因子継承!?あの娘とあの娘をレッツ・ラ・まぜまぜ! 作:アマノジャック
『オジュウチョウサン、オジュウチョウサンが3バ身リード!
2番手にブラゾンダムールだが…これはセーフティーリード!
オジュウチョウサン、ゴールイン!
4年ぶりのこのレースで復活のゴール!
快勝です!』
パチパチパチ…
「オジュウちゃん!おめでとう!!」
「これでG1を8勝目だな!!」
中山大障害にて…アグネスフライトが担当する『オジュウチョウサン』が勝利した。
───
3日後、再び中山レース場…平日ではあるもののそこでは年末の最後のG1レースであるホープフルSが行われる。
「ミックちゃん、どう?緊張してる?」
「気楽に行きなよ!それで私は勝てたんだから!」
「あのなぁ、"コントレイル"…これ、G1レース。気楽に行けとか言っていいもんじゃない。」
「…大丈夫だよ"ニードル"さん。私はいつも通りに走るだけだから…行ってくる。」
『ミックスエレメンツ』はターフへと歩き出した。
………
「ミックの初重賞…緊張してきましたね。」
「…」カキカキ
「何で兄上が緊張するんだよ。やることは変わらねぇ…俺はいつも通りに全力で応援するぞ!」
「えぇ…"セン"の言う通りですね。"ミドリ"兄さん、そろそろ出走時刻ですので絵は後にしてください。」
「…分かったよ"ハマキ"。」
「しゃっ!頑張れよ!ミック!!」
………
『以上の16名が今年のホープフルステークスへと出走します。
晴、良バ場の中山レース場…最後にアスクワイルドモアが16番ゲートに収まります。
体勢完了…スタートしました!
さっそくの先頭争いは…ボーンディスウェイとグランドラインの2人!
3番手にキラーアビリティとミックスエレメンツ。
その後ろにはオニャンコポン。
内のラーグルフが6番手、タイラーテソーロ、ジャスティンパレス、サトノヘリオスが続いています。
1番人気のコマンドラインは中団の位置に着いたまま、第1コーナーをカーブします!』
「(悪くないポジション…でも、あの時のママはもっと後ろを走ってジャンポケさんとクロフネさんをマークしていた…コマンドラインまで下がるか?いや、このままのペースを維持してやる!)」
『先頭に立ったのはグランドライン!
2バ身開いてボーンディスウェイ、3番争いは内キラーアビリティ、外ミックスエレメンツ。
オニャンコポンは5番手。
やや縦長な展開になってきました。
2バ身開いて、ラーグルフとタイラーテソーロが並んでおり、その後ろにはジャスティンパレス。
中団にサトノヘリオスとシャルビーズアイ。
1番人気のコマンドラインはこの位置、さらにマテンロウレオも続いており、先頭とは12、3バ身差あります。
後ろはフィデルとアスクワイルドモア、アケルナルスターが続いて…最後方にクラウンドマジック!
最終コーナーのカーブに入ります!』
「仕掛けてコマンドライン!」
「逃げろグランドライン!!」
「(ここか?いや、まだだ!まだだ、まだだ、まだだ……ここだ!!)」
ダンッ
『4コーナーから直線!
なんと、一気にミックスエレメンツが先頭へと立った!
2番手はキラーアビリティ!
ジャスティンパレスも追い込みをかけるが…先頭はミックスエレメンツ!』
「(勝った!!いや、油断するな私…ここから…さらにペースを上げて…完璧に勝つ!)」
ドンッ!!
『ミックスエレメンツ、さらに加速!
1番人気のコマンドライン、苦しいか!
ミックスエレメンツ、強い強い!
ミックスエレメンツが今、1着でゴールイン!
2着はキラーアビリティ、3着にジャスティンパレス!
ミックスエレメンツが5バ身差の快勝…タイムは1分59秒8!?
ジュニア期に2分を切る大レコードです!
母のアグネスタキオンのレコードを…娘のミックスエレメンツが塗り替えました!!』
わあぁぁぁ!!
「おめでとうぅぅ!!ミックゥゥ!!」
「流石はアグネスタキオンの娘だ…」
「ドウデュースと競うであろう、来年のクラシックが楽しみだよ。」
「はぁ…はぁ…やっ、たーー!!」
その瞬間、ミックスエレメンツの名は世代の最強へと並べられた。
───
ウイニングライブ、取材と終わり…ミックスエレメンツはアグネスフライトと共にシックスセンスの運転する車に乗っていた。車がある程度進んだ所で突然にアグネスフライトがミックスエレメンツの足へと触れる。
「何?」
「…凄い熱。無茶したでしょ?」
「別に。いつも通り走っただけ。」
「…シックスちゃん、病院に向かって。それで、私たちを下ろしたらそのまま学園に戻って…チームパーティーを予定通りに進めること。」
「いいのですか?ミックちゃんも今回の主役ですし…」
「万が一のことがあると思うとそれどころじゃないわ。検査結果次第ではちょっと遅れるだけになるとは思うけど…最悪、来年に別の形で行うわ。とにかく、オジュウちゃんのG1勝利をしっかりと祝いましょう。」
「…分かりました。このまま、病院に向かいます…どこかに寄り道は?」
「あー、じゃあ、ドラッグストアかコンビ二でゴム…んん!ちょっと買う物あるから寄ってもらえるかしら?」
「…ソウジ先輩とXXXするつもりなんですね?オジュウちゃんのパーティーするのに。」じー
「違うわよ!忘れそうだから今買うだけで、使うのは明日……って何言わせるの!」
「勝手にフライトさんが自爆しただけでしょ!あの…私も一緒に…」もじもじ
「もうグラスちゃんとプイちゃん、ウララちゃんがいるからこれ以上は…」
「…ソウジ先輩、死にません?」
「それは大丈夫…ソウジさんだから。」
「…パパの娘である私の前で何て話してるのよ。」
その後、検査を受けたミックスエレメンツだったが…炎症以外は異常は見られず、アイシングの処置がされた。そして、無事に2人のG1祝勝会が行われた。
───
年が明ける…ミックスエレメンツは当主のアグネスレディに呼ばれ、本家へと来ていた。アグネスレディとの会話は空気こそ堅苦しかったものの激励とお年玉を受け取ることで無事に終わり…ミックスエレメンツは学園に戻ろうとすると、3人の男に呼び止められた。
「ミック、ちょっと時間をいただけますか?」
「…明けましておめでとう。」
「ホープフルS見てたぜ!すげぇレースだった!詳しく聞かせてよ!」
「ハマキ兄、ミドリ兄、セン兄…いいよ。」
ハマキ…チヒロとダイイチルビーとの間に生まれた男子で非常に礼儀正しい性格である。華麗なる一族の屋敷で暮らしている。
ミドリ…チヒロとメジロラモーヌとの間に生まれた男子で絵を描くことを趣味としている。アグネスの本家で暮らしている。
セン…チヒロとアグネスレディとの間に生まれた男子で元気で活発で家族想いな性格である。ミドリと同様にアグネスの本家で暮らしている。
血縁上は大伯父になるが…歳が1つ2つしか違わないためミックにとっては兄のような存在だ。さっそく、ハマキが全員分の紅茶を淹れる。
「ミック、お味は?」
「うん。ママが淹れてくれるのに負けないくらい美味しいよ。」
「それは良かったです。」
「で、ミック。寮での暮らしはどうだ?ちゃんと飯食ってるか?」
「食べてるよ。むしろ、ママが食べてなくてパパが…」
ミックスエレメンツとセンを中心に話に花を咲かせる4人。ある程度、会話が少なくなったタイミングで…ミドリがミックスエレメンツに2枚の絵を渡した。
「…これ、あげる。」
「これってデビュー戦とこの前のホープフルSの私?ミドリ兄が描いてくれたの?」
「うん、現地で見た時に描いたから…勝負服とか正確じゃない所はあるかも…」
「ううん!嬉しい…ありがとう!」
「では名残惜しいですが、そろそろ解散といたしましょう。ミック、車の手配をしました…そこまでお送りします。」
「兄上…俺らも見送らせろよ。兄ちゃんもミックとちょっとでも長く一緒にいたいよな?」
「ボクはどっちでも…」
「決まりだ!俺たち3人で…見送る…ぞ…」
「…セン兄、もう泣いてない?」
泣いたセンを3人が必死になだめた後…ミックスエレメンツは学園へと戻っていった。
───
「ほぉ…そのようなことが…」
「フフフ…今年のクラシックはミックちゃんがコンちゃんに続いて無敗の3冠達成しちゃうわよ!」
「スピードは認めよう…だが、何が起こるのか分からないのがレースだ。ソウジ、君は今年のクラシックにおいて誰に注目しているのかな?」
アグネスタキオンがアグネスフライトより娘の近況を聞いていると、クラシックについての話となりソウジへと質問を投げた。
「ちょ…と、待っ…て。それどころじゃ…ぐっ!」
「先輩♡先輩先輩先ぱ~い♡」ギシギシッ
「タ、キ、オン…シックス、センスに…何、盛った?」
そのソウジはというと…目がハートへとなったシックスセンスに押し倒されており、自身のズボンを必死に死守していた。
「あぁ、自律神経を刺激することで精神的リミッターを外す新薬の実験だとも。欲望を解放することでストレスを一気に発散出来る…今の彼女に必要なことだ。まぁ正気がないのは一時的だが…本性が表に出ている、とも言えるねぇ。どうやら彼女も君に好意を寄せているみたいだ。デサイレン君はそれを分かっていたみたいだが…」
「これ、以上…増、えて……たまるか!!正気に戻れ、シックスセンス!」
「あぅ♡先ぱ……い!?」ビクッ
ここでシックスセンスとソウジの体勢が逆転した。ソウジの指がシックスセンスのあるところを押さえると…身体が跳ねた。そして、別のツボを押す度にシックスセンスの身体が跳ねる。アグネスタキオンはあわてて顔を反らしたが、アグネスフライトは凝視し続け…ついにシックスセンスの身体は動かなくなった。
「はぁ…はぁ…ったく。物凄い力だった…シックスセンスって"アレ"になってたのか?"アレ"状態にリミッター解除とか…ヤバすぎるだろ。」
「…可能性はあるわね。ソウジさんがシックスちゃんを食べたのは何年も前の話だし…」
「違うからな。"俺"が"シックスセンスに憑依したサンデーサイレンス"に"食われた"、だからな。」
「懐かしい事件だ…それで何故かデサイレン君が妊娠するという…物理法則とは何なのやら。」
「霊体で憑依する時点で今さらだろ。」
「しかし、手慣れているのね。私の場合だと"アレ"になった担当が出てきたら、処理は専門のトレーナーにお願いしてるし…」
「そんなの俺がトレーナーになった時は無かったからな…基本的に担当トレーナーが何とかしてた。そもそもの話、そう何度も起きるものじゃないし…俺も2回だけしか実行したこと無いぞ。」
「ほほぉ…誰に実行したのか気になるねぇ。確か、1人は卒業したウララ君に実行したのは聞いたが…もう1人は誰だい?現在の君の担当はそうなったとは聞かないから…ブリザード君かな?」
「スカーレットちゃんのはカウントしないのね…で、誰なの?」
ソウジは観念したのか1回ため息をつき、答えた。
「…コハルだ。ウララの元担当トレーナー。」
「え?君がおじいちゃんのサブトレーナー時代の話なのかい?」
「当然に襲われて…他のウマ娘に抑えてもらいながら何とか処理をした。文字通りに俺の骨が折れて…それでウマ娘の強さを知った。」
「…」
「い、いや。アイツを悪く言うつもりは無いんだ…今でもたまに抱いてるし。ただ、俺が独り立ちする切っ掛けにはなった。」
「ちょっと、待て!今、聞き捨てならないことを言わなかったかい?」
「いや…その…飲んだ勢いでそのままと言うか…」
「…ソウジさんってお酒強かったわよね?」
「あぁ、樽一杯のビールも一気に飲めた筈だ。」
「…」ダラー
「とりあえず、タキオンちゃん…」
「あぁ、お姉ちゃん…」
「「リミッター解除
ゴクン
ソウジの身体から冷や汗が流れる…と、同時に姉妹は試験管に入った薬を飲んだ。周囲が甘い空気に包まれ…姉妹はそのままモルモットを貪った。数分後、復活したシックスセンスも加わった。