士郎「今日の鍛錬はここまでにして食料を調達するか。」
恭也「わかった。」
美由希「うん。」
優希「・・・・・・」クイックイッ
美由希「優希どうしたの?」
優希「……」スッ
優希は美由希に近づいてある物を指差した。
美由希「釣り竿?」
優希「?」
美由希「あれは魚を釣る道具だよ。」
優希「・・・・・・」
美由希「やってみる?」
優希「・・・・・・」コクッ
美由希「お父さん、優希と釣りに行ってくるね?」
士郎「わかった。ちゃんと釣ってきてくれよ。」
美由希「わかってる、優希行こう。」
優希「・・・・・・」コクッ
美由希は優希を連れて川に向かった。
美由希「この辺にしようかな、優希釣り竿を貸して?」
優希「・・・・・・」
美由希「エサを付けて後は優希にお任せ。」
美由希はエサを付けた竿を優希に渡した
美由希「そしたらこの浮きまで川に入れて。」
優希「・・・・・・」コクッ
ポチャン
美由希「あの浮きが沈んだら魚が来た合図だから沈んだら竿を上に上げてね、わかった?」
優希「・・・・・・」コクッ
美由希「私もはじめようかな。」
美由希は優希と一緒に釣りを始めた。そして夕食時・・・
恭也「父さん、新鮮な魚は旨いな。」
士郎「そうだな。」
優希「・・・・・・」コクッ
美由希「う~」
恭也「本当に旨いな、優希の釣った魚は。」
士郎「初めてなのにな。」
美由希「優希~(泣)恭ちゃん達がいじめるよう~(泣)」
優希「……」ナデナデ
美由希は恭也達に遊ばれていた。理由は美由希が0匹、優希が5匹魚を釣った為に遊ばれていた。
恭也「父さん、明日はどうする?」
士郎「そうだな、早めに帰るか。」
恭也「わかった。」
優希「・・・・・・」コクッ
美由希「うん。」
士郎「交代で火の番をするか。」
美由希「じゃあ、私が最初にやるよ。」
士郎「恭也はどうする?」
恭也「父さんは車の運転があるから俺は最後にするよ。」
士郎「わかった。じゃあ美由希、交代の時間になったら教えてくれ。」
美由希「うん、わかった。」
恭也「優希、寝るぞ。」
優希「・・・・・・」コクッ
士郎達は順番に仮眠を取り無事一夜を過ごし帰路についた。
そして次の日・・・
桃子「優希~、おやつよ~?」
トコトコ
優希「……」
桃子「今日はケーキよ。」
優希「・・・・・・」コクッ
優希はおやつのケーキを食べ始めた。
桃子「おいしい?」
優希「・・・・・・」コクッ
優希がケーキを食べていると…
なのは「ただいま~!」
桃子「優希、なのはが帰ってきたわよ。」
トタトタトタトタ
桃子が優希に声を掛けると同時に優希はなのはの元に向かった。
なのは「ユウ~ただいま!」
優希「なの姉…」ギュッ
なのは「ユウ。」
桃子「おかえり、なのは。」
なのは「ただいま、お母さん。」
桃子「大切な用事は終わったの?」
なのは「うん!」
桃子「そう、今度はお姉ちゃんを頑張ってね。」
なのは「なんで?」
桃子「なのはがいない間に優希は美由希に懐いてるわよ。」
なのは「ユウ!」
優希「……」
なのは「今日は一緒に寝ようね!」
優希「・・・・・・」コクッ
なのはは美由希に優希を盗られると思いすぐに動いた。夜になのはと美由希で優希の取り合いがあったのは全くの余談である。
士郎「う〜ん・・・」
桃子「どうしたの士郎さん?」
士郎「いやな、どうしたら優希が懐いてくれるか考えているんだ」
桃子「そうね〜・・・」
優希「・・・・・・」テテテ
すると優希が何かを持ってやって来た。
桃子「どうしたの?」
優希「・・・・・・」バッ
優希は玩具店のチラシを見せた。
士郎「ん?最近出来たお店のチラシか?」
優希「・・・・・・」コクッ
桃子「それでどうしたの?行きたいの?」
優希「・・・・・・」コクッ
士郎「何か欲しいのか?」
優希「・・・・・・」
優希はおねだりしていいのか悩んでいた。
桃子「士郎さん」ボソボソ
士郎「ん?」
桃子「明日、優希と一緒に出掛けてみたら?」ボソボソ
士郎「明日か?」ボソボソ
桃子「いい機会だと思うの。優希がわがままを言うのが少ないからこれを機会に」ボソボソ
士郎「よし!優希、明日そこに行くか?」
優希「・・・・・・」コクッコクッ
余程行きたかったのか優希は二度頷いた。そして次の日・・・
優希「♪〜」テテテ
士郎「あんまり急ぐと転ぶぞ?」
優希「・・・・・・」トコトコ
士郎に注意された優希は小走りをやめてゆっくり歩き出した。
♪〜
優希「・・・・・・」キラキラ
お店に着くと傍目からはわからないが優希の目は輝いていた。
士郎「優希、何が見たいんだ?」
優希「・・・・・・」ゴソゴソ
優希はリュックからチラシを出すと士郎に商品を指差して見せた。
士郎「・・・この合体ロボットか?」
優希「・・・・・・」コクッ
士郎「よし、探すか」
士郎は優希と一緒に店内を探すとお目当ての物が見付かった。
優希「♪」
優希は見付けるとすぐにロボットが入った箱を抱きしめた。なんせ最後の一個だったので。
士郎「そんなに欲しいのか?」
優希「・・・・・・」コクッ!
優希は力強く頷いた。
士郎「でも買うとは言ってないぞ?」
優希「!?」ガーン!!
優希はこの世の終わりを迎えた気分になった。
士郎「冗談だ。普段いい子にしてるからご褒美だ」
優希「・・・・・・」パァ!
優希は途端に明るくなった。その時・・・
子供「やだ〜!」
お母さん「しょうがないでしょ?売り切れなんだから」
後ろからは泣き声が聞こえると振り向き、ロボットが置いてあった棚の前で子供が泣いていた。
子供「や〜だ〜!欲しい〜!」
子供が棚の前で泣き叫んでいた。
士郎「どうやらあの子も欲しかったみたいだな」
優希「・・・・・・」
お母さん「さぁ、帰ろう?」
子供「やだ〜!」
優希「・・・・・・」トコトコ、スッ
すると優希は自身が抱えてたロボットの箱を子供に差し出した。
子供「ふぇ?」
士郎「優希?」
優希「・・・・・・」
優希は子供にロボットを渡すと・・・
優希「・・・・・・」トコトコ
店外に歩き出した。
士郎「優希!」
士郎も慌てて優希を追い掛けた。
優希「・・・・・・」ショボン
士郎「優希?良かったのか?あげてしまって」
優希「・・・・・・」コクッ
士郎「お前も欲しかったんだろ?」
優希「・・・僕、お兄ちゃん」
士郎「優希・・・」
普段喋らない優希が喋ったのに驚いたがそれよりも優希が我慢してまで他の子の為に自分を犠牲にした事に士郎は感激していた。
士郎「・・・よし!優希、他の店に行こう!」
優希「?」
士郎「まだ他の店にならあるかもしれないからな」
優希「・・・・・・」
優希は悩んでいた。これ以上わがままを言っていいのかどうか・・・
士郎「行くぞ!」
士郎は優希の手を握ると歩き出した。そして何軒もの玩具店をまわった結果・・・
優希「♪〜」
最後の店でお目当てのロボットを無事手に入れた。
士郎「よかったな」
士郎は疲れはしたが優希の嬉しそうな姿に癒された。
優希「・・・パパ」
士郎「優希?」
優希「ありがとう」
士郎「あぁ」
優希の言葉に士郎も嬉しそうにして一緒に帰って行った。余談ではあるが帰ってからずっとロボットを嬉しそうに眺めていた。
なのは「ユウ〜」
優希「?」ひょこ
優希はなのはに呼ばれたのでソファーの影から頭を出した。
なのは「お散歩に行こう?」
優希「・・・・・・」コクッ
なのは「ねぇユウ?」
優希「?」
なのは「お母さん達には慣れた?」
優希「・・・・・・」コクッ
なのは「そっか♪」
優希「・・・・・・」
なのは「これからも一緒に仲良く色んな事しようね?」
優希「・・・・・・」コクッ
二人は嬉しそうに手を繋ぎ歩いていった。