因子継承!?あの娘とあの娘をレッツ・ラ・まぜまぜ! 作:アマノジャック
「1年ぶりだねネオユニヴァース。」
「ユーニヴァース?ワタシにとっては2ヶ月ぶりだよ☆」
「…えーと、ルドルフだよね?これは…どういう状況?何か暑いけど…今って『ジャパンC』が終わったばかりだから…12月だよね?」
「今は『宝塚記念』が終わり、夏合宿が近い状況だよ。」
ナリタブライアンに担がれ、生徒会室まで運ばれたネオユニヴァースとジャングルポケット。目が覚めると最初に夏服のシンボリルドルフの姿が映り、ネオユニヴァースは普通に挨拶したもののジャングルポケットは完全に混乱してエアグルーヴのお腹を見つめていた。
「…何なんだ?本当、一体どうなってる?ブライアンもルドルフも…私のことを知らない。エアグルーヴは妊娠していない…」
「何だ貴様。誰が妊婦だ?」
「…エアグルーヴ。私は卒業する君から副会長を引き継いだはずだ…何故、今もここにいる?」
「私は卒業しないし、今も副会長だからだ。だが、今のお前には何を言っても分からないだろ…というかずっと私の腹を眺めるな!とりあえず、これでも飲んで少しは落ち着け。」
「エアグルーヴ!ハーブティーおかわり☆」
「お前は落ち着き過ぎだ!!」
「ごぼぼぼ……」ゴクゴクゴクゴク
「ポットごと飲むな!」
「それより火傷は大丈夫なの☆」
「隠し芸、マーライオン!」ジョボボボ
「飲んだのを目から出すな!部屋を汚すな!」
「…普通に凄くない☆」
「狂乱怒濤…彼女は今はこのままにしておこう。」
「なりません会長…私が引き受けます。」
「そうか。頼んだよエアグルーヴ…コホン。ネオユニヴァース、話を聞かせてもらえるかな。」
混乱のあまり奇行を繰り返すジャングルポケット。それらの対処をエアグルーヴに任せ、シンボリルドルフは仕切り直しネオユニヴァースの声に耳を傾ける。
「えーと、教室にいたはずのヒシミラクルが急に行方不明になっちゃったの☆ワタシも行方不明になっていたからこれはもしかしてと思って…こっちにまた来ちゃった!」
「…帰る方法はあるのかな?」
「………あ!」
「…ハハハ。もしかして、私って一生ここで…アハハハハハッ!!」ガクッ
「おい!しっかりしろ!おいっ!……会長、彼女を保健室まで連れていきます。」
「よろしく頼むよ。」
ネオユニヴァースの発言がトドメとなり、脳の限界を迎えたジャングルポケットが泡を吹き気絶した。そしてそのままエアグルーヴに運ばれ、部屋を後にする。部屋に残ったのはシンボリルドルフとネオユニヴァースの2人。
「さっきはああ言ったけど…帰るアテはちゃんとあるよ☆…誤算だけど。」ボソッ
「誤算?」
「何でも無いよ★」
「それでそちらの理事長がこちらの理事長にあてての荷物があると。」
「うん☆結構重くてね…よいしょ!これだよ☆中身は本人に渡すまで誰にも見せるな、って言われているよ★今出すから…」
「慌てる必要は無いよ。その理事長だが、もう少しで会えるようになると思うから待っていてくれ。」
「ユーニヴァース☆…後ね、何でワタシの世界のジャングルポケットがいるかは分からないの。ごめんね。」
「あぁ、大丈夫だよ。落ち着いたらジャングルポケット本人に聞いてみるからね。」
「…あ!またユニに会えるかな?前回は帰れることが分かってすぐに帰っちゃったから…」
「放課後になれば会えると思うよ…来たようだ。」
シンボリルドルフが扉に目を向けるとやよいとたづなが入ってきた。
「到着!すまない、少しバタバタしていた。」
「理事長!?すみません、呼ばれると思い待機してまして自らこちらに来るとは…ご足労をかけました。」
「構わん!それに場所はここでいい。」
「ユーニヴァース☆初めてまして、ワタシはネオユニヴァース☆銀河を目指すウマ娘★」
「驚愕!?聞いてはいたがやはり、私の知っているネオユニヴァースと違うな。」
「これ☆ワタシの世界の理事長から…」
ネオユニヴァースは金庫をリュックから取り出した。
「金庫!?中に一体何が…!?」
「あなたなら解除できるってこっちの理事長が言ってたから…」
「ふむ………開いただと!?確かにこれは私しか知らない番号の筈だが…」ガチャ
「それより理事長。中身は…」
「…現金が入っているな。正確な額は分からないが…もの凄い額だ。」
「えぇ!?」
「後は封筒に入った手紙と……USBメモリだ。たづな、これのデータを確認してくれ。私は手紙を読む。」
「了解しました。」
やよいは封筒を開け、たづなはパソコンを立ち上げ始めた。そんな中、シンボリルドルフは目を丸くしてネオユニヴァースの方へと顔を向ける。
「ネオユニヴァース、君は一体…」
「ヒシミラクルを連れ戻しに来ただけよ☆こっちの世界ではほぼ進捗がなくて…ワタシくらいしか手がかりが無いの。」
「君とヒシミラクルは仲がいいんだね。」
「全然★『宝塚記念』を一緒に出走したくらいだよ☆」
「そうなのか!?それなのに…君は…」
「連れて帰ったら好きなトレーニングマシンが使いたい放題だからね☆………だからだよ。結局は自分のために動いているに過ぎない。」
「ネオユニヴァース?」
「何でもないよ☆」
シンボリルドルフとネオユニヴァースが話している間にパソコンを触っていたたづなの手が止まる。
「データが出てきました!これは、あちらのヒシミラクルとネオユニヴァース…さらにはアグネスタキオンの出走記録です。全レースの映像も入ってます。」
「…こちらも読み終わったところだ。別世界での状況と…これは万が一帰れなかった彼女らを保護してもらうためのお金、とのことだ。…ネオユニヴァース、君の学生証を借りてもいいだろうか?」
「ユーニヴァース☆どうぞ!どうぞ!」
ネオユニヴァースはやよいへと自身の学生証を渡した。その後、ネオユニヴァースはジャングルポケットのいる保健室へと向かった。