世界の変化に追いつけない   作:ありくい

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第五話

そんなこんなで時刻は8時。俺達は3人で食卓を囲んでいた。ウメェ。

「とりあえず優さんは家に泊まるってことでいい?」

「はい。よろしくお願いしますね」

どうやら優さんは泊まるみたいだ。まあもともと世話しろって言われてたらしいからな。とりあえず自分の部屋には鍵をかけよう。

「そうだ。純。クラスの子達はどう?」

あれからいろいろな職業やスキルがクラスの友達とのチャット欄に飛び交っている。

「ぱっと見だと、ほとんどが学生だったよ。でも神社生まれの子には巫女とか、あとはお父さんが政治家の子はお父さんに政治家ってあったらしい」

「ふーん。まあ予想はできていたけど、職業はその人の生まれとか行動に左右されるのね」

「えっ、じゃあ俺のスパイとか姉さんのゲーマーとか演者とかは何なの?」

「あーなるほど!」

優さんが声を上げる。

「もしかして美香さん、家族に隠れてゲーム配信とかやっていたんじゃないんですか?配信でキャラを作っているとか」

「……当たりよ。なんでわかったの?」

「いえ、美月さんがまったく同じ事をしていたので」

「「まじで!?」」

姉さんと声がハモる。

子は親に似るってことか。ていうかキャラが気になるな。

「そして純さんはほら、見た目とか声を完全に変えられるからとかじゃないですか?」

「でもまた変われるかわからないよ?」

確かに自由に変えられたらスパイにピッタリかもしれない。声も見た目も変えられるから潜入調査もできるし、ばれたとしてももう一つの姿になれば日常生活だって送れる。だがそれは自由に変えられたらの話だ。しかも…

「それ、変装で良くね?って感じね。」

そう。変装があるのだ。声は変えられないが現代にはボイスチェンジャーというものがある。それと変装があれば誰でもスパイになれるだろう。つまり女の子になれなくても変装を使えば似たようなことができるのだ。

「まあ深く考えても仕方ないか。とにかく、明確な基準はわからないが、生まれや行動は関わってそうだね。」

「そうだ!美香さん、配信で今分かっている情報を広めたりしたらどうですか?新たな情報が入ってくるかもしれませんし」

「あーそうね。それもありかもね。明日にでもやろうかしら」

「今やらないの?」

「眠い」

そうだ、姉さんは俺のために昨日から寝てないんだった。ありがたや〜。

「ところで明日学校だけどどうしよう?」

「私の大学はなくなったわね。純の学校はまだそういう連絡はないし多分あるんじゃない?」

「えーだっる」

「なくならないんですね」

人が原因がわからず死ぬとか一大事件だろ。

話していると時計は11時を回る。深井家では寝る時間だ。

「そろそろ寝ようか」

「そうね」

「優さんはどうしますか?布団なら両親のを使ってくれればいいですけど」

「そうさせてもらいますね。私も眠いしもう寝ますね」

「それじゃあおやすみなさい」

そうして俺は歯を磨き、自分の部屋にはいった。

学校の用意を済ませベットに入るとすぐに眠気がやってきた。どうやらかなり疲れていたようだ。

今日一日を振り返る暇もなく俺は睡魔に襲われ目を閉じた。━━━━━

 

 

「…っ!」

激痛で意識が覚醒する。痛みが体を支配し、骨が、肉が、暴れ回る。体は動かず、意識も飛ばず、何とか目をあけ、周りを見渡す。かろうじて目に入った時計は12時を指していて、一秒一秒がひどく長い。秒針が1を指したとき、痛みが止んだ。

 

「何なんだ…これ…」

口から出た声は聴いたことのある高い声だ。

「もしかして…」

案の定、鏡には銀色の髪をもち、ひどく憔悴した少女がいた。

混乱する頭の中には声が響いていた。

 

 

 

≪称号の解析が終了しました≫

 

 

 

 

 

 

 

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