「「「えええええええええええええええ?!」」」
嘘でしょ?え?
「風花ちゃんカタカナ読めないんだ。てっきり漢字が読めないから職業が分からないんだと思ってた」
「かたかな~?ひらがなならよめる!あとかんじも!ちょっとなら!」
「うむ。えらい」
そういって頭を撫でる明子。ぽかんと撫でる俺たち。風花ちゃんはむふーと嬉しそうだ。
「えっと?明子は知ってたの?」
「いや、職業を聞いてはみたけど何て言うのか分からないって」
あ、そっか。ていうかその話してたじゃん。馬鹿なの?俺。
姉さんはダッシュで部屋へと戻り、即座にメモ帳を持ってきた。
「ダンジョンマスターのスキルってわかる?この文字の横になんて書いてある?そのまま書いてくれればいいから」
どうやら情報を集めようとしているらしい。ちなみにカタカナが読めないと分かったので紙に大きく「スキル」とかいている。
「えっとね━━━━━━━━━━」
そうやって集まったのは次のような情報だ。
≪ダンジョン作成≫
全ステータスを一定以上消費することでダンジョンを作成する。消費した量に比例してダンジョンの規模が大きくなる。
≪ダンジョン管理≫
自身のダンジョンの管理または拡張ができる。
「あー。これは非常に面倒ですねー」
即座に安全地帯確保!とはいかないらしい。どれだけのステータスでどれほどのダンジョンが作れるのか分からないが、少なくとも2程度ではそこまでだろう。
「一応作っちゃって管理で伸ばすっていう方法があるみたいだから作っちゃっても良いかもね」
「いや、これなら何とかなるかもしれないわ」
姉さんがそういった。
「何がですか?」
「いえ、ステータスの問題は何とかなると思ってね」
「それはレベルを上げにいけばいいだけじゃないの?」
「それだと危険すぎるじゃない。小学一年生よ?だから、安全にステータスを上げられる方法があるのよ」
そんな方法が?だとしたらもっと速く使っているのでは?
そんな疑問を抱きながら姉さんを見つめていると、姉さんはにやりと笑いながら、
「配信者のスパチャよ!」
と言った。姉さん壊れた?
「ふふふ、配信者のスキルを使った動画ではね、スパチャが出来たりするのよ。お金だけじゃなく、ステータスや物品ですら!まぁちょっと怖いのが寿命も出来てしまうことね」
サラっととんでもないこと言ってる。寿命って何?あげれるものでもないでしょ。いや、ステータスもだけどさ。
「このスパチャは配信スキルを使っている人、映っている人で分配されるわ。だいたい映っている人の割合がちょっとだけ大きいのと、物品にいたっては投げた人がどっちに贈りたいかで決まるの。つまり、これを使えば、風花ちゃんにステータスをあげれるのよ!」
お、おう。何か熱量がすごい。こんな姉さんを初めて見るかもしれない。
「しかし、美香さんに流れる分はどうするのですか?」
「え?私が私の配信にスパチャするだけだけど?」
あーなるほどね。確かにそれなら何とかなりそう。ただし、分からないことが一つ。
「だいたいは分かったんだけど、どれくらいのステータスをあげるの?」
正直データが全くないからどれだけのステータスでどれくらいの規模のダンジョンが作れるのかが分からない。
「それは、そうね…。純のステータスには何もしないわ。純粋に最高戦力だからね。そして、私とあとは…優さん。お願い出来ますか?」
「それは良いですけど、それで足りるんですか?」
「大丈夫だと思います。初めのダンジョンマスターのレベルは高くて60当たりだと考えているので」
まだゴブリンが出てから10日程しかたっていない。戦う能力がないダンジョンマスターでレベルをそこまであげるのはかなり困難だろう。最も、正義のような奴がいたら別だが。
「あと、戦闘配信的なのができれば知らない人からもスパチャ貰えそうなんだけど、流石にそれは世界をなめてるからこれまでの世界のまとめとか、モンスター情報のまとめとか配信で紹介してお願いしてみようとは思っているわ。有用な情報ならワンチャンあるかもだから」
その言葉でふと思ったことがある。
「ねえ、姉さんって登録者とかどのくらいなの?」
「23万人よ」
「すっっご」
一万人くらいかなとか考えてた自分を殴りたくなってきた。
「すごいですね」
皆もびっくりだ。明子なんて言葉も出ないらしい。
「頑張ったからね。とりあえず、明日決行ということで、今日は解散しましょう。動画作ってくるわ」
「分かった。ところで風花ちゃんはどうするの?」
「めいこおねえちゃんとねる!」
「あーじゃあ俺の部屋使う?俺はリビングのソファで寝るからさ」
「あ、うん。そう…するかな」
そこからは各自自由に過ごした。そして、12時をやり過ごすとさっさとソファで爆睡した。12時の痛みは最近ちょっとだけ気持ちいと感じてる気がする。
こわい。