世界の変化に追いつけない   作:ありくい

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第九話

第十二話

ゴブリン達は校門から堂々と入ってくる。手の棍棒は赤くなっていて、服にもところどころ血がついている。

「先生に知らせないと!」 

クラスの誰かが叫ぶ。

「でも、先生達は職員室に集まっているし、職員室は一階だぞ!誰がいくんだ?」

そう。職員室は一階にある。俺達は3階なので今よりもゴブリンに近づかないといけない。急げばゴブリンより先に職員室につける。しかしそれでも怖いものは怖いのだ。

「僕が行くよ」

覚悟を決めた顔つきで正義が言う。正義は昔からこういうのを進んで受けようとする。損な性分のやつだ。

「ダメだよ正義くん!」

「危ない。危険」

香菜と明子が止める。

だがそんなことを言っている場合ではない。刻一刻と俺達へゴブリンは近づいている。

「いや、俺が行く」

この中じゃ俺が一番適しているはずだ。スキル≪不死≫で捕まらない限り大丈夫だ。しかも≪隠密≫がある。それを見つかることすらないだろう。

「俺の職業のスパイには≪隠密≫っていうのがあるから、こんなかだったら一番適している。自分にしか効果はないから誰もくるなよ!」

そういって制止の声も聞かずに職員室へ向かった。時間が本当に厳しい。

 

 

二階まで降りてから≪隠密≫を使い駆け出す。今から使えばちょうど職員室前につくくらいで解除されるからだ。

一階には何もいない。ゴブリンはまだ入ってきていないようだ。職員室にたどり着き扉に手をかけると、

「ふざけるな!俺には子供がいるんだぞ!こんなところで死ねるか!」

怒号が響いていた。これは気づいているのか?まあどちらでもいい。

「先生!化け物っぽい生物が学校に入って来ました!」

腹の底から声を出して、伝える。

「深井!本当か!」

梅田先生がすぐにこちらへきて話を聞いてくる。

「はい。ゴブリン見たいな化け物が、10体ほど固まっています。人を引きずっていました」

とりあえず見たことを全部伝える。

「分かった。そこは危ないから深井は職員室の中に、校長先生、すぐに放送をして教室から出ないようにするのと、扉を机で防ぐようにいって下さい。他の先生は武器になるようなものを持って階段前に集まりましょう」

梅田先生は、的確に指示を出していく。校長先生は防音室へいきすぐに放送をはじめた。

「ふざけるな!」一人の先生が叫ぶ。

「俺は子供も妻もいるって言ってるだろう!命をはるなんてごめんだ!」

「なら、

梅田先生が何かを言おうとした時だった。

ガシャーン

窓が割られる音がする。割られた窓の奥にはゴブリンが9体ほどいた。

「化け物ォ!誰か!」

一匹ずつ職員室内へと入ってきては、襲い掛かってくるゴブリンに職員室は阿鼻叫喚となる。

「下がって!」

梅田先生が指示を出しとっさに箒で応戦する。

どうやら一体一体はそれほど強くないらしく、梅田先生一人で押さえている。そこに他の先生も参加し9体すべてを、倒せないが何とか抑えられているという状況だ。そんな中

グシャッと音がした。

音のした方を見ると、職員室の扉の前に立つ一回り大きいゴブリンが下がっていた一人の先生の頭を潰した。

「うわああああああああ」

腰を抜かす人や逃げ出す人が出てしまう。

9体のゴブリンは待ってましたといわんばかりの様子で一気にせめてくる。数が減り一気に劣勢になってくる。

「深井!逃げろ!」

梅田先生が自分が危ないというのに逃げろという。

状況は絶望的だ。大きいゴブリンはニタニタと笑いながらゆっくりと先生達を狙っている。このままじゃすぐに崩壊して先生達は全滅してしまう。そうなると上の生徒も危ない。

「やるしかない」

俺も戦おう。俺はおそらくこの中じゃ一番強い。昨日の検証のとき、俺以外はレベルが1なのに対し、俺はレベル10でステータスも10倍になっている。レベル1でもゴブリン相手には戦えているんだ。大きくてもさすがに10倍も強いということはないはずだ。いけるいける!恐怖の感情を抑え込んで全力で近くのパソコンのコードを引きちぎり、普通のゴブリンに全力で投げた。

 

 

 

 

 

 

 

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