因子継承!?あの娘とあの娘をレッツ・ラ・まぜまぜ! 作:アマノジャック
今日は朝日杯FSですね。応援するのはキズナ産駒の『タガノエルピーダ』と『ジューンテイク』です。
勝ったのは『ジャンタルマンタル』…『タガノエルピーダ』は3着、『ジューンテイク』は4着。お疲れ様でした。
本編にどうぞ。
リンカーンはニヘイの指導を受けていた。
「リンカ、もっと末脚を伸ばせ。それだとシンボリクリスエスに捉えられるぞ。」
「はい!…あれ?トレーナー、アグネスタキオンの方はいいのでしょうか?」
「あん?アイツはもう意識しなくてもいい。チケゾー、ジャンポケ、アヤド、アヤベ、来てくれ!」
「「「「はい!」」」」
ストレッチをしていた4人がすぐに近くまで移動してくる。ニヘイは目線をタブレットに向けたまま、指示をする。
「今から模擬レースを行う。そこでお前らには俺の指定した動きをして欲しい。チケゾー、お前はゼンノロブロイを意識してリンカよりも前を走れ。ジャンポケはネオユニヴァースを意識してリンカのすぐ後ろについてマークしろ。アヤドはヒシミラクルのように後ろからロングスパートでじわじわ迫れ。アヤベ…お前が一番重要だ。」
「…重要?」
「シンボリクリスエスのように最後の直線から追い込みをかけて…大外からリンカを…全員を抜け。」
「…模擬レースよね?」
「あぁ、有マ記念を想定したとびっきりの模擬レースだ。しかし、やり過ぎるのは良くないな…よし!今日と最終日の2回だけ行う。」
「…私、有マに出走しないって言ったのに…芝を走らせるなんて…」ボソッ
「何か言いたいことがあるのかアヤド?」
「そうですね…ベガ姉よりも前に私が差しきってもいいんですよね?」
「勿論だ。ベロちゃんはタイム…」
「たわけっ!」
「んんん!エアグルーヴはタイム測定、トーセンジョーダン…お前は今回のレースを見学し、お前なりにまとめたレポートを作ってくれ。」
「…ま?あーしなりでいいの?」
「俺に指摘されないようなのを作ってくれればな。」
「…無理ゲーじゃん。」
「………ジャンポケ、俺への提出前にレポートに目を通しておけ。内容はいい…誤字があれば赤ペンで直させろ。」
「分かりました…」
そして、模擬レースが始まり…ニヘイの指定した通り、アドマイヤベガが全員を差しきり勝利した。
ーーー
「いいですよ~、いい動きですよウララさん~…」
「本当!?よしっ!ここで…こうだね!やぁぁぁー!」
「うひょ~!…これはあたしも負けてられませんね。とうっ!」
「…何でこうなっているの?」
ハルウララはアグネスデジタルと併走トレーニングをしていた。いや、アグネスデジタルがいつの間にか加わっていたことで併走になっていたのだ。走り終わったハルウララが笑顔でコハルの前まで走ってくる。
「とれーなー!タイムは?」
「………すごい。大きく更新してるよ。」
「やったーーっ!!」
「流石ですウララさん。」
「…で、アグネスデジタル。こちらとしてはありがたいけど…貴女はここにいていいの?」
「…えぇ。私のトゥインクルのラストランでもありますので…やりたいことをしているまでです!…あ!これ、ゴールドシップさんからの差し入れです。冬なのでソース味にしたそうです。コハ…んんん!トレーナーさんも熱いうちにどうぞ!」
「わぁ!おいしそう~!食べていいよねとれーなー?」
「…うん、好きに食べて。私の分までありがとうね、アグネスデジタル。」
「うひょ~!それはこちらのセリフですよ~!ではでは~、デジたんはクールに去りますね~。次はタップさんで…その次にリンカさん…ぐへへへ…」
アグネスデジタルは大量の焼きそばを持ち、その場を去った。
「…あの娘、自分も出走するってのに色々と凄いね。」
「おいしい~!」ズルズル
「ウララ、それ食べたらまた再開ね。」
「は~い!とれーなーも一緒に食べようよ~!」モグモグ
「ソースついてるわよ…」ふきふき
その後もハルウララは雨の中、トレーニングを続けた。
ーーー
最後にアグネスタキオンとソウジはというと…
「アグネスタキオン!勝負するのだ!!」
「ウインディ先輩!流石にダメだって…」
「あらあら…困ったねぇ…」
シンコウウインディに勝負を挑まれていた。ホッコータルマエとワンダーアキュートが止めようとしているもののシンコウウインディから譲る気配はない。
「…シンコウウインディ、タキオンにはもうすぐ有マ記念があるんだ。それに向けてかなり慎重に調整をしている。」
「…知っているのだ。でも、最近タイムが伸びてないと聞いたのだ。芝じゃなくてダートなら…まだトゥインクルで…」
「ウインディ先輩…」
「…なるほど。トレーナー君、三十九号と例の首輪だ。」
「はいはい。」
ソウジがトレーナー室へと向かう。
「…何をするつもりなのだ?」
「君の勝負を受けよう…ただし、私の身体では無いけどね。」
「???」
………
「待たせたな。」
「…ソウジトレーナー…ですよね?」
「でも…どこかでみたことあるようなぁ…?」
「お前、『ガッツザベスト』だな!また、来てくれたのか?」
「お前は覚えていたか…タキオン、首輪だ。」
「はいはい…では、その通りに…」
『ガッツザベスト』とアグネスタキオンは首輪をつける。そして、シンコウウインディへと顔を向けた。
「では、模擬レースと行こうじゃないか!」
「…?お前が走るつもりなのか?」
「あぁ、だが私と走ることには違いない。」
「どういうことなのだ?」
「あらまぁ~。これって…ファン感謝祭の時の…」
「ウインディ先輩、彼女…アグネスタキオンですよ!」
「えぇ!?いや…違うのだ!首輪が光ってな…」
「トレーナー君、準備完了だよ!」
「ゲートを用意した。早くしたま…しろ。」
「時間がないようだ!始めようじゃないか!」
「………分かったのだ。」
「タル……ホッコータルマエ、ワンダーアキュート、君た…んん!お前らも参加していくか?」
「せっかくの機会ですし…」
「お願いしようかねぇ~」
そして、4人で模擬レースを行う。先頭にホッコータルマエがたち、シンコウウインディ、ワンダーアキュート、『ガッツザベスト』と続いていたが…シンコウウインディが圧勝した。
「くっ…差しきれずか。」
「はぁ…はぁ…流石ですねウインディ先輩…」
「…違うのだ。」
「…え?」
「こんなの違うのだ!」グイッ
「…ぐっ!タキオン、スイッチを切…」
「もう遅いのだ!」カチャ
「ー!」
シンコウウインディは『ガッツザベスト』から首輪を奪い、自身へと付けてスイッチを入れる。そして…アグネスタキオンと中身が入れ替わった。
「よし、これで走って……!?何だこれは…力が全く入らないのだ!?…アグネスタキオン…お前…こんな状態で有マ記念を走るつもりなのか?」
「…」
「…帰るのだ。…ウインディちゃんがしてあげれることは何も無さそうなのだ。」
「ウインディ君…」
「待ってください!…私たちも失礼します。」
「失礼しますねぇ。」
シンコウウインディは首輪を外してソウジへと渡し、ダートコースを後にする。ホッコータルマエたちもそれを追いかけた。
「トレーナー君。首輪のスイッチを入れず、急に私の口調になるとは…どういうつもりかな?」
「お前を走らせたくなかったんだよ…シンコウウインディには悪いことをしてしまったがな…」
「何、アポ無しで来た以上は追い返すべきだった。それくらい君でも分かるだろう。」
「…そこは大人の事情ってやつだ。」
「?」
「…トウモロコシの余り、まだあったかな…だが、今はいい。タキオン、今日はここまでだ。足の…いや、身体全体の状態を見る。」
「私は特に問題を感じてはいないが…」
「それも含めてこれから確認する…よっと!」ヒョイ
「ひゃっ!?…急に私を抱えるとは…強引だな君は。」
「お前には僅かな不安すら許さない。早く行くぞ。」
「…はい。」
顔を真っ赤にしながらモルモットにお姫様抱っこで運ばれる貴公子がそこにはいた。有マ記念は…すぐそこだ。