Re:ゼロから時飛ばす異世界生活   作:きなこ餅君

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遅れてすまん!
ここらへんとんでもない難産で手間取りました。
スバルの性格改変の都合上、原作とは違う路線で進ませたかったんです。
また、更新が遅れるかもしれませんがご理解いただけますようお願いします。


第四話 デス&リターンズ その2

▽▽▽▽▽▽▽▽▽

 

「あの()はッ!」

 

スバルは、この不思議な再開に運命を感じた。

 

「どうしてこんな所に‥‥?」

 

一瞬疑問に思ったが、すぐにそれは氷解した。

 

「アレを盗った犯人はここにいるのね‥‥」

 

(盗んだ犯人があの蔵を住処にしているのを聞きつけて来たのか!)

 

銀髪の少女は、扉を開けようとするが鍵がかかっているのかびくともしない。

蔵の中の男は、客かと思ったのか合言葉を求めた。

 

「ここにアレがあるのは知ってるのよ! 早く返して!!」

 

(アチャー…… あれじゃ、警戒させて余計に拗れるだけじゃん……)

 

スバルの予想通り、

蔵の中の男は盗んだナニカの持ち主だと気づき無視に決め込んだ。

 

勿論、彼女の非力では扉を開けることは出来ない。

スバルは彼女の非力さに合掌した。

 

が、

 

「『パック』、力を貸して」

 

少女がナニカの名を呼ぶと、何処からか小さい灰色の猫が出てきた。

 

「まっかせて! とりゃー」

 

灰色の猫は可愛らしい声を上げるが、虚空からデカい氷を生み出し扉をぶち抜く姿は全く可愛らしくない

スバルにとっては初の異世界の魔法のふれあいなのだがその惨状に口を引き攣られせ啞然とするしかない

銀髪の少女は、灰色の猫がぶち抜いた盗品蔵の中に入っていった。

 

 

 

「……」

 

アニメなんかで見てきた紛い物と違い、本物の魔法というのは虚空に突然現れ敵を穿つシンプルな物。

そのくせ、威力は高く通常兵器くらいにも及ぶだろう。

 

しかし、そんな魔法以上に無視出来ないことが、ある

 

「あの灰色の猫…… 何処となく似ている……  あの獣に……!」

(もしかして、俺が思っているより自体は進んでいるのか? 勿論あの猫があんな怪物だという保証はない。 が、何故か無視出来ない。 アレを放って置くと、ヤバいことが起きる……そんな予感がする!)

 

スバルは、あの少女が連れている灰色の猫に対して何処か危機感を持った。

あの猫が国を凍らせる化け物という保証がないことも確かだ。

なら、

 

「ラインハルト」

 

「? どうしたスバル?」

 

「ここからは二手に別れよう。 夕方までの時間も無いし、こんな広大な貧民街からあの獣の出現場所を割り出すことは困難だ。 二手に別れて探った方が効率がいい」

 

「ああ、分かった。 スバルも無理しない程度で…… なにかあったらすぐ呼んでくれ!」

 

「分かった!」

 

ラインハルトは、スバルとは別の方向に走りっていき

スバルはあの盗品蔵を見つめている。

 

「行くか」

 

覚悟も決めた、違ったときの保険もとった。

いざというときは『未来予知』の能力がある

という自身がスバルをあの扉の先に足を運ばせた。

 

コンコン

 

こんな時でもちゃんとノックしてしまうのは日本人の性だろうか?

 

「失礼しま……す?」

 

盗品蔵の室内でスバルが目にしたのは、

部屋中が氷に包まれるという光景。

部屋の奥には、なんかデカい爺さんとさっきの金髪の少女が銀髪の少女に追い詰められていた。

 

「もう懲りたでしょう? 早くアレを返して!」

 

銀髪少女の圧倒的な力の前に流石に観念したのか二人は手に持っていたナニかを銀髪少女に渡した。 

壊された入り口の前にいたスバルは、

 

(―――なんだよ。 結局なにもないってオチか…… やっぱ俺の思い過ごし……ブッジュゥ)

 

突然、スバルの腹あたりから血が吹き出した。

よく見ると、いつの間にか大きなナイフがぶっ刺さっている。

 

「ぐっゔァ…… な……んだ?」

 

血の出血が口からも出てきた。

体も炎に焼かれているのではと思うくらい熱くなった。

まるで、消えゆくロウソクの炎が消える直前で火力を高める時のように

 

(なんだ? 体が、熱い。 まるで全身が焼かれるかのようだ‥‥ 熱い‥‥熱い熱い熱い熱い熱い熱い熱い熱い熱い熱い熱い熱い熱い熱い熱い熱い熱い熱い熱い熱い熱い熱い熱い熱い熱い熱い熱い熱い熱い熱い熱い熱い‥‥)

 

スバルは、あまりの熱さに耐えかね地に倒れる。

このとき、スバルはようやく気づいた。

後ろから大きなナイフを突き刺した犯人を

 

 

ソレは、黒い服を着た女だった。

スバルと、同じこの世界では珍しい黒髪の女。

際どい服装をした美しい女性だった。

 

その女性は、手に2つの大きなナイフを持ち盗品蔵の先に進む。

狙いは、盗品蔵の先にいる金髪の少女か、大柄の老人か、それとも銀髪の少女か

意識が薄れていゆくスバルには分からなかった。

 

 

やがてしばらく経つと、

スバルの目にはうっすらとしか見えないが、その光景は真っ赤に染まっていた。

黒髪の女が3人をその特徴的なククリナイフで斬殺してゆく光景を見せつけられた。

 

かなり悲惨な光景だった。 ある意味当たりどこが悪かったのかスバルはすぐには死なずにこの地獄のような光景を見てしまった。

そして、これらよ惨劇を引き起こした張本人は未だ生きているスバルを見つめていた。

 

「―――ああ、当たりどころが悪かったのね。 でもこれはこれで運命なのかもしれないわ。 ―――天使に会わせてあげる」

 

女は、やけに楽しそうにスバルに話しかける。

最ももうスバルに会話を行う力はなこっていないが

 

「良い。 とても良い。 貴方の腸はとても綺麗な色をしているわぁ」

「痛い? 苦しい? 辛い? 悲しい? 死んじゃいたい?」

 

女はスバルをじっと見つめる。 その瞳は爛々としていて、今まさに一人の人間の命を刈り取るのになんの躊躇もない。 むしろ、これ以上無い幸福だと思っているだろう。

 

スバルの視界が消えていく。

その目の最後に写ったのは女が、その凶刃を振るう姿だ。

その結果は

 

「――――!!!???!」

 

両の瞼を切り裂かれ、比喩ではなく本当に永遠に光を失うというものだった。

もう悲鳴を上げることもできない程弱っているスバルが出来るのはこのまま死を待つことだけだった。

 

 

 生きているのが不思議な状態。

 生きているのが地獄の状態。

そんな己の姿を、見ることすらできない、いつ死ぬのかわからない瀕死の状態。

 

「ゆっくり、ゆっくり、ゆっくり、ゆっくり、ゆっくり、悶えて」

 

なぶるように、

 ねぶるように、

 悼むように、

 愛しむように、

 慈しむように、

 エルザの声が終わっていくスバルの鼓膜をゆるやかに叩いている。 

 痛みが、苦しみが、怒りが、悲しみが、ただただ漆黒の恐怖に塗り潰される。

 視界の利かない世界で、いつ命の灯火が消えるのかわからない世界で、スバルの空虚となった心を支配するのは、ひたすらに襲いくる死への恐怖のみだった。

 いつ死ぬ?

 いつ死ぬ?

 まだ生きているのか?

 死んでいるんじゃないのか?

 なにが生を定義する?

 こんな虫以下の状態を生きていると呼べるのか?

 生死を掌でもてあそばれている今を生きていると呼べるのか?

 生死ってなんだ?

 死ぬってどうして恐いんだ?

 生きるのは必要か?

 否か?

 恐い恐い恐い恐い恐い恐い恐い恐い恐い恐い恐い恐い恐い恐い恐い恐い恐い恐い。

 

 とめどなく押し寄せてくる、絶対的な死への本能からの拒絶。 それがもはや終わりに手をかけたスバルの脳を埋め尽くし、鎖された視界が真っ白に染まり、

 

――あ、死んだ。

 

 そんな感慨を最期に、ナツキ・スバルの命はあっけなく潰えた。

このとき、スバルは気づかなかったが世界は白銀に包まれていた。

 

 

 

 

 

そして、再び時間は巻き戻る。

 

 

 

 

▽▽▽▽▽▽▽▽▽

 

「―――――ハッ!」

 

 

スバルは、再びこの世界で目を覚ました。

一回目と違い、場所は変わっていた。

リンゴ売りのおっさんのところから、ラインハルトと出会う前の路地裏に

何らかの要因で場所が変わったのかは分からない。

 

二度目の死に戻り。 たが、前回と決定的に違うのは‥‥

 

「―――はぁ……はぁ……はぁ……はぁ……はぁ…… オ"エ"ぇ"」

 

一回目と違い、

純粋に歪みきった殺意に飲み込まれながら殺されたという最悪の結末。

その恐怖は、スバルに吐き気を催した。

 

 

「……はぁ……はぁ……」

 

数十分間

ようやく、落ち着き始めたスバル。

今、彼の脳裏には恐怖でいっぱいだ。

しかし、

 

「こんなことで諦めれられるわけねぇだろ…… 俺は帰ってみせる…… 俺は家族の元に絶対帰ってみせる!」

 

スバルは、こんな惨劇にあってもなお諦めれなかった。

普通はこの時点で心が折れるところだ。

 

「マジ、ふざけんなよ…… いきなりこんなおっかない世界に召喚されて二度も殺されて……挙句の果てに帰れないなんて、認められるワケねぇだろ? ああ、認められるわけがねえ! ならどうする? 例え逃げても、白い獣に氷漬けにされて終わりだ。 逆に逃げなくとも高確率であのイカれた殺人鬼に殺される。 『ならばどうする?』 いや、こうなったら破れかぶれだ…… 何度死のうが必ず帰ってやる!」

 

スバルは、自問自答を繰り返し決心した。

例え、いかなる残酷な試練に叩きつけられようとも殺されようとも

何度もやり直してまで故郷に帰ってみせると心に決めた。

 

 

このとき、彼は… スバルは気づかなかった。

先程の自問自答に、

まるで自分とは異なる声が自身の口から聞こえたことに……

 

だが、彼はそのうちそれに気づくだろう。

これは、この残酷な世界に立ち向かうナツキスバルの『re:ゼロから■■■■異世界生活』である

 

 

 

 

 

スバルは、このあとどうするかを考えていた。

この最悪過ぎる結末を変えるにはあの貧民街に行くことは必須条件である。

あと、多分ではあるが……

また、あのイカれた殺人女に会敵するだろう。

あの殺人女は、スバルの目から見ても強いと思われる。

元に盗品蔵の巨体のおっさん(というか爺さん)がなすすべもなく殺されたのだ。

自分では、100%勝てない。

 

「―――あ"ァ!! マジでどうしよ!? 何も思いつかねぇ……」

 

スバルは路地裏に座り込み、なんでいると

とても信じられないことが起きた。

 

 

 

ピコンッ!

 

「あぁ? スマホのメール? たくッ…… こんなやべえ状況でよくメールを送ってくるのかわけ分か……メール!!?

 

 

ソレは、スバルが元の世界で聞き慣れていた

スマホのメールの着信音だった。

 

 

 

 

To Be continued

 




あと、もう少しでキングクリムゾンだせそう。
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