ライフコッドを後にした4人と1匹は一旦マーズの館に行き、星降る腕輪と力のルビーを受け取った。
そして各自で装備をしっかりと整えた。
彼らの装備は次のとおりだった。
リベラ … 武器:ラミアスの剣、 防具:オルゴーの鎧と力の盾、 装飾品:星降る腕輪
ハッサン … 武器:炎の剣、 防具:まじんの鎧とプラチナシールド、 装飾品:力のルビー
ミレーユ … 武器:らいめいの剣と炎のツメ、 防具:水の羽衣、 装飾品:祈りの指輪
バーバラ … 武器:炎のツメ、 防具:だいまどうのローブ、 装飾品:はやてのリング
ホイミン … 武器:氷のやいば、 防具:身かわしの服
それからルーラで目的地の近くの町に降り立ち、そこから徒歩でアジトに向かって歩いていった。
しばらくするとブリザード4匹に出会い、早速戦闘になった。
このモンスターは命を脅かす呪文を唱えるため、元の世界の人達からは非常に恐れられていた。
しかし彼らの攻撃前にミレーユのライデイン、バーバラのベギラマ、そしてハッサンから炎の剣を受け取ったリベラのイオラで一掃されてしまったため、リベラ達はその恐怖を知らないままだった。
次の相手はじごくのハサミとキャットフライ2匹ずつで、いきなり先制攻撃をされてしまった。
キャットフライは2匹そろってマホトーンを唱え、結果的に全員の呪文を封じ込めた。
そしてじごくのハサミは2匹そろってスクルトを唱え、一気に守備力を上げた。
しかしリベラは慌てることなくラミアスの剣を道具使用して凍てつく波動を放ち、スクルトを解除させた。
バーバラは事実上の通常攻撃である炎のツメのメラミで、ミレーユは通常攻撃でキャットフライAにダメージを与えて倒した。
じごくのハサミ2匹はスクルトを唱えても無駄と判断したのか、通常攻撃をリベラとミレーユにヒットさせた。
キャットフライBはバーバラを攻撃してきたが、彼女はうまくかわした。
ハッサンはキャットフライBに力任せの攻撃を叩き込み、追加効果と合わせて倒すことに成功した。
次のターンでミレーユはらいめいの剣でライデインを放ち、バーバラはメラミをじごくのハサミBに命中させて倒した。
そしてリベラが通常攻撃と追加攻撃でAを倒し、戦闘を終了させた。
その後、ホイミンはマホトーンが解除されたことを確認してからホイミを2回唱え、受けたダメージをリセットさせてくれた。
今度の戦闘はレッドイーターとブルーイーター2匹ずつだった。
それぞれに弱点はあるものの、それを知る由もないリベラは試しにライデインを唱えてみた。
結果、強耐性を持っているブルーイーターにはあまり効果がなかったが、耐性の無いレッドイーターにはしっかりとダメージが入った。
それを見てミレーユもライデインを発動させ、レッドイーターに何もさせないままダウンさせた。
バーバラは炎のツメでメラミを放ち、ブルーイーターAに命中させた。
ブルーイーターAとBはリベラに強力な集中攻撃を浴びせてきた。
それを見て、ホイミンはすかさずベホマを唱え、HPを全回復させてくれた。
ハッサンはターンの最後にAに通常攻撃と追加攻撃を当てて倒すことに成功した。
次のターンでリベラはお返しとばかりにBを通常攻撃し、一気に勝負を決めた。
やがて彼らの前にはアジトらしき場所が見えてきた。
しかしそれと同時に、何か見張りらしき大きな物体も見えてきた。
彼らがその物体に接近すると、突如それが動き始めた。
「これはゴーレムね。まさかこんな凄いモンスターがこの世界にやってくるなんて。」
ミレーユは過去に話としては聞いていたが、いざその姿を見て驚いていた。
ハッサン「こいつ、強いのか?」
「ええ。おばあちゃんの話では相当な強さよ。」
バーバラ「じゃあ、戦いたくはないわね。」
「それは無理でしょうね。現に目が不気味に赤く光っているし、明らかに戦う気でいるわ。」
リベラ「じゃあ、HPに気をつけて戦うしかないか。」
「ええ。ここはしっかりと作戦を立てましょう。」
4人は事前に役割を決め、ホイミンは誰かがダメージを受けるたびに回復役に専念することになった。
戦闘が始まると、ミレーユとバーバラはそろってスクルトを唱えた。
リベラはラミアスの剣で通常攻撃をしたが、ゴーレムの高い守備力が響いて、少ししかダメージを与えられなかった。
ホイミンはまだ誰もダメージを受けていないこともあって攻撃をすることになり、氷のやいばのヒャダルコでダメージを与え、呪文なら通ることを証明した。
ゴーレムはハッサンに強烈な通常攻撃で大ダメージを与えただけでなく、彼を突き飛ばしてそのターンは行動不能にしてしまった。
ターンの合間に、リベラ達は改めて作戦を立てることになった。
ミレーユ「大丈夫?ハッサン。」
「こいつの攻撃力、半端ないぜ。俺でもこうなるってなると、ミレーユやバーバラがまともにくらえば一発でKOだ。」
バーバラ「じゃあ、もう1回スクルトを唱えるわ。」
ミレーユ「私ももう1回唱えるわね。」
「2人とも、ありがとよ。」
「僕はバイキルトをかけてみる。」
ホイミン「私は今から回復呪文を唱え続けることにします。」
リベラ「頼んだよ。ベホマをコンスタントに使えるのは君だけだから。」
「分かりました。」
作戦がまとまると、彼らは再びゴーレムに立ち向かっていった。
ミレーユとバーバラは打ち合せのとおりにスクルトを唱えた。
リベラはバイキルトで攻撃力を上げ、ホイミンはベホマでハッサンのHPを回復させた。
ゴーレムはバーバラめがけて強烈な通常攻撃を2回仕掛けてきたが、とっさにリベラがかばってくれた。
スクルト4回がけにもかかわらずかなりのダメージを受けた彼は、その場に倒れ込んだまま、しばらく立ち上がれなかった。
ハッサンははやぶさぎりを仕掛けたが、やはり思ったほどのダメージにはならなかった。
ターンの合間になると、バーバラはすぐにリベラのそばにやってきた。
「リベラ、あたしのために…。」
「大丈夫だ。君を守れてよかったよ。」
「でも…。」
「約束しただろ?君のダメージになるって。」
「じゃああたし、回復役になる。」
バーバラはそう言うといきなりリベラに抱き着き、ベホマを唱えた。
「えっ?ちょ、ちょっと!」
リベラは彼女の思わぬ行動に顔を赤らめた。
その姿を見てハッサン、ミレーユ、ホイミンも驚いていた。
「バーバラ!そんなことをしたら、また痛みが!」
「こうすれば他の人に使っても大丈夫かなって。」
彼女は顔を赤らめながら両腕を離した。
一方のリベラも顔を真っ赤にしていた。
次のターンでミレーユはさらにスクルトを唱え、守備力をほぼ限界まで上げた。
バーバラは先程のベホマの影響からか、1回休みになってしまった。
リベラはバイキルトがかかっていることもあって、ようやくまともなダメージになった。
ゴーレムはハッサンに2度攻撃をしてきたが、スクルトのおかげもあってか、ダメージは先程よりも少なくなった。
そして突き飛ばされることもなく踏ん張れたため、彼は反撃として通常攻撃をした。
しかしまだ満足の出来るダメージにならなかったため、リベラにラミアスの剣を道具使用させてもらえるように申し出た。
そしてホイミンはハッサンにベホマを唱えた。
ハッサンに武器を渡したリベラは代わりにルカニを唱え、ゴーレムの守備力を下げた。
そしてミレーユはメラミでダメージを与えた。
(メラミは通るのね。だったら、これを使ってみるわ。)
バーバラは何かいいアイデアを思い付いたのか、炎のツメを構えながら、右足をゴーレムの方に向けた。
(ん?一体、何をするんだろう?)
リベラがそう思っていると、バーバラは大きな火の玉を放ち、ゴーレムに命中させた。
「ええっ!?何、今の!?メラミとは段違いの威力じゃないか!」
彼をはじめ、他の人達はビックリだった。
その後、ゴーレムは瞑想を始めたため、このターンでは誰もダメージを受けなかった代わりに、これまでのダメージをどんどんリセットさせていった。
それを見てホイミンはヒャダルコを唱え、ハッサンは自分にバイキルトをかけてラミアスの剣を返却した。
ターンの間の打ち合わせで、リベラはバーバラにいつの間にメラゾーマを覚えたのか聞いてみた。
「あれはメラミをダブルで放ったのよ。」
「あっ、そうか。炎のツメと足の両方で放ったわけだね。」
「そうよ。ぶっつけ本番だったけれど、うまくいって良かったわ。」
ミレーユ「でも、あの威力はメラミ2発よりも強かったわね。」
ハッサン「そうだな。何か相乗効果でもあったようだな。」
「じゃあ、あたしはひたすらダブルメラミで攻撃をすることにするわ。」
リベラ「でも、そんなことをして、体は大丈夫なのか?」
「……。」
バーバラは何も答えようとせず、何か我慢をしているような表情をしていた。
「まさか、また無理をしているのか?もしそうならやめてくれ。」
「でもあたし、みんなの役に立ちたいから。」
ハッサン「ダメだ。俺もこれ以上お前の痛がる姿は見たくないぜ。」
「だって…。」
ミレーユ「じゃあ、その炎のツメはホイミンに持たせましょう。そしてバーバラは足で、私とホイミンは炎のツメで一斉にメラミを唱えてみましょう。」
リベラ「そうか。ダブルメラミでメラゾーマになるんだから、トリプルならもっと大きな相乗効果が期待出来そうだね。」
「分かったわ。じゃあホイミン、これ。」
「ありがとうございます。では僕も協力させていただきます。」
ホイミンはありがたく炎のツメを受け取った。
「それからハッサン、僕達はとにかく大きなダメージを与えよう。」
「そうだな。1ターンでケリをつけないといけなさそうだからな。」
「うん、頼んだよ。」
「ああ。」
作戦がまとまると、彼らはゴーレムの方を向いた。
そしてハッサンはまじんの鎧を外し、ゴーレムよりも先に行動出来るようにした。
(この鎧無しでダメージを受けたら、さすがの俺でも一発でKOだろうな。絶対にカタをつけなければ。)
彼は闘志をメラメラと燃やしていた。
「それじゃバーバラ、ホイミン。一斉に行くわよ。」
「うんっ!」
「了解です。」
ミレーユの合図を受けて、2人と1匹は一ヶ所に集まり、一斉にメラミを放った。
すると3つの火の玉は一つに融合し、ゴーレムに向かって飛んでいった。
「ズドーーーン!!」
メラゾーマをさらに上回る巨大な火の玉は大きな音を立てながら命中した。
「次は僕だ。うおおおおっっ!!」
続けざまにリベラはバイキルトがかかった状態で強烈な通常攻撃と追加攻撃を叩き込んだ。
「後は頼んだわ、ハッサン!」
「ああ、絶対に決めてやるぜ!」
ミレーユの声を受けて、ハッサンはゴーレムに強烈な攻撃を叩き込んだ。
「グワアアッ!」
一気に大ダメージを受けたゴーレムは、うめき声を上げながらゆっくりと仰向けに倒れ込んでいった。
すると、それまで不気味に赤く光っていた目が元の色に戻っていき、正気を取り戻したようだった。
そして何かを言い始めたが、リベラ達には何を言っているのかよく分からなかったため、ホイミンが彼のところに行って声をかけた。
その結果、会話が成立したため、通訳を買って出た彼はどうしてこの世界にやってきたのかを問いかけた。
話によると、彼はゴレムスという名前で、オークスとピエールという仲間モンスターと一緒に行動していたそうだ。
その時、異世界からやってきたという人物に出くわして戦闘になり、仲間をかばって何か呪いをかけられ、それから先の記憶が無いということだった。
「そうか。そちらの世界でもカンダタ達が暴れているのか。」
リベラ達は何としても彼らを倒さなければという思いを感じ取った。
アジトの中に入ってしばらく進むと、オークキングとスライムナイトが姿を現した。
リベラ達は戦闘に備えて身構えたが、そのモンスター達は戦うことをためらっているようだった。
(どうしたんだろう?)
リベラが疑問に思っていると、ホイミンが前に出てきて彼らと会話を始めた。
すると彼らがオークスとピエールということが判明した。
リベラ「じゃあ、君達はゴレムスを追って、この世界に来たわけなんだね。」
オークス「その通りだぜ。」
ピエール「彼を知っているんですか?」
「はい、さっき僕達が呪いを解いてあげました。」
オークス「本当か?正気に戻ってくれたんだな?」
「はい。」
オークス「ありがとう、君達。」
ピエール「早速彼のところに連れて行ってくれますか?」
「もちろんです。一緒に行きましょう。」
リベラ達は彼らを連れて、アジトの入口まで行った。
するとそこには瞑想を終えてHPを回復させたゴレムスが起き上がり、こちらを見つめていた。
(※ここから先はオークス、ピエールは人間の言葉をうまく話せないゴレムスのためにモンスターの言葉でしゃべっているため、人間であるリベラ達4人は会話を理解出来ていません。)
「ピエール!オークス!」
ピエール「良かった、無事で。」
「お前達、俺を追ってここまで?」
オークス「ああ、そうだぜ。」
「すまない。迷惑をかけてしまったな。」
「俺達をかばってくれた結果なんだから、それは仕方ないさ。気にするな。」
オークスとピエールはゴレムスを責めるようなことはしなかった。
それを見て彼も安心し、再会を喜んだ。
そして彼らは自分達の世界に帰る前に、仲間モンスターとして協力をしてくれることになった。
「分かりました。一緒に頑張りましょう。」
リベラ達は4人と4匹という形で2つのパーティーが誕生したことを喜んでいた。