世界の変化に追いつけない   作:ありくい

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第百十話

 

「詳しく!」

純にそう指示しながらひーちゃんを探す。明子との戦闘地帯には既に誰もいなかったということは正義や香菜はひーちゃんが連れていって居るはずで、だとするならかなり目立つはずだ。最寄りのビルの屋上へ跳び空から探す。

そうしている内に魔王についての情報が入っていく。聞けば聞くほど、いますぐひーちゃんと合流しないと行けない。

「どこ、どこ?」

見えない。すぐに場所を移して再度探す。

「いた!」

魔王が居るとするならほぼ確実に正義もといひーちゃんを狙って来る。それはダメだ。正義もそうだけどひーちゃんもやられてはいけない。正義が死ねば魔王を止めるすべが無くなる。ひーちゃんが死ねば、戦争を止めるすべが無くなる。

「≪代償強化≫」

今回は足と胴体と顔と右腕以外を捧げる特別仕様だ。トップスピードでひーちゃん達に急接近する。

バシュ

音がなる。間に合わない。なら、

「≪命中≫≪風魔法≫」

馬鹿みたいに上がった魔力を余すことなく、ひーちゃんの回りに風の壁を張り巡らせる。すると、チラッとひーちゃんがこっちを向いた。そして、立ち止まった。

「よしっ。ってあ…」

頭から地面に着地して止まる様子を見せることなく地中を進み続ける。防御のおかげで痛みは少ない。だが、止まるまで10秒ほど時間を要した。

守らないと

強化されたステータスを再利用して、飛び跳ねる。今度は調整も忘れない。そして、地中から飛び出てひーちゃんを見つける。

「ひーちゃん!きんきゅ、ぐぇっ」 

頭にものすごい衝撃が響いた。いったぁ。むりぃ。パス。

『頑張る』

 

 

 

 

 

 

 

というわけで、レイに代わりまして純です。レイは気づいて無かったけど、なんか撃ってきた奴の見た目は分かった。レイが萎えてるから強化は内臓に留める。まあ痛いんだけど、まあまあ慣れてきた。

「レイ!どういうことだ!」

どうやらレイだと思っている様子。まあ指摘する時間もない。

「それは後で!正義たたき起こして!逃げるよ!」

と、目の前になにかが飛んで来る。風魔法を併用して受け止める。

「おっも…!」

これ正義でも怪しいでしょっ!なんか特別な特攻でもない限り!

視界にこの魔法を撃った奴が入り込む。キッモ。SAN値削られそう。

続けて二発、三発と魔法が飛んで来る。レイにも協力してもらってなんとか受け流す。

「まだ?」

「いや、起きた。起きたのはいいんだが…」 

「なに!」

こんな時に勿体振ってんじゃねえよ!ってあれ?なんか音がするぞ?何だろうなこれ。どっかで聞き覚えが…。

「化け物の大群がよってきてるぞ」

 

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