因子継承!?あの娘とあの娘をレッツ・ラ・まぜまぜ!   作:アマノジャック

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カレンチャンをスライムにしたかっただけの話。


その後の話10 不毀の聖剣 + 可憐な閃光乙女 = 異教甘剣

「お兄ちゃん!このお菓子、1つあげるね♪あーん♪」

「ありがとうカレン…美味しい。」もぐもぐ

 

「むぅ…!」

「…」ぷくー

「これはこれは…」

 

時はドリームジャーニーが宝塚記念を制覇した数日後。ハジメの担当ウマ娘が1人増えることとなった…『カレンチャン』だ。元々、入学直後からハジメに何かを感じて積極的に逆スカウトを行ってはいた。しかし…本格化の兆候が無く、ハジメはそれに答えることはなかった。そして時は流れ、選抜レースにて本格化を迎えたカレンチャンが出走しており…

 

───

 

『カレンチャン!

カレンチャンが1着でゴールイン!』

 

『お兄ちゃん!カレンと契約…してくれるよね?』

『あぁ、分かった。これからよろしく頼むよカレン。』

 

───

 

契約後、チームアドポンドの部室にて…カレンチャンは隙あらばハジメへとアタックを続けていた。

 

「ねぇねぇ、お兄ちゃん!トレーニング終わったらカレンの相談に乗ってくれない?」

「んー、分かった。今後の方針とか決めておきたいし。」

「はーい。あのね、オススメのカフェがあるのだけど…」

 

「2人きりになるつもりね!させないわよ!」

「…!」こくっ

 

「うぐっ…!」みしっ

 

スイープトウショウとデュランダルがハジメの左右から強く抱きつき、ハジメの両腕から異音が聞こえるが…本人は幸せそうな顔なので突っ込む者は誰もいない。

 

「まぁまぁ…落ち着いてください。これはこれからトゥイクルへと入るカレンさんとって必要なこと。そしてそれは現在トゥイクルを走っている私も同じ。カレンさん、私もご一緒してもよろしいでしょうか?」

「もっちろん♪グランプリウマ娘のジャーニーさんもいたら心強いし!」

「スイープさん、デュランダルさん…これなら2人きりにはならないでしょ。」

「それは…そうだけど…」

「…」ぎろっ

「デュランダルさん、あまり睨まないでください。…抜けがけなんてしませんから。」

「…」

「ま…まぁ、それならいいわよ。使い魔!その…ちゃんと2人の希望を聞いてあげなさいよ!」

「分かってる分かってる。」

 

ハジメはポンッとスイープトウショウとデュランダルの頭に手をおいた。そして、トレーニングが終わるとスイープトウショウとデュランダルは3人の背中を見送った。

 

「…」ずーん

「デュランダル、一緒にプリファイみる?」

「─!?」ばっ

 

デュランダルが立ち上がるとカバンからある物を取り出した。

 

「『WIN☆ポンッ☆プリファイ』?アンタ、そのシリーズ好きね…いいけど。カワカミとフラワーも呼ぶ?」

「!」こくこくっ

 

こんな日々が続いていた。

 

───

 

場所は代わってチームエレメントの部室にて先日生まれた赤ちゃん…ミックスエレメンツを抱いたアグネスタキオンの姿があった。

 

「…」ごく…ごく…

「よしよしミック…ママのミルクは美味しいかな~?ほら、ソウジ!次のおかずを持ってきてくれたまえ!あーん…」

「タキオン…何でいるんだよ…」

「君が愛妻弁当を忘れたから届けにきたのだよ!」もぐもぐ

「作ったのはブリザードな。あと、何でミックまで連れてきたんだよ…」

「いずれここに入学することになるんだ…早めに来るに越したことはない!」

「早すぎるわ!?まだ、喋れない歳だろが!はぁ…今は忙しいって言ったろ。ダイワスカーレットとディープスカイのリハビリに、完治したキャプテントゥーレのレース復帰があってだな…」

「分かっているとも!そんな君たちに差し入れだ!」

 

アグネスタキオンがパチンと指を鳴らすとCソウジたちが大きな段ボールを担いで現れた。中身はスポーツドリンクだった。

 

「ありがたいが…多いな。他のチームにも少し分けてもいいか?」

「それは好きにしたまえ。後はこれだよ。」

 

未開封のジュース缶をソウジへと渡した。

 

「…これは?」

「飲むと全ての疲労が溶解され、さらに肌が赤ん坊レベルにまでプルプルになる………はずだよ。」

「俺が実験台になれってことだな。しかし赤ちゃん肌か…表皮が薄くなるってことか?」

「…んー、それは何とも言えないねぇ。ミックの肌を再現したくてお世話の片手間で作った物だからねぇ…」

「…ちゃんとミックを見てるんだろな?しかし副作用が分からない以上…今は止めておこう。担当のトレーニングが終わってからにする。」

「いつでもいいとも。ただし、服用後の記録はキチンと付けておきたまえよ?」

「ところでタキオン。その…まだ出そうか?」

「ククク……変態♡まぁ、あーんしてくれたお礼だ。ちょっとだけなら許そうじゃないか。」

「いただきます…」

 

………

 

「つまり…それでカレンさんがこのようなことになったと?」

「多分そうだ…」

「スイープさん?」

「…」じー

「だ、だって…そんなのがあったなんて思わないわよ…」

 

それはトレーニング中に起きた。配っていたスポーツドリンクだったが…スイープトウショウが過って実験用のジュース缶も持って帰ってしまったのだ。その結果…

 

「助けてお兄ちゃん!これじゃあトレーニング出来ないよ!」グルグル

「落ち着け!あんまり、動かないでくれ!カレン、とりあえずそこに座れ!」

 

カレンチャンが半透明な身体になり、ハジメの身体の上を這い回っていた。ハジメの指示に従い、その場に座る(?)カレンチャン。その姿は球体状になっており…ウマ娘どころか人型としての原形はどこにもない。辛うじて色が白いためカレンチャンと判断できるレベルだ。ソウジもハジメも…全員がその場で頭を押さえる。

 

「とりあえず…俺が何とかする。例のジュースはまだ残ってる?」

「…これよ。」

 

ソウジがスイープトウショウから缶ジュースを受け取ると…その場で一気に飲む。ソウジの身体も半透明の球体状になり、着ていた服がその場で落ちた。

 

「ソウジ先輩!?」

「…よし、この状態でも身体は動くみたいだな。ハジメ、たずなさんから実験室の鍵を借りてきてくれるか。俺が許可した、って言えば貰えるから。」

「いいですけど…大丈夫ですか?」

「大丈夫大丈夫。カレンチャンはちゃんと元に戻すから。鍵を開けたら…お前は部室でカレンチャンのそばにいてやってくれ。」

「……信じますよ。」

「ドリームジャーニー…悪いけど、フライトに俺の担当のトレーニング見てくれるように伝えてほしい。」

「分かりました。」

「スイープトウショウとデュランダルは俺を手伝ってくれ。スイープトウショウはタキオンへの電話も頼む。」

「…分かったわ。元は言えばスイーピーが原因だから…絶対に戻さなきゃ!」

 

こうして、カレンチャンを元の身体へと戻すための作戦が始まった。

 

───

 

『何故こんなことになるかねぇ…』

「すごい魔力を感じて…アタシが飲もうとしたらデュランダルに()られて…取り返そうとしたらそのまま争いになって…空中に飛んだ缶の中身がカレンにかかっちゃったの。そしたら、着ていた制服が下に落ちて…身体もドロドロのスライムみたいになってたの。」

『今は裸というわけか…例のジュースをソウジは飲んだのだろうか?』

「えぇ、残っている分を飲んだわ…カレンと同じでスライムになったわね。」

『ソウジ以外が飲むことを想定していないからねぇ…まぁ、安心したまえ。ソウジの身体であれば自然と治る。その時にできる抗体を投与すれば治るだろう。』

「アンタの旦那って何者なの?」

『私のモルモットで…世界一カッコいいトレーナーさ。』

 

電話が切れ、スイープトウショウはソウジへと内容を伝えた。その時点でソウジの身体は人へと戻っており自身に20本近い注射器を刺していて、デュランダルが血液を抽出していたのだ。

 

「そっか、思うことは一緒か…あの薬のデータは入れたから後は抗体の特定して薬を作るから。」

「…薬ってそんなすぐに出来るものなの?」

「…」

「タキオンなら一瞬だが…俺は1時間くらいかかる。…あ、しまった!ウマ娘用に調整しないと…スイープトウショウ、さっきの缶ジュースを取ってきてくれ。未開封のがまだあったから。」

「え、えぇ!これね!でも、どうす…」

 

かしゅ

 

「もう一回飲む。」ごくごくごく

「はぁ!?」

 

ソウジの身体が再び半透明の球体状になった。そして、今度はデュランダルへと指示をする。

 

「デュランダル、右から5個目の金庫の中に『ドルテェボーナ』って『合成因子』があるから取ってきてくれ。」

「シャルルマーニュ伝説で出てきた剣の名前だ…」

「タキオンが付けたから名前の元ネタまでは………ん?デュランダル、今、お前喋らなかったか?」

「…」ぷいっ

「とりあえず、その『合成因子』をこのまま俺に落としてくれ。多分、取り込める。」

「…!」こくっ

 

デュランダルが試験管の中にあった『ドルテェボーナ』を球体状になったソウジへと落とす。結果、芦毛の『ウマ人』(全裸)がそこに爆誕した。スイープトウショウとデュランダルはあわてて顔をそらす。そして、ソウジは別の注射器を身体中に刺し…血液を抽出した。

 

「…よし。スイープトウショウとデュランダル、戻ってハジメたちに伝えてくれ。あと一時間でそっちに薬を持って行くってな。」

「…」こくっ

「…大丈夫?ちゃんとカレンは…元の身体に戻れる?」

「あぁ、大丈夫だよ。俺は…タキオンのモルモットだからな。」

 

───

 

「カレン…いくよ?」

 

「うん!お願い!」

 

ハジメがソウジから受け取ったカプセル状の錠剤をカレンチャンへと落とした。結果…カレンチャンは無事に元の身体へと戻ったのだ。

 

「お兄ちゃん!ありがとう!!」だきッ

 

さて、ここで思い出してみよう…カレンチャンがこの薬を浴びた後…着ていた制服が下に落ちたのだ。つまり、今のカレンチャンは…

 

「ふ…服を着てぇぇ!!」

 

ハジメの鼻から血が湧き出し…その場で小さな血溜まりが生成された。

 

「一件落着、ですね。」

「…!」こくっ

「よ…良かったぁ…」ペタン

 

その場で安堵するチームアドポンドのメンバーたち。そして、スイープトウショウがカレンチャンへと服を着せた。

 

「あーあ、お兄ちゃんにカレンの裸見られちゃったな~、このまま責任とってカレンをお嫁さんにして欲しいな~」

「なっ…!なら、スイーピーも見せるわ!これでアタシもお嫁さんよ!」すぽっ

「…」すぽっ

 

一瞬で服を脱ぐスイープトウショウとデュランダル。ハジメは慌ててドリームジャーニーの方へと顔を向ける。

 

「ジャーニー、みんなに止めさせ…」

 

「私も貴方のお嫁さんですね。」すぽっ

 

「ぶー!」

 

すでに脱ぎ終わっており、ハジメの鼻からさらに血が溢れた。そしてハジメは全力で部屋の扉の前へと移動し勢いよく扉を開け…

 

「10分で戻る!それまでに全員、頭を冷やせ!」

 

力いっぱい閉める。扉を背に座り込むハジメ…目の前にはソウジがいた。

 

「ソウジ先輩…アンタ、色々と凄ぇです。」

「…お、おう。」

「担当に好意を向けられるのは素直嬉しいですけど…あの娘たちはまだまだ子供。アンタやニヘイ先輩みたいな関係が理想的なのだろうけど…卒業まであの娘たちへちゃんとした答えを出せる自信が無いです。」

「そうか…ハジメ自身は担当してる娘たちについてどう思っている?」

「大好きに決まってるじゃないですか…!だから…嬉しくて…けれど苦しいです。ソウジ先輩は…どうしてそうなれたんですか?」

「俺自身は何もしてない…ただ、自分の欲望に素直なだけ。ハジメはもっと自分を出せばいいと思うけど。」

「担当の娘に"たん"を付けて呼ぶトレーナーは流石にダメでしょ?」

「それは確かにダメだな…」

「…」ずーん

 

そのまま落ち込むハジメ。

 

「と…とりあえず、今は指導に集中しろよな?ドリームジャーニーをもっと活躍させるんだろ?」

「…ですね。」

「俺の所はキャプテントゥーレが復帰する。レースが被ることがあれば…負けねぇから。」

「…はい。」

「そうそう、今夜はニヘイとハヤトと一緒に飲みに行かないか?俺とニヘイで奢るぞ?」

「いいんですか…ゴチになります。」

 

その日の夜、居酒屋にて各担当ウマ娘についての自慢話が日をまたぐまで続いた。




番外合成因子『ドルチェボーナ』

合成元:デュランダル & カレンチャン
毛色:芦毛
適正バ場:芝A、ダートG
適正距離:短距離A、マイルA、中距離G、長距離G
脚質:逃げB、先行A、差しA、追い込みA
能力:スピードA+、スタミナD、パワーB、根性C、賢さF

カレンチャンの快速とデュランダルの末脚を合わせ持つ最速クラスの『合成因子』。前方にいながらも追い込みをかけることで最速の上がりタイムを出せる。ただし、脳のリミッターが外れているのか足への負担を考えずにそれを行うため、本能のままに走ると足が折れ、複雑骨折を起こす。
現状、生身の身体でそのハイスピードは活かせることは不可能。よって、レースでの使用はNG。
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