────晴天
晴れ晴れとした天気と同じように、俺の気分も晴れ晴れとしたものだった
うーむ、空気がうまい
やはり、1人ぐらしを選んで正解だった!
家に人がいるだけでひたすらストレスだったからな……
場所は雄英の近く、具体的にいえば徒歩3分の超近場
登下校のストレスでやめたくなりそうだったからできるだけ近くて安いとこにしたのだ
さて、今日はなんと初登校! 入学式とか、ガイダンスだとかはだるいから全部寝てしまうつもりだ
「行ってきます」
……行ってらっしゃいと言う言葉を聞いたのは、11年前程まで遡るが、絶対に返事が帰ってこないという確信があると、だいぶ楽になれる
コンビニに寄り、ゆっくりと登校しても、5分ほどの時間しか要さなかったが、ついに雄英高校へとたどり着いた
迷いそうになりながらも俺のクラスであるA組へと足を運ぶ
一般入試定員36名、毎年受験では18人ずつしか取らないらしいが今年は別
一般入試36名、推薦4名
それに合わせて、特待生という扱いを受けた俺1名で41名
まぁ、何事にも例外はあるものだが、こうも俺の人生は例外扱いが続くものだと若干ため息が出る
「ドアでか……」
つい声が漏れるほどでかい扉を開けようとした瞬間
「あ、歩! お、おはよう!」
「……おはよう」
出久に声をかけられた、そうか、3分だからと遅めで出たのが凶とでたな
朝から見たくもない顔を見たものだ
ガラララ!
……おもったよりも大きな音を出して開けてしまった
こんだけ大きければもっと力を必要とするもんだと思ったのだが、意外と軽いんだな
「机に足をかけるな! 雄英の先輩方や机の製作者方に申し訳ないと思わないのか!?」
「思わねーよてめー。どこ中だよ端役が!!」
……もう帰りたいな、関わりたくない人種がもう2人も
「ハッ、俺は聡明中学校の……」
「聞いてたよ、よろしく」
まぁほんとは聞いてないんだけど、何だっけコイツ……飯田天丼?
「あ、あぁ。名前は?」
「歩だ」
「その……姓は?」
「……緑谷だ」
「そうか! よろしく頼む!」
はぁ、話しかけるのなら後ろの出久にしてほしかった……
ま、いいか、あとはちょっと寝てかえるだけでしょ
「1位なんはてめぇなんだってな……」
……最悪だ、なんで朝からこのいがぐりの相手をしなければならないんだ
飯田に押し付ければ……
いや、飯田は今出久と会話中か
なら自分で相手してやるしかないのか……
「あぁ、だからなんだ? 自分がよゆーで取ってやるとでも思ってたのか?」
「あ゛ぁ゛!?」
「そんな精神性だから取れなかったんだよ。……さっさとどけ、邪魔だ」
これでいいか、さっさと席につこう、爆豪がわーわーと騒いでいるが無視だ無視、あんなの相手にすればするほど割を食うだけだ
まったく、人のことを言えるほど出来た理由でヒーローにはならないが、コイツよくこんなんでヒーローになろうと思ってるよな
お、チャイムが鳴ったな
一体どんな入学式なんだろうか、寝るけど
「お友達ごっこがしたいなら他所へ行け」
「ここは、ヒーロ科だぞ」
……なんか、いるが?
何、イモムシ? 寝袋?
「はい、静かになるまでに8秒かかりました」
「……君たちは合理性に欠くね」
……合理性? そんな格好で出てきたやつに合理性なんて説かれたくはないんすけど
てか誰だよ、プロヒーローなんだろうけど
このタイミングで来るってことはまさか……
「担任の相澤消太だ、よろしくね」
やっぱり担任かよ!?
こんなのが担任とか、大丈夫かな、雄英
「早速だが
うわなんか出てきたよ、臭そう
……ちょっといい匂いするのがムカつくな、生温かいし、着たくねぇー
「個性把握……テストォ!?」
どうやら、この学校……いや、このクラスには入学式もガイダンスもないらしい
まぁ、いいや、どうせ寝るつもりだったし
「緑谷……あぁ、歩の方。中学の時ソフトボール投げ何メートルだった?」
「92メートルです」
「じゃあ個性を使ってやってみろ。円から出て無きゃ何してもいいよ」
何してもいいのか、なら
ふわっとボールを投げ、空中でボールの時間を停止させる
俺が停止させたものは、俺が指定したあらゆるエネルギーをも止められる
逆に言えば特定のエネルギーだけの影響を受けさせる事ができる
それにその影響は停止解除後に一気に襲ってくる
つまり、この停止したボールに対して思いっきり力を何度も加えれば、停止を解除させたときにぶっ飛ばすことが可能だ
パコ──ン! と気持ちのいい音を鳴らし、ボールがすっ飛んでいく
「……まずは自分の最大限を知る。それがヒーローの素地を形成する合理的手段」
そういう先生の手元の計器には、『3003.2M』の表記が
まずまずかな、もう少し上側に、もっと長く力を込めれば成層圏ぐらい超えられると思う
……? 先生の話を聞いていなかったが、なんだかざわついてんな? どうした?
「……なぁ、なんかあったのか?」
とりあえず近くにいたボブカットの女子に聞く
てか耳長いな、そういう個性か
「は!? アンタ聞いてなかったの!? 除籍なんだって! 最下位が!」
「あー、そうか、じゃあ別に聞かなくてもよかったな」
「は? どういうこと?」
「俺1位取るし」
「はぁ……?」
ぜぇ、ぜぇ……
なかなかいい記録が出たのでは!?
……? 2位? 何だあのめちゃくちゃな記録!?
あぁ、あの創造女子か……
持久走のときバイク乗ってたもんな……
「フフ、負けてんじゃん」
……煽られてしまった、くそ、あんなのに勝てるかよ
俺も大概だが、あれはもっとチートだろ……
「あ、あれはしょうがないだろ」
「まぁねぇ~。フフwww」
「まだ笑うか!」
……次、次は負けない
どうやら除籍は嘘だった見たい、良かったね出久
そんなこんなで初日終了、まぁ、可もなく不可もなく……いや、不可はあったな、割といっぱい
まぁつつがなく終わることが出来た
家に帰ってもやることないけど、さっさと帰ってさっさと寝よう
・緑谷歩
個性:時間停止
5秒間だけ全てを停止できる
停止した世界を動けるのは歩だけ
また、触れたものを3つまで停止せられる
停止させたものは解除させるまで停止したまま
家庭環境は最悪、本人のひねくれた性格のせいで出久とも仲良く出来ていない
歩'sヘア:別にねじれていない、深緑のストレート。髪型はマッシュ
歩'sアイ:目が死んでる。ハイライトは所見じゃ見つけられない、くまがくっきり見える
歩's汗:面白いくらいかかない。汗腺が死んでる
歩'sタイ:普通
歩's全身:筋肉質、趣味は筋トレのみ。170cm
歩'sリュック:黒、でかい
歩'sシューズ:黒、でかい