いつかの明日へ、【ヒーロー】は助け合いでしょ   作:しょくんだよ

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進展と女子談話と当日


No.104 心浮かぶ

 

「何、緑谷!サラッとすげぇ破壊力出したな!」

 

「おめーパンチャーだと思ってた」

 

「上鳴君、切島君」

 

近くに居合わせていた上鳴と切島が緑谷の元に駆け寄りながら先程の蹴り技を賞賛していると、緑谷は脚に装着しているサポートアイテムを見つめて口を開いた。

 

「破壊力は発目さん考案の()()()()()()()()()()()。飯田君に体の使い方を教わってスタイルを変えたんだ。方向性が決まっただけでまだ付け焼き刃だし、必殺技と呼べるものでもないんだけど…」

 

「フン!オーズの技を盗んでおいてか?」

 

「どわっ!?ア、アンク君!?」

 

説明する緑谷の隣からアンクの声が聞こえて、驚くと同時に振り返ると、そこには腕だけの状態のアンクが浮遊しており、アンクは指を緑谷に指しながら喋った。

 

「さっきの蹴り、あの馬鹿の蹴りと同じだったぞ?」

 

「う…うん、ちょっと火野君のスタイルを真似て見たんだ…。僕、その…凄いと思った人はノートにまとめて書くのが癖で……」

 

「まァ、緑谷少年。君の新しいスタイルは多分付け焼き刃以上の効果があるよ。こと仮免試験ではね」

 

緑谷の言葉にオールマイトが口を並べる。その意味に緑谷は「?」とキョトンとしていると、相澤がオールマイトに声を掛けた。

 

「オールマイト、危ないんであまり近寄らないように」

 

「いや失敬!」

 

注意されオールマイトは謝ると同時に高台から見下ろす爆豪へと振り返る。

 

「爆豪少年!すまなかった!」

 

目線の先に立っている爆豪。その視線は緑谷の方に向けられている気がして緑谷は困った表情を浮かべていると爆豪は「ケッ」と悪態を吐く。

 

「気ィ付けろやオールマイトォ!!」

 

張り上げる声と同時に爆豪は爆発を起こす。オールマイトはその言葉を聞いて自身の手を見つめていた。

気を付けろ、危ないんで。

そんな風に呼び掛けられたような気がしたオールマイトは、もう()()()()()の存在になったのだなと実感していたのだった。

ふと、爆豪のいた高台からオーズが飛び降り、変身を解除して火野は緑谷に声をかける。

 

「よっと、凄いね緑谷君!」

 

「あ、火野君っ。その、ごめんね…君の技を盗んだ感じに使っちゃって…」

 

「そんなの気にして無いよ!寧ろ全然使っちゃって構わないくらい!それより本当今の蹴り凄かったなぁ、流石緑谷君だ」

 

先に謝っておこうと緑谷は謝罪するが、火野は全然気にしない素振りを見せて素直に感想を伝えるのに対して、緑谷は「いやぁ…」と照れ臭そうにする。

すると、側に居た切島と上鳴のコスチュームが変わっていたのに気付いたのか緑谷は口を開いた。

 

「気になってたんだけど…!皆もコスチューム改良したんだね!」

 

「あ!?気付いちゃった!?お気づき!?」

 

「ニュースタイルは何もおめーだけじゃねえぜ!」

 

変わった印象と言われれば、上鳴はモニターらしき装置が耳に付いているサングラスに右手には何かを射出させるようなサポートアイテムが装備付けられている。一方で切島は顔を保護する為かフレームが備えられ、両肩には衝撃に耐えれそうなアームが着用されていた。

火野もマジマジと見つめていると切島は口を開く。

 

「俺ら以外もちょこちょこ改良してる。気ぃ抜いてらんねぇぞ」

 

言われてみれば、他の生徒達も一部サポートアイテムが追加されたり、コスチューム自体が少し改良されたりと、それぞれがスタイルを変えていた。必殺技が出来上がっている証拠なのだろう。

 

「だがな、この俺のスタイルチェンジは群を抜く!度肝ブチ抜かれっぞ!見るか!?いいよ!?すごいよマジで!!」

 

「そこまでだA組!!!」

 

余程自分の装備を自慢したいのかぐいぐいと詰め寄る上鳴。だがその時、体育館γの入り口から猛々しい男性の声が響き渡った。

 

「今日は午後から我々がTDL(ここ)を使わせて貰う予定だ!」

 

「B組」

 

「本当だ」

 

「カーっ、タイミング!」

 

声の主はブラドキングで、その後ろからゾロゾロとB組生徒達が顔を出す。緑谷と火野の注目がそっちにいってしまい、上鳴は残念そうに言うと、ブラドキングは相澤に声を掛けていた。

 

「イレイザー、さっさと退くがいい」

 

「まだ10分弱ある。時間の使い方がなってないな」

 

相澤の言葉にふと、火野は時計を見る。言っての通り、まだ訓練が終わるまで時間は少し余っていた。合理的に行動する相澤にとってB組の為に早めに切り上げるのは論外なのだろう。すると、B組の中から1人、嫌味ったらしい表情で顔を出して声を上げる生徒がいた。

 

「ねえ知ってる!?仮免試験って半数が落ちるんだって!A組全員落ちてよ!!アハハハハ、どっちが上かハッキリさせようか!?」

 

「(ストレートに感情をぶつけてくる…)」

 

高笑いする物間に緑谷達は引いてその対応に困っていると、彼のコスチュームが気になったのか上鳴はB組委員長の拳藤に声を掛けた。

 

「つか物間のコスチュームアレなの?」

 

「『〝コピー〟だから変に奇をてらう必要は無いのさ』って言ってた」

 

「てらってねぇつもりか」

 

確かに物間のコピーは対象に触れて発動させる〝個性〟。自身が大幅に変わる事は無いのでコスチュームを改良しようにも変に変える必要は無いのだろう。そうなると変身すればコスチュームなど関係無い火野と一緒になる。だとしても、自身の〝個性〟や実績を、言動にひけらかす言葉とは思えない彼の態度に上鳴は苦笑していた。

すると、ある程度訓練を終えたのか常闇が近寄り口を動かした。

 

「しかし…もっともだ。同じ試験である以上、俺達は蠱毒…潰し合う運命にある」

 

確かに、常闇が言う事が事実ならB組と同じ試験会場になった時、合格率が半数以下ならA組とB組が全員合格するのは無理に等しいだろう。同じ学校で同じヒーロー科同士、潰し合いをするのはなるべく避けたいと火野が考えていた時、相澤が言った。

 

「だから、A組とB組は別会場で申し込みしてあるぞ」

 

相澤の言葉にその場に居た生徒達はポカンとする。高笑いをしていた物間もその声はピタリと止んだ。

 

「ヒーロー資格試験は毎年6月・9月に全国三ヶ所で一律に行われる。同校生徒での潰し合いを避けるため、()()()()()()時期や場所を分けて受験させるのがセオリーになってる」

 

「ホッ…直接手を下せないのが残念だ!!」

 

「『ホッ』つったな」

 

「病名ある精神状態なんじゃないかな」

 

本音が安堵となって漏れている物間を見て切島と上鳴は逆に心配そうに彼を見つめていた。

そんな中、話を聞いていたのか瀬呂が呟く。

 

「〝どの学校でも〟………そうだよな。フツーにスルーしてたけど、他校と合格を奪い合うんだ」

 

「しかも僕らは通常の習得過程を前倒ししてる…」

 

「うん…、早い段階で試験、そしてどの道潰し合うのは避けられない…ってことだよね」

 

瀬呂の言った言葉に反応して緑谷と火野がそう言い俯く。すると、気が落ち込む火野達を見て相澤はもう一押しするような圧を掛けた。

 

「1年の時点で仮免を取るのは全国でも少数派だ。つまり、君達より訓練期間の長い者、未知の〝個性〟を持ち、洗練してきた者が集うワケだ。試験内容は不明だが、明確な逆境である事は間違いない。意識しすぎるのも良くないが忘れないようにな」

 

試験を受ける相手は全員が手だれの強敵。1年の生徒達にとっては相当なプレッシャーだろう。だが、それをクリアすれば雄英生徒達は大きく進歩出来る。それ等を踏まえて、火野達は覚悟を決めていたのだった。

 

 

 

 

 

 

 

☆★☆★☆★☆

 

 

その日の訓練が終わり、その夜。

A組女子達は寮の談話スペースに集まっていた。

 

「フヘエエエ、毎日大変だぁ…!」

 

「圧縮訓練の名は伊達じゃないね」

 

「あと一週間もないですわ」

 

腑抜けた声で疲れをアピールする芦戸に葉隠が言うと、残された時間に焦りを感じたのか八百万がそう言うと、葉隠が八百万に声を掛けた。

 

「ヤオモモは必殺技どう?」

 

「うーん、やりたい事はあるのですがまだ身体が追いつかないので、少しでも〝個性〟を伸ばしておく必要がありますわ」

 

合宿で〝個性〟伸ばしをしたとは言えど、10代であるその体は勿論限界に辿り着くのが早い。だが逆に成長速度も早いので、後は個人の頑張り次第と言えるだろう。葉隠は「そっか〜」と頷き、今度は蛙吹に声を掛けた。

 

「梅雨ちゃんは?」

 

「私はより蛙らしい技が完成しつつあるわ。きっと透ちゃんもビックリよ」

 

自身気に応える蛙吹。それなりに技の進歩があったのだろう。葉隠「ヘェ〜」と気の抜けた返事をし、蛙吹は隣に座っている麗日に尋ねた。

 

「お茶子ちゃんは?」

 

「………」

 

声を掛けるも、麗日は飲み物のストローを咥えたままボーッとしていた。

 

「お茶子ちゃん?」と蛙吹は麗日の肩を指先でつつく。

 

「うひゃん!!」

 

何か考え事をしてたのか、麗日は驚いて変な声を出して飲み物を盛大に吐く。

 

「お疲れの様ね」

 

「いやいやいや!!疲れてなんかいられへん!まだまだこっから!……の筈なんだけど、何だろうねえ。最近無駄に心がザワつくんが多くてねえ」

 

麗日が言い終わると同時に、その表情はやんわりとした笑顔になっていた。

だが、それを見逃さんと芦戸は悪戯心を開いた少年のように、麗日に詰め寄る。

 

「恋だ」

 

「ギョ」

 

図星だったのか、麗日の顔は一変し滝の様に冷や汗を流し始める。そして、麗日は焦った様子で言い訳をした。

 

「な、何!?故意!?知らん知らん!」

 

「緑谷か飯田!?一緒にいる事多いよねえ!」

 

「チャウワチャウワ!!」

 

物凄い手捌きで全力否定する麗日。すると、麗日は自身の肉球の指先に触れてしまったのか、その体は宙にふわふわと浮き始めた。

 

「チャウワチャウワ……」

 

「浮いた」

 

「誰ー!?どっち!?誰なのー!?もしかして火野君とか!?」

 

浮いて尚も赤面する顔を隠しながら否定する麗日。それに便乗して葉隠が嬉しそうに尋ねる。しかし麗日は「チャウワチャウワ」と一点張りだったが、〝火野〟と言うワードに耳郎がピクリと反応していた。そして、それを見逃さないと芦戸が近寄り声を掛ける。

 

「ドシタノカナ、響香ちゃん」

 

「わあっ!!?」

 

まさかの自分にも被害が及ぶとは思わず耳郎は声を上げて驚く。どうやら彼女も図星のようで、芦戸はニヤニヤとしながら詰め寄った。

 

「火野で反応したね!?見逃さないよー!」

 

「あ、あんたどういう眼してるんだよ!?」

 

「え!?ここにも恋芽生えた乙女いるのー!?」

 

「ち、ちちちがうから!ウチそんなの知らないし!」

 

葉隠も加わり、言い攻められた耳郎は両手で顔を隠し、更にはイヤホンジャックで顔を塞ごうとしながら必死に否定をする。

すると、蛙吹が困っている麗日と耳郎を見兼ねて助け舟を出した。

 

「無理に詮索するのは良くないわ」

 

「ええ。それより明日も早いですし、もうオヤスミしましょう」

 

「ええーー!!やだ!!もっと聞きたいー!!2人に花開かせようよ!何でもない話でも強引に恋愛に結び付けたいーー!!!」

 

八百万もフォローに入り、そう言うが芦戸は我儘をこねる子供みたく声を上げるが、蛙吹と八百万の真顔の視線を見て、葉隠共々大人しくなっていた。

 

「そんなんじゃ……」

 

宙を浮いていた麗日は言い掛けると、窓の外に目が行く。その目線の先には、地面にノートを置いて蹴りの練習をしていた緑谷がいた。

必死に練習をしているその姿に、麗日は恋焦がれるような甘い視線を、彼に送っていた。

 

「……ああもォ、調子狂う……」

 

同時に、耳郎も耳を真っ赤にしながら、誰にも聞こえない程度でボソッと呟く。おちょくられた芦戸のお陰で耳郎の脳内には火野の笑顔が思い浮かんでいた。いつの間にか、彼の事を気になっていたのは事実だった。正直に言えば、出来るだけ一緒に居たいと日に日にその気持ちは強くなるばかりだ。そしてその気持ちは徐々に確信へと変わっていく。

その気持ちはきっと〝恋〟なのだろうとーーー…。

 

 

 

 

 

 

☆★☆★☆★☆★

 

 

訓練の日々は流れ、1年ヒーロー科は仮免許習得試験の当日となっていた。朝早くにバスに乗って出発し、高速道路に揺られる事数時間。

 

「全員降りろ、到着だ。

『試験会場国立多古場競技場』」

 

指定駐車場へとバスが止まり、同時に相澤は生徒達に声を掛けた。緊張する最中、全員はバスから降りると、デカデカと聳え立つ試験会場を目にする。

 

「緊張してきたァ」

 

「多古場でやるんだ」

 

耳郎、緑谷をはじめ、誰もが合格できるかと不安を過っていた。それを峰田が口にする。

 

「試験て何やるんだろう。ハー仮免取れっかなァ」

 

「峰田、取れるかじゃない。取ってこい」

 

「おっ!?もっモロチンだぜ!!」

 

聞き逃さなかった相澤はダランと前屈みにしゃがみ込み、圧を掛けると峰田はビクッと肩が上がりながら無理矢理意気込みを入れる。

 

「この試験に合格し仮免許を取得できれば、お前ら志望者(タマゴ)は晴れてヒヨっ子…セミプロへと孵化できる」

 

言い終わると同時に相澤は「頑張ってこい」と発破をかけるように後押しする。普段励ますような言い方をしない相澤だからこそ、その言葉によって生徒達は気を引き締め、体を奮い立たせた。

 

「っしゃあ!なってやろうぜ、ヒヨッ子によォ!!」

 

「いつもの一発決めていこーぜ!」

 

「せーのっPlus… 「Ultra!!」

 

切島が指揮を上げ、校訓の音頭をとった直後、見知らぬ男子生徒が大声で円陣に入っていた。度肝を抜かれてしまい、生徒達は硬直してしまう。

 

「勝手に他所様の円陣に加わるのは良くないよ、イナサ」

 

「ああしまった!!」

 

その男子生徒と同じクラスメイトなのか後ろに立っていた男に指摘された大きな男はハッとする。

 

「どうも大変!!失礼!!致しましたァ!!!」

 

「「「(ヒィィ!!!)」」」

 

謝罪を入れる大きな男だが、その名の通り、気合いを入れすぎたのか頭を地面に叩き込むように深々と頭を下げる。一連の動作が完璧故に、勢いがあり過ぎる謝罪に流石のA組達は驚き怯んでいた。

 

「なんだ、このテンションだけで乗り切る感じの人は!?」

 

「切島と飯田を足して二乗したような…!」

 

驚く上鳴に続いて、その性格と行動をうちの生徒の2人を掛け合わせたように説明する。

ふと、僅かに大きな男と同じ制服を着ていた連中に、他の生徒達が騒つき始める。

 

「待って、あの制服…!」

 

「あ!マジでか」

 

「ほら!西の!!!有名な!!」

 

騒つく他の生徒達の声に、雄英校の生徒達の何人かは、彼らが何者なのか理解し始めていた。

同時に、爆豪が言った。

 

「東の雄英、西の士傑」

 

「数あるヒーロー科の中でも雄英に匹敵するほどの難関校、〝士傑高校〟!!」

 

爆豪の言葉に便乗するかのように、緑谷が言い放つ。その学校名を聞いた火野も察したのか目を見開いていた。士傑高校は雄英に匹敵する数ある名門校。その規律も厳しく、校外での活動中は男子は学ラン、女子はブレザー、そして制帽の着用が義務付けられているらしい。その凛とした立ち姿が伝統を重んじた厳格な校風の学校であることが窺えるようにも見えた。

 

「火野、火野!あの女子胸も唇もプルップルだぜぇ…!」

 

「何処見てんだよ…。でも、確か士傑って異性と交流禁止じゃあ…」

 

「夢壊すなや」

 

士傑高校の女子生徒を見て卑猥な発言をする峰田。だが掻き消す様に火野はそう言い、峰田は恨むような視線を火野に向ける。

すると、士傑高校の大きな男は勢いよく顔を上げて自己紹介をした。

 

「一度言ってみたかったっス!!プルスウルトラ!!自分雄英高校大好きっス!!!雄英の皆さんと競えるなんて光栄の極みっス!よろしくお願いします!!」

 

「あ、血」

 

「血スか!?平気っス!好きっス血!」

 

頭を地面に強く打ったせいか、大声で喋るその男の額からはドロッと流血しており、女の子はそれを見て反応していると、見た所規律を重んじた生徒が「行くぞ」と指示を出して士傑高校の生徒はその場を後にした。

 

「…『夜嵐 イナサ』」

 

「先生知ってる人ですか?」

 

「すごい前のめりだな。よく聞きゃ言ってる事は普通に気の良い感じだ」

 

ふと、相澤が知っている人物だったのか彼の名を口にする。それを葉隠が尋ね、切島は意外にも良い人だと実感していると相澤が夜嵐について説明をし出した。

 

「ありゃあ…強いぞ。いやなのと同じ会場になったな。夜嵐、昨年度…つまりお前らの年の推薦入試、トップの成績で合格したのにも拘わらず何故か入学を辞退した男だ」

 

「え!?じゃあ…1年!?っていうか推薦トップの成績って…」

 

その言葉に緑谷が驚愕して彼の後ろ姿を見ながら言う。推薦トップ。つまり、轟以上の実力者という事になる。

 

「けどまァ、アレだろ?推薦トップなだけであって、実力はウチのエース(火野)の方が勝ってるだろ?」

 

「なら怖いもん無しだな!」

 

楽観的に考えて切島が言い、上鳴が安堵した様子でそう応える。変にプレッシャーを掛けられた気がした火野は「どうだろ…」と慎重になっているが、相澤の険しい表情は晴れてはいない。

もしかしたら、火野以上の実力者かも知れない。

相澤はそう思っていたのだった。

 





No.105 THE 試験

更に向こうへ!Plus Ultra!!

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