レズはヤダ!レズはヤダ!レズとドSは嫌だぁぁぁぁぁ   作:空色

9 / 10
第9話

ヒビキはケネシーという少年に危機感を抱いていた。それは警戒心と言い換えてもいい。それは彼が見せた精神面の話だけではない。最もヒビキを警戒させたのは、彼が六魔将軍のメンバーの名前を知っていたことだった。本人はスレ民から聞いていただけなのだが。

 

この作戦の情報は漏洩を恐れて天馬の人間だけにしか事前に知らされていなかった。ジュラでさえ、メンバーの名前を知ったのは打ち合わせの時なのだ。

 

そもそもアーカイブを使えるヒビキだからこそ割り出せた情報だ。それを歳はも行かない子供が知っていた。何か特殊な魔法が使えるのかもしれない。それならそれでいい。ただ、もしそうでない場合は警戒する必要があるとヒビキは判断した。歳に似合わない冷静さと冷徹さ、そして圧倒的な強さ。加えて、知っているはずのない情報を持っている不気味さ。

 

(後で調べておこうか)

 

ヒビキはそんなことを考えていた。

 

 

 

 

 

 

 

数時間が立ち、ナツたちが無事にエルザたちの元に到着した。

 

「着いたー!」

 

「ナツ!」

 

「すげーな!おかげで、ここまでの道が頭の中にスラスラと出てきたぜ!」

 

「それより、ケネシーとエルザさんは!?」

 

到着した四人を見て嬉しそうな顔をするルーシィの脇を通り過ぎて、ウェンディはケネシーとエルザの方に向かった。エルザの方は体の大半が毒に侵されており、すぐにでも死んでしまいそうだ。ケネシーの方もかなり毒が回っておりどちらも急を要する状態だった。

 

「ケネシー………」

 

その様子を見て涙を溜めるウェンディにシャルルは一喝する。

 

「ウェンディ、体力的にきついでしょうけど早くしないと手遅れになる!できる?」

 

「う、うん。やってみる」

 

ウェンディが治療に取り掛かる。しばしの静寂の後、見守ることしかできなかったルーシーたちに声がかかる。

 

「終わりました。エルザさんの体から毒は消えました…ケネシーの身体からも毒は消せました」

 

その報告を受け少し張りつめていた空気が弛緩する。

 

「お疲れ、ウェンディ」

 

エルザの体から毒が抜けて、彼女の顔色が良くなっていた。ケネシーも同様だ。ただケネシーが蓄積している疲労や魔力などは回復していなかった。

 

「おっしゃー!!!」

 

それを見てみんな歓喜の声を上げる。互いに手を合わせるルーシィとナツ。ハッピーも可愛らしくハイタッチしていた。喜びを分かち合ってる中、ウェンディが疲れたように言った。

 

「………しばらく目を覚まさないと思いますけど、もう大丈夫ですよ」

 

ヒビキがエルザに顔を近づける。

 

「すごいね………この短時間で本当に顔色がよくなってる。これが天空魔法」

 

「いいこと? これ以上天空魔法をウェンディに使わせないでちょうだい」

 

シャルルがその場にいる人間に注意した。治癒魔法はウェンディにかなり負担がかかるのだ。

 

「私の事はいいの。それより………」

 

ウェンディは何かを言いだそうとして右往左往としていた。自身が抱えている問題をどう説明したものか、はかりかねてるのだろう。

 

そんな時、樹海の方から黒い光の柱が上がった。この異質な感じと禍々しさはそう判断するだけのものがあった。

 

「まさか六魔将軍に先を越された!?」

 

「あの光………ジェラールがいる!」

 

「ジェラール!?」

 

ナツはルーシーの困惑を置き去りにして走り去ってしまった。

 

「ちょっとナツ!ジェラールってどういう事!?」

 

「私の………私のせいだ」

 

ウェンディがショックを受けた表情で蹲った。現状が受け入れられないようだった。その様子を見ながらも、ヒビキはナツの捜索を提案した。

 

「ナツ君を追いかけよう。さすがにこの状況で1人は危険だ」

 

「ナツ、ジェラールって言ってたよね………」

 

「それより今ナツを————」

 

予想外のことが重なり方針が決まらなかった。連合としてはいきなり不意打ちで後頭部を殴られたようなものなのだ。

 

その時、シャルルが大声をあげたのでみんな後ろを向いた。

 

「ああ————!!!!!エルザがいない!」

 

「「ええ!?」」

 

ルーシーは驚愕で固まってしまう。いつの間にいなくなってしまったのか。

 

「なんなのよあの女!ウェンディに一言の礼もなしに!!!」

 

「エルザ…もしかしてジェラールって名前を聞いて…」

 

ハッピーの推測は当たっていた。エルザは会話の内容を聞きナツの後を追いかけたのだった。

 

「どうしよう………私のせいだ………」

 

ウェンディが暗い瞳で自分を責め始めた。

 

「私がジェラールを治したせいでニルバーナが見つかって、エルザさんやナツさんが」

 

ヒビキはその様子を見てウェンディを気絶させようと魔力を熾す。瞬間、凄まじい殺気がヒビキに向けられた。そして、優しげな声が響く。

 

「ウェンディ——————君は悪くないよ」

 

彼女は、ふいに引っ張られる。引き寄せられて、ケネシーの胸に頰があたった。腕が背中に回り、強く抱きしめてくる。ケネシーの衣服を通してウェンディの頰にケネシーの体温と鼓動が伝わる。

 

「ニルバーナが見つかったとしても、それは誰のせいでもない。しいて言うなら連合全員のせいだ。ウェンディが誰かを癒したことが、悪いわけない。その優しさが間違いだなんて誰にも言わせない………誰にも」

 

「で、でも、私………」

 

ケネシーの声色はずっと優しい。壊れ物を扱うかのようにウェンディをただただ優しく抱きしめる。

 

「ウェンディのおかげで俺は生きてる。エルザ・スカーレットもそうだ。ウェンディはもう二人救ったんだ。それをもっと誇っていい。周りの奴に文句は言わせない。ウェンディは二人助けて連合に貢献した。これだけが揺るがない事実だ」

 

「………」

 

ケネシーの言葉がウェンディに染み込んでいく。麻薬だ。自分のすべてを受け入れ、優しさだけで構成された言葉は人間には強すぎる。

 

「ニルバーナは必ず俺が止める。今度こそ、ウェンディに危害は加えさせない。絶対だ!」

 

ケネシーはよく知っていた。昔から教えられてきたから。こういう時にどういう言葉をかければいいのか。自分の望む物語を紡ぐには何をすべきなのか。

 

「仮に責められることがあったとしても、俺は、俺だけは味方だ。だから、そんなに泣くな」

 

「うん………」

 

ウェンディの震えが徐々に収まっていく。

 

「大丈夫か?」

 

「うん…大丈夫」

 

ウェンディはふわりと笑顔を浮かべた。この様子ならば大丈夫だろう。ケネシーはそう判断した。

 

「………ケネシー君、ありがとう。おかげでウェンディちゃんを傷つけずに済んだ」

 

様子を見て、ヒビキはケネシーに話しかけた。それに対してケネシーはウェンディの手を握ったまま、顔だけ向けて答える。

 

「そうですね。俺としてもヒビキさんを殴らずに済んでよかったですよ」

 

「え?どゆこと?」

 

「それは移動しながら説明するよ」

 

「も、もう!さっきからなんなのよう!!」

 

ケネシーたちは、ナツが向かった方に走り出す。なにも知らないルーシィは混乱で泣きそうになっていた。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

75:イッチです

わあー、お空綺麗

 

76:名無しのパンピー転生者

現実逃避すんな

 

77:名無しのパンピー転生者

おっすおっす、仲間を見捨てて逃げ出したイッチさんおっす

 

78:名無しのパンピー転生者

脱兎御ごとく逃げだしたもんな

 

79:名無しのパンピー転生者

ジェミニはイッチの天敵だからしょうがない

 

80:名無しのパンピー転生者

コブラもある意味天敵だよな、深く聴かれると終わるぞ

 

81:名無しのパンピー転生者

ウェンディを即座に回収してシャルルと逃げる早業。見逃しちゃったぞ

 

82:名無しのパンピー転生者

イッチ今何してんの?

 

83:名無しのパンピー転生者

ウェンディ抱えてジェラールのところに向かってるんだろ?

 

84:イッチです

迷った

 

85:名無しのパンピー転生者

 

86:名無しのパンピー転生者

 

87:名無しのパンピー転生者

ええ

 

88:イッチです

迷ったんだよ!森の中で

 

89:名無しのパンピー転生者

は?

 

90:名無しのパンピー転生者

何故

 

91:名無しのパンピー転生者

どうして

 

92:イッチです

マジでガムシャラに森の中を爆走してみろ?どこいるのかわからなくなるから

 

93:名無しのパンピー転生者

それはそう

 

94:名無しのパンピー転生者

シャルルがいるから空飛べば解決するだろ

 

95:イッチです

とりあえずウェンディは魔力の回復に専念させるために、隠れてもらってワイは目印作りながらその辺探索することにした

 

96:名無しのパンピー転生者

イッチってブレインとか倒せるんだよな?

 

97:イッチです

サシなら負けないと思う。っというか悪魔以外はあんまり怖くない

 

98:名無しのパンピー転生者

これはフラグか?

 

99:イッチです

再現魔法で水とか出せるからサバイバルは困らない

 

100:名無しのパンピー転生者

便利だよな。欠陥魔法だけど

 

101:名無しのパンピー転生者

ああ、便利だよな。欠陥魔法だけどな

 

102:名無しのパンピー転生者

俺も使いてえな。欠陥魔法だけど

 

103:名無しのパンピー転生者

そんなに欠陥魔法なのか?

 

104:名無しのパンピー転生者

物しか再現できないからなぁ。魔法を再現出来たらチートなんだけど

 

105:名無しのパンピー転生者

消費魔力は少ないけど、集中できていない状態で使うと魔力が暴走するらしいし

 

106:名無しのパンピー転生者

物は再現できる………閃いた

 

107:イッチです

>>102

うるせえ

 

108:名無しのパンピー転生者

通報した

 

109:名無しのパンピー転生者

ウェンディのパンツとか?

 

110:名無しのパンピー転生者

天才か?

 

111:名無しのパンピー転生者

変態か?

 

112:名無しのパンピー転生者

ロリコンか?

 

113:イッチです

天使で想像するな、殺すぞ

 

114:名無しのパンピー転生者

ガチギレで草

 

115:名無しのパンピー転生者

怖いわ

 

116:名無しのパンピー転生者

イッチってニルバーナの影響で闇落ちしそうだよな

 

117:イッチです

は?ワイはあんな光に負けないが?

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

177:イッチです

ブレインが俺のこと知っててもこの場にいる者を殺せば問題ないだろ。ジュラさんを殺すわ

 

178:名無しのパンピー転生者

やっぱりフラグだったか

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 




ふと思ったんだけど、ケネシー君ちゃん、手動TSロリショタ闇深転生記憶喪失DV耐性二重人格の主人公かぁ…人の性癖()は無限大だ!
  1. 目次
  2. 小説情報
  3. 縦書き
  4. しおりを挟む
  5. お気に入り登録
  6. 評価
  7. 感想
  8. ここすき
  9. 誤字
  10. よみあげ
  11. 閲覧設定

▲ページの一番上に飛ぶ
X(Twitter)で読了報告
感想を書く ※感想一覧
内容
0文字 10~5000文字
感想を書き込む前に 感想を投稿する際のガイドライン に違反していないか確認して下さい。
※展開予想はネタ潰しになるだけですので、感想欄ではご遠慮ください。