミラ!やつを…」

 

「お前らの相手は俺だ…!!」

 

しかし、三輪がそれを阻む。

大きな敵と考えていなかった三輪がここで大きな障害となる。

 

「煩いぞ。」

 

ミラの窓の影が三輪の背後にワープゲートを開く。

烏丸をリタイアさせた初見殺し。

 

…しかし、その情報は烏丸、米屋によって既に通達済み。

 

 

「来たな…馬鹿が。

 

 

 

…バイパー!!」

 

背後の穴に三輪はバイパーを撃ち込む。

 

(しまった…!!)

 

いち早く気付いたミラ。

しかし時すでに遅し。

ハイレイン、ミラのトリオン体はミラ手元のワープゲートから解き放たれたバイパーにより穴を開けられる。

 

「くたばれ。」

 

好機と見た三輪はさらに距離を詰め、ハイレインに弧月を振るう。

 

「隊長!」

 

しかし、目の前に現れた黒い穴。

抜けるとそこは先程とは打って変わって基地から離れた場所だった。

 

「ワープ女のトリガーか…!!」

 

 

三輪は歯噛みする。

 

 

 

「金の雛鳥を…?!」

 

ワープでハイレインの援護を…そう考えたミラだったが、上手くトリオンを練れなかった。

 

それもそうだ。

戦場を乱すためのラービットの大量投下。

先程の三輪によるバイパー。

ミラのトリオンは底をつきかけていた。

 

ハイレインは修目掛けて駆け出す。

相手は生身。

捕らえるなど容易い。

 

 

 

 

『強』印(ブースト)『射』印(ボルト)五重(クインティ)。」

 

 

 

そう考えていた、ハイレインの前に射撃が降り注ぐ。

 

 

 

 

 

「ざんねん。オサムの所には行かせないよ。」

 

 

 

 

ブラックトリガーに身を包んだ最後の砦、空閑遊真。

空閑の乱入により、「金の雛鳥」の捕獲は絶望的になった。

 

 

 

 

「っ…豆粒、敵の位置を教えろ…!」

 

戦場から離された三輪秀次は悔しそうにレプリカに告げる。

 

(ここまで想定して(視えて)いたのか…!迅、綾瀬川…!)

 

 

 

「風刃、起動…!」

 

 

迅からかつての親友へ。

かつての親友から自分へと託された「風刃」。

レプリカによる計算により、決死の刃が放たれた。

 

 

 

 

「…がっ…?!」

 

 

そんな刹那。

修の身体はミラの窓の影により串刺しにされる。

 

「!…オサム!」

 

後ろに気を取られた隙をハイレインが遊真の横を抜ける。

 

 

その瞬間、修は持っていたレプリカを振りかぶる。

 

(こいつの狙いは遠征艇か…!)

 

させまいとハイレインは加速する。

 

 

 

その瞬間、ハイレインの身体は未知の斬撃により切り刻まれた。

 

 

「!…斬撃…?!」

 

ヴィザの報告にあった遠隔斬撃。

だが、ブラックトリガー使いはトリオン兵が足止めしているはずだった。

 

「あぁぁぁ…!!」

 

修により投げられたレプリカは遠征艇のプログラムに侵入。

帰還の命令を遂行させる。

 

「隊長、帰還の命令が実行されています!金の雛鳥を持って早く艇へ…!」

 

 

『強』印(ブースト)『射』印(ボルト)四重(クアドラ)。」

 

 

そんなハイレインを遊真のブラックトリガーが襲う。

 

「チッ…!」

 

今このブラックトリガーと戦っているだけの時間は無い。

それに先程ハイレインを襲った斬撃。

 

「仕方ない、金の雛鳥は放棄する。」

 

「逃がすと思うか?」

 

遊真は目を細める。

 

 

「ガハッ!」

 

そんな遊真の後ろで修は血を吐く。

 

「…オサム!」

 

「…手当をせねば死ぬぞ。」

 

そんな遊真を尻目にハイレインは遠征艇へと振り返った。

 

 

 

 

 

「オサム、ユーマ。

 

 

 

…お別れだ。」

 

その言葉に遊真は目を見開く。

 

「…レプリカ?」

 

「オサム…ユーマを頼む。」

 

レプリカのその言葉を最後にゲートは閉ざされ、遊真、三輪の横を飛んでいたレプリカの分身は落ちる。

 

空をおおっていた暗雲は消え、晴空へと変わった。

 

 

──

 

本部基地東、南東部

 

「おっ、なんやなんや?晴れたやんけ。」

 

トリオン兵を切り伏せながら生駒は空を見上げる。

 

「もうひと踏ん張りやな…。」

 

 

 

「…メテオラ!」

 

 

トリオン兵へと放たれる爆撃。

 

「…旋空弧月。」

 

その爆風を切り裂き、トリオン兵は切り裂かれる。

 

「強くなりやがったな、照屋。後でランク戦やろーぜ。」

 

「太刀川さん、空気読んでください。」

 

照屋を誘った太刀川を狙った大型トリオン兵の光線を柿崎のエスクードが守る。

 

 

『気を抜くな。敵はまだ残ってるぞ。』

 

東の通信にB級合同、太刀川は気を引き締め直す。

 

残りのトリオン兵は太刀川、照屋、生駒を筆頭に次々と切り伏せられた。

 

 

──

本部基地南西

住宅街の近くのこの場所は、住民の避難が進んでおらず、嵐山隊により避難活動が行われていた。

 

「近界民が来るぞ!!」

 

「きゃあああ!!」

 

逃げ惑う住民の叫び声。

 

散らばった敵に避難は難航していた。

 

「充は住民の誘導を!賢と俺で数を減らす!」

 

「了解です。」

 

 

 

 

 

「…アステロイド+アステロイド…ギムレット。」

 

 

 

 

「!」

 

嵐山隊の前に合成弾が降り注ぎ、トリオン兵を蹴散らす。

 

 

 

 

「准!助けに来たわよ!」

 

「あっ、とっきーくんだ。やっほ〜。」

 

そう声をかけたのは小南と榎沢だ。

 

「桐絵!」

 

「…榎沢さん。」

 

 

 

「そこ、避けてください。

 

 

 

 

 

…旋空弧月。」

 

 

 

 

 

そして、怪物の旋空がトリオン兵の数を一気に減らす。

 

「助かった。…綾瀬川。」

 

「…どうも。敵はこっちで対処する。嵐山隊は住民の避難を。」

 

「…分かった。充、行くぞ!」

 

「了解です。」

 

そう言って嵐山、時枝は住民の元へと走った。

 

 

「さてさて、邪魔しないでよ?アホ毛ちゃん。」

 

「それはこっちのセリフよ。それから私は先輩よ!」

 

そんな言い合いをしていると目の前のトリオン兵が切り裂かれる。

 

 

「…残念。なんだかもう殆ど終わっちゃってるのね。出遅れたわ。」

 

「加古さん!」

 

現れたのは加古望、黒江双葉の、A級6位加古隊の2人だった。

 

「おまたせ桐絵ちゃん、清澄くん。出遅れた分はしっかり働くわ。」

 

「…ししょー、ここは私達に任せてください。」

 

黒江は綾瀬川に視線を向ける。

 

「…それは分かったが師匠呼びはやめてくれ…双葉。」

 

 

そんな様子を見て榎沢は顔を顰める。

 

 

「…は?…だから女の知り合い多くない?綾瀬川センパイ?それに名前呼び?」

 

 

 

 

「…ししょー、その人誰ですか?」

 

「あなたが誰なの?」

 

榎沢、黒江はお互い火花を散らす。

 

 

 

 

「…面倒くさ。」

 

 

 

綾瀬川は1人呆れてため息をついた。

 

 

 

 

 

 

 

「…佐鳥もいますよ〜。」

──

 

『人型近界民は撤退、修くんは意識不明の重体だって!千佳ちゃんは基地に入ったよ!』

 

「…くあぁぁ〜!」

 

宇佐美の通信を聞いて迅は横になる。

 

『もう大丈夫だ。2人とも助かった。メガネくんは死なないよ。』

 

『ホント?!良かった〜。』

 

「…貴様…!」

 

恨めしそうに迅を睨むのはヒュース。

ヒュースは1人こちらへと置いてかれていた。

 

「足止めして悪かったな。お前をフリーにするとうちの後輩がやばかったんだ。けど多分お前こっち残って正解だったと思うよ。」

 

そう言いながら迅は起き上がる。

 

「なんか事情があるんだろ?俺のサイドエフェクトがそう言ってる。」

 

「!」

(こいつ…。)

 

そんな2人の後ろに車が。

 

「もう俺たちが戦っても意味は無い。投降しろ。悪いようにはしない。」

 

 

こうして迅VSヒュースの戦いも終戦を迎える。

 

 

──

「おや?ヒュース殿は…そうですか。」

 

戻ってきたハイレイン、ミラを見てヴィザは察したように俯く。

 

「…」

 

ハイレインは考え込む。

 

運び手のトリガー解除や、予期せぬ敵(三輪)

タイミングよくたどり着いたブラックトリガー使い。

 

 

…そして何よりヴィザを倒した玄界の戦士。

 

ヴィザ以上の実力者が、偶然ヴィザの前に現れ、戦いになったとは考えにくい。

 

 

何者かが仕組んでいたとしか考えられなかった。

 

 

「…まさかな。」

 

 

──

 

『迅、この結果はお前の予知の中でどの辺の出来だ?』

 

C級の数が合わなかった。

何人か連れ去られたことになる。

 

その状況を聞いた城戸が迅に尋ねた。

 

「連れ去られたC級や怪我人には悪いけど…2番目…かな。限りなく1番の出来に近い。…死人が出たり、A級やB級が連れ去られる未来もあったんだ。」

 

 

民間人

死者 0人

重症 32人

軽傷 45人

 

 

ボーダー

死者 0人

重症 1人(通信室オペレーター)

軽傷 5人(通信室オペレーター)

行方不明 32人(全てC級隊員)

 

 

『みんな本当によくやったよ。』

 

『…なるほど。分かった。…御苦労。』

 

 

近界民

死者 1人(近界民の手による)

捕虜 1人

 

 

対近界民大規模侵攻三門市防衛戦

 

 

 

…終結。




各キャラからの印象&各キャラへの印象

嵐山准→味方になればこれほど頼もしい人間はいない。
黒江双葉→ししょー。
榎沢一華→だから女の知り合い多くね?

嵐山准←小南の従兄弟。
黒江双葉←頼まれて名前呼びにした。師匠呼びやめて。
榎沢一華←怖い怖いって。

照屋文香トリガーセット

メイン:弧月、旋空、メテオラ、シールド
サブ:スコーピオン、メテオラ(ハンドガン)、バッグワーム、シールド

柿崎国治トリガーセット

メイン:レイガスト、スラスター、シールド、free
サブ:アステロイド(アサルトライフル)、メテオラ(アサルトライフル)、バッグワーム、エスクード

おそらく照屋とザキさんは今後多少の変化はあれど、これで固定になると思われます。
照屋ちゃんはバリバリ小南に影響受けてますねw

怪我人などは原作と違って規模が広がった分増えてます。
ちなみに死者は、ゆきだるまさたかさんとブロッコリーのおかげで0です。
0にしたのは後々響いてきます。
遠征選抜の為ですね。
言っちゃえば死者が出なかったことにより、「どぅわぁぁ」しません。

次回、まとめ?的な話をやって大規模侵攻編は終わりです。

…長かった。

感想、評価等お待ちしております!

幕間何読みたいんじゃワレェ!

  • 誰かの独白。多分榎沢か三輪。
  • 掲示板形式のやつ。(作者無知)
  • 日常小話。
  • if(綾瀬川VSボーダー)
  • 住民税高すぎ。
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