自分を大蛇丸と信じて止まない一般男性がゴブリンスレイヤーtrpgのRTA「疾風剣客チャート」で優勝します 作:狂胡椒
今回の話も頑張って書き終わったわ。1万字超えたけれど悪く思わないでね。
次回から、疾走剣客の成長と次のクエストの話を進めるわよ。
口寄せ! 穢土転生!
小鬼の被害にあった村へと辿り着き、そこで一党は村長から小鬼の巣穴の詳細な位置を確かめる。
村を出て小鬼の巣穴がある森に踏み込む時、一党の皆に向かって疾走剣客が語り掛ける。
「さて、そろそろ狩りの時間だ」
気を引き締めていこうよ、と言って疾走剣客の雰囲気が堅気のものから剣呑なそれに一変する。
いっそ冒険者と名乗るにはだらしない程微笑みを浮かべていた頬は引き締まり、その目は魂を
今の今までゆるゆるのガバガバだった筈の疾走剣客の変わりようは先ほどまで浮ついていた一党の気を引き締めるのには十分だった。
ゴブリンに対する「雑魚」という先入観は消えずとも、皆己が持つ武器に対して力を込め、口数が減る程に彼の雰囲気が場を支配したのだ。
「よ、よし……先頭は疾走剣客、頼むぞ。 皆は俺の後ろをついてきてくれ」
頭目としての役割を果たそうと緊張感の混じった青年剣士の号令に強張った顔で一党の女性陣が頷き森の中へ分け入っていく。
がさがさと藪をかき分け林の中を進んでいくと、洞窟が見えた。
「あっ、小鬼《ゴブリン》!!」
「GORURU!?」
剣士が声を上げるのと、小鬼《ゴブリン》がこちらを見て驚くのとは同時だった。
小鬼は慌てて背中を見せると、
「
洞窟の中へと逃げる間もなく、
「うわぁ…………」
仲間が手早く繰り広げた、あまりの光景に呻いたまま絶句する女性陣。
「しっ疾走剣客さん!? これは」
「勝手に突っ走ってごめん。 でもとりあえずこいつを逃がしちゃ不味いと思って」
「どういう事?」
問いかける魔術師に、疾走剣客は答える。
「ゴブリンは、見張りを立てるんだっけ? って思ってさ」
「そういえば……」
考え込むようなしぐさと生返事を返す女魔術師
―ギルドで確認した怪物図鑑には、そんな話は書いてなかった―
「そういう事ですか、助かりました」
「洞窟でもこの調子で頼むぜ」
目の前の洞窟を一瞥して女武闘家が呟く。
「さらわれた洞窟はここで間違いないみたいね……」
「そうだね」
「気をつけて進みましょう」
「ええ、小鬼の見張りやこの妙な飾りを立てた小鬼が中にいる筈よ。 気を付けて一つずつ進みましょう」
「暗闇は危険だ。 僕が一番先頭になる。 自己紹介で行ったように夜目が利くからね」
「先頭は任せたぞ。 一番後ろは…………魔法剣士、頼む」
「任せてください。 青年剣士さんもその長剣を洞窟の中で振り回して戦えるのか確認してくださいね」
「女神官ちゃん、いざって時は私の代わりにこれを使って戦ってくれる? 私は松明をもって前に向かうから」
「わかりました。 やり方さえ分かれば、できるはずです」
「じゃあ私がうしろ側の松明を持つわ。…………ただ。」
「……どうかしたの?」
「ええ……女を攫い、巣の中で繁殖する」
ぽつりと女魔術師が漏らした言葉に、一党の空気が一気に下がった。
「図鑑にはそう書いてあった。でも逆に見張りを立てるだなんて、一言も書いてないわ……」
「……気をつけて進もう。女の子のみんなは俺と魔法剣士の間に」
「頼りにしてるわよ、頭目」
いつも勝気で強い幼馴染の不安げな声に青年剣士はどきっとなった。
洞窟に潜って一体どれくらいの時間がたっただろうか。
洞窟の中に一歩踏み入ると、むっとした汗や獣の臭いに加え、じっとりとした湿気、そして暗闇が一党の皆に覆いかぶさってくる。
足元は土の他に蟲の死骸や蝙蝠や鼠の糞が堆積して不潔だし、頭上には木の根っこが張っていて、誰かの頭がかすめると、ところどころからポロポロと土が溢れる。イライラした溜息と手で埃を払うような音が聞こえたがもうあきらめたのか。 次第に聞こえなくなった。
この洞窟の通路はとても狭く、戦うことを考えると隊列は一列にならざるを得ないだろう。
この一党に圃人である疾走剣客以上に体格が小さい人間はいない。他の皆は狭苦しいこの通路を通るのに四苦八苦しており、消耗してしまっていた。
疾走剣客からすれば辺境の町から被害を受けた村へ向かう道の方がずっと疲れやすい行程だっただろうと思っていた。フィールド間の長距離移動を難なくこなして見せた一党だが、すわ戦闘かと気を張り詰めながら暗く狭苦しい不潔な洞窟を慎重に進むことが新人冒険者たちにとって予想以上に堪えたに違いなかった。
ようやく通路を抜け、一党は分かれ道に差し掛かった。水筒の水を飲みリフレッシュした一党はどちらから探索するか決めていた。たまたま女神官が松明に照らされている地面の足跡に気づいたおかげで一党は小鬼の往来が多いであろう左側から探索を始めた。
しばらく進むと、やや開けた小部屋のような空間に出た。地面には申し訳程度にござが敷かれ、そこここには雑然と、粗末な武器や、食べ物の喰い滓などが放り出されている。汗や汚物、ゴミ、獣の臭いなどの入り混じった臭いも漂っている。奥には道が一本伸びていて、そこからはさらに強烈な臭いが流れてきている。
目の前には小鬼と小鬼の弓兵が1匹ずついた。出会い頭にばったりと遭遇する事になったのだ。
「「
「「GOB!?」」
慌てて戦闘態勢を取る両者。隊列を整え武器を構える。
幸運にも一番初めに行動が出来たのは青年剣士だった。
「俺が倒してやる! このッ! オラァァァッ!」
両手で大上段に構えた長剣による裂帛の一撃を目の前の小鬼はそそくさとよける。
小鬼が隙だらけの青年剣士に攻撃しようとするのに合わせて魔法剣士が小鬼に攻撃を行う。
「たあっ!」
魔法剣士の攻撃も外れるが、小鬼の攻撃を阻止した。
「この臆病者が! 痛いのが怖くて冒険者出来るかよ! とっとと逃げてすっこんでろ! ザーコ」
「GOBOUURUB!!」
青年剣士の挑発が思いのほか効いたらしい。 小鬼は顔を真っ赤にして怒り狂っている。
そんな隙だらけの小鬼を疾走剣客は逃さず追撃する。
「せぃっ!」
短剣を素早く一突きして翻るように後退する。深手を負わせた。
前衛の注目が目の前の小鬼に全て集中していて気づいていなかった。
小鬼弓兵の攻撃
「あっ!」
女魔術師の肩口を射られる。幸い、旅人が使う厚手の外套を着ていたおかげで軽傷で済んだ。
「女魔術師さん!?」
「私はいいから、早く
助走を取ってから放つ大飛び蹴りで小鬼弓兵を攻撃する女武闘家
「よくもやったわね! どりゃー!」
「GOB!?」
大きくよろめいた小鬼弓兵に投石攻撃が迫る。
「それっ!」
「GOB!?」
弓矢を手放し満身創痍の小鬼弓兵。
一方前衛の冒険者と小鬼の戦いも白熱していた。
小鬼の毒付きの短剣攻撃が青年剣士に迫る。
「GOBOUURUB!!」
青年剣士に向かっていやらしく笑う小鬼
対する青年剣士も苦し紛れで掬い上げるような逆袈裟斬りを勢いよく放つ。
クリティカル!
「GOB!?」
煌めく一閃は吸い込まれるように小鬼の首を断ち切った。
「よし! 小鬼をやっつけたぞ! 残りは弓矢のやつだけだ!」
青年剣士が叫ぶと小鬼弓兵は逃げ出しますが、女神官の投石を背後から受けて死にました。
不快で不自由な洞窟の環境で消耗した後に行った、初の戦闘と初勝利。
皆がぐったりとしている中で動き回っているのが女魔術師と女神官だ。
「女神官ちゃん投石攻撃上手かったよ! 助かった」
「ありがとうございます」
「水を飲んで深呼吸しなさい。 ゆっくりね」
「女魔術師さん、お怪我は大丈夫ですか」
「あざになっているだけだから、とりあえず大丈夫よ。 武具屋の店主の勧め通り厚手の外套を装備して正解だった」
それに、ちょっとこれ見て。と
「短剣の刃の部分に何か塗ってあるみたいですね」
「ええ、これはおそらく毒のような物だと思うわ。 もし違っていたとしても碌な物じゃないことは確かね。 本当に小鬼ってなんて不潔なのかしら。 矢に何も塗られていなかったから私は大丈夫だけど、とりあえず貴女には皆に怪我をしていないかの確認と
「わかりました。 皆に伝えますね女魔術師さん」
女神官によって一党は小鬼が毒武器を使っている情報を共有できた。
「奥にも空間があるみたいだがかなり匂うな。 碌なもんでもなさそうだ。 別の道を行くべきだと思う」
「…………確かに、ずっといたら気分悪くなりそうだな。 疾走剣客の言う通りもう一方の道を進もうか」
一党は分かれ道まで戻りもう一方の通路を進んだ。
しばらく洞窟を進むと、ぽかりと少し開けた小部屋のような空間に出た。
何やらごちゃごちゃとガラクタが散らばっており、不潔な場所であることに変わりはない。
冒険者の諸君は壁にかけられた、糞尿で模様を塗りたくったカラスやネズミの頭蓋骨が、異様な雰囲気を漂わせていると感じるであろう。
「この部屋は一体何のための部屋なのでしょうか」
「調べてみるわね、二人一組になって、警戒しながら探しましょう」
疾走剣客と女魔術師、女武闘家と女神官、青年剣士と魔法剣士の組にそれぞれ分かれて調査を開始した。
暫くすると、疾走剣客と女魔術師は器に盛られた黒い粘液を見つけ出す事ができた。
「これは、ゴブリン達が使ってた武器に塗られた毒?」
「本当かい?」
「おそらくね。 不潔な毒の刃で傷つける。 小鬼って想像以上に恐ろしい怪物ね」
「確かにその通りだと思うよ。 奴らはずる賢い卑怯者みたいだ。 でもちゃんと知る事が出来たら、もう怖くないよね」
「そうね、あなたの言う通りよ。 ちゃんと知って、ちゃんと学ぶ。そうすれば怖くないわね。 少し、想定外の事が多くて狼狽えていたわ」
「そっか、それにこの毒は僕たちが使っても何も問題がないよね」
そういうと疾走剣客は装備していた短剣に小鬼の毒をべっとりと塗りたくった。
「えっ? ちょっとあなた一体何してるの?」
「剣に毒を塗りたくってる。 一回ぽっちだけど、こうすれば僕が攻撃した時に相手を毒で苦しめる事が出来るからね」
「それはそうだけど、それ買ったばかりの新品でしょう? そんなことして平気なの」
「別にいいよ。これは単なる数合わせだから。 いらなくなったら捨てるだけさ」
「……凄く、思い切りがいいのね」
「お褒めに預かり光栄だよ、
「その呼び方、やめて」
やりたい放題の疾走剣客にため息をつく女魔術師だった。
全員の調査結果をまとめ上げた結果、ここは恐らく
「酷い……」
「遺体を調べよう。 冒険者なら認識票があるかもしれない」
疾走剣客がその死体を回収したり、調べようと近づいたその時、死体に絡みついていた縄が蠢きだして襲いかかってきた。
「縄が!」女魔術師の驚いた声が聞こえる。
「蔦縄だ!」正体を看破した魔法剣士が叫ぶ。
慌てて武器を抜き一党は戦闘に突入した。
一番初めに動いたのは魔法剣士だった。掛け声と共に剣を振るう。
「それっ!」
斬撃は蔦縄を深く切り裂き、一部を切断した。
次に動いたのは女武闘家である。
「続けていくわよ! きゃぁ」
助走をつけた飛び蹴りで攻撃しようとして、切断された蔦縄の一部が足首に巻き付きそのまま水場で盛大に転倒した。
青年剣士が転倒した女武闘家に迫る別の蔦縄を攻撃する。
「ずえりゃぁぁぁ!」
ズンバらり
長剣のなぎ払い攻撃で蔦縄は根元から刈り取られ絶命した。一撃である。
疾走剣客は毒付き短剣から
「たぁっ!」
仕留めきることはできなかった。蔦縄には刺突攻撃の相性が今一つ良くない様だ。
手負いの蔦縄は女神官の投石攻撃によってしっかり打ち取られるのであった。
女魔術師は女武闘家の元に駆け寄ると両足を縛っている蔦縄に対し
「インフラマラエ」
と唱え、蔦縄を指先で焼き切ると女武闘家を抱え起こした。
「ありがとう、うわ服がびちゃびちゃ」
「災難だったわね、いける?」
「もちろん! やられた分はぶっちめてやらなくちゃ」
そういうと誰よりも早く行動し、たっぷり助走をつけた飛び蹴りを魔法剣士に襲い掛かっていた無傷の蔦縄に向かって繰り出したのだった。
当然、蔦縄は
戦闘は終わった。しかし、二度の戦闘を経て一党の皆の表情には消耗の色が見え隠れしていた。
「終わったね」突剣を鞘に納めながら疾走剣客がつぶやく。
「終わったな」大きく息をついて青年剣士が答える。
「何か死んでしまったこの人の事を知らせる事は出来ないかな」と武闘家
「それなら何か身分証を回収しましょう。 万が一の時は身分証をギルドに提出する事になっているらしいので」と魔法剣士。やはり溝漁りだけとはいえ、一党の中で冒険者ギルドに少し早く所属している分詳しかった。
「これ、私たちと同じ白磁の認識票ね。 冒険者だったんだ」と女魔術師。
「あと、私は埋葬をしたいと思います」という女神官の提案に従い全員で協力し簡素だが埋葬をする。
一党は冒険を再開した。皆の表情は暗い。亡くなった只人を通じて
「ねぇ武闘家、立ち位置を入れ替わってもらえる?」と女魔術師。
二つ返事で女武闘家は女魔術師と入れ替わった。
「どうしたんだ?」と青年剣士
「今更だけど、この一党に野伏や斥候がいないことが不安になってね。 疾走剣客には悪いけれど後悔したくないから」ばつの悪そうな硬い表情で女魔術師は話す。
「いいよ、僕も少し荷が重いなって思ったんだ。助かるよ」と疾走剣客
探索を続ける一党。 激臭が漂っていない通路へ進んでいく。進んだ通路にはごく何の変哲もない洞窟が伸びていた。しかし、奥の方向からは、何かギャイギャイと
「作戦を決めよう。 このまま普通に戦ったら不味いかもしれない」青年剣士は決断し一党に告げた。
「それもそうね。 たしか呪文自体はみんな一度も使っていないはずよ、どうすればいいかしら」と女魔術師
「そうだねぇ、まずは僕たちはそれぞれ何が出来るかをしっかりわかっておくべきじゃないかな」と疾走剣客
「私は二回だけですが
「そうだね、魔法剣士君のその呪文は大事な切り札になりそうだ。 僕は精霊を口寄せする術と解毒の奇跡がどちらか一度だけ使える。今回は口寄せの術を使おうと思う 口寄せをする精霊にはいろいろあって、地水火風それぞれの属性の一番下っ端からうまくすればちょっと強い奴を召喚できるかもしれない。 精霊はそれぞれの属性呪文を唱えられる筈だ。 沢山の敵に攻撃する為に石を勢いよく沢山飛ばせる土の精霊がいいと思う。 ただ危ないから戦士達が
「私は、火矢と火球と開錠が使えるわ。 火矢は燃え盛る火の玉を一体に飛ばす魔法で威力は折り紙付きよ。 火球は爆発する大きな火の玉で広い範囲を攻撃する呪文よ。 状況に応じて使い分けようと思うけど、火球を先に唱えた方がよさそうよね?」
「そうですね。 どちらの呪文を唱えるかについては女魔術師さんに任せた方がいいと自分は思います」
「女神官ちゃんはどんな術が使えるの?」
「私は治癒の奇跡と聖壁の奇跡、聖光の奇跡が使えます。 怪我を治したり攻撃を防ぐ壁が作れたりします。最後の聖光の奇跡は周囲を太陽の光のように周囲を明るく照らすだけなので、あまり役に立たないかもしれません。 その分投石攻撃を行って皆さんの援護をした方がいいかもしれません」
「うーん、それじゃあ女神官ちゃんには投石攻撃をしてもらった方がいいかなぁ?」と青年剣士。
「ねぇ、ちょっと待って。 この洞窟の暗闇が太陽の光のように明るくなったら、
「確かに、僕たちは松明をつけて明るくしていますが
「使えそうだね」
「作戦が出来上がったわ、みんな、よく聞いて」皆の意見を聞いて考え込んでいた女魔術師がみんなの意見を取りまとめ作戦を伝えます。
前回は残念でした。見た目も肉付きも生きもいい旬な雌が1匹しか手に入りませんでした。しかもその雌は生きがよすぎて暴れまわり仲間をたっぷりと殺して回る始末。減った仲間はその雌を使って増やそうとしますが、それでは生き残ったやつらが納得しません。結局沢山増やしたり、遊んだりやりたい放題したりした結果。
仕方が無いので前回増えた分も使って雌をさらってきた結果のとても大漁な今回。きっとこの雌3匹を取り戻す為に冒険者とかいう自分から餌や玩具になりにきてくれる馬鹿な奴らが大勢来てくれるに違いありません。もしかしたら馬鹿な雌も大勢来てくれるかもしれません。この雌を囮にして更に沢山の雌と餌を得る。そしてゆくゆくは村全体を町全体を襲い沢山の小鬼を従える統率者になる。
「(手で亥 戌 酉 申 未 印を結びながら) 口寄せの術!」
疾走剣客は口寄せの術で土の自由精霊を召喚しました。
「初めて見たけどなんかずんぐりむっくりしてて、ちょっとかわいいわね」
「そうですか?」
「まぁ、うまくいってちょっと強い奴が呼べたから、任せてくれ給えよ。 そうだ、女神官ちゃんに解毒薬を渡しとくよ、けが人が出たらまずこれを使うんだ」
「準備できたな! よし、突入!」
大勢のゴブリンと囚われた三人の村娘がいる部屋に一党はなだれ込みます。
待ち構えていた小鬼の田舎者は盾を構えた生意気な雄を攻撃しますが、仕留められませんでした。
一党の全員が持ち場についた直後。
「いと慈悲深き地母神よ、闇に迷えるわたしどもに、聖なる光をお恵みください!」
「アラ―ネア・リガ―トゥル・ファキオ!
強烈な閃光と共に粘ついた網のようなものが
「今です! 畳みかけろ!」魔法剣士の合図とともに次の切り札が切られる。
「仕事だ仕事だノームども! 口寄せの術!!」
疾走剣客が印を使って自由精霊に指示を出し大勢の小鬼を大量の土砂で攻撃する。
「とんでもなく大きいのと杖を持った偉そうな小鬼以外、単なる小鬼は全滅だわ!」
「よっしゃ! それじゃ、突撃ー!」青年剣士の合図を元に青年剣士と疾走剣客が小鬼の田舎者へ突撃します!
「これでもくらえ!」毒付き短剣で素早く一突きする疾走剣客。
「ッ! こいつ、堅い! 魔術師の
「その呼び方で私を呼ぶな! サジタ・インフラマラエ・ラディウス……火矢ッ!!」
勢いよく飛来する火矢に貫かれて粘糸だらけの田舎小鬼が絶命します。
「頭目! あの子鬼をやっちゃいなさい!」
「任せろ!」
ズンバらり
あんなに上機嫌に自分の野望を膨らませていた
「――……驚いたな。小鬼の数がかなりいる巣穴のはずだが、全員無事とは上出来だ。 手際が良いな」
そいつは、冷たい声音でそう言った。
薄汚れた鉄兜と革鎧、鎖帷子を纏った前身は、怪物の血潮で赤黒く染まっている。使い込まれて傷だらけの小盾と、中途半端な長さの剣……新人の自分たちのほうがよっぽどいい装備をしていると思ってしまうような、装備に身を固めている。しかし首にぶら下がった小板は、銀。
「……ッ、あの、あなたは……?」
女神官が意を決して誰何した。
「
――竜や吸血鬼ではなく、最弱の怪物である小鬼を殺すもの。
平素に聞いたら笑ってしまうほど滑稽な名前でも、ゴブリンと初めて戦った彼らにとって、まったく笑えるようなものではなかった。
「ええと……なんで銀の冒険者が、こんなところにいるんだい?」
「ゴブリンを殺しに来た」
「なんで?」
「ゴブリンがいたからだ」
「なるほど」
話が通じない人なんだね? と疾走剣客は諦める。
「トーテムがあった」
「うん、あの妙な飾りのことだね?」
「そうだ、あれがあるとシャーマンがいる」
「そうかい」
「襲ってきたゴブリンはこれで全部か?」
「そうだよ」
「そうか」
「うん」
疾走剣客は人好きのする笑顔を張りつけて、女神官のほうへと向き直る。
「ダメだこりゃ、僕にはもう無理。 任せたよ!
「えっ、ええっ?」
「僕は思うんだ。ああいう手合いも、いつか懺悔しに神殿にくるだろうって。遅かれ早かれ、いずれ出会うのなら君の経験にしてほしいと思ってさ」
「えぇ……?」
失礼だとは承知の上だが、妙な詭弁を弄するあたりが女の子を騙くらかす女衒みたい、と思ってしまった。
「私もまだ未熟な身なんですけど……」
「そうは言うけど、みんな始めは未熟者から始まるんだぜ?」
「いや、確かにそうですけど」
「頼むよ〜、一生のお願い」
魔術師は思わずため息をつく。
「取り込んでるとこ悪いけど、あの銀等級どっか言ったわよ」
「「えっ!?」」
「落石か。 全て小鬼の頭を潰しているな。 上位種はどうだ」
小鬼の死体を一瞥し、小鬼殺しは辺りをうろつき始める。
「上位種は無駄にしぶとい。 死体の確認は念入りに行え。 あの一刀両断されている
死んだふりをしていた
「君はゴブリンしか頭にないんだね」
「ああ」
死体の確認を終えた小鬼殺しが
「へぇ、小鬼の宝物殿か」
「いやただの倉庫でしょ……」
「はは、物は言いようだよ」
「興味ない」
只人ならばかがまねば入れない小ささの、そこの扉を蹴破った。
そこには小鬼の幼体が両手では足りぬほどぎっしりと詰まっていた。まるで命乞いをするようにか細く鳴いては小さな手で身を庇うもの、石を握り明確に敵意を持って向かうもの、中には土下座をして命乞いをするものもいた。
女魔術師と女神官、青年剣士と疾走剣客が小鬼殺しの後ろから入っていく。
「――……子供ね」
「ゴブリンだ」
大きさなど関係ないとばかりに、彼は棍棒を振り上げた。
「子供も……殺すんですか……!」
「当然だ」
「マジかよ……」と青年剣士
眉をひそめる女魔術師。
「まぁ、ありがちだけどしょうがないよね。 変に生き残られてもどうせ歯向かってくるんだし奇麗さっぱりさせた方が後腐れなくて都合がいい。
ましてや
「奴らは恨みを一生忘れん。生き残れば、学習し、知恵をつける。そして巣をつくり、村を襲う。生かしておく理由がない」
「善良な小鬼が、いたとしても……?」
「探せばいるかもしれん……だが、人前に出てこないゴブリンだけが、良いゴブリンだ」
振り下ろした棍棒が、ゴブリンの頭を砕き、脳漿をまき散らした。
「分かった。 けどそのやり方じゃ非効率だと思うわ。 小鬼殺し」
女魔術師は小鬼殺しを退かすと小鬼の幼体へ向かって
「カリブンクルス・クレスクント・ヤクタ!」
火球を放った。
こうして、「ある冒険者達の挑戦」は終わった。
青年剣士一党は、『銀等級第三位』小鬼殺しを伴って冒険者ギルドに帰還。
このクエストで死亡した人間は
小鬼殺し一党関連のクエストにどこから参加する?
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森人の古砦(未参加で貴族令嬢一党生存)
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森人の土地のオーガ将軍退治
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水の都の地下水道攻略
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牧場防衛戦(ここは必ず参加)
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牧場防衛戦以外参加しない
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全て参加