世界の変化に追いつけない   作:ありくい

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第八十二話

 

「うし。行こう」

テレビでしか見ることのない迷彩柄のヘリコプターを目の前にして、今一度気を入れ直した。熱も下がり、久しぶりの快眠で絶好調となった僕は無駄にした約二日を取り戻すためにやる気に満ちあふれていた。

「では、操縦は私が勤めさせていただきます」

自衛隊さんは一礼すると、操縦席に座った。ちなみにしっかりと聖域には通してあるので安全だ。

「いくつか、他の自衛隊基地へ燃料補給もかねて停まりますが、最終的に日が暮れるまでには到着できると思われます」

「「よろしくお願いします」」

二人で頭を下げて、乗り込んだ。

 

 

 

 

「正義君!こっち!鷲!」

香菜から知らされた方向へ斬撃を飛ばす。避けることも出来ずに、鷲は光となって消えた。

「うーん。結構多いねぇ」

「そうだね。この様子だと陸の方が良かったりするのかな?」

「いえ、やはりヘリコプター等の方が物資を送るのだと速いため何名かの自衛隊員によって銃殺しています」

雑談をしていると、たまに自衛隊の現状を教えてくれたりする。そんなんもあって、特に退屈することなく、一つ目の自衛隊基地へたどり着いた。

「では、私は燃料を取って来ますので着いてきてください」

「何故ついて行くんですか?」

待ってればいいのにと思ってしまう。

「いえ、私がいつ洗脳されるか分からないためです。本音を言うなら天童さんだけでも大丈夫なのですがそれだと不安でしょうし、烈火さんにも着いてきてください」

オオーッとばりばりの正論だぁ。疑ってごめんなさい!

 

 

 

何事もなく、補給は終わり、移動を再開する。

「すいません。後、どのくらい自衛隊基地に行くんですか?」スパ

「次で最後です」

思ったより補給は少なくすみそうな為、驚いてしまう。ヘリコプターってこんなにも速いのに燃費もなかなかいいようだ。いや?一日に二回は燃費が悪いのか?おっと鷲だ。スパ

「正義君。ご飯だよ」

「お、ありがとう」スパ

気付けば既にお昼時でゼリー飲料のみの食事をサクッと済ませる。こうでもしないとどんどん沸いて出てくる鷲に対応できない。ちなみに香菜は万が一の為、ずっと聖域を展開してもらっている。ってまたか。スパ

 

 

 

 

「はい。ここが最後の補給地点です」

そう言いながら眉をひそめる自衛隊さん。

「どうしました?」

「いえ、まだ日中なのですが少し静か過ぎる気がしまして」

確かに、前の所では響いていた訓練による怒号や悲鳴はここではめっきり無くなっていた。代わりにテレビの音声が聞こえて来る。

「待って、正義君。あのテレビ、今話題の魔法少女っていうテロップが付いているよ。気をつけてね」

サラっと香菜がとてつもないことを言ってのけた。

「マジか、気をつけよう」

多分見ただけで洗脳効果がありそうだ。というか、これってもしかして…。

「補給終わりました。では、行きましょ…」

自衛隊さんは目を見開いた。それにつられてその方向を見ると、

 

 

大勢の自衛隊と戦車がこちらに向かって行進していた。

 

 

 

 

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