俺はスペの記憶を戻すため、タキオンの力を借りることにした。
パジャマ「それでスペシャルウィークが記憶なくしちまったんだよ。 これさ、お前が前に言ってたマルチバースとか多元宇宙論とかに関係してるんじゃねぇか?教えてくれよ。」
アグネスタキオン「知らない。そんなことで、いちいち私に面会を求めるな。」
パジャマ「いや、お前これ専門じゃん。」
アグネスタキオン「365日、私が研究していると思うなよ。私は今研究者ではない…ゲーマーだ。」
パジャマ「ゲー…マー?」
アグネスタキオン「先日、フロムソフトウェアから発売された『エルデンリング』というゲームを知っているか?」
パジャマ「いや知らない。」
アグネスタキオン「そのゲームの攻略に忙しいんだ。だから私は多元宇宙論なんていう馬鹿みたいなことを調べている時間なんてない。」
パジャマ「は?お前が専門に調べてるってこの前言ったじゃん!大体ゲームなんかいつでもできるじゃねぇかよ!今やる必要ねぇじゃん!」
アグネスタキオン「い・つ・で・も・できる…だと?貴様その言葉『ドラガリアロスト』のプレイヤーにも同じことが言えるのか?」
パジャマ「え?何?ドラガリアロスト?」
アグネスタキオン「任天堂とCygamesがタッグを組み本気で作ったソシャゲだ!期待したにも関わらず僅か4年でサービス終了することになったんだよ。大手ゲーム会社が本腰入れて作成したくせにこの体たらく。全く…もう二度とできないんだぞ?だからいつでもゲームができると思うなよ!」
パジャマ「知らんがな。」
………
一方のスペはチケゾーとマンゼンスキーと共にバブリーランドで踊っていた。
マルゼンスキー「さぁスペちゃん!ボディコンで踊れば!記憶が戻るかもしれないわよ♪バブルの頃みたいに踊りましょう♪」
スペシャルウィーク「嘘つけ、こんなところで踊って記憶が戻るわけねぇだろうが!なんだここ気持ち悪いな~、おい!これあれか?○交パーティーか?○交パーティーけ?○交パーティーだろ?ううぅぅ!」
ーーー
翌日のチームシリウスの部室にてスペたちは集まっていた。
ナリタブライアン「おいスペ、昨日の夜いなかったけどどこに行ってたんだ?秘密のトレーニングか?」
スペシャルウィーク「○交パーティーしてました。」
ゴールドシップ「ちょっと待て!お前何さらっと気持ち悪い事言ってんだよ。お前大体○交パーティーの意味わかってるのか?」
スペシャルウィーク「狂ったようにみんなで踊ることでしょ?」
ゴールドシップ「違うよ!みんなで狂ったように○行為することだよ!つまり、S○X!」
メジロマックイーン「さっきから何お下劣なこと言っておりますの、気持ち悪すぎてゲロ吐きますわ。」
スペシャルウィーク「すんません、知りませんでした。○交パーティーがみんなでS○Xをすることなんて。ところでS○Xって何…」
メジロマックイーン「もういいですわ!その話はおやめなさい!ああ、気持ち悪い。」
………
同時刻、スズカが海外へといくためチケゾーとライスが見送りへときていた。
ウイニングチケット「本当にスペちゃんのことほっといていいの?薄情な奴だな…お前ら友達じゃねぇのかよ?」
ライスシャワー「それを言うならスペシャルウィークだって何で見送りに来ないんだよ?」
サイレンスズカ「スペ殿と決めたことでござる。それにスペ殿にはもう伝えたいことは伝えたでござる。」
ウイニングチケット「そういえばスズカってどこに行くんだっけ?えっと…アフガニスタンの紛争地帯だっけ?そこで走るんでしょ?」
サイレンススズカ「たわけ者!オーストラリアでござる。海外に行って自分の力を試したいでござる。」
ウイニングチケット「オーストラリアに行ってわざわざカンガルーと一緒に走るの?」
サイレンススズカ「だからこのたわけ者!カンガルーと一緒に走るわけなかろうが!」
ウイニングチケット「日本でちょっと成功したからって海外で通用するとは思えないけど、まぁ頑張れよ。」
ライスシャワー「成績不振で半年後に帰ってくることに1万円かける。」
サイレンススズカ「お主たち見送りに来たのでないのでござるか!?もう少し拙者をいたわれ!」
こうしてスズカは海外へと行った。
ーーー
メジロライアン「ふん!ふん!ふん!ふん!ふん!ふぅ…やはり太ももの筋肉を鍛えるのに一番これがいいな。私の太ももが…喜んでいる♪痛みで喜んでいる♪」
メジロブライト「はぁ…はぁっ…」
メジロライアン「どうしたんだブライト!?太もも上げなくちゃいけないじゃないか!何のためのトレーニングだと思っているんだ!」
メジロブライト「ごめんなさい…もう…足が上がらなくて…」
メジロライアン「だった飛べばいいだろうが!足が上がらなければ飛べ!上半身で飛びばいいだろう!ほら、何をしているんだ?早くこういう風に足を上げて…飛べ!そんなことじゃ、スペシャルウィークどころかマックィーンにすら負けるよ!」
メジロブライト「…」
メジロライアン「…あ。ごめん、マックイーンのことになると我を忘れてしまうんだよね。」
メジロブライト「いいえ、私の方こそ…大変申し訳ございません。土下座します。」
メジロライアン「謝らないでよ…というか、君が戦うのはマックイーンじゃなくてスペシャルウィークだもんね。そのことを忘れてたよ。…あ、でも話を聞くとスペシャルウィークの大事な友達サイレンススズカは海外に行っちゃったみたいだからスペシャルウィークの心の拠り所は今いないみたいだよ。どういう意味が分かるよね?」
メジロブライト「記憶喪失に頼りの友達はどっか行ってしまった↑もうこれで私の勝ちですわね。スペシャルウィークに勝った暁には二人で祝杯をあげましょう!ライアンお姉様↑」
メジロライアン「その意気だ!あの忌まわしきマックイーンが所属するチームシリウスに赤っ恥をかかしてやれ!」
ーーー
スペの天皇賞(春)まで後数日となった。しかし、スペの様子はあまり変わらない。
スペシャルウィーク「今頃スズカさんは本場アメリカのドデケェハンバーガー食べてんだろうな…私も食べたかったな…」
パジャマ「スズカが入ったのはオーストラリアだ。」
メジロマックイーン「こんなラリパッパ状態のスペシャルウィークさんを差し置いて、スズカさんはどうして旅立ってしまったのでしょう?」
スペシャルウィーク「大丈夫ですよ。スズカさんとはもうお話ししたから。それに揉んでもらったし。」
メジロマックイーン「揉んでもらった?」
………
同時刻のオーストラリア…
サイレンススズカ「海外のコースもなかなかいいコースでござるな。」
エアグルーヴ(付き添い)「呑気に練習なんかしてていいのか?今日だろ?スペシャルウィークの天皇賞(春)…テレビで見なくていいのか?」モゴモゴ
サイレンススズカ「エアグルーヴ殿、時差ボケでござるか?滑舌が壊滅的に悪いでござる。」
エアグルーヴ「時差ボケじゃべぇよ!スペシャルウィークのレースはいいのか?見ろよ!」モゴモゴ
サイレンススズカ「フフフ…問題ないでござる。拙者が見なくても、スペ殿はやってくれるでござる。」
エアグルーヴ「いや、レースぐらい見てやれよ。」モゴモゴ
ーーー
別の日、スペは1人練習をしていた。
スペシャルウィーク「…」ダッ
練習をしつつスペが思い出すのはスズカが海外へと行く数日前のやり取り…
ーーー
スペシャルウィーク『海外遠征って本当に行っちゃうんですか?』
サイレンススズカ『海外で勝負してみたいのでござる。』
スペシャルウィーク『やっぱりスズカさんはすげぇな。それに比べて私は…記憶失くしてからレースはボロ負け…こんなんじゃスズカさんの友達失格ですよね…』
サイレンススズカ『何をたわけたこと、友達になるのに資格なんていらないでござる。』
スペシャルウィーク『そんなことねぇよ!スズカさんはバケモンみたいな成績残してるじゃん!すげぇじゃん!』
サイレンススズカ『ば、化け物でござるか?』
スペシャルウィーク『一方、私は昔の自分のことも何も覚えてねえから、どう走っていいか分かんないし…ボロ負けだし…クソ弱ぇし…自信もくそもねーし。もうスズカさんと肩並べて歩けねぇよ…』
サイレンススズカ『自信も何もかも失くし、どうしたらいいのか分からないのでござるな。それだったら…拙者と友達になってはくれぬか?』
スペシャルウィーク『え?私たちもう友達でしょ…一応。』
サイレンススズカ『違うでござる。今のスペ殿と友達になりたいのでござる。今この瞬間生きてるスペ殿ともう一度友達になりたいのでござる。』
スペシャルウィーク『スズカさん…』
ーーー
スペシャルウィーク「…」
スペは練習を続けた。
ーーー
そして、天皇賞(春)当日となった。スペの控え室にてチームシリウスのメンバーが集まっていた。
ウイニングチケット「とうとう記憶が戻らなかったねスペちゃん。こんな半熟卵みたいな状態で天皇賞に出ても勝てるわけがないよね?もう諦めた方がいいんじゃないの?棄権したら?」
ゴールドシップ「ここまで来てレースを棄権するなんて馬鹿のやることだよ。そうだな…ここは替え玉、そう私が出てあげるよ!私がスペの代わりにレースをめちゃくちゃにしてあげるよ!」
スペシャルウィーク「ちょっと2人とも、気持ちが悪いんで黙っといてください。」
ゴールドシップ「え?今、私のこと気持ち悪いって言った?私のこと気持ち悪いって言った?私これでも毎日お風呂入ってるよ。ねえお風呂毎日…」
スペシャルウィーク「今スズカさんはレースの練習をしているそうです。つまり、遠く離れていてもスズカさんと一緒に走れるってわけですよ。」
ナリタブライアン「練習なんかしている暇があったら、オーストラリアのカジノに行けや!」
ライスシャワー「練習なんかしている暇あったら、カンガルーと遊べや!」
パジャマ「それよりスペ、今日まで結局お前は記憶を取り戻すことができなかった。もうどうあがいてもしょうがねぇ…今日のレースはとりあえずお前のペースで走れ!」
スペシャルウィーク「そうですね。私の記憶が戻らなかったのは全部シリウスのチームのメンバー、そしてパジャマさんのせいだと思って今日私は憎しみながら走ります!」
パジャマ「いや、なんでだよ!お前それ最低な発想だぞ!」
そう言い、スペはレース場へと向かっていった。
ーーー
地下バ道…スペへと話しかけるウマ娘(男)がいた。
セイウンスカイ「いや~、記憶喪失のスペちゃんw結局弱いまま、ここまできちゃったねw」
スペシャルウィーク「えっと誰でしたっけ?」
セイウンスカイ「セイウンスカイだよwいい加減に名前覚えてよw」
スペシャルウィーク「ショウウンスカイさんだっけ?」
セイウンスカイ「いやだから、セイウンスカイw」
スペシャルウィーク「すいません。名前何回も間違えて…シャウエッセンさん!」
セイウンスカイ「あのさ、君名前覚えるつもりないよね?」
メジロブライト「この日をどれだけ待ちわびたか…」
セイウンスカイ「もうわかったよ、君が好きに呼べばいいよ。」
メジロブライト「スペシャルウィークさん、ようやくあなたと戦います↑」
スペシャルウィーク「シャウエッセンさんじゃなかったですか?」
セイウンスカイ「違うよセイウンスカイだよ。何回言えば分かるんだよ!」
スペシャルウィーク「すいません。正しく言ってるつもりなんですが…ほら記憶喪失で…」
メジロブライト「負けるつもりはありません…聞いてますか?」
セイウンスカイ「聞いてないよw君に興味はないんだ。君は勝手に後ろの方で走っといて。」
メジロブライト「私もあなたに興味はありませんわ↑勝手に走ってらっしゃい。」
スペシャルウィーク「2人とも喧嘩してる場合じゃねーぞ。ほら、レースだ…行くぞ。」
サイレンススズカ「そろそろ天皇賞が始まるころでござるな。スペ殿…信じているでござるよ。」
ーーー
スペのレースがついに始まった。
実況『各ウマ娘(男)ゲートに収まって『天皇賞(春)』が今、スタートしました!』
パチパチパチ
セイウンスカイ「記憶を失くしてからのスペシャルの走りはノイズが多すぎて話にならないwけれど、油断はしないwライオンはウサギを捕まえる時でも全力を出すw私は油断しないwそして圧倒的な強さで…勝つよw!!」
ゴールドシップ「スペ、ダメだな。やっぱり私が代わりに走って…」
メジロマックイーン「お黙りなさい。勝負はまだ分かりませんわ。今日のスペシャルウィークさんは今までのスペシャルウィークさんでないと私は信じております。スズカさんがそうおっしゃっていました。」
メジロブライト「練習通りにすれば、今日私はスペシャルウィークさんに勝てますわ↑だってこの子は今記憶喪失なんですものね↑」
メジロライアン「やはり以前のスペシャルウィークとは走り方がまるで違う。」
実況『先頭はセイウンスカイ!
今日はすぐ後ろにスペシャルウィークが控えています!』
スペシャルウィーク「…!」
ダンッ
セイウンスカイ「え?仕掛けてきた! ?」
実況『スペシャルウィークが仕掛けた!
逃げるセイウンスカイ!
外からメジロブライトも上がってくる!』
セイウンスカイ「馬鹿な!このタイミングで…なんで!?」
メジロブライト「逃がしませんわよ!」
メジロライアン「ちょ、ブライト!?ここで前に出るのは不味い!」
スペ&スカイ&ブライト『はあぁぁ!!』
実況『やはりこの三強!
この三強の間にもう言葉はいらない!
天皇賞の盾をかけて最後の直線勝負!』
セイウンスカイ「そんな…スペちゃんがこんな段階から仕掛けてくるなんてw今まで見たことないwしかも…めちゃくちゃ速いw本当に記憶喪失なの?」
メジロライアン「そうかブライト…気持ちが抑えられないんだね?わかった。練習通りじゃないけど、君の好きに走れ!そして…スペシャルウィークに勝て!!!」
メジロブライト「逃しませんわよ、逃がしませんわよ、スペシャルウィーク!あなたに負けた日から、あなたに負けた日から、 私は怒りや悲しみや苦しみを抱えながらずっとここまでやってきたんですの!今日、あなたに勝つ!私はあなたに勝って…そして…そして…!」
スペシャルウィーク「大丈夫、大丈夫だよ。怖かねぇ、怖かねぇよ。信じろ…信じろ!」
ーーー
スペシャルウィーク『友達として…えっと、よろしくお願いします。スペシャルウィークって言います。』
サイレンススズカ『サイレンススズカと申す。』
スペシャルウィーク『じゃ友達になった証に、次の天皇賞私の代わりに走ってくんねぇかな?』
サイレンススズカ『ダメでござる。友達を何だと思っているでござる。』
スペシャルウィーク『あぁ…すんません。』
サイレンススズカ『スペ殿、拙者お主が強いと信じているでござるからな。だからスペ殿が信じる、拙者を信じて走って欲しいでござる。』
スペシャルウィーク『私を信じるスズカさんを?』
サイレンススズカ『そうでござる。難しいことは考えずに拙者を信じて走ってほしいでござる。』
スペシャルウィーク『私を信じるスズカさんを…』
ーーー
スペシャルウィーク「信じて走る!うううぅぅ!!」
実況『何とスペシャルウィークがさらにスパート!!
スペシャルウィークだ!
メジロブライトが追いかけるがその差は縮まらない!』
ウイニングチケット「何あの走り?なんか見たことある…」
メジロマックイーン「見たことあって当然ですわ!あの走りはスズカさんです!体の上下動が少なく、滑らかでしなやか、実に綺麗なフォーム…そうスズカさんのフォームに非常に近いですわ!いや、力強さがあるのでそれ以上かも…あの方を記憶を失くされる前より速くなっていますわ!パクパクですわ!」
ゴールドシップ「うん、ちょっとパクパクは要らないね。」
スペシャルウィーク「難しいことは何も考えるな!私のことをスズカさんは信じてくれると言った!だから…そんなスズカさんを…私は信じんだ!」
サイレンススズカ「そうでござるスペ殿。スペ殿は十分強い、自信を持って走るでござる!」
スペシャルウィーク「届けえぇぇ!!!」
実況『スペシャルウィーク先頭でゴール!
王者メジロブライトを下し、スペシャルウィークが、天皇賞を制しました!』
ワアァァーー!
ーーー
敗れたブライトをライアンは迎えていた。
メジロライアン「ブライト…」
メジロブライト「前半までは完璧だったんですのよ。でもあんなのチートですわ…記憶を失くされる前より速いなんてチートですわ!」
メジロライアン「大丈夫だブライト!その涙が次のレースで必ず活かせる…さあ!家に戻って筋トレをしよう。」
メジロブライト「!?」
メジロライアン「筋トレだ。」
メジロブライト「嫌ですわ、あなたの筋トレもう嫌ですの。お願い…休ませてくださいませ!」
メジロライアン「筋トレだ。」
ーーー
俺たちは優勝したスペを迎えた。
ゴールドシップ「お前結局戻らなかったな。普通戻るんじゃねぇの?こういうレースの日にさ…」
メジロマックイーン「いや逆に聞きますけど、どうして記憶なくしたんですか?何か拾い食いでもしたんじゃありませんか?」
パジャマ「確かに何で失くしたんだろうな。」
スペシャルウィーク「記憶を失くして本当ろくなことがなかったけど…今日初めて記憶失くしてよかったなって思ったよ。だって…今の私には最高の友達がいるんだから。」
ゴールドシップ「お?私たちのことか?」
スペシャルウィーク「うん、違う。」
ゴールドシップ「違うんかい!」
パジャマ「はいはい。記念写真…お前ら前向け、前!ほら…はいチーズ!」
カシャ
こうしてチームシリウスはまた一つ強くなったのである。そして俺の借金も…増えたのである。え?何で?減ってねぇの?えぇ…
第20話 及び『スペシャルウィーク編』………完