ホモ特有の水底からの電撃攻撃を繰り出すほか、水槽内に仕掛けられた爆弾によって人間を殺害するといったテロ行為にいそしむが、彼らの攻撃行動は全て愛情表現の一種であり、人間が彼らに殺されることを本気で望んでいる訳ではないとされる───『ホモイルカ』
続きだぜ。
大抵の学校は2日目から授業が始まるもので、この高度育成高等学校もその例に漏れる事はない。と言っても今日は授業のガイダンスが主で、本格的に始まるのは翌日以降なんだけどね。例えるなら本番前の前戯みたいなモンだ。これから頭ん中にガンガン知識突きまくって種マンにしてやるぜ〜!
…それにしてもさぁ、既に授業初日から居眠りしたりスマホ触ったりしてるやつがいるのはどうなんだよぉ。オレは制服姿で先生の話しを聞きながら義務教育の教えはどうなってんだ教えはと内心嘆いた。
4時限目の授業が終わると、やってくるのはお昼休みだ。
弁当の人はその場で食おうとしたり、持ってきてない人は食堂に行こうとしたりと皆が思い思いの行動をしてる中、一人の男が立ち上がり皆に呼びかけた。
「えーっと、これから食堂に行こうと思うんだけど、誰か一緒に行かない?」
マジ?!それってお誘い?やったぜ。
「私行く~!」
「私も私も!」
「あー、チョーハラペコ!オレも行きたい!」
一斉に群がる女達を物ともせず、拓也はすかさずOKサインを出してその男──平田くんっていうジャニ系イケメンくんと親愛を育むべく食堂へ向かうことにする。
ちなみに教室を出るとき、誰かに「あの空気に突っ込んで行くなんてすげー!」なんて言われてしまったぜ!(笑)まぁ、拓也はポルシェ並のエンジン持ってるからこれくらいの突っ込みなら朝飯前なんだけどね。
移動中に軽く自己紹介なんかをしながら皆と一緒に食堂へ入ると、まず目に入ってくるのはすっげー人だかり!
「うわ、めっちゃ人いるんだけど…食べれるのこれ?」
「もしかして奥の方の席が空いてるかもしれないから、ちょっと探してみようか」
拓也みたいなギャルっぽい女の子…軽井沢がちょっとだるそうに言った通りに、入口付近の席は全部埋まっていたんで平田くんの提案に乗って空いてる席を探しに奥まで進んで行く。
「まぁでもさ、人が沢山いるって事はここの食堂の料理がそれだけ美味いってことかもしれないじゃん?美味しくなけりゃここに来ないハズだし」
「お、前向きな考え方だね南くん。私はそういうの良いと思うなー」
オレの意見に同調してくれたのは拓也の隣を歩いていた松下っていう女の子だった。
やっぱりマイナス思考だとさ、それだけでイライラしたり落ち込んだりしちゃうかもしれないから、プラスに考えるのが人生を楽しく生きるコツだと思うんだよね。
なんて考えながら歩いてると、奥の方に空いてる席を見つけたんですかさず荷物を置いて席取りをする。
「えーっと...今から食券買いに行くから誰か荷物見ててくれない?」
「あ、私昼ごはん弁当だからついでに見とくよ」
「私も~」
「ありがと!」
どうやら佐藤と篠原って人は自分で弁当を作ってきたみたいだ。拓也も久しぶりにケツマン丼弁当作ろうかな...
券売機に着くと、そこには凄い数のメニューがあったんでついスゲースゲーを連呼。やっぱり国内有数の学校なだけあってラインナップがハンパないぜ!
オレの好物はステーキなんだけど、流石に昼からそんな重いモンも腹に入んないんで(財布の中身も厳しくなるからね)、とりあえず生姜焼き定食を頼むことにする。
「ふふふん♪じゃあ参るか!」
「へえ、南くんは生姜焼き定食にするんだね。せっかくだし僕もそれにしようかな?」
「ぉお...!もちろんいいぜ!」
平田くんがオレと同じヤツを頼んでくれるなんてチョー嬉しい!感動して目とケツから涙が出そうだ。
「平田君もそれにするんだ。じゃあたしも!」
「考えるの面倒くさいから私もそれにしようかな。野菜も結構入ってるし」
結局最後は四人とも生姜焼き定食を注文して終了!あとは出来るのを待つだけだ。
◇◆◇◆
数分後、注文して出てきた生姜焼きを机に持っていき、その生姜焼きを前に半開きに乾いた口から唾液で濡れ濡れの舌なめずりをし、ギン目で生姜焼きを睨めつけて、もう欲しくて欲しくてガマンができない!いきなりオレは箸を持ち、いただきます!と言ってから大ぶりの肉を掴んで口の中へ持っていく。
……ウマイ!
生姜タレに犯された肉を噛む度、口ん中を舞台に肉と生姜がワルツ踊りまくってすっげーエロい事になってるぜ!手が止まらねー!マジたまんねーよ!
オレはあまりのウマさにマジ狂いしながら食べ進めていく。
更にこの生姜焼きとアツアツの白ご飯をコラージュすれば最高なんだよな!
......タレと肉と白飯が混ざり合ってマジエロ!脳とケツたぶが震えるウマさだぜ!
「うわー、凄い美味しそうに食べてる...見てるだけでお腹一杯になりそう...」
「あはは、実際に美味しいからね。こうなるのも無理はないかな」
「エロいぜ旨いぜ!」
「生姜焼きにエロスを見出すほどおいしいんだ...」
なんて間に会話を挟みながら食べていると、急に流れていたパラオナボーイ(インストver)が止まり、校内放送が始まった。
『本日午後五時より、第一体育館の方にて部活動の説明会を開催いたします。部活動に興味のある生徒は、第一体育館の方に集合してください。繰り返します、本日──』
ふーん、部活動か。確か中学の頃に同じ水泳部だったセンパイと青いプールの中でメチャメチャ泳ぎまくったっけ...
「僕はサッカー部に入る予定だけど一応見に行こうと思う。みんなはどうする?」
「平田くんが行くならあたしも行こうかな」
「私はパスで」
「私もー」
「横に同じく、かな」
うーん...センパイがいるんなら高校でも水泳部に入ろうと思ったけど、いないだろうからなぁ...
それに、高校に入ったら筋トレいっぱいしまくろうとキメてたからね。人ってのはどうしても筋トレしたくなる時があるからしょうがないよな。これブリッツの鉄則!
「南くんはどうかな?」
「んー...今回の説明会は遠慮しとくぜ」
「そっか、分かったよ」
オレが断るとちょっと寂しそうな顔を平田くんは見せた。これだからプライベートの奴に嫌われるんだよな~
◇◆◇◆
放課後、オレは体育館へ向かう生徒達を尻目に、初日に目にしてから行こうと思ってたゴールドジムへ向かった。
それにしても世界最大のスポーツジムはいいな。店の従業員たちはみんな、まるで「客を見ないのがエチケット」って感じでいてくれる。それともオレの格好が激エロのモロホストだから目をそらすのかな(笑)
今日の筋トレメニューは胸筋。パンパンに胸をパンプさせて、ついでに臀筋もトレーニングしてプリケツを作る。競パンで締めつけられたマラがムラムラして淫獣たくやができあがる頃、拓也のスマホに謎のメールが届く。
『よう、元気してるか?拓也』
これって…
思い立ったオレは即座に筋トレを中断して店を飛び出る。向かった先は拓也の寮。
ポルシェ並みのスピードで帰りの道を駆け抜けて目的地へ到着する。
コンピューター富岳もびっくりの速さでキーカードをドアマンに挿入し、即座にドアを開ける。すると、中から現れたのは───
雄膣ラジオ最終回ってマジかよぉ!?チョーS(寂しい)だよな!