カチャカチャカチャ
一夏「何してるだ?」
優希がアリーナで機械を弄っていると一夏達がやってきた。
優希「……」
シャルロット「こら」
優希が無視しているとシャルロットが優希を抱えた。
シャルロット「駄目だよ、ちゃんと挨拶しなきゃ」
優希「……ちゃ」
セシリア「ちゃ?」
シャルロット「今のは、こんにちはを短くした挨拶みたい」
鈴「シャルロットはわかるの?」
シャルロット「みんなより優希と話しているから」
ラウラ「それで嫁が言っていたが何を作っていたのだ?」
優希「嫁?」
一夏「気にするな、で?何作ってるんだ?」
優希「シミュレータ」
箒「シミュレータ?」
シャルロット「そんな小さな物が?」
優希「見てて」
ピ、ピ、ピ
優希「えい」
優希がボールの機械を投げると…
ピー!
アリーナに市街地が浮かび上がった。
一夏「すげ~!!」
コン、コン
ラウラ「ほぉ~、感触まで、本物に近いな」
優希「商品」
シャルロット「売りに出すの?」
優希「予定」
セシリア「でしたら是非…」
アリサ「ストップ」
優希達が話しているとなのは達がやってきた。
はやて「優希君、おいで~」
ピョン
はやてが呼ぶと優希はジャンプしてはやてに抱き抱えられた。
すずか「駄目でしょ?私たちがいない時にそういう事しちゃ」
優希「……」
フェイト「わかった?」
優希「……」コク
なのは「でも、ユウ。また凄い物作ったね」
優希「自信作」
アリサ「やり過ぎに気をつけなさい」
ナデナデ
優希「わかった」
セシリア「せっかくのチャンスが…」
アリサ「悪いわね、私たちも把握してない事をやらせられないから」
一夏「少し過保護なんじゃないか?」
すずか「一夏君は優希君の危険性がわかってないんだね。
優希君がどこかの国や企業に属したら大変なんだよ?
ましてや何かを売ってそことの繋がりが出来たら他の国や企業だって求めてくるよ。
そうなったら私たちじゃどうにも出来なくなっちゃうよ」
一夏「ややこしいな?」
鈴「でも、このシミュレータは何処の国や企業でも欲しがるわよ」
箒「確かに凄いがそんなに欲しがる物なのか?」
シャルロット「これがあれば訓練する時にかなり役立つよ。
これだけ精巧に出来たら軍なんか欲しがるよ」
ラウラ「そうだな、これだけ精巧に作られていたら、市街地を想定した訓練が今まで以上に出来る。
多少の額でも我が隊に欲しいくらいだ」
優希「……」
アリサ「駄目よ、まだ試験すらしてないのに」
はやて「いつも誰が試験しとるん?」
フェイト「主に私とアリサでだよ」
はやて「優希君はやらへんの?」
アリサ「冗談、優希と戦って勝った例がないわよ」
箒「そんなに強い様には見えないが?」
フェイト「見た目はね?でも私たち以外に負けた人達もいるし」
一夏「まぁ…」
鈴「偶然よ!!」
セシリア「そうですわ!」
優希「実力」
鈴「なんですって!?」
優希「……」プイ
鈴「ならもう一度勝負しましょ!!
実力の差を見せてあげるわ!!」
優希「わかった」
こうして鈴VS優希の模擬戦が決まった。
優希「お姉ちゃん下ろして」
はやて「わかった」
はやてが優希を下ろすと…
優希『ルネ、リナ』
ルネ『マスター?どうしました?』
リナ『何?優希ちゃん?』
優希はルネ達に念話を繋いだ。
優希『そっちの進み具合はどう?』
ルネ『ほぼ完成しています』
リナ『後はシステムのチェックだけだよ』
優希『そしたらシステムチェックはランに任せて、ルネとリナは僕の所に来て』
ルネ『何か問題が?』
優希『ちょっとね』
リナ『わかった、五分位で向かうね』
優希『待ってる』
優希は念話を切ると…
優希「準備」
鈴「じゃあ、私は着替えてくるわ」
鈴はロッカー室に向かった。
アリサ「それで優希?何を考えていたの?」
優希「違う、ルネとリナを呼んだ」
なのは「えっ!?駄目だよユウ!!本気でやる気!?」
優希「大丈夫、加減はする」
一夏「なぁ、何を話しているんだ?」
すずか「優希君が自分の専用機を呼んじゃったの」
箒「何かまずいのか?」
フェイト「優希は沢山のデバイスを持っているけど、三つだけ別な物があるの。
今回はその三つのデバイスで本気で戦う装備でやるみたい」
セシリア「お待ちになって?
その発言が正しいなら、優希さんは以前私たちと戦っていた時は本気ではなかったと?」
フェイト「優希が本気で戦ったら私たちじゃ勝てないよ。
五人で戦って勝てるかどうか…」
一夏「鈴の奴大丈夫か?」
シャルロット「今から止めた方がいいんじゃ…」
ラウラ「無理だろうな。
仮にも代表候補生、ここで引き下がる訳にもいかないだろ」
はやて「優希君もやる気みたいやし」
優希「……」
優希は空を見つめ、ルネとリナを待った。
優希「…来た」
シュタ
ルネ「マスターお待たせしました」
リナ「元気にしてた?」
優希「……」コク
ルネ「それでマスター、私たち呼んだ理由は?」
優希「…リンク」
優希はルネとリナとリンクすると…
ルネ「…わかりました」
リナ「わかったけど、本当にケルベロスでやるの?」
優希「二人ともこないだ送ったデータは?」
リナ「インストールしてあるよ」
ルネ「なるほど、それも試すつもりで呼んだのですね?」
優希「そう、じゃあいくよ?」
三人「ユニゾン、イン!!」
優希はルネ達とユニゾンすると今までと違い…
優希「成功」
チビ優希の姿でケルベロスアーマーを纏っていた。
なのは「かわいい♪ユウそれは?」
優希「ミニフォーム。出力は落ちるけどこの姿でいろんなフォームになれる」
フェイト「いつの間に?」
優希「ちょっとずつ作ってた」
アリサ「まぁ…優希も準備出来たし、向こうもいいみたいね」
アリサの見ている方を見ると、鈴が甲龍に乗ってやってきた。
すずか「じゃあ、私たちは離れているね」
優希を残してなのは達もその場から離れた。
鈴「準備は?」
優希「いつでも」
鈴「なら、始めましょう」
優希「落ちたらスタート」
ピン
優希がコインを上に投げると…
鈴「……」
優希「……」
二人は戦闘態勢になりコインが落ちるのを待った。
チャリン
カチッ
ルネ『アクセルスタート』
ドカッ!!
鈴「カハッ!?」
ザシュ!!ザシュ!!ザシュ!!ザシュ!!ザシュ
鈴が後ろに吹き飛ばされたまま、何度も切りつけられながら飛んでいき…
優希「連閃…」
ヂャラ
優希は鈴が飛んでいく先に現れて…
優希「烈風!!」
ズガガガガガガ!!
最後に連撃を決め、鈴のシールドエネルギーを0にした。
アリサ「終わったわね」
一夏達「……」
あまりに一方的な結果に一夏達は唖然としていた。
すずか「行こうか」
なのは達は優希の所に向かい一夏達も鈴の所に向かった。
優希「お姉ちゃん」
フェイト「大丈夫?」
優希「僕はなんともない」
鈴「…一体何が起きたの?」
アリサ「高速戦闘よ」
シャルロット「高速戦闘?」
すずか「優希君が使ったのはアクセルシステム。高速戦闘を可能にするの」
フェイト「そのスピードは知覚すら難しいよ」
セシリア「そんな技術が…」
なのは「私たちの所では実現しているの」
アリサ「私たちはまだ使えないけど…」
優希「もう少し待ってて」
すずか「うん」
アリサ「それで鈴、優希の実力はわかったかしら?」
鈴「……」
フェイト「アリサ、そのくらいで…」
ラウラ「凄まじいな、代表生と同じ…いや、それ以上か」
鈴「私の負けよ…」
なのは「鈴ちゃん、怪我はない?」
鈴「大丈夫よ」
優希「じゃあ…」
ヒュン
すると優希の手元にシミュレータが戻ってきた。
優希「ルネ、リナ」
カッ
ルネはブレスレットになり、リナも優希の肩に座った。
リィン「リナちゃんです♪」
リィンも出てきて、反対の肩に座った。
一夏「しかし凄いな」
優希「?」
セシリア「アレだけの科学力を見せられると圧巻ですわ」
鈴「特にアクセルシステムだっけ?あんなの何処の国も作れないわよ」
アリサ「そうでしょうね」
すずか「作れたとしてもコストがかかりすぎて実用するのは難しいと思うよ」
一夏「前から聞きたかったんだけどそっちは専用機はあるけど量産機はないのか?」
フェイト「基本的に個人に合わせて作るから量産機はないよ」
ラウラ「これが量産されたらある意味世界中が混乱するな」
ラン『優希様、聞こえますか?』
皆で話していると優希にランから念話が届いた。
優希『どうしたの?』
ラン『申し訳ありません、目を離した隙にキャリーペンギン達が脱走しました』
優希『脱走?』
ラン『はい、メンテナンスをしようと準備していましたが、私では嫌がり優希様の下に向かったと思われます』
優希『わかった、こっちで何とかするから気にしなくていいよ』
ラン『ありがとうございます。アレに関しては順調に進んでいます』
優希『うん、お願い』
ラン『はい、受けたわりました。では』
ランとの念話が終わると…
優希「問題発生」
なのは達「!!」
優希はなのは達に問題を話した。
アリサ「それで優希、キャリーペンギン達がここに向かっているのは確かなの?」
優希「ランのメンテナンスを嫌がったって事は多分僕のメンテナンスを受けたいからだと思う」
すずか「でもここに来れるの?」
なのは「場所知らないよね?」
優希「これがある」
優希はポケットから電子手帳を取り出した。
フェイト「それでわかるんだ」
優希「……」コク
真耶「何を話しているんですか?」
優希達が話していると山田先生がやってきた。
なのは「先生、お願いがあるんですけど…」
真耶「何ですか?」
なのははうまくごまかし、キャリーペンギン達が荷物として届くという事にした。
真耶「わかりました。職員室には私から連絡しておきます」
なのは「ありがとうございます。ほらユウも」
優希「ありがとう」
真耶「どういたしまして」
真耶はそういうと優希の頭を撫でた。
真耶「所で皆さんは期末試験の準備は大丈夫ですか?」
一夏「あっ…」
若干一名ヤバそうな声を上げた。
真耶「訓練もいいですが、勉強も頑張らないと駄目ですよ?」
一夏「はい…」
鈴「アンタ達は大丈夫なの?」
アリサ「大丈夫よ」
すずか「勉強もちゃんとやっているよ」
箒「余裕そうだな」
フェイト「猛勉強したからね…」
なのは「アハハ…」
優希「赤点は許さない」
ラウラ「当然だな」
はやて「あの勉強はもう嫌や」
一人だけトラウマになりかけていた。
優希「もし、前回より点数が低かったら…」
フェイト「ひ、低かったら?」
ポン
優希「これをやってもらう」
優希は辞書の厚さ位ある問題集を取り出した。
はやて「優希君、それはちょっと…」
なのは「辛いかな…」
優希「頑張る」
はやて「鬼がおる…」
優希の厳しさをなのは達は改めて知った。
アリサ「そこ違うわよ」
シャルロット「あ、本当だありがとう」
カリカリ、カリカリ
優希「……スゥ…」
なのは「う~ん…フェイトちゃん分かる?」
フェイト「ここはね…」
はやて「優希君はええなぁ…ゆっくりお昼寝出来て…」
すずか「まぁまぁ、愚痴ってもしょうがないよ?」
はやて「せやな…」
期末テストが間近な休日、なのは達はテストに向けて勉強会をしていた。
優希も最初は起きていたがあまり教える事がないと分かると部屋の中にハンモックを設置して昼寝を始めた。
シャルロット「でも、こうやって見ると小さな子供だよね」
すずか「中身は大人だけど、ほとんど子供と同じだよ」
なのは「だけど安心するよ、今のユウを見てるとゆっくりしてるんだもん」
シャルロット「そうなの?」
アリサ「まあね、優希は色々な問題を抱えてるしね」
シャルロット「問題?」
フェイト「今じゃ世界的に狙われてるからね」
シャルロット「世界から!?」
すずか「小数とはいえ、ISと同等のデバイス。技術力なら世界一とも言えるからね」
なのは「心休まる時は少なかったんじゃないかな」
シャルロット「そっか…」
シャルロットは優希に近づき撫でようとしたが…
ゴロン
優希がハンモックの上で器用に寝返りシャルロットの手を避けた。
シャルロット「……」
ゴロン
もう一度撫でようとするが又も寝返りをしてシャルロットの手を避けた。
シャルロット「起きてる?」
優希「……スゥ…」
シャルロットは優希が起きてると思ったが寝息は聞こえているので寝ていると思えるが、何故か負けた気がしてならないシャルロットであった。