他の小説の二次作品て面白いですね。
テレポートで紅魔の里に戻ってきたユウヤ達。
自らの家の前で手のひらをかざすと音もなく入り口が開いた。
「いいな~めぐみんもあれできるの?」
「もちろんです。もう実質、夫婦ですから!」
めぐみんも慣れたもので、ねりまきがぼやいても平然とむしろ堂々と答えた。
皆でリビングに入ると、二階からクリスが下りてきた。
「やあ、クリス、お帰り。」
「ただいま、みんな。ユウヤ、初めて使ったけどやっぱり便利だねえ。」
彼女は自らの腕に装着した腕輪を嬉しそうにかざした。
「これで普通のテレポートみたいに何ヵ所も登録できたらなあ。ねえユウヤ、何とかならない?」
「無茶言うな。あくまでそれは緊急避難用だ。」
「ちぇ~」
「今日はこのまま解散にしよう。お前達も夕飯は、ここで済ませたらいいだろう。」
告げられたあるえとねりまきだったが、互いに頷いた後に意を決したように口を開いた。
「それなんだけど……私、身の回りの物だけ持ってここに引っ越そうかと思うんだけど…。」
「右に同じ…だね。」
ねりまきとあるえが発言した途端、めぐみんの表情が変わった。
「認めませんよ!クリスは、里に拠点がないから、ここに置いているのですよ。
あなた方は二人とも立派な家があるでしょう。
夕食の話も無しです。さっさと帰ってもらおう!」
傍目にも眼が真っ赤に輝いていて興奮状態になっているのがわかる。
それを見ても詰め寄られた二人は激昂しなかった。
何処かすまなそうにしながらも平然としていた。
「悪いんだけどね、私達にも事情があるんだよ。」
「つまりは、ユウヤを好きなのが周知の事実になってるでしょう。それでユウヤは、私達をパーティーに加えて一緒に活動してるわけじゃない?」
「はっきり言えば、私とねりまきもユウヤの嫁のあつかいなんだよ、かなり以前からね……」
「私のお父さんや、あるえのおじいちゃんからそれらしいこと言われてるはずだよね?」
ユウヤは思考する。確かにそれらしい言葉を匂わされはした。けれど、確かに否定したはずだ。
「言葉で否定したはずとか思ってるんでしょう?
でもね、同じ紅魔の里に住んでる男女がパーティーを組んで、一つ屋根の下で過ごしたりすればそういう目で見られるんだよ?」
「ユウヤ、私のおじいさんからね、めぐみんが誕生日を迎えたら合同で結婚式を挙げるように言われているよ。」
「私もお父さんから、言われてる。
それに今更、ユウヤの他に貰ってくれる人はいないのよ。」
錯乱一歩手前の状態のめぐみんの肩に大きな手が乗せられた。
「…確かに、あるえとねりまきに好意があったのは確かだ。そのまま放置で外で活動してれば自然消滅だったのかもしれないが……
めぐみんを連れ帰ってパーティーをつくる時、俺は自分の意思でお前達の手をとった。
……すまないな、めぐみん。式を挙げるときは、横にはめぐみんだけのつもりだったんだが…
そのかわり、正妻、第一夫人はめぐみんだ。
これは譲れないぞ。」
ユウヤの宣言?に対してあるえとねりまきは、神妙に頷いている。
が、クリスはニヤニヤしている。
「なんだクリス、言いたいことがあるのか?」
「別に~」
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結局、ユウヤの家での夕食の予定はキャンセルとなった。あの後すぐに、あるえの祖父とねりまきの父親に頭を下げに行った銀髪の少年は、現在、自分の家の隣家のリビングでめぐみんの父、ひょいざぶろうに土下座していた。
「ユウヤ君、何か言うことはないのかね?」
こめかみに青筋を浮かべた父親に対してユウヤが無言で土下座しているのをめぐみんはボンヤリ眺めていた。
何か、父親が色々言ってるようだが、少年は顔を上げないままだった。
ねりまきの父親やあるえの祖父が取り成しのように口を挟んでいるが、ひょいざぶろうはますます激昂している。遂に
新しく購入したテーブルをひっくり返そうとした時、こめっこが発言した。
「姉ちゃんはどうしたいの?もう兄ちゃんのこと嫌になったの?嫁になるのやめる?」
「待ちなさい、こめっこ。あなた、それを聞いてどうするつもりなのですか?」
何か嫌な予感がする……
「姉ちゃんにもうその気がないなら、私が兄ちゃんと結婚する!!」
めぐみんは、妹の言葉で自分が平常心を保てなくなったのを感じた。
「ふざけるんじゃありませんよ。ユウヤの本当の嫁は私一人です!
あるえ! ねりまき! ついでにそこでニヤニヤしてるクリスも!貴女方は所詮、二番目、三番目、つまり、その他大勢、十把一絡げですよ。
どんなときでもユウヤの一番は私、ユウヤから、告白してきたのも私です。
おこぼれに与りたいというなら、私たちの結婚式に並ぶことを許してあげようじゃないですか。
もちろん、ユウヤの隣は、私です。
理解しましたね?」
大声で叫んだめぐみんを大人達はあっけにとられていた。あるえとねりまき、クリスも苦笑い、そしてずっと土下座していたユウヤは後ろからめぐみんを抱き締めると、限界だったのか、少年の胸に顔を埋めて大声で泣きじゃくった。
「…さて、これからの詳しい予定だが‥……」
「めぐみんの誕生日は大分先だな。」
「だったら、うちの孫とお宅のねりまきちゃんも正式に婚約者ということに……」
「うちの娘が言ったように序列は守ってもらわないと…。」
「ほほう、族長の家柄でもないのにどんな序列かね?」
「兄ちゃんの隣が姉ちゃんなら、反対側の隣は、私?!」
大人達が相談する中、物騒な発言をする幼女一人。
けれど、喧騒は、夜半の訪問者によって中断された。
「どうしたアーネス、酒場のウェイトレスは終わったのか?」
「それどころじゃないからね、残り一人だったから、看板下げてあんたを探しに来たのさ!」
走ってきたのだろう、酒場の服装はそのままに、普段は隠している角が出ている。
「驚くんじゃないよ、魔王の娘が奇襲をかけてブライドルは王城が陥落したそうだよ。」
「あそこには、多数の龍騎士がいたはずじゃが?」
「手引きしたやつがいたんだろうね。応戦するための龍は主がいなくなった一頭だけで、乗り手がいないから、つかえない。それもいつのまにかいなくなっちまったんだとさ。」
突然入った凶報に対してもユウヤは逆に落ち着いていた。
「アーネス、王族の生死は?」
「リオノールとかいう小娘の死体は見つからなかったようだね。」
その場にいる全員が注目する中、少年は静かに語る。
「明日一番に族長と話したら、準備が出来次第、ブライドルに向かうぞ!」
自分を見つめてくる少女四人に無慈悲に告げる。
「これから行くのは戦場で、俺は、モンスターだけじゃなく、大量に人殺しをする。
紅魔の里を安全にするために、他国の人間を大量に殺すことになるんだ。
覚悟がなければ、この里に残れ。」
次の瞬間、四人の少女は一斉に銀髪の少年に抱きついた。
「言ったでしょう、すでに私は、ユウヤの嫁なんですよ。パートナーの行くところには、私も行きますし、あなたの敵は、私の敵なんですよ。」
「そうそう。」
「身重でもないのに、婚約者を置いてったらだめでしょう?」
「ユウヤの役に立つためにアサシンになったのにひどいな~」
めぐみん・あるえ・ねりまき・クリス、四人の少女を一人一人、見つめる。
「よし、行くぞ!」
設定の追加の後は、戦乱編?侵攻編を始めようと思います。
リオノール姫どうしよう?