世界の変化に追いつけない   作:ありくい

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第百十五話

 

「お、終わったか」

「うん。でも、これどうするの?」

「私…?」

香菜を縛っていた鎖が消えて、いつも通りの香菜へと戻った。よかったとも思いつつ、もう一人の香菜が消えていない事に首をひねる。

「ああ、それはレイが何とかしてくれるから安心しろ。とりあえず出るぞ」

そういわれて、気がついた時には青い空が視界一杯に広がっていた。周りを見渡すと、もうすでに立ち上がっているヒカ、僕と同じように仰向けになっている香菜、そして、レイがいた。

「お、起きたみたいだね。じゃあ仕上げするけど…驚かないでね?」

ぴょんっと飛び上がって物陰に隠れたかと思うと、その物陰から明子が出て来た。

「明子っ!」

聖剣に手をかけて香菜を背中に回す。すると、なんでもないように手をひらひらとさせた。

「パス。言いたい事があるのは分かるけど、その前にね≪変身≫」

黄色いフリフリのついたThe・魔法少女見たいな見た目になる。その場で、手をクルンとすると、明子からなにかが出ていった。

「ぁ…」

「香菜!?大丈夫?」

明子をキッと睨みつける。それも意に返さない様子でサラっと流されてしまう。

「これで香菜2は消えた。もう大丈夫だよ。じゃあ、お話しよっ━━」

「時間がないから後でね」

「あ…」

なにか話そうとしていたようだが、明子の周りから火が出て来て、それが消えた頃にはレイが立っていた。

「それじゃあ、まだなにもしらない君達に今の状況を説明します」

そういって、レイは語りはじめた。

 

 

 

 

 

「~~とまあ、洗脳もすべてなくなったので正義のお母さんや渚等の自衛隊、純の姉さんや皆の記憶にもほぼないであろう優さん等の一般人は一転して味方になった。だから、私達は大事な人が敵に回る可能性が無くなりました。やったね。ぱちぱち」

それを聞いて、正義と香菜が安心したような顔をした。まあ大分気にしていたのだろう。

「えっと、じゃあその魔王討伐?はいつにするの?」

「それなんだけど…明日です」

「速くないか?」

ひーちゃんがそう尋ねて来る。多分、正義と香菜の消耗を気にしての事だろう。でも、時間をかけれない理由があるのだ。無言で正義とひーちゃんを掴んで高く高く跳躍した。

「えええええええええ!!!」

「うおっ!」

ひーちゃんの反応が大変つまらないが、二人が空から見た町の風景をしっかり目に焼き付け他のを確認して落ちた。

「はい。まあこういうことです」

そう、町は今化け物であふれている。実際、香菜が起きるまで何度か場所を変更しないといけなった。この場所もいずれ化け物が埋め尽くすだろう。種類は様々で中には見たことないのもいる。おそらく、今日出た化け物だろう。

「でも、こんな数を相手に…せめて自衛隊と合流してからの方が…」

香菜がそんなことを言っているが、そうは行かないのだ。

「えーっとね。化け物にもレベルアップがあってね?絶賛化け物達はレベリングしてるんだよ。だから、時間をかけるわけにはいかないんだ」

 

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