因子継承!?あの娘とあの娘をレッツ・ラ・まぜまぜ!   作:アマノジャック

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どうも、サンブレイクに夢中な作者です。モンハンでまさかNPCとの共闘があるとは思いませんでした…普通に楽しいです。

さてさて、今日は例の新馬戦…8頭中5頭が実装されているウマ娘の血統が入ってます。とりあえず、アオラキとキタノグリエルの応援馬券を買って応援します!

勝ったのはシーウィザード…アオラキは4着、キタノグリエルは最下位…残念。


第28話 準3冠は貴公子を助ける、大器の英雄は東京優駿へ出走する

アグネスタキオンが謹慎になり10日が経った。

 

「よし、ソウジの体内に残った『合成因子』の量も分かった。後は…新薬の調合と腕輪の出力を上げて…」カタカタカタ

 

監視(特にアグネスフライトとマンハッタンカフェ)の目を盗み、1人で研究を続けてきたのだ。しかし、誰かが鍵を開け研究室へと入ってきた。

 

「何やッてンだタキオン?…いや、話は全部フライトから聞いているが。」

「…シャカール君か。悪いが君のお説教を聞いている時間は無い。」カタカタカタ

「ケッ!てめェを手伝ってやるつッてもか?」

「え?」

 

アグネスタキオンの手が止まる。

 

「さっきも言ったろ?フライトから全部聞いてンだよ。そのフライトが頭下げてまでお願いしてきたンだ。私じゃ何も出来ないから妹を助けて欲しい、ッてな。」

「お姉ちゃん…やっぱりバレてたか…」

「アイツなら無事だ。…血ィ抜かれたりはしたみたいだがな。」

「…」

「学園長が秘密裏に色々と動いたから大騒ぎになったりはしてねェよ。」

「…君の言う通りだったよ。私はトレーナー君をボロ雑巾のように扱っていた。結果、こんな大事に…」

「だろうな。しかし、アイツもアイツだ。てめェのことを優先に嫌な顔せずにされるがままだったンだろ?だからオレから言わせればどっちもどっちだ。…ほら、設計図と例の『合成因子』のデータを寄越せ。例の腕輪はオレの方でやッてやる。」

「…本当に感謝する。」

「代わりに今までの研究データを見せてもらうからな。」

 

こうしてエアシャカール協力の元、新薬と新型の腕輪の開発が始まった。そして、3日後…予定していた物は完成した。

 

………

 

「…よし!これでトレーナー君は元に戻る!」

「ンで、それでどう回収するつもりだァ?」

「あぁ、まずはこの薬を飲ませてトレーナー君の体内に残った『合成因子』とあるものに融合させる。」

「あるもの?」

「それを私の体内へと移し…四十三号の『合成因子』…ややこしいな。よし、今名前を決めた、『アルタイス』だ。私が『アルタイス』の『アナザー』になる。その後にこの新型の腕輪を使えば全ての『合成因子』を回収出来るはずさ。」

「体内だァ?一体どうや…タキオン!?まさかとは思うがあるものッて…!」

「…ちゃんと全て呑み込むさ。コホン、お姉ちゃんに頼んだことは終わってそうだし、今から実行してくるよ。シャカール君、ここまでありがとう。…これを」ポイッ

「…何だこれ?」

「今から30分だけ使える私のデータファイルのキーだよ。私の監視無しで見れるのは今だけだ!30分後には全てロックがかかるから…私に秘密で見たいものがあるなら早くした方がいい。心配せずとも後で私とゆっくり見てもいい。」

「だから今は見逃せッてか?…チッ、じャあ遠慮なく見させてもらう。さっさと行ッてこい!」カタカタカタ

「では、行ってくるよ。」

 

ーーー

 

とある病院の個室、暗闇の中でソウジはベッドで寝転んでいたが…

 

「ハァハァ…何だコレは!?体が熱い…クソッ…冷えピタじゃ静まらねぇ!眠れねぇし、さっき見たレースのイメージも出来ねぇ…!…フライトの差し入れが原因か?」

 

眠れずベッドのうえで1人踠くが右手は包帯、左手は点滴と思うようには動けない。生えた尻尾も短く何も出来ない。そんな中、誰かが急に現れた。

 

「…やぁ、トレーナー君?」

「タキ…ッ!!」ギュッ

「静かにしたまえ。さて…早速だかこれを飲んで貰おうか。」グイッ

「んー!」

 

ゴクン

 

「何を飲ませた?ーーぐっ!これ…さっきよりも酷く…」

「それでいいんだよ。では、始めようじゃないか。」

「何を…」

「いただきます。」ペロッ

 

………

 

30分後…

 

「………」

「さすがにもう無理か…まぁ、残りは誤差程度のものだろう。さて…後は新型の腕輪で…」ゴクン

 

ガチャ、ピッピッピッ、ピー!

 

「問題なく回収完了っと。後は私自身の『因子』を注入して元に戻すと…少し時間がかかりそうだね。」ガチャ

「…」

「トレーナー君、早く戻ってきてくれたまえ。私は君だけでなく君のご飯も食べたいのだよ。」

「…」

 

耳の位置が下がり、尻尾もなくなり、ソウジの体は人間へと戻った。そして、アグネスタキオンの体も『アルタイス』の『アナザー』から元のウマ娘へと戻る。そんなソウジにアグネスタキオンは話しかけるが返事はない。

 

「フフフ…今はゆっくり休みたまえ。では、また学園で…ぐっ!」ガクッ

「はいはいタキオンさん…早く帰りますよ…」ガシッ

「いつの間に…頼んだよ…カフェ…」

「何か臭いますね…何をしたんですか?」

「トレーナー君を…食べた…」

「…は?」

 

アグネスタキオンはそういうとマンハッタンカフェに担がれ病室から去っていった。3日後、ソウジは右手の火傷はあるものの大きな問題が治ったとのことで退院した。そして、謹慎明けのアグネスタキオンと共に1週間は研究をせずに普通のトレーニングを行った。

 

………

 

「お父…院長、あの患者さん、急に治りましたね。首の嚙み傷に…激しい体力の消耗…何があったのでしょうか?」

「…私にも分かりたくないことはある。少なくともウマ耳と尻尾が無くなり、血液検査の結果からも完全に人間に戻ったから退院させた、これが事実だ。…それにあの方は満足した、よってこの件は終わりだよ。また骨折とかで来る予感はするけどね。」

「はい…流石に次はあのような状態にはならないですよね?」

「次が無いが1番だよ。」

 

ーーー

 

場所は変わって日本ダービー…

 

『先頭はネオユニヴァース!

ネオユニヴァースが2冠達成!

2着にはゼンノロブロイ、3着はザッツザプレンティ!

ネオユニヴァース、右手を上げて喜んでいる!』

 

ワアァァーーッ!!

 

「はぁ…はぁ…うぅ!」グッ

「ロブロイ、惜しかった。」

「…オレら全員ダービー2着かよ。」

「…ますます運命を感じるな。ロブロイ、次は『菊花賞』か?それとも『天皇賞(秋)』か?」

「『菊花賞』です。ですので、その前に『神戸新聞杯』を…」

「ボリクリが去年勝ったレースか。そういえばお前はなんで『菊花賞』に出なかッたンだ?」

「…シニア級のウマ娘も出走している『天皇賞(秋)』での勝利の方が良いと思ったからだ。」

「タキオンがいなかッたら、ボリクリが1着だッたろうな。」

「…だからこそアグネスタキオンを私は越えたい。いや、越えねばならないんだ!」

「で『天皇賞(春)』にも出なかッたのか?勿体ねェな。」

「ネオユニヴァースさん…『宝塚記念』に出走するそうですよ。」

「ボリクリもタキオンも次は『宝塚記念』だったな。ははッ、今年の『宝塚記念』は面白ェことになりそうだなァ!」

 

宝塚記念は近い。




・おまけ

ネオユニヴァース…03年世代の競走馬。主な勝利は皐月賞と東京優駿。東京優駿では最後の直線から一気に伸び、同じく外から来ていたゼンノロブロイとザッツザプレンティから前を譲らず勝利。サニーブライアン以来の2冠達成となった。その後に出走したレースも掲示板内と好成績を収めるも04年の天皇賞(春)で10着と惨敗。その後、ケガにより引退し種牡馬となった。ヴィクトワールピサ、ロジユニヴァースなど4頭のG1産駒、また勝利が3歳未勝利と500万下『はなみずき賞』の2勝でありながら合計4.6億円もの賞金を獲得したサウンズオブアースがいる。


現実では問題ないと思いますが、この作品では第四十二号の『合成因子』はこうなってしまいました。トニービン3×3のインブリードを調べたのですが引っかかったのは『ロードマイウェイ』だけでしかも4×3でした。しかし、『キタノグリエル』をみてトニービンの3×3いるじゃん!となり、アドマイヤベガ×カレンチャンの『合成因子』が出来ました!まぁ、現実だとカレンチャンが生まれた時にはアドマイヤベガは既に亡くなっていたのですが…。
同じ組み合わせですが、ソウジの体内に残った第四十二号とアグネスタキオンが『アナザー』になった第四十三号は別物になります。まぁ、アグネスフライトとアグネスタキオンみたいなものです。そして今回ソウジに行ったのは…ブラックジャックのピノコにした手術の逆バージョンとでも思ってください。えーと、もっと簡単に言うとあれです、米粒が残ったお茶碗にお代わりをいれ、それを綺麗に食べきった的なあれです。

ここまで読んでいただきありがとうございました。今度こそこっちはしばらく投稿しない予定です。またスプリンターズステークス辺りまでお待ちください…では、さようなら!

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