因子継承!?あの娘とあの娘をレッツ・ラ・まぜまぜ! 作:アマノジャック
今日はエリザベス女王杯ですね…個人的には荒れると予想。私が応援するのは『アートハウス』、『シンリョクカ』、『ルージュエヴァイユ』、『ローゼライト』の4頭…頑張って!
勝ったのは『ブレイディヴェール』…『ルージュエヴァイユ』が2着…お疲れ様でした。
では、本編にどうぞ!
『元・未勝利の星』ハルウララ…彼女は今日、中山レース場へと来ていた。しかし、そこは歓声に困惑が混じった雰囲気となっていた。それもその筈…彼女が今回走るのは芝コースだからである。
『さぁ、今週より始まりました中山のメイン11R…今日は『ターコイズステークス』が行われます。
芝1800mのオープンクラスのレースです。
今回は何と、先月『JBCスプリント』を勝利しましたハルウララが参戦しております!
彼女は先日の人気投票で9位と『有マ記念』への出走条件を満たしており、既に登録もしています。
つまり…今回のレースで芝での彼女の実力がどれほどなのかに注目です。
気になるその人気は4番人気…ダートのウマ娘ですからね。
さぁ、最後にそのハルウララがゲートに収まりまして…スタートしました!
ハルウララ、いいスタートです!』
結果を言おう…最初から先頭に立ち、2着のチューニーと5バ身もの差をつけての1着。レース場は歓声一色へと変わり、ウイニングランをしながらハルウララは観客全員に笑顔で大きく手を振った。
………
ウイニングライブが終わり、ハルウララはトレーナーのコハルと共に控え室で帰る準備をしていた。
「勝ったよとれーなー♪これならタキオンちゃんと走っても問題ないよね?」
「え、えぇ…」
「どうしたの?とれーなーの言ったタイムでゴールしたでしょ?」
「………」
「…もしかして、今日キングちゃんに起こしてもらったことを怒ってる?」
「違うわ。…ウララ、1つ聞いてもいい?」
「何?何?」
「ウララはさ、アグネスタキオンと走れたら満足?」
「ん?んー…」
ハルウララは左目を覆った赤い布を取りつつ、考える。
「…負けたくない、かな?」
「本当?今の彼女は世界最強のウマ娘よ?それに有マ記念を走るってことは今いる選ばれた最強クラスのウマ娘たちと走るってこと。言い方は悪いけど…負けるのが普通よ。」
「…でもウララは負けたくない。せっかくとれーなーと一緒にここまで来たんだよ。コクオーちゃんだろうとローズちゃんだろうと……タキオンちゃんだろうと…負けたくない!」
「…」ダキッ
「トレーナー?」
「合格…ウララ、次があなたのラストランよ。」
「ラスト…え?えぇぇ!?」
ハルウララの驚く声が部屋に響いた。
ーーー
ターコイズSがあった数日後…中庭のベンチでライスシャワーと共に昼食を取っていたハルウララだったが心ここに有らずと言わんばかりにロボットの如くパンを口へと運んでいた。
「ウララちゃん、大丈夫?」
「うん、にんじんパン美味しいよ。」パクパク
「それ…焼きそばパンだよ?」
「……本当だ!間違えちゃった…」
「悩みあるならライスが聞くよ?」
「…実はね、わたし、有マ記念に走るんだ…」
「うん、ライス知ってるよ。そのことはライスだけじゃなくて学園みんなが知ってることだと思うけど?」
「そうなの!?…それで、トレーナーにラストランだ、って言われて…」
「「ラストラン!?」」
「…ってローズちゃん!?」
「…あ。」
後ろのベンチに座っていたスターリングローズだったがハルウララの衝撃的な発言に反応したことでバレてしまい、そのままハルウララの隣へと座る。
「…わたし、とれーなーに嫌われたのかな?」
「何っ!?ウララちゃんを嫌う生物なんてこの世のどこにも…」
「えーと、ウララちゃんのお姉…んん!トレーナーさんは契約を解除するとか言ってたの?」
「言ってないよ。何かドリームがどうとかちゅーおーがどうとか言ってたような…」
「なるほど。ウララちゃん、君はドリームトロフィーにいけると判断させたみたいだよ。」
「どりーむとろふぃー?」
「…ライス先輩。解説お願いできますか?」
「ライスもそこまで上手く説明は出来ないけど…簡単にいえばトゥインクルシリーズで活躍したウマ娘が進めれる大会、かな。トゥインクルにもある天皇賞とか宝塚記念とかシニア級のレースに加えて夏と冬には大きなレースがあるの。ライスは今年、夏の長距離部門に出てたのだけど…ブライトさんに負けちゃって…」
「あれ?マックイーンちゃんは?」
「出てたよ。出てたけど…最後にブライトさんに差されて負けたの。ライスも差されちゃって3着。」
「…初耳だ!でも3着って凄いね!」
「…ありがとう。トゥインクルの方には結果が伝ってないみたいだね…でも、トゥインクルでの活躍で選ばれるのは間違いないよ。」
「そっかー!じゃあ、ウララはこれからもとれーなーと一緒にいれるんだね!」
笑顔になるハルウララを見てライスシャワーの口元が緩む。スターリングローズは全身が溶けた。
「そうなるね。ただ…ケガには気をつけて。」
「…ライス先輩。たしかあなたは宝塚記念で…」
「…うん。チヒロさんが手術してくれて…お兄さまと何年もリハビリして…最近になってやっと走れるようになったから…こんな思いして欲しくないの。いいウララちゃん、もう一度言うとけどケガには気をつけて。」
「ありがとう、だけどだいじょーぶ!わたし、とってもがんじょーだから!」
………
放課後になり、トレーニングの時間となる。コハルはハルウララとトレーナー室へと迎えた。
「ウララ来たわね。じゃあ、今日は作戦を………何それ?」
「ローズちゃんが貸してくれたの!」
ハルウララの手には大量のマスコットがあった。よく見てみると有マ記念への出走予定のウマ娘たち…その中には当然ハルウララのマスコットもあった。
「ローズちゃんね、これでいつも作戦を立ててるんだって!とれーなー、タブレット借りるよ!」
「いいけど…」
「このゆーえすびーを入れて…ほら、動いたよ!」
「えぇ!?何これ?」
ハルウララが床においたマスコットたちが動き出す。
「えーと、あとは中山用のシートを敷いて…よし!みんな!ここに並んでね!」
『…!』すたっ
「これは…ゲートがあるところ?」
「うん♪よし、スタート!」ポチッ
ハルウララがタブレットをタップするとマスコットたちがシートのコースを走りだした。これをコハルは黙ったまま見つめる。そして…
「…あ!ユニヴァースちゃんが1着だ!」
「凄い。」
マスコットのネオユニヴァースがゴール板を超えた。
「わたしは…最後だね…」ずーん
「ウララ…その娘、呼んできてもらってもいい?詳しく聞きたいの。」
「分かった!」
数分後、コハルはスターリングローズの話を聞き、ハルウララの有マ記念への準備を進めた。