因子継承!?あの娘とあの娘をレッツ・ラ・まぜまぜ! 作:アマノジャック
今日は安田記念…『ソダシ』、『メイケイエール』、『ジャックドール』、『ガイアフォース』、『ドルチェモア』など…もう、すごいメンバーです!その中で私が1番応援するのは『ソングライン』!連覇に期待です!
…そういえば、昨日知ったのですが…『メイケイエール』の血統に『シラユキヒメ』がいたのを見てお前、白毛の一族だったのか!?となりました。
勝ったのは『ソングライン』!!連覇達成!
書いてたら長くなったので分けました…どうぞ!
ブリーダーズカップが終わった次の日、ソウジは目を覚ました。そして、まず目に入ったのは自身にくっついたまま眠っているアグネスフライトとタイキブリザードの2人。起こさないようにそっと離れベッドから下りる。
「そっか…ちゃんと守れたんだな…で、ブリザードは何でだ?夜這いか?…にしても喉乾いたな。」
健やかな寝息を立てるアグネスフライトとタイキブリザードを見つつ、ソウジは水を求めて1度部屋から出ようと動き出す。すると目の前で扉が開いた。
「…あ。」
「ー!ソウジトレーナー!起き…」
「しーーっ!!」
入ってきたのはアグネスワールドとケイエスミラクルの2人。ソウジは寝ている2人を起こさないよう慌てて静かにするよう指示をする。
「…すみません。しかしソウジトレーナー、目が覚めて良かったです。急いで新しい服を…」
「服?」
ソウジが自身の状態を見る。着ていたスーツには無数の穴が開いておいており、所々がどす黒く汚れている。少なくとも『何もなかった』、では誤魔化すことは出来ないレベルでボロボロになっていた。
「こ、これは…何故か飛んできたキツツキが激突して…」
「いや、おれたちは事情を知ってますので…」
「情報共有済。…キツツキ?」
「………。あ…ああぁぁぁ!!」
羞恥により大声を出してソウジはその場で物理的に丸くなる。これによりアグネスフライトとタイキブリザードは目を覚まし、アグネスタキオンやメダグリアドーロらが部屋へと駆けつけた。
ーーー
少し時間が経ち、別の服に着替えて落ち着きを取り戻したソウジは昨日の出来事を聞き…アグネスタキオンの『BCクラシック』勝利を喜んだ。
「…タキオン、よく頑張った。…昨日言えなくて…すまないな。」
「…状況が状況だ。私こそ…お姉ちゃんを守ってくれてありがとう。」
「タキオン…」
「…ソウジさん。ごめんなさい…私が拐われたばっかりにタキオンちゃんの応援が出来なかったですよね?タキオンちゃんにとって最後の舞台だったのに…」
「…最後?」
「お姉ちゃん!」
「…もうすぐタキオンちゃんの『本格化』が終わる。となればトゥインクルやドリームでの活躍は絶望的。タキオンちゃん自身も分かっているでしょ?」
「…」
姉の言葉に何も言えずただ妹は下を向く。
「前にタキオンちゃんにしたのもただの気休め…合宿辺りから既にその傾向は出ていた。ソウジさんも気づいていたでしょ?」
「あぁ…だがな、フライト。それはお前が決めることじゃない。」
「…え?」
「タキオン、お前はどうしたい?このままドリームトロフィーに行くか…まだトゥインクルシリーズで走るか…レースそのものから引退もありだ。」
「それは…」
「今すぐに決めろ。」
「!?」
ソウジからの指示にアグネスタキオンは目を丸くした。
「ソウジさん!?そんな慌てて決めることじゃ…」
「もう一度言う。タキオン、今すぐに決めろ。」
アグネスフライトの言葉を遮り、ソウジは再度アグネスタキオンに指示をする。そして、10秒も経たずしてアグネスタキオンの口が開く。
「…まだだ。」
「ん?」
「まだG1レースを7勝…『皇帝』と『覇王』に並んだだけだ。今の私なら超えられる、だから…私はまだ引退しない!!」
アグネスタキオンがそう力強く言う。その瞬間にソウジの顔は笑顔へと変わる。
「分かった。帰国後にまた俺の指導で調整を行おう…去年2着となった『ジャパンC』用のな。」
「…私の次走を勝手に決めないでくれるかね?」
「なら『ジャパンCダート』にするか?」
「いや、去年と同じジャパンCを走るとも。お姉ちゃんに負けたあのレースを…」
「…え?アグネスタキオンに勝った唯一のウマ娘ってフライトなの!?」
今度はメダグリアドーロの目が丸くなる。
「…お嬢。知らなかったの?」
「そこまで詳しく調べれる時間が無くて…」
「いや…まぁ…たまたま勝てただけだし…」
「たまたまで勝てる訳ないでしょ!!フライト、やっぱりここに残らない?私が知る限り最高のトレーナーをつけるわよ?」
「だから私はトレーナーにな…」
「そうだったわね!じゃあ、トレーナーライセンス取得用のスクールで倍率50は超える大人気な所を…」
「あー!もう!!」
キラキラと目を輝かせながら迫りよるメダグリアドーロからアグネスフライトは距離を取り…ソウジの顔を掴む。そして、顔を近づけた。
「げっ………ん?」
チュゥ
いつもの噛みつきを警戒し、反射的に首を守るソウジだったが…今回は違った。アグネスフライトとソウジの…互いの唇が触れあい一瞬で離れる。
「あぅ…チュゥしちゃった。じゃなくて!こういうことだから!ソウジさんと離れたくないから!もし、彼がアメリカにいるとなったら考えるから!だからこの話はおしまい!タキオンちゃんの次走はジャパンCよね?私はばあちゃんの所に行くから!それじゃ!」
アグネスフライトは耳と尻尾を激しく動かしながら早口で言い切るとすぐに部屋を後にした。
「…お姉ちゃん、おばあちゃんの現在地が分かるのかな?…後で覚えとけ。」ボソッ
「フライトさんだし。何とかなる。」
「フライト、大胆ね!成長したね!」
………
数分後、我に返ったソウジがパソコンを開きつつ、アグネスワールドとケイエスミラクルに顔を向ける。
「練習記録や模擬レースでのタイムとか引継ぎデータは全部お前らの担当トレーナーに送ったから…俺の仕事はここまでだな。お疲れ様…2人ともいいレースを見せてくれた。」
「…私たちも。貴重な経験。ありがとう。」
「また担当していただいた時には『ダイヤマイト』を超えてみせますよ!」
「ハハハ、それは俺の足壊れるから無しだ。だけど…2人の今後の活躍を期待するのは本当だ。これからも頑張ってくれ!」
「「はい!!」」
「ではおれたちはフライトさんを追ってきます。」
「病院から。当主様いる。ホテルまで。かなり遠い。フライトさん。多分迷子。」
「そうだね。まだ病院内だと思うから早く探そうか。」
ケイエスミラクルとアグネスワールドらも病室を後にする。残ったのはソウジ、アグネスタキオン、タイキブリザード、メダグリアドーロ、イージーゴアの5人。
「とりあえず、ホテルに戻るとして…ダイイチルビーのジェット機出るのは何時だっけ?」
「それならもうドリームトロフィーのブリーダーズカップのあった日には出終わっているとも。」
「…え?」
「日本で急患だと言っておじいちゃんがルビー君やラモーヌ君ら共に帰ったそうだ。…私たちの帰りは普通にファーストクラスの飛行機だよ。」
「そういえばここ数日は姿をみてなかった。ファーストクラスか…いや、それでも十分だけどさ…で、何時出るの?」
「明日だそうだ。まぁ、トレーナー君の状態的に問題ないだろう。」
「ねぇ、ミスターソウジ。」
「…ん?どうしたメダグリアドーロ?」
「このままアメリカでトレーナーをするつもりは無い?」
「いや…無いけど…そんなにフライトが欲しいのか?」
「確かに貴方が来ればフライトも来て一石二鳥にはなるけど…それだけじゃないわ。私は純粋に貴方も欲しいの。」
「…わぉ!」
「なっ!?」
タイキブリザードが手で口を覆っている隣でアグネスタキオンが耳を絞り、メダグリアドーロを睨む。そんなアグネスタキオンにメダグリアドーロは慌てて弁明する。
「あ…誤解が無いように言うけどビジネスパートナーとして、ね?それに…」
「ー!?」
メダグリアドーロはアグネスタキオンの顎に指を添えて、軽く持ち上げる…いわゆる顎クイを行った。
「私が一番欲しいのはアグネスタキオン…貴方よ。走りは勿論だけど、貴方がしている実験の『合成因子』の研究レポートも素晴らしい…もう、貴方の全てが欲しいわ。」
「ずいぶんな口説き方じゃないか。…不覚にもドキッとしたよ。」
「タキオン!?おいコラ、人の愛バに何を…!?」クイッ
「あら?貴方も対象なのを忘れてない?私好みの顔で…美味しそう…」チロッ
「…そりゃどうも。」
ソウジにも顎クイをしつつ舌なめずりをするメダグリアドーロ。その後、タイキブリザードとイージーゴアが慌てて止めに入り、その話は有耶無耶となった。