迷い人よ、ようこそ。   作:みなたか

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2022年11月13日 追加
お久しぶりの方はお久しぶりです。
初めての方は初めまして。

この度1話から13話までの内容に修正と加筆を加え、その関係で「第二.五話」と「十四話」[人物紹介]を追加しました。

話の流れは基本的には変わりませんが
中には丸っと書き直したりした話などもあります。
もしよろしければまた読んでみてください。

この人物紹介に関しては修正した内容も含まれていますのでご注意してください。

2022年11月23日 加筆しました。



人物紹介[荒川虎太郎]

荒川虎太郎 年齢18歳 身長170cm

容姿は黒髪に長くもなく短くもない髪形、それなりに顔も整っているが別段イケメンでもないが不細工でもない、中間といった風貌。

 

家出をし、夜の公園で黄昏ていると謎のおっさん「YAGOO」に遭遇。手紙を渡されて、白上フブキたちの世界を訪れることになる。

 

性格は優しく、好青年。だが荒川虎太郎のその本質は助けを求める人がいると「助けて」と言われてなくても助けようとするその精神性にある。

これは白上フブキたちの世界に来てから開花した訳ではなく、元からそういう精神性を兼ね備えている。

元の世界ではこれにより救われた人が何人かいる、中には惚れられたものいるとかいないとか、なお別に目立ってモテるわけではないので「彼の魅力を分かってるのは私(俺)だけ」という認識を持たれやすく、後方彼氏彼女ヅラをする人が多い。

 

「助けを求める顔」を見ると助けようとする様はまるで「ヒーロー」だと揶揄されることもあるが本人はそういう気は全くない、あくまで「自分がしたいからそうする」という至極自分勝手な行動だと自分では思っている。

 

両親が亡くなり、祖父から選択肢を強制されるようになったことにより逃げ癖が付いてしまうが、それは白上フブキたちの世界の出来事により解消される。

 

 

ちなみにこの世界での戦闘力をレベルで表すと大体以下のようになっている。

 

戦闘力 (大体)

夕刻ロベル Lv.10

夏色まつり Lv.10

荒川虎太郎(来たばかり) Lv.10

白上一族,大神一族 Lv.45(平均)

騎士団団員 Lv.50(平均)

荒川虎太郎(百鬼あやめ式高速レベリングブートキャンプ後) Lv55

大神ミオ Lv.65

荒川虎太郎(憑依経験使用時) Lv.70

不知火フレア Lv.75

白銀ノエルLv.75

岸堂天真 Lv.75

白上フブキ(自動迎撃状態+蒼い太刀使用) Lv.80

白上当主 Lv.80

百鬼あやめ Lv.90

荒咬オウガ Lv.90

白上当主(儀式魔力使用) Lv.100

桐生ココ Lv.120

 

 

荒川虎太郎がたった三ヶ月でここまで強くなった理由だが、まず「迷い人」であること、これによりゲームでいうところの経験値ブーストがかかる。

その上で格上の百鬼あやめに文字通り「死ぬほど」鍛えられられることでこの超高速レベリングが可能となった。

ちなみにこの百鬼あやめ式高速レベリングブートキャンプは普通の騎士団団員ですら1週間と持たずに脱落してしまう代物。

これに付いていけた理由は先に述べた荒川虎太郎の狂ってるとまで称された異常な精神性のおかげである。

白上フブキに「助けを求められた」が故に荒川虎太郎は何があっても助けようとする、その為なら荒川虎太郎は何でもする。これが狂ってるとまで言われた正体である。

 

ちなみにこの上記に書いているレベルは50ぐらいまでは全員が辿り着ける領域であり、その上のレベルは一定の才能と努力がない限り一般人には辿り着くことは出来ない。

 

 

 

荒川虎太郎が唯一覚えた魔法、憑依経験。そもそもこの世界での魔法というのは自身の魔力、これを消費し、様々な現象を引き起こす事象のことである。魔力というのはこの世界の生き物であるのなら誰でも持っている力であり、迷い人は本来魔力というのを持っていないがこの世界に来たタイミングで付与される。基本的には呪文を唱え魔力を込める、もしくは事前に用意した術式に魔力を流すことで発動するものが多い。

本題に戻るが荒川虎太郎が使った憑依経験、これは百鬼あやめが木刀に仕込んでおいた術式に荒川虎太郎が魔力を流すことで発動することができる。

能力は既に語られていた様に武器に宿る持ち主の記憶を読み取り、その持ち主の力を自身の力として使用する魔法である。

文字に起こすと誰でも簡単に使用することのできる強い魔法のように見えるが、そういう訳ではない。まず前提条件として武器を長い間使用し、その武器に記憶が籠っていること。そして憑依経験使用希望者はその武器を使い、同じように記憶が宿るまで使用しないといけない、これには個人差があるが憑依経験の使用者は大体半年間の記憶の蓄積時間が必要とされている。ならなぜ荒川虎太郎はその半分の期間のみで使用できるようになったのか、これには百鬼あやめが課した「木刀は絶対に肌身離さず持っておく」命令に従い、文字通り寝る間も手放さなかったお陰で荒川虎太郎はたった三ヶ月で憑依経験を使用するまでに至った。ちなみに寝るときは紐などで手と木刀をぐるぐる巻きに縛り眠っていた。

その他の条件として憑依経験者はその経験に耐えうる肉体でないといけない。これは三ヶ月の修行で成長した肉体、そして憑依経験に使用した武器が百鬼あやめが「修行中に使っていた木刀」だったことで問題なく使用できた。因みに百鬼あやめが現在使用している刀で憑依経験を行うと現在の荒川虎太郎だと武器に宿る経験に体が耐えられず文字通り爆散する。

数段上の人の力を使うことのできる憑依経験だが使用中のデメリットとして効果時間が終わる前に武器を手放すと、本来武器に戻るはずだった記憶が帰る場所を失い、使用者の体に戻ろうとすることで体の全てが裏返るような痛みを伴う。百鬼あやめが課した「木刀は絶対に肌身離さず持っておく」というのはこうならない為の修行でもあった。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

ショートストーリー 荒川虎太郎の好み

 

 

あの白上神社の件から数週間、ケガが治ってきた荒川虎太郎は今日もバーでバイトをこなしていた。

 

時間帯は夜、ピークも過ぎ落ち着いた雰囲気だ。その店内にはテーブル席に座る白上フブキ、大神ミオ、夏色まつり、食事を終えた三人は飲み物を片手に仲良く談笑し、カウンターには夕刻ロベルが作った酒を飲む荒咬オウガがいた。

 

ロベルは注文を受けたカクテルを作り、虎太郎はカウンターの中でグラスや皿の食器類を洗っていた。

 

「なあ、虎太郎」

「はい?」

 

アルコールを摂取したからか、少し顔の赤いオウガが虎太郎にとある質問を行った。

 

「好きな女のタイプとかねえのか?」

「は?」

 

にやにやと笑うオウガ、酔っているその様は虎太郎に親戚の叔父さんを思い出させた。

 

「どうしたんですか、急に…」

「まあまあ、良いじゃねえか、あるだろ? 女の好みの一つや二つ」

 

けらけらと笑うカウンターに座るオウガ。

 

だが、それとは対照的にその会話を聞いているテーブルがあった。

先程まで仲良く談笑してた白上フブキは飛び込んできた言葉が気になり、無言でその大きな耳をカウンターに傾ける。

夏色まつりはそのフブキの様子も可愛いなぁと思いつつ自身もカウンターに耳を傾ける。

大神ミオは何をやってるんだ、と思いながらその手に持つ飲み物を飲む。

 

「うーん、まあ、しいて言うなら」

「お、何だ」

「タッパと乳とケツがでかい女が好みですね」

 

その瞬間、聞き耳を立ててたテーブルではゴンっとテーブルに頭を打ち付ける音が二つ響く。

 

「ハハハ!! 何だちゃんと思春期してるじゃねえか」

「もう、何ですか急にこんなこと聞いてー」

 

カウンターでは楽しそうな笑いが響く。

対照的にテーブル席ではまるでお通夜のような無言が続いていた。

 

「……胸が大きくて」

「……お尻が大きくて」

「「……背の高い人」」

 

フブキとまつりは今だ頭をテーブルに打ち付け、起き上がる気配はない。

 

「……はは、こうなったらちょこせんの乳もぎ取るか」

「……良いね、白上もついでに身長も奪い取ろっと」

 

二人が思い浮かべるのはまさにタッパとケツと乳がデカい悪魔の女。

 

そんな二人を見てミオは思わずため息を付き、虎太郎と同じくカウンターにいる夕刻ロベルに視線で助けを求めた。

 

ロベルはその視線に気づき、なおかつ虎太郎とオウガの会話、そしてそのテーブルの状況で全てを察し、深く頷いた、「任せろ」と。

 

「なあなあ、虎太郎ほかにはないんか?」

「マスターまで何ですか、もう…」

「まあまあ、ええやん、せっかくの猥談や」

「うーん、そうですねぇ…あっ」

「お、なんやなんや」

「包容力の高い人とか好きですね」

「そ、そうなんやぁ」

 

やばい、ミスったか、とロベルはテーブルを見る。

 

「……包容力、母性」

「……おっぱい」

 

完全にテーブルに突っ伏した二人、あれはもうだめだ。

い、いや、まだ諦めるな、そう思いロベルは再度質問をした。

 

「た、例えばどんな人や?」

「例えば、うーん…」

 

頼むから、あのテーブルの二人を何とかする回答を…

 

「包容力というか、母性的な意味でいうならミオさんみたいな人ですね」

 

思わず手で顔を覆うロベル。

 

「え、マスター、どうしたんですか?」

「いや、己の無力さを今思い知ってるところ」

 

テーブルを見る。

 

「…ミオ?」

「…ママ、おっぱい?」

「あ、あの二人とも? いったん落ち着こう、虎太郎のあれは例えだから、ほらみたいって言ってたし… だからその、鬱憤を晴らすが如く襲い掛かろうとするのはあまりにも母性とはかけ離れてましてよお二人とも、あっ、ちょ、まっ…」

 

飛び掛かる二人、ロベルはそれを見て静かに合掌した。

 

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