殺人姫と呼ばれた少女   作:敗残兵

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第二話

「新しく警視庁捜査一課に入ることになりました。賢木(サカキ)進馬(シンマ)です。よろしくお願いします。」

 

 そう言うと部屋にいた人の視線は俺に注がれる。

 

「今日から入る新入りってアイツか。ほっそいなぁ、最近の若いのはあんなのかね?真守(マモル)クン。」

 

「そんなの聞かないで下さいよ、山本さん。でもどうして右頬が腫れているんですかねぇ。」

 

 教官からのありがたいご指導を受けた右頬は赤く腫れている。

 ....痛いし、これ以上殴れられたら新しい扉開いちゃうよ俺。

 ちょっと待って俺なんかキモくね?

 

 それよりもここの部屋はすごく汚ねぇ。

 マジで書類という書類があちこちに散らかっている。

 

「あの~。少しは片付けませんか? どこに物があるかわかるんですか?」

 

「あぁ、それなら大丈夫、ハイ。全部片づけていいよ。」

 

 そう言って入って来たのはさっき俺の右頬を殴った教官だった。

 マジで許さないからな!!

 

「ここにある書類全部持ってって。」

 

 そう言うと黒いスーツを着た人たちが段ボールの中に書類を詰めていく。

 

「おい、あんたら何すんだ! これは捜査資料だぞ。どうするつもりだ!!」

 

 そう言うと山本さんかな?、その人が止めようとする。

 

「ハイハイ、触らないでね。今日から私がここの課長だから。」

 

 そう言うと真守さんが口にくわえていた煙草を落とした。

 

「え、?」

 

 俺は唖然(あぜん)としてしまった。

 他の人たちは(マナザシ)をシロクロさせている。

 

「はぁ、もしかして連絡されてない? チッ、あのクソ親父め....。」

 

 ん、なんか舌打ちと罵倒が聞こえたぞ。

 俺は冷たい目線を向ける。

 

「...、進馬君? 何か文句がるのかね。述べなさい。」

 

「イエ、ナニモ。」

 

「そうかそれでいいんだよ。シ・ン・マ君。」

 

 背筋がゾッとした。

 周りの人も共感の圏内にいたためここら一帯は氷河期になった。

 

「今から今までの捜査資料が入ったパソコンを支給する、異論はないな?」

 

 ここに居る全員は氷水を被せられた様に冷えている。

 

「じゃあ、席について仕事するよ。」

 

 無言で席に着いていく。

 

「ほら、返事は?」

 

 しかし、沈黙。

 

「返事は?」

 

 声の色は赤信号だ。

 

『は、はい!!』

 

 そうするとホラー映画のような首の動きをしながら俺を見る。

 全員が席の着いた頃には勤務が始まっている。

 

「それじゃあ説明するね。今回の捜査は先日のNR新宿の近くのパチンコ屋、ジーニーで起きた強盗未遂事件だ。後の説明は橘君、君だ。」 

 

「え、わ、分かりました。事件の内容は覆面を被った男2人は金銭合計約600万を盗んで逃走、管轄が追跡の上1名を逮捕したがもう1名は現在も逃走中。また、犯人は付近の防犯カメラなどで追跡したところ中野区東中野町2丁目に逃走したと思われます。」

 

「よし、聞いた。みんなOK? それじゃあA,B,C,D班に分かれて捜査するよ。A班は現場へ、B班は周辺での聞き込み、C班は逮捕した1名からの取り調べ、D班防犯カメラや科研からの情報を収集してください。それ以外は潜伏されたと思われている場所で犯人を捜索。」 

 

 俺は捜索班らしい、あーあ俺も現場でカッコつけたかったなぁ。

 そう思っていると後ろから肩を叩かれた。

 

「あのさ、君。なんか嫌われてない?」

 

「...誰。」

 

「あぁ、僕は鷹山翔也(ショウヤ)よろしくね。ショウって呼んでいいよ。」

 

「はぁ。」

 

「ちなみに君より1年先輩だから、ショウ先輩って言ってね。」

 

なんかフワフワしてるな。

 

「捜索班で一緒だから頑張ろうね!!」

 

「は、はい。」

 

「まぁ、堅くならないで。」

 

「あの、もしかしてですが。女性、ですか?」

 

「うん、そうだよ名前から勘違いしちゃった?」

 

「いえ、そんなことないですよ。」

 

髪は短いけど美人といえば美人だ。

なんか俺よりモテてそう、まぁ、告白とか一回もなかったけどね。

 

「ううん、告白なんてされたことないよ~。後、君もカッコイイよ。」

 

心読まれてる!!

恥ず!!!!

 

「あ、もう行くよ~。」

 

「あ、分かりました!! 今行きます。」

 

返事をして前を向くと目の前にショウ先輩がいた。

思わず足を滑らせてしまう。

だが、手を掴まれ引っ張られる。

 

「大丈夫? 後、君の顔、結構タイプだよ。」

 

そう言うとショウ先輩はいなくなっていた。

俺は思わず顔赤くした。

 

 

 

 




ここ最近知り合いが濃厚接触者になりました。
皆様も健康にはお気をつけてください。
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