世界の変化に追いつけない   作:ありくい

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第九十一話

 

「まず、俺達が目指すのは早期決着だ」

「なんで早期決着なんですか?明子ちゃん強いんだからもっと強くならないといけないのに」

香菜が疑問を口にする。実際俺も同じ事を思った。明子は多分強化無しの俺より圧倒的にステータスが高い。なんなら正義よりも高い所もあるんじゃないだろうか?素早さがかなり高い俺でも捉えられず押し倒され何の抵抗も出来なかったのだ。それに正義だって一度負けている。どう考えても戦力不足としか思えない。

『いや、それは違うよ』

「いや、そうとは限らないよ?」

レイと正義の声が重なった。レイの声は皆には聞こえないから正義の方に集中させてもらおう。

『むぅ』

「どういうこと?」

「だって明子の一番の脅威は洗脳でしょ?正直インターネットに載ってるだけで億単位の人間はひっかかるし、最悪、ネットを使わないような人達でさえ洗脳された人がそれを広めにいくという可能性まであるんだよ?そうなったらもうおしまいでしょ」

言われて気づく。確かにそうだ。

「まぁ、そういうことだ。レイ達も友井明子の目的については聞かされているだろう?それのために人を洗脳しているわけだから友井明子の作戦の中には大量の人間を使うものが一つはあるはずだ。だから、その前に潰す」

大量の人を使う作戦とは何なんだろうか?数の力で捕まえるとか?いやでも、それなら逃げ切れる気がするな。

『いや逃げれるわけ無いでしょ。どこに行っても敵がいるんだよ?』

え、でも逃げれたじゃん。

『あれといっしょにしないの。あんなのたかが500人くらいだったよ?空も海も陸も全部敵で埋め尽くされるんだから』

えぇ。経験あるみたいに言うけどそれってどんくらい戦ったの?

『えっと、あんまおぼえてないけど一年では終わらなかったよ。流石に虫も魚も生き物であれば全部敵だったからね』

うわ。何その生き残ってもどうしようもなさそうな世界。

『まあそれはね。でも、純とならまたそうなっても頑張れるよ!』

そうならないのが一番いいけどね。

『あ、後ひーちゃん心読めるからそろそろなんかいってく━━』

「イチャイチャするな。聞け」

「ごめんさない」

ものすごい睨んできた。でも、イチャイチャはしてないと思うんだけど。

「早期決着の為にさっさと準備を進めるのは必要なんだが、流石に限度がある。だから、これからは準備を進めるついでに相手の妨害もしなければならない」

「妨害?」

「ネット上の動画をできる限り消す。洗脳されている人の洗脳を解除する等だ。ネットの方は任せろ。同時に作戦も練るからお前達には洗脳の解除等を頼みたい」

なかなかにヒカの負担が多そうな割り振りだ。

「ヒカさん。大丈夫なんですか?」

香菜が心配したように声をかける。

「ん?ああ、問題ない。それよりも明日から早速動いてくれ。そうだな…。ここから最寄りの空港まで行って、飛行機をすべて破壊してから戻ってこい。道中の人間は全員洗脳の解除頼むぞ」

 

「「「え?」」」

 

三人の声が重なった。

 

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