何を言えばいいのかわからない。レイが俺に告白どころかプロポーズ紛いのことをして、そして戦うと宣言して、意味は分かってもどうすればいいのか分からない。ただただ頬に熱が集まっていくだけである。
「む…。なんだよ純、押し黙って」
ズイッとレイが顔を近づけてくる。
「あ、え、あ」
どうすればいいのこういうとき!俺も好きだよ?絶対違う!よろしくね?なんか絶妙に言葉が足りない気がする!あ~っとえ~う~~~~~ん?????
プシュッ
「うあー」
「えッ、純?」
顔を赤くして、あたふたして、パタッと目をぐるぐるさせながら倒れた。
恥ずかしさを忍んで想いを伝えた結果これである。倒れたいのはこっちだよ!
「う~~~~」
まだまだ赤みが抜けない頬を触って整理する。
多分、純の精神は結構限界だったと思う。ダンジョンでも、外に出てからも、ずっと精神ブレイクイベントが続いていたんだからそうなって当然だし、ちょっとした休息でなんとか精神を繋いでいたんだろう。それがこの告白で決壊した。
「拒絶じゃない…よね?」
それはないと思いながらもつい口にしてしまう。多分、というか絶対純は私が好きだ。そうじゃないとおかしい。だから倒れたのも突然の告白に頭がパンクしたからのはず!
横目でチラッと純を見る。どうしようもなく好きになってしまった彼を見て、さらに顔が赤く染まる。
「あぁ、だめだめ!」
多分このままだと純は丸一日くらいは寝続けるだろう。それは仕方ないと思うと同時に一日のロスは今の状況だとまずいことも分かっている。だから…!
「あ、起きた?」
「純、大丈夫?」
目を開けると、心配そうにこちらを覗く純の友人の姿が目に入ってきた。体は女の子、月の位置もあいまって最低でも2時間は経過していると分かった。
「えっと」
どう切り出せばいいか分からない。向こうは私を純だと思って話しかけているのだ。どうすればいいかなんてわっかんないよ!
「待って香菜。これ純じゃない」
「あ、やっぱりそうだよね」
なんかしどろもどろになっていたら察してくれた。ちょうどいいから利用させてもらおう。
「あーえっとね。純はちょっと多大なるストレスで休眠中だよ。だから代わりに私が来たって感じ。よろしくね、二人とも。私の名前はレイ。純のパートナーだよ!」
「純は大丈夫何ですか!?」
「あーっとね。純は多分丸一日は起きないよ」
うんうん。私なんかより純を優先するのは当然だよね。別にいいし。純がいたらそれでいいし。
「じゃあどうすれば…」
「そのために私が来たんだよ。というか、純が起きてもちょくちょく私も出てくるからさ、これからよろしくね!二人とも!!!!!」
一回無視されたので少し強めに言う。
「「あ、はい!よろしくお願いします!」」
いい子…!
と、言うわけで、二人に今の純の状況を伝え、方針を説明すると、すんなりと納得してくれた。余りにも早い理解に驚いてしまったくらいである。
初仕事というか、お手伝いというか、まあそんな感じなので私にはモチベーションが余り余っている。それに、こうでもしないと頭の中に純が浮かんでくるからさっさとやろう!そうしよう!
「じゃあ行くよ」
この中で一番速度を出せるのは私だ。純のステータスはすばやさ特化だったし、私のステータスがいくら弱くたって長年付き合ってきた相棒があるからね!
両脇に二人を持ち上げて足に力を込める。
「≪代償強化≫」
砂煙が巻き上がり、音を置き去りにして一行はその場から消えた。
一瞬にして空港へたどり着き、飛行機を壊して、そのまま我が家に帰還した。
「はっや…」
「ふぇ?」
正義と香菜は呆然としていた。
レイちゃんの設定!
元のステータスは全部1だよ!そして、レベルが上がると1ずつステータスが上がっていくよ!レイちゃんも何体かこの世界に来て倒しているけどこの設定のせいでクソ雑魚だよ!ちなみにレベルは50だよ!
スキルは全部引き継げるからステータスがどうであれとっても強いよ!代償強化が数値をプラスするのはこのためだね!
矛盾があったら教えてね!