2016年 9月
アメリカ フロリダ州 ビッグバンホール EF0 世界大会会場。
観客「うおおおおおお!!」
司会「さあ、いよいよ今年最大のファイナルマッチ、バンカーvs名倉マーク!!ここまで4タイトルのゲームで優勝を果たした名倉マーク、今大会最後のタイトルとなるのは今年発売したばかりのシリーズ最新作、ザ・キング・オブ・ファイターズ14、熱戦の果て、お互い持ちキャラは1体のみ、さあ、ここで全てが決まる、全世界の諸君、刮目せよ!!」
バンカー「俺のチャン・コーハンがお前をズタズタにしてくれるぜ!!ハッハッハー!!」
名倉「なあ、あんた、地面を舐めた事があるか?」
バンカー「あん?」
名倉はコントローラーに手を伸ばし、ホームボタンを解除する。
名倉「行くぞ、不知火舞!!」
名倉はコーハンの剛力をまるで踊るように躱し、カウンターを繰り返す。
バンカー「何だ、俺の攻撃を躱しやがって、逃げてるだけじゃねえか」
名倉「あっそう、逃げなくても平気ならやってもいいか」
突如として名倉は一気に攻撃を行い始めた、先ほどまでの動きとは打って変わって不知火舞の攻撃がコーハンを追い詰める。
バンカー「バカなッ!!ガードと回避が追い付かない!!」
名倉「さっきの2戦でお前の動きを見てて正解だったよ、おかげで簡単にお前をぶちのめせる」
ここでバンカーは気付いた。
バンカー(まさかこいつ、序盤の俺の動きを見るために、敢えて舐めプしてたのか?名倉マーク、こいつは勝つためなら全てを斬り捨てる怪物だ!!)
名倉「チェックメイトだ!!」
KO!!
司会「き、決まったあああああ、EF0世界大会、キングオブファイターズ部門を制したのは、日本代表、名倉マーク、だあああああああ!!」
観客「ワアアアアアア」
歓声の中、ゆっくりと立つ名倉はトロフィーと小切手を受け取る、その背後でバンカーに名倉はこう伝えた。
名倉「どうだ?ザラザラした地面の味は」
バンカー「俺を煽ってんのか!!」
名倉「その地面の味を俺は何百回も味わった、これでお相子だな」
バンカー「お前、まさか……」
名倉「地面を舐める事を繰り返せ、俺に勝ちたきゃ戦い続けろ、だが、間違っても
名倉はそう言い残して、会場を後にした。
帰国後
名倉「久々だな、この場所も」
東京の品川にある巨大電気企業へと足を運んだ名倉はオフィスの会議室に足を踏み入れる。
するとそこには1人の役員が名倉の前に座っていた。
役員「フロリダの件、話には聞いているよ。まさか、君が融資をお願いするとは思わなかったがね」
名倉「こっちも公に出来ない事情がありましてね、あんたには全て伝えてると思うが悪い話じゃないだろ?」
役員は黒いホルダーを取り出し、契約書を見せる。
役員「融資については我々もビジネスになる以上、賛成と言わせてもらう。だが、君には少しうちの抱えているある大型案件に力を貸してほしい」
机の上のスコーンを齧りつつ、名倉は返す。
名倉「聞いてるから、好きに話していいよ」
役員「今、わが社がプ○イステーション4用に開発中のゲームにフェアリーズストーリー2があるだろう」
名倉「ああ、確か製作が難航してる事で有名なイーグルジャンプの大型タイトル、フェアリーズストーリーの続編か」
役員はコーヒーを啜ると話を続けた。
役員「このゲームはわが社にとって大きなビジネスチャンスだ、ここで失敗は出来ない以上この大型案件に君の力が必要だ、これが成功した暁には今回の融資に全面的に協力する。やってくれないかい?」
名倉「ククッ」
不気味に笑う名倉は役員にペンを指す。
名倉「最高にイカした案件じゃねえか、乗らないは手は無いな」
名倉は契約書を書き、役員に渡す。
名倉「良いぜ、やってやるよ」
役員「それじゃあ、君には明日よりイーグルジャンプに移動となる、しっかり頼んだよ」
そしてあの出来事から2年。
東京 イーグルジャンプ
名倉「さて、始めるか」
名倉はイーグルジャンプに入社しフェアリーズストーリー3開発に携わっていたのだが……
名倉「ゼビウススコアタイムアタック、開始」
ゲームに熱中してロクに働いてなかった。