サイレンススズカ「であるからして、拙者はもう少し脚力をアップさせる必要があるでござる。分かったでござるか?」
スペシャルウィーク「ふむふむなるほど…分かんねぇ。」
サイレンススズカ「スペ殿!何度言えば分かるでござるか!」
エアグルーヴ「人にアドバイスをする立場かスズカ?」
サイレンススズカ「これはこれは…先日、拙者に勝ったエアグルーヴとのではござらんか。拙者の事を馬鹿にしてきたでござるか?苦しゅうない、叩き斬ってやる!」
エアグルーヴ「そんなに熱くなるなよ。たった1回私に負けたぐらいで怒っていたらキリがないぞ。まぁ、この前のレースを走って、ただ1つ分かったことがある。」
サイレンススズカ「お主の分かったことは便所の落書きレベルでござるから興味ないでござる。練習の邪魔でござるからとっととお帰りを願おう。」
エアグルーヴ「おう♪いいね♪強がっていても私に嫉妬心を燃やしているのを肌でピリピリ感じる。もっと私に嫉妬心を燃やしてくれ。気持ちよくてたまらない…」
サイレンススズカ「気持ちの悪い奴でござるな!お主、妖か何かでござるか?近寄らないでほしいでござる!」
エアグルーヴ「いいね♪お前に罵倒されると…私ヤバいよ!興奮してきて…」
スペシャルウィーク「えーと、エアグローブさんだっけ?おめえ強ぇな!スズカさんに勝ったもんな!」
エアグルーヴ「エアグルーヴだ。人の名前を間違える!お前は何だ?芋臭そうな田舎人みたいなやつだな。」
スペシャルウィーク「私もデビューしたらおめぇみたいなやつと会えるのかな?」
エアグルーヴ「会えないからやめちまえ。お前はレースに向いていない、走るな。」
スペシャルウィーク「自分が手っ取り早く強くなるには強ぇライバルが必要だって、NARUTOって漫画で教わったよ!」
エアグルーヴ「あぁ?急に何の話をしているんだ?」
サイレンススズカ「忍者の漫画でござろう。拙者が思うにあの漫画に出てくる忍者は本物の忍者としては少しかけ離れすぎてると思うのでござるが…」
スペシャルウィーク「んだ!だから間違ってもNARUTOみたいな忍者になりたいと思っても、結構慣れないんだよね。だから間違っても忍者になろうと思っちゃいけないよエアグローブさん。」
エアグルーヴ「お前はさっきから何を言ってるんだ?まぁいい、ただ1つわかったことがある…私はお前が嫌いだ!めちゃくちゃ嫌いだ!」
ーーー
俺たちはスペシャルウィークの応援に来ていた。
実況『一気に前へ躍り出た!
先頭変わってスペシャルウィーク!
スペシャルウィークが差を広げていく!』
ゴールドシップ「ウィン♪ウィン♪ウィンナーでシャウエッセン♪」
実況『スペシャルウィーク、先頭でゴールイン!
デビュー戦を勝利で飾りました!』
ゴールドシップ「よ~し、今日はシャウエッセンで祝勝会だ!みんな学園に戻ったら浴びるほどシャウエッセンを食べるよ。準備しとけよ。そこら中のシャウエッセンを買い漁れ!買いまくれ!」
ウイニングチケット「うおぉぉ、この前のレースではレース中に立ち止まるなんて見苦しい姿見せたけど、今日のレースは素晴らしい走りだったよスペちゃん!あんなに走れるようになったのはすべて私のおかげだね。スペシャルウィークは私が育てた!」
ゴールドシップ「買いまくれ!買い漁れ!買いまくれ!買い漁れ!」
ウイニングチケット「後は日本ダービーで優勝するだけだね!日本ダービーで優勝したら私と同じダービーウマ娘になれるから…ここまで上がって来いよ!」
サイレンススズカ「トレーナー殿。この馬鹿の二人を黙らせて欲しいでござる。」
パジャマ「ごめん無理。チームシリウス無法地帯だから。」
スペシャルウィーク「ふぅ…ふぅ…スズカさん!」
サイレンススズカ「ふふふ…」
ゴールドシップ「買いまくれ!買いまくれ!シャウエッセンを食べろ!」
ウイニングチケット「私が育てた!私が育てた!私が…」
ーーー
祝勝会後…
スペシャルウィーク「ホホホ…シャウエッセン食べ過ぎちゃったよ。もうお腹はいらないよ…お腹パンパンだよ。口から…シャウエッセンが、出てきそうだよ。」
サイレンススズカ「シャウエッセンしか出てこない祝勝会なんて初めて見たでござる。」
スペシャルウィーク「そげなことより明日のレース、スズカさん頑張ってね!経験者の私が色々アドバイスしてあげるから。」
サイレンススズカ「1度勝ったぐらいで先輩ヅラするな…と言いたいでござる。」
スペシャルウィーク「べ、別に先輩ヅラなんかしてないよ。」
サイレンススズカ「あとスピ殿!…鼻からシャウエッセンが出てるでござるよ。」
スペシャルウィーク「え、嘘!?…違う、これ鼻くそだよ。」
サイレンススズカ「汚いでござる!」
スペシャルウィーク「汚くねぇよ。鼻くそだよ。」
サイレンススズカ「いやだから汚いでござる!」
スペシャルウィーク「なんでしゃあ?鼻くそって元々私の一部だよ。つまり私自身だよ、つまり私の鼻くそ。私を愛してよ!」
サイレンススズカ「笑止千万、鼻くそは愛せないでござる。」
スペシャルウィーク「とにかく明日は勝ってよね。ビビってクソ漏らして負けんじゃねぇぞ!」
サイレンススズカ「負けぬでござるよ。勝つでござる。拙者に恐れるものなど何もない!」
………
そして次の日…
ゴールドシップ「今日スズカがレースに勝つにはどうすればいいんだ?教えてくれちょんまげ。」
メジロマックイーン「スズカさんは逃げですからね。いかに逃げを生かすか。それがレースの勝敗を決めるんじゃありませんか?」
パジャマ「スズカの"逃げ"のこと?」
メジロマックイーン「えぇ、逃げです。スズカさんのタイプは逃げですから…しかもただの逃げではございません。あの方は潜在的な能力で言えばかなりの能力をお持ちだと思います。個人の性格が十人十色であるように私たちウマ娘(男)の走り方にもそれぞれの特徴があるのはご存知ですよね?例えば私、私はスタミナを武器に早いレース展開を持ち込み、好位から一気に抜け出す王道パターン。」
ゴールドシップ「なんか説明が単調すぎるから語尾にパクパクって付けて。」
メジロマックイーン「ブライアンさんは爆発力のある末脚を長く使えるので、道中は控え、最後の直線で他を一気に突き放す攻撃的なパクパクですわ。…これってパクパクいります?」
ゴールドシップ「いるよ、はい続けて。」
メジロマックイーン「ライスさんは持ち前のスタミナを活かしたロングスパートでライバルを完封するパクパクですわ。やっぱりパクパクいらないと…」
ゴールドシップ「いるよ、ほら続けて。」
メジロマックイーン「それぞれが自分の能力に即したスタイルを確立し、1番勝てるという走り方を突き詰めているパクパクですわ。そしてスズカさんにいたっては潜在的な能力はもちろん、体つきも走り方も逃げのタイプも全てが理想的に近いパクパクですわ。」
パジャマ「へぇ~。(やばい、パクパクのせいで内容が全く頭に入ってこない。)」
ゴールドシップ「と言ってもさ、スズカはまだ一回もレースで勝ってないんでしょ?武士の癖にちょんまげ付けてないから勝てないんだよ。」
メジロマックイーン「そんなことありませんわ。これから先きっと素晴らしい走りを見せてくれるに違いないパクパクですわ。」
………
レース直前、地下バ道にて…
サイレンススズカ「…すぅー」
パジャマ「よ~し、スズカ!集中できているか!?」
サイレンススズカ「うるさいでござる!喚くなでござる!」
パジャマ「だって集中してるかどうか気になったから…」
サイレンススズカ「見てわからんのか、今集中しようとしてるでござる。逆に集中が切れたわ!」
スペシャルウィーク「大丈夫だよ、スズカさん。昨日シャウエッセンを馬鹿みたいに食べたから…今日のレース絶対勝てるよ!」
サイレンススズカ「馬鹿みたいに食べたのはお主でござろうが!拙者はそんな食べておらん!」
パジャマ「すまんスズカ、励ますつもりが怒らせちまったな。」
サイレンススズカ「もういいでござる。これはお主たちの…励まし方なのでござろう?」
パジャマ「いや全然違うけど。」
サイレンススズカ「え?」
それはそうとレースがスタートした。
実況『ゲートが開いて各ウマ娘(男)、きれいに揃ったスタートを見せました。
外目をついて上がっていくのは12番のサイレンススズカ、スピードを上げて内枠の相手をかわしていきます。』
サイレンススズカ「面目ないレースにはできぬ。拙者が今やらねばいけぬことは…勝つこと!そう勝つこと以外ないでござる!」
ゴールドシップ「アイツ飛ばしすぎじゃね?もう少しゆっくり走れよ。」
メジロマックイーン「逃げなんですからあの走りでいいパクパクですわ。それにスズカさんの真骨頂はこれからのパクパクですわ。」
ゴールドシップ「マックイーンさっきからパクパクってなんだよ?お前ふざけているのか?」
メジロマックイーン「あなたが言えって言ったんじゃありませんか!」
スペシャルウィーク「スズカさん…蛍みたいに光ってる。今日の走りは蛍みたいに光ってるよ!」
サイレンススズカ「(静かでござる。聞こえるのは拙者の蹄鉄の音のみ。風林火山を極めし者とは、このような極地に至るのでござるか。其の疾きこと風の如く、其の徐なること林の如く、侵掠すること火の如く、動かざること山の如し……いざゴールへ行かん!)」
ダンッ
実況『なんということでしょう!
サイレンススズカ、あれだけのペースで走りながらスパート!
後続も必死に追いかけるが、その差は埋まらない!
サイレンススズカだ!
サイレンススズカ先頭!』
ゴールドシップ「あ、やべ!このままいったらあいつが勝っちまうぞ!勝っちまうぞ!どうすんだよマックイーン!」
メジロマックイーン「いいじゃないですか、パクパクなんですから!あなたスズカさんの応援をしてるんですか?それともパクパクですか?どっちですか?」
スペシャルウィーク「スズカさん行け!スズカさん行け!!豚のように!牛のように走り散らせ!!」
サイレンススズカ「…」
ーーー
スペシャルウィーク『とにかく明日は勝ってよね!ビビってクソ漏らして負けんじゃねぇよ!』
サイレンススズカ『負けないでござる。勝つでござる。拙者に恐れるものなど何もない!』
ーーー
サイレンススズカ「そう、今の拙者に…今の拙者に…恐れるものなど何もない!」
実況『これはもう楽勝です!
サイレンススズカ、先頭で今ゴールイン!
見事に逃げ切りました、サイレンススズカ!
何と言うレースぶり、これは驚きました!』
ウイニングチケット「すごいよ!日本ダービー並みだ!日本ダービー並みに走ったよ!すげー、10馬身以上は引き剥がした!すごいよ!」
メジロマックイーン「レコードタイム並みのパクパクですわ!何て素晴らしい!パクパクパクパク………パクパクですわ!」
ナリタブライアン「チキショー、私が人間だったらスズカの馬券買えんのにな…ところでマックイーンのパクパクって何だよ?さっきから気になってしょうがねぇんだけど。」
パジャマ「それは気にしないでくれ。」
ウイニングチケット「ううぅ…私も無性に走りたくなってきた!ヤバい!今から走ってきてもいい?その辺ぐるぐる回ってきていい?ぐるぐる回って…おうおうおぉぉー!」
メジロマックイーン「お止めなさい!ってか落ち着きなさい。あなたクスリでもやってるパクパク何じゃありませんか?」
ナリタブライアン「クスリでもやってるパクパクってなんだよ?」
メジロマックイーン「パクパクってことです。」
ナリタブライアン「おいマックイーン、お前頭おかしくなったのか?」
メジロマックイーン「いいえ、正常なパクパクですわ。それより皆様でスズカさんを労ってパクパクしましょうじゃありませんか。」
ナリタブライアン「労ってパクパクするってなんだよ?スズカをお前食べるのかよ。」
ウイニングチケット「おおぉぉ!食べてみたい!」
ナリタブライアン「食べなくていい!」
ーーー
同時刻…
アグネスタキオン「あれがサイレンススズカかぁ…実に面白い。この世界線のスズカは想像以上に仕上がっているなぁ。今回のスズカはこのままはいけば間違いなく…
死ぬなぁ。
さあどうする?この最悪な状況を…哀れなトレーナーよ?」
第14話………完