世界の変化に追いつけない   作:ありくい

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第百七話

 

精神空間に着くと、そこでは明子と純が微妙な距離感で向かい合っていた。

「なにしてんの?」

正直、追いかけっこでもしてるかな~と思っていたのだが、そんなことは無かった。明子はすごい申し訳なさそうにこっちをチラチラ見てくるし、純の顔は見れていない様だ。

「いや、なんか明子がずっと押し黙ってて」

「…」

彼女は何を考えているのだろう。まぁ、とりあえずこっちの要求でもしてみようかな。

「多分そっちが望んでいたであろう事はやったはずだけど、どう?満足?それならさ、ちょっと働いてくれない?」

ブンブンと首を縦にふる明子。え、やけに素直。

「ちょいちょい純。こっち来て」

「あ、うん」

明子と距離をとって声をひそめて会話する。

「これってどうなってると思う?」

「う~ん。スキルがここじゃないからかな?」

あ、そういえば≪望みのために≫は思いを増幅させるんだっけ。だとしたら純に引っ付かないのは納得できる。でも、なんであんなに素直なんだろ?もしかして罪悪感とか?この子友達の親二人殺してるし、それが一番ありそうだな〜。

「まあ、言うこと聞いてくれるならそれでいいかな」

この様子なら、私が表に出る必要無くなるかもだし。この子がどう思っていてもどうでもいいかな。

「ねぇ、でもこれどうするの?洗脳解いたって宣戦布告が消えた訳じゃないよ?このままだと、第三次世界大戦もありえるし」

「ふっふっふ。安心なさい。ほとんどの国のトップはこの子の支配下なんだから、取り消させればいいの。後ね、ヒカの後始末があるんだよ」

「後始末?」

「うん。まあ純は気にしないでいいよ。でも、それで世界の混乱もおさまるはずだから無事解決だね!」

純が納得いかないというような表情をしているが、今はそれでいいのだ。終わってから教えよう。

「さて、明子?早速お願い出来るかな?あ、もしなんか変なことしようとしたら強引に主導権奪うからそこんとこよろしくね!」

「はい」

返事をした明子はなんの抵抗を見せることなく、素直に言った通りの事をしてくれた。打ち切り漫画見たいなサクサク感。最高だぜ!

さて、やることは終わった。後はヒカと合流すればいいだけだし、私が行きますかぁ!

「じゃあ純。ヒカと合流したいから私が表に出るね!」

そう言い残して私はヒカを探しに走り回った。

 

 

 

 

 

『ちょっ!やばいよ!レイ!』

なかなか見つからないヒカを探していると純が焦ったように話しかけてきた。

「どした?」

『明子が化け物の軍団と魔王はどうすればいい?って言ってる!』

ンー、クソ!

 

 

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