世界の変化に追いつけない   作:ありくい

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第百三十一話

 

姉さんがやろうとしているのは、以前風花ちゃんにやったように配信によって他の人のステータスを正義に移すことだが、それだけではない。

このスパチャ機能はなんでも送れる。物品という形あるものでも、寿命という形ないものでも。それを利用すれば、魔法やスキルをスパチャとして送ることが出来る。これの引き出しは本人の自由なので欲しいタイミングで使えるのだ。

「じゃあ俺は行くよ!」

「ちょっとだけ待って」

もうやることは終わったので正義の元に行こうと思ったのだが引き止められた。

「なんで?」

「どうしても純がカメラに映っちゃうだろうから魔法を撃つ程度ですませてくれない?」

「あ、そういえば撮っている人と映っている人でステータスは分配されるんだっけ」

前回は姉さん自身もスパチャをしてできる限り風花ちゃんに送っていたっけなぁ。

「後、純も送れる?」

「え?でも俺まだやるよ?」

流石にここで全部任せるなんてしたくない。助けてくれたってのもあるけどなによりも幼なじみであり親友をほっておくなんて嫌だ。

「純は代償強化でなんとか出来るでしょ?それに、ここなら香菜ちゃんがいるから純の再生力と香菜ちゃんの聖域で同じ部位を何度も材料に出来るわよ?」

おおう。でも姉さんや。俺の精神は結構きついんだぜ?動けなくなると意味ないだろ?

『純。ただいま』

レイ帰ってきちゃったー。うわー。精神の問題なんとかなっちゃったー。

「はぁ。分かった。やるよ。レイがいるし。それにしても、姉さんがそんなことを提案するとは思わなかったなー」

姉さんは優しいから、俺が苦しむようなことは言わないと思ってたんだけど。

「嫌ならステータス送ったらここにずっといて良いのよ?そうしない?そうしましょ?」

『うわ絶対にこっちが本心じゃん』

だよねー、でも。

「正義の為にも行くよ。中身はレイになっちゃうけどね」

「まあそれならいいわね」

『純!この人ひどい!私はどれだけ死んでも良いってことだよね!』

流石に冗談だよ…ね?

とまあ、そろそろ時間が迫っているからやってしまおう。全ステータスを正義に送る。少し怠いが気になる程でもなかった。

「香菜。お願い」

「無理しちゃダメだよ?」

温かな光が辺りに広がる。それと香菜、無理はします!

「≪代償強化≫≪代償強化≫≪代償強化≫≪代償………………………………………………」

なるべく重要で痛みの強い場所の方が効果時間も上昇値も高い。何度も、何度も、何度も何度も何度も。

そのまま、視界が暗くなるまで体を削り続けた。

 

 

 

 

 

 

突如、視界に変なものが映りこんだ。

「ちょっ!なにこれっ!」

大量の文字に視界を埋め尽くされる。

「見えない!消えて!」

そういうとその文字達は消えてくれた。と、思いきや視界の隅に箱が作られてその中に同じような文章が流れはじめた。

読んでみようと思ったけど、隙が生まれたと察知した魔王の魔法の連打によってそれは出来なくなった。

かなりギリギリだったので心臓がものすごく暴れている。原因は明らかに純だろうから。

「後で絞ってやる…」

ひそかな怒りを抱えながら、魔王の魔法に対処していった。

 

 

 

 

 

 




投稿時間ミスったので明日の分ということでお願いします。
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