世界の変化に追いつけない   作:ありくい

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第三話

「純、純!」

姉さんの声で目が覚める。なんで俺は寝ているんだろうか。ゆっくりと体を起こすと土下座している優さんが目に入った。

「何してるんですか?」

そう尋ねると、優さんは姉さんの方をチラッと見て、

「理性がとんでて、、その、、襲ってしまってすいませんでした」

瞬間記憶が戻ってくる。優さんの柔らかい感触や匂いが鮮明に思い出される。今は男だからか、前よりも強く意識してしまい、顔が赤くなっていく。

「いや、その、まあ仕方ないですよ」

何とか言葉を返す。

変な雰囲気になっていると

「んん!ねぇ純あんたいつ戻るの?声が男のままだから違和感がすごいわ。もう一回スキル使えば元に戻れるから」

そこで体を見渡すと女の子のままであった。自動できれることはないようだ。

「≪変装≫」

いわれたとおりもう一度使い、元に戻る。

すると優さんが目を丸くしていた。えっ誰ですかと言わんばかりの顔だ。

「この姿でははじめましてですね。優さん。これが男の方の俺です」

「え、え?どういうことですか?もしかして女の子になったってそれのせいですか?」

「いや、それは違くて、その」

頭の中で言葉をまとめていると

「ねぇ一度まとめてみない?」

姉さんがそう提案した。確かに突然ファンタジーなことが起こったのだ。優さんへの説明にも使えるしちょうどいいな。そうして俺達はテーブルを囲い情報を話し合った。  

 

 

名前  深井 純

ステータス

レベル 10

攻撃  20(直接10 間接10)

素早さ 20

防御  20(直接 10 間接 10)

魔力 20

 

職業  スパイ1

 

スキル 変装1 隠密1 

 

称号  ???? 解析度 5/10

 

 

名前  深井 美香

ステータス

レベル 1

攻撃  2(直接1 間接1)

素早さ 2

防御  2(直接 1 間接 1)

魔力 2

 

職業  演者1

 

スキル 声真似1 演技1

 

称号  なし

 

名前  香川 優 

ステータス

レベル 1

攻撃  2(直接1間接1)

素早さ 2

防御  2(直接1間接 1)

魔力 2

 

職業  なし

 

スキル なし 

 

称号  なし

 

 

どうやらレベルが一つ上がると攻撃等ステータスが2ずつ上がるようだ。そして目を引くのが一つ。

「????って何よ?」

おそらくこの場の誰もが考えている疑問を姉さんが口に出す。

「うーん、どの職業がいいかなぁ?」

優さん以外が考えている疑問を口に出す。職業の話が出てからはずっとこうだ。

「わからないけど多分女の子になるのとか、今純が生きているのと関わって来るんじゃない?」

スキルは手に入れたタイミング的に関係ないとわかるのであとは称号の????しか他と違うところがないのだからきっとそうなのだろう。

「じゃあもしかするとこの5/10って言うのはわかるまでの時間ってことかしら?」

「多分そうだね。とりあえず置いておこう」

「決めました!私医師を選びます!」

優さんが叫び出す。

「医師って職業?他には何があったの?」

姉さんがそう尋ねると、優さんは突然大きな声を出して、

「おおっ!診察と治療ですか。いいですね~」

「優さん、他の職業は?」

「お?スキルの詳細が見れますね!お二人も見たらどうですか!?」

話題をずらそうとしているのか、大声を出しまくっている。ってか詳細?そんなん見れるのか?見れたわ。

 

≪変装≫生物に変身できる。レベル1 24時間以内に見た人

 

≪隠密≫隠れられる レベル1 10秒間周りに気付かれなくなる。

 

≪声真似≫声を真似る レベル1 24時間以内に聞いた人の声

 

≪演技≫人になりきる レベル1 思い込みの強い人になりきる。

 

≪診察≫症状を診る 状態異常、病気がわかる 

 

≪治療≫治療する レベル1 軽いケガを直す

 

「今分かってるのはこんな感じね」

「なんで診察だけレベルがないんだろ?」

姉さんにたずねると、

「多分、レベルを上げても変わらないんじゃない?他はなんか次がありそうじゃない」

なるほど、確かに診察でこれ以上分かったら診察ではなくなっていきそうだ。

「わからないことだらけですね。これからどうなって行くんでしょうか」

不安そうに優さんが言う。

そうだ。まだ俺が美少女になるのも、ゴキヤェロとか言う新種の生物も、そしてこのスキルや職業、ステータスもわからないことだらけだ。

「先のことなんてわからないわでもわかることはあるわ」

姉さんが言う。

「今、世界は変化しているわ。これからは何があってもおかしくないし、ゴキヤェロのような即死トラップがあるかぎりいつ命の危機になってもおかしくない。生き残れるかもわからない。だから、私たちは協力していかないといけないわ。生きて明日を迎えるために」

覚悟のきまった顔つきで姉さんはそういった。

 

 

 

 

 

 

 

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