因子継承!?あの娘とあの娘をレッツ・ラ・まぜまぜ! 作:アマノジャック
今日は桜花賞ですね。『リバーラ』が出なくなったためサトノダイヤモンド産駒の『シンリョクカ』が参戦ですね!私が応援するのは…『ブトンドール』、『コンクシェル』、『コナコースト』、『シンリョクカ』、『ドゥーラ』、『ジューンオレンジ』、『ラヴェル』…応援って規模じゃないですね。…まぁ、キズナ産駒、ジャスタウェイ産駒、キタサンブラック産駒は基本的に応援しているので…はい!頑張ってください!
勝ったのは…やっぱり…『リバティアイランド』。『コナコースト』は2着でした。お疲れ様。
場所はアメリカ、ロサンゼルスのとあるホテル。今回はトレセン学園により全てが準備がされていた。そんな所に力尽きた男が1人。
「かぁ……あ……」チーン
「じいちゃん、ここで寝るな。邪魔。」
「フライト…いや……機内でずっと……ラモーヌ嬢が近くて……」
「ふーん、うまぴょいしたんだ?」
「するか!眠れんかっただけだ!……ったく、この耳年増が。お陰で目が覚めたわ。」
「ーーなっ!誰が耳年増だ、このクソじじい!私にだって好きな人くらいいるし!」
「…ソウジか?」
「えっ…?あぅ……その…」もじもじ
「分かりやす過ぎだろ。適当に休んだら部屋に戻るから俺のことはほっといてくれ。」
「……早くしないとあの2人に連れ去られるかもね。」チラッ
アグネスフライトが目線を向けた先にいたのはタブレットを操作しつつ執事と話すダイイチルビーとコーヒーを片手に1人で読書をしているメジロラモーヌ。2人とも目立つ場所ではないものの確実にチヒロの居場所を把握出来る位置にいた。
「…俺、レディの所に無事に帰れるかな?」
「無事じゃなくてもいいんじゃない?その方がばあちゃんは喜ぶと思うし。」
「は?」
「ほら、ばあちゃんってXXXX好きじゃん。ルビーちゃんとラモーヌちゃんによるアメリカでのじいちゃん争奪戦の様子、聞かせてあげようかなって。」
「何それ!?数十年も一緒にいて初耳だが!?てか、何でお前はそんなこと知ってんだよ!」
「忠告はしたから…じゃあね~」
「待てフライト!嘘だよな?嘘だって言ってくれ!このままだと俺、普通にレディの顔が見れなくな…」
アグネスフライトはチヒロを置いて去っていく。そして…2人のウマ娘の目が光った。
ーーー
一方のアグネスタキオンはアグネスワールドとケイエスミラクル、アジュディケーティングらと共に練習をしていた。
「はぁ…はぁ…これが君たちの実力か…嘘だろ?映像よりもずっと速いじゃないか。」
「当主の旦那様。機械音痴。多分スロー再生。してた。」
「いや、流石にないと思うけど…でも、これならあの方に…」
「あの方?」
「毎年BCスプリントのみに出走しているドリームクラスのウマ娘だよ。私の現役時も含め…もう何度も連覇し続けている猛者だ。」
「ケーティングさんの現役からって…そんなにも長く!?…どうして日本にいるおれ達にも声がかかったのでしょうか?」
「それは…」
アジュディケーティングの言葉が詰まる。替わりにアグネスタキオンが口を開いた。
「なるほど、読めてきたよ。そのウマ娘が強すぎて誰も参加しなくなったんだね?」
「…そうだ。運営はヨーロッパやアジアにも声をかけたらしいが…チヒロ以外はダメだった。」
「当主の旦那様。お人好し。」
「へー、そんなんだね。」
「…何で孫の君は知らないんだよ。」
「タキオン、準備はいいか?」
「カメラの固定完了ね!待たせたね!」
そうこうと話している間にソウジ(*骨折完治済)とタイキブリザードも合流してきた。
「じゃあ、タキオンはブリザードと模擬レースをしてきてくれ。俺はスプリント組の調整を行う。」ゴクン
「了解ね!タキオン、レッツゴー!」
「あぁ、よろしく頼むよ。」
ソウジは『ダイヤマイト』の『ウマ人』となりアグネスワールドたちと短距離用の練習場へ、アグネスタキオンはタイキブリザードと中距離用の練習場へと向かう。それぞれのブリーダーズカップに向けての練習を再開した。
ーーー
「(部屋に戻るか…現状維持か…)ん?フライトの奴、スマホ忘れていきやがって…タキオンからか?どうした?いや、フライトが忘れていってな…」ピッ
ホテルのフロントで留まっていたチヒロは電話に出る。
「…何、ケガ人だと!?すぐに行こ…う?」ガシッ
「お待ちを。」
チヒロが大声を出し、立ち上がる。するといつの間にか側にいたダイイチルビーに手を掴まれる。
「ルビー嬢、俺は急がねば…」
「…これを。トレーニングで起こるケガの応急処置に必要な物は全て入っているかと。」
「おぉ!ありがとう!では、行ってこよう!」
ダイイチルビーはチヒロに鞄を渡し、ホテルから出るのを見送った。
「あら?一緒に行かなくていいの?」
「…まだするべきことがありますので。」
「そう。私は行くわよ?」
「…」
メジロラモーヌもチヒロを追い、ホテルを後にした。
………
チヒロはメジロラモーヌに担がれ、練習場まで着く。
「おい、誰がケガを…」
「オゥ!サンキューね!」
「………お前だったか。」
「おじいちゃん、最後まで私の話を聞かないからだよ。」
その場にはアグネスタキオンと足首が変色したタイキブリザードがいた。急いでチヒロが容態を確認する。
「これは…捻挫だな。ラモーヌ嬢、鞄…」
「はい、保冷剤とタオル。後はテーピング用の包帯。」
「…何から何までありがとう。」
チヒロは適切な処置を行う。
「うぅ…タキオン、模擬レース中だったのにケガしてごめんね。」
「君が走るのも久々なのもあるだろうが…日本とはバ場も異なるから仕方ないさ。…さて、トレーナー君はしばらく来ないだろし…どうしたものか。」
「…何でソウジの奴、タキオンから目を離してんだよ。BCスプリントの奴らは適当でいい、って言っておいたのに…」
「トレーナー君は…本気で彼女らを勝たせるつもりみたいだよ。」
「キャットも含めてか?…ハハハ、知らないってのは幸せだな。」
「…おじいちゃん、ドリームでのBCスプリントで連覇し続けているウマ娘は一体誰なんだ?」
チヒロはしばらく黙ったままでいたが…口を開いた。
「ソイツの名前は『フォアゴー』…トゥインクルを引退して20年、ドリームのBCスプリントを連覇し続けている猛者だ。」
「20年だって!?」
「…流石はアメリカ歴代でも10本指に入る名ウマ娘。…でも全盛期ほどでの実力は無いのでしょ?」
「知ってたかラモーヌ嬢。…アイツは毎年、このBCスプリントのみに出走している。1年の全てをそこに出しきっているようだな。」
「さっきケーティング君もそう言っていたような…」
「話に水を差すようで悪いけど…タキオン、練習はいいの?私のケガが原因だけど…ソウジ呼ぶ?」
タイキブリザードに言われ、アグネスタキオンは体を伸ばす。
「…おじいちゃん、教えてくれてありがとう。ブリザード君を連れてホテルに戻ってくれるかね?」
「1人で走る気か?ったく、せっかくだ。久々に俺が見てやる。ラモーヌ嬢、ブリザードを…!?」
「…」
チヒロが…いや、アグネスタキオンとタイキブリザードの目も丸くなる。先ほどまで私服であったメジロラモーヌが既にジャージへと着替え終わり、ストレッチを始めていたからだ。
「ラモーヌ嬢…いつの間に…」
「鞄の中には運動着や蹄鉄もあった…私がブリザードの代わりをするわ。チヒロ様、ご指導を。」
「…タキオン、確認だが模擬レースをしてたんだよな?」
「あ、あぁ…」
「タキオンはラモーヌ嬢を相手に模擬レースだ。ブリザード、そのままの体勢でいい…ストップウォッチでタイムを測ってもらえるか?」
「了解ね!」
「気づいたことは後でソウジに俺が伝えるから…合図をしたら走ってくれ。ラモーヌ嬢、病み上がりだ…無理はするなよ?」
「えぇ。…ふふふ、アメリカのダートコースってどんな感じかしらね。」
こうしてチヒロの指導の元、アグネスタキオンの模擬レースが行われた。結果はメジロラモーヌが途中で力尽きて伸びず、アグネスタキオンの快勝。その後、ソウジらが合流し一悶着があったものの…ソウジがタイキブリザードを、チヒロがメジロラモーヌを背負い全員がホテルへと戻る。そして…ソウジの足はまた骨折していた。
フォアゴー(Forego)…アメリカの鹿毛のセン馬。57戦34勝(内G1を14勝)し、3年連続でエクリプス賞(*アメリカ版年度代表馬)を勝ち取った。同期にはアメリカの大名馬セクレタリアト(Secretariat)、大種牡馬ミスタープロスペクター(Mr.Prospecter)などがおり、セクレタリアトとはケンタッキーダービーで1度だけ対決するも2着に31馬身をつけたセクレタリアトの圧勝、フォアゴーは4着と敗れた。セン馬なため産駒はいないが、フォアゴーS(BCスプリントのステップレース)というレースで名を残すこととなった。
余談だがフォアゴーの日本の同期はハイセイコー。ウマ娘として最古参であるマルゼンスキーは彼よりも4年遅く生まれていたが…彼よりも引退は早かった。(マルゼンスキーは1977年7月、フォアゴーは1978年7月がラストラン)
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▼登場人物にフォアゴーが追加されました