いつかの明日へ、【ヒーロー】は助け合いでしょ   作:しょくんだよ

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カウント・ザ・メダル!現在、オーズの使えるメダルは!!


タカ×2
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コンドル×3

クワガタ×2
カマキリ×1
バッタ×1

トラ×1

パンダ×1
カンガルー×1
ヤドカリ×1

プテラ×1
トリケラ×1
ティラノ×1



第12章 〜死穢八斎會〜
No.126 登校と話題と計画


 

校外活動(インターン)が始まってから数日後。

火野、及び耳郎は数日振りに雄英高校へと登校した。

 

「なんか久々の登校な気がする」

 

「そうだね、まさか()()()()()になると思わなかったよ」

 

雄英高校を見ながら耳郎は呟き、同感した火野は応える。そう、鴻上ファウンデーションに赴いた2人だが、ヤミーの事件も合間って本来のバイク免許取得に遅れが生じてしまい、急遽会社への泊まり込みとなってしまった。学業が遅れてしまうのも考慮してなのか、鴻上は雄英に事前連絡及び専門の教師を雇って会社で勉強をしながら練習を励んでいた。

 

「ぶっちゃけかなりハードだったかも…」

 

「そうかな?俺は全然大丈夫だけど」

 

「アンタ体力が底知れないね。雄英見たらなんか解放された気がする」

 

朝から晩までみっちり組まれたスケジュールにどっと疲れが出たのか耳郎は雄英を見ながらボヤく。対して火野はあっけからんとした表情で、それに驚く耳郎だが、「だけど」と火野はポケットから何かを取り出した。

それは、バイクの()()()()()と描かれた免許証だった。

 

「おかげで俺も耳郎さんも無事取得できたよ」

 

「マジでびっくりだよ、仮免許だけどウチも免許取れるだなんて…思ってもなかった」

 

「それは俺も同じ」

 

「あの会社ってそういう所なの?」

 

「まァ、会長が会長だからね…あはは」

 

ハードなスケジュールのおかげで仮にだが免許を取得する事が出来た2人。後藤もまた同じで、3人は許可申請をすれば公外でもライドベンダーを運転する事が出来るようになった。

すると、火野の中から右腕だけのアンクが現れると同時に火野の免許証を奪い取る。

 

「フン!こんなものがなければあのバイクに乗れないとはなァ。人間も面倒な法律を次々と考えやがる」

 

「わ、びっくりした」

 

「アンク、お前も乗れるからって勝手に乗るなよ?一応仮の免許証なんだから」

 

「知るか」

 

アンクから免許証を奪い返しながら火野は言いつけるがアンクはプイッと右腕をそっぽ向かせる。〝個性〟ありきで特別にアンクとウヴァも運転出来る様になっており、2人は火野の脳内を調べれば難なく乗りこなせるとの事。もっともアンクは前世で乗っていた経験があるので火野の脳内を探る必要は無いのだが。

 

「要は人間や物に当たらなきゃ良い話だろ?簡単な事だろ」

 

「そういう問題じゃないってッ」

 

解釈が人とはズレているので、1人で運転させるのはもってのほか。アンクの発言に火野はツッコんでいると、耳郎が口を開いた。

 

「ほら、早く教室行こ」

 

「あ、うん」

 

耳郎の後を追う様に火野は歩き出す。ふと、耳郎の背中を見つめる。

 

ヤミーの事件があってしばらく経ち、何の影響も無く一緒に行動している火野だが、どうにもあの告白の件が頭を過っていた。耳郎本人も普段と変わらない対応で話しかけているので、こちらもそれ相応に対応しているが、いかんせんその距離には薄い壁の様な物が距離を阻んでいる気もしていた。

だが、これからクラスメイトと会う以上、このモヤモヤな気持ちは表に出す訳にはいかない。

火野は小さく首を振り、耳郎と共に教室へと向かったのだった。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

☆★☆★☆★☆

 

 

少し時は遡り、場所は死穢八斎會の所有地の地下。

 

白いローブを着たペストマスクの男に案内された(ヴィラン)連合の死柄木と脇真音優無。曇っていた表情から一変し、2人は至ってなんの変色も無い事務所へと招かれる。

 

「殺風景な事務所だな」

 

「本当、随分とねェ。ヤクザ映画みたいにもっとイカつい置き物とかあるのかと思ってた」

 

「ゴチャついたレイアウトは好みじゃないんだ」

 

死穢八斎會の若頭、ソファーに腰掛けているオーバーホールが応える。すると、2人は鬱憤が溜まっていたのか愚痴をこぼした。

 

「地下をグルグル30分は歩かされた…どうなってんだヤクザの家ってのは、蟻になった気分だ!」

 

「違う死柄木君、36分だよ。数えてたもん。てか私も疲れたー」

 

「いちいち数えるな…」

 

ここに来るまで、迷路を辿って行くみたく案内された為、2人の機嫌は悪くなっている。が、それに構う事なくオーバーホールは説明した。

 

「誰がどこで見てるかわからないし、客が何を考えているのかもわからない。地下からのルートをいくつか繋げてある。この応接間も地下の隠し部屋にあたる」

 

死穢八斎會(ウチ)が今日まで生き残っているのも、こういうせせこましさの賜物さ」

 

「用心深すぎるだろ、最近のヤクザは色々と準備が出来まくってますねー」

 

オーバーホールの隣で札束を数えている小さいペストマスクの男が言うと、皮肉にも優無がボソッと呟く。すると、小さい男は「でだ!」と話を本題に変えた。

 

「先日の電話の件。本当なんだろうね?条件次第ではウチに与するというのは」

 

小さい男が尋ねると、歩き疲れたのか死柄木は向かい側のソファーにドカッと腰掛け「都合の良い解釈をするな」と口を開いた。

 

「そっちは敵連合(おれたち)の名が欲しい。俺達は勢力を拡大したい。お互いニーズは合致してるワケだろ」

 

「足をおろせ、汚れる」

 

「〝おろしてくれないか?〟と言えよ若頭、本来頭を下げる立場だろ。まず〝傘下〟にはならん。俺達は俺達の好きなように動く。五分、いわゆる提携って形なら協力してやるよ…」

 

「それが条件か」

 

下手に出れば面倒な命令ばかりを押し付け死穢八斎會がメインとなって君臨するのは目に見えている。死柄木は対等に交渉すべく、「もう一つ」と人差し指を差し出して口を開いた。

 

「お前の言っていた〝計画〟その内容を聞かせろ自然な条件だ。名を貸すメリットがあるのか検討したい……尤も…」

 

「調子に乗るなよ」

 

死柄木が懐に手を入れた次の瞬間、死穢八斎會の若頭補佐〝クロノシスタス〟が死柄木の後頭部に銃を突きつけ、本部長の〝ミミック〟が小さい身体から筋骨隆々の腕を突き出す。

 

「自由過ぎるでしょう色々」

 

「さっきから何様だチンピラがぁ!!!キョエエエ!!」

 

「ちょいちょい、うちのリーダーから離れろゴミ共」

 

「「!?」」

 

瞬間、死柄木に詰め寄った2人の後ろから異様な気配を感じ振り返る。そこには電流を纏ったクラゲヤミーが2体浮遊しており、今にもクロノシスタスとミミックに触れてしまおうと触手を伸ばしていた。

 

「交渉に来たんでしょ?なのに態度が気に入らなかったら直ぐに手を出そうとしやがって…感電死させてあげようか、ん?」

 

「こいつ!?〝個性〟かぁ!?」

 

「……!怪物を使役する〝個性〟か…?どうやって…!?」

 

「怪物を使役っちゃあそれに近い〝個性〟だけど…。ま、コイツら柔らかいからね〜、私の懐に隠れてたわけなの。この基地みたいなとこ入った時から忍ばせてたよ。アンタ達、爪が甘いんだよ」

 

死穢八斎會に案内される前から仕込んでいた優無。今にも殺りそうな冷酷な眼光をクロノシスタスとミミックに向ける中、死柄木は口を開いた。

 

「…そう言う事だ。そっちが何様だ?ザコヤクザの使い捨て前提の肉壁と、敵連合(こっち)のオカマ、その命は当価値じゃないぞ。プラス腕一本分だ。多少は譲歩してくれなきゃ割に合わない」

 

「死柄木の言う通りね。さっきも言ったけど交渉に来たのにその態度は無いでしょ。冷静に物事考えな?話し合いじゃなかったらとっくにアンタ達殺してるからね」

 

「…クロノ、ミミック、下がれ。折角前向きに検討して来たんだ。最後まで聞こう、話の途中だった」

 

オーバーホールに言われ、クロノシスタスは拳銃をしまい、ミミックは飛び出した筋骨隆々の腕を収縮して元の形へと戻り、オーバーホールの隣へと移動する。

 

「良い判断だよ、流石頭だね」

 

優無もクラゲヤミー2匹にスッと手を上げて纏っていた電流を止めさせる。「良い子ね」と優無はクラゲヤミー達に褒めていると、気を取り直した死柄木は懐から小さな物を取り出す。それは、Mr.コンプレスが食らった小さな針のついた弾丸だった。

 

「こいつが関係してんだろ?こいつを撃ち込まれた直後からMr.コンプレスはしばらく〝個性〟が使えなくなった。何だ、これは?これで何するつもりだ?教えろ」

 

 

「………(ことわり)を壊すんだ」

 

 

弾丸の詳細を聞くと、オーバーホールは一旦区切る様に言い、続けて応えた。

 

「オール・フォー・ワンは〝個性〟を奪い、支配したと聞く。俺はそのやり方を少しブラッシュアップする。既に根は張り巡らせている。少しずつ…少しずつ計画的に準備を進めている」

 

「………ふぅん」

 

「何だ?」

 

少し見下している様な目付きで優無は声を溢すと、オーバーホールがそれを見て尋ねる。

 

その瞳の真相は、以前起きた神野区の出来事。

変身したオーズのプトティラコンボによる必殺技、あの光線を食らったオール・フォー・ワンの〝個性〟は、本人曰くしばらく使えなくなっていたらしい。

 

「(火野映司君の方がその〝能力〟をいち早く使ってた…まァ、プトティラコンボでその追加能力が使えるなんて前まで()()()()からあの時はびっくりだけど………。ブラッシュアップねぇ…やっぱコイツ等、時代遅れのヤクザだなぁ……)

………理を壊すって言葉にちょっと反応しただけよ」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

☆★☆★☆★☆

 

 

 

「みんな、おはよーっ」

 

「おはよ」

 

 

「火野ぉ!耳郎ぉ、コラァ!!!」

 

「「わっ!?」」

 

1-A組の教室のドアを開けて火野と耳郎は中へ入ろうとすると、上鳴が突然声を張り上げて駆け寄り、スマホを見せて来た。

 

「お前等名前!!ヒーローニュースに名前のってるぞ!!切島に梅雨ちゃんや麗日に続いてよぉ!!なんなんだお前等!スゲェ!」

 

ズイッとスマホの画面を見せつけながら興奮する上鳴。火野と耳郎は画面の内容を見ると、そこには『鴻上ファウンデーションのヒーロー〝バース〟の新米サイドキック〝仮面ライダーオーズ〟&〝イヤホン・ジャック〟ここに爆誕!!』と大きく題名が記載されていた。

 

「わっ、すご」

 

「本当だ…」

 

「しかも火野ぉ!!何だこの乗りモン!!?バイク!?」

 

「お前免許持ってたのか?」

 

驚いている火野と耳郎に上鳴はスマホに映されてる写真に指を当てて強調する。その写真にはライドベンダーに乗ったオーズが写っており、瀬呂も気になって尋ねる。

火野は「あ〜」と言って仮免許証を取り出して応えた。

 

「鴻上ファウンデーションで作られたバイク型のサポートアイテムだよ。ほら、仮免許取れた」

 

「うそぉっ!?」

 

「ウチも取れた」

 

「ウソォッ!?」

 

バイクの仮免許証を2人は見せるとクラスの大半が火野達へと集い、ワイワイと喋り出した。

 

「バイクの免許!?校外活動(インターン)でそんなもん貰えるのかよ!!」

 

「火野!俺にも鴻上ファウンデーション紹介してくれよ!」

 

「羨まし過ぎるだろ〜」

 

「これで火野君も一層輝けるね☆」

 

「えぇーっ!耳郎ちゃんもバイク乗れるようになったのー!?すっごー!」

 

「だから学校明けも来なかったんだねー!」

 

「凄いわ。響香ちゃん、火野ちゃん」

 

同じクラスメイトが学生だと言うのにバイクの免許を取る事になるのが相当驚きなのだろう。皆のテンションの高まりは頂点に達しており、火野と耳郎は照れ臭そうにしていた。

 

「凄いね火野君っ」

 

「あ、緑谷君!」

 

ふと、緑谷も声を掛けて来た。

 

「バイク乗れるなんて凄いよっ。火野君の夢が叶ったね」

 

「夢…?あっ」

 

緑谷の言葉にキョトンとする火野だが直ぐにハッとする。

少し前にヒーロー名を決める授業があり、火野のヒーロー名は〝仮面ライダーオーズ〟。

ライドベンダーに乗れる様になった現状、仮面とライダーの名が公式で使える事が出来ていた。

 

「…うん!すっごく嬉しい。緑谷君も校外活動(インターン)大変だった?」

 

「あ……う、うん!それなりにた、大変だったよ」

 

「?」

 

火野は尋ねると挙動不審に緑谷は応え、その仕草に火野は首を傾げた。

 

「火野君!耳郎君!バイクの免許取得おめでとう!だが公外で無闇に乗り回すのは好ましく無い!今後の人生に傷をつけぬ様、活動の際は申請するのだぞ!」

 

「飯田君、わかってるよ」

 

「ま、仮免許だしね」

 

「うむ!さア皆んな!授業が始まるぞ!!席に座りたまえ!!」

 

腕を垂直に振り下げする飯田。だが、皆は既に席に着席しており、「もう座ってねえの委員長だけだぜ」とボヤく。それに飯田は何とも拭い切れない表情で静かに席へと座ったのだった。

 

 

 

 

 

 

 

☆★☆★☆★

 

 

再び、死穢八斎會の所有地の地下:応接間。

 

バタンとドアが閉ざされる音が応接間に木霊する。どうやら、話を終えた死柄木と優無は帰って行ったらしく、残ったオーバーホールにミミックが尋ねる。

 

「オーバーホール。そう言えば、あの新参者はまだ帰ってないんですかい?」

 

「連絡は入れた。時期に帰って来る筈だ」

 

オーバーホールは気配を感じたのか後ろの扉へと振り返る。すると、ガチャリと開かれ、そこからカザリが姿を現した。その時、ミミックがキレ気味でカザリに声を掛けた。

 

「おい新人!餓鬼のくせしてブラブラと出歩いて何様のつもりだ!?」

 

「餓鬼?ハハ、人間に言われたくはないね。僕は君よりもずっと歳上だよ、敬意を払う相手間違ってるんじゃないかな?」

 

「あぁ゛!!?」

 

10代の姿をしているカザリに言われ、頭の血管が浮き出る程の怒りを見せるミミック。だがオーバーホールがそれを静止した。

 

「よせミミック。…カザリ、用は済んだのか?」

 

「あぁ、一応ね。……誰か来てたの?」

 

「ちょうど今面接が終わったところだ…。カザリ、お前()怪物を生み出す〝個性〟だったな?」

 

立ち上がりながらカザリに視線を向け、尋ねるオーバーホール。カザリは手の中からセルメダルを1枚取り出し、「まァね」と呟く。

 

「試しにやってあげようか」

 

「ほう…なら見せてくーーーー」

 

「その〝欲望〟、解放しなよ」

 

カザリの提案に興味を示すオーバーホール。だが次の瞬間、オーバーホールの額にメダルを入れる投入口が現れ、カザリはセルメダルを1枚投げ入れた。チャリン!とメダルが挿入される音がすると、その投入口は消えてオーバーホールは苦しみ始める。

 

「ぐっっっ…!!?うおおお!!?」

 

「オーバーホール!?貴様ァ!!?何をしたぁ!!」

 

「騒がなくていいよ!その苦しみは一瞬だから」

 

ミミックは筋骨隆々と化した腕を出し、カザリに殴り掛かろうとするがそれを制し、カザリは「見なよ」とオーバーホールに視線を向けさせる。

すると、オーバーホールのお腹から全身包帯を巻かれた様な生物〝白ヤミー〟がぬるりと顔を出し、地べたに這い蹲る様に現れた。

 

「オーバーホール!」

 

「うぅっ!!…な、何だコイツは…!?」

 

「君達の世界で言う…それが僕の〝個性〟さ。そいつは〝ヤミー〟。オーバーホール(きみ)の欲望を具現化したものさ。アンタの欲望は凄まじいからね。きっとかなりの戦力になると思うよ」

 

説明するカザリにオーバーホールは戸惑いながらも、呻き声をあげながら立ち上がる白ヤミーに警戒する。すると、白ヤミーはぎこちない素振りで声を発した。

 

 

「コトワリヲ破壊シ……セ界ヲ…変エル…組ノ名ヲ、世ニ知ラシメル!!」

 

 

 

 

☆★☆★☆★☆

 

 

数日後、火野と耳郎は鴻上ファウンデーションから連絡を貰い、集合場所へ赴こうとする。

が、寮から緑谷が出て来た。

 

「緑谷君?おはよ!」

 

「あんたもインターン?」

 

「しばらく呼ばれなくってやっと今日だよ。コスチュームは要らないって言われたけど…」

 

「僕等も同じだ、今日はいいって言われたんだ」

 

緑谷の言葉に応える火野。すると、寮の外には切島も制服姿で立っていた。

 

「お!!?お前らぁ!おはよ!!今日行くんだ、キグーだな!」

 

「あれー!?おはよーー!!4人も今日!?」

 

切島に続き、寮の玄関出口から麗日、蛙吹も顔を出す。なんて偶然、と思いながら6人は一緒に指示通り駅の方へと足を運んだ。

すると、道中でプロヒーローに声を掛けられる。

 

「駅まで? 送ってくよー!」

 

「わ!じゃあよろしくお願いします」

 

「ヒーロー多いな」

 

「ありがたや」

 

普段と変わりない道の筈だが、今日はやけにヒーローが多く徘徊している。火野は気のせいだと思いヒーローを先頭に駅へと向かう。

 

駅へと到着した火野達は、案内されたプロヒーローと別れ、改札口へと向かうが。

 

「あれ!?皆こっち!?切島君関西じゃ…」

 

「ん、ああ!何か集合場所がいつもと違くてさァ」

 

「私達もよ」

 

「俺と耳郎さんも…え、合ってるよな…?」

 

「合ってる合ってる」

 

偶然が重なり、逆に不安になり確認しようとする火野に耳郎が安堵させた。

 

全員が同じ電車に乗って揺られる中、まさかと思い、緑谷はどの駅に降りるのか尋ねた所、全員が緑谷と同じ駅に降りる事を聞いて驚愕する。

 

「皆同じ駅!?奇遇だね…!」

 

「先輩と現地集合なの」

 

緑谷は通形、切島は天喰、麗日と蛙吹は波動と雄英ビッグ3の紹介で校外活動(インターン)活動を行っている。一足先に現地に向かっているらしく、彼らはその場所へと向かっていた。

 

さらに偶然が重なっていき、降りた駅から歩く方角も、曲がる角も同じで、何かおかしいと感じる緑谷。そして、目的地まで6人全員が到着すると、そこにはビッグ3の通形、波動、天喰の3人が立っていた。

 

「お」

 

「わ」

 

「……」

 

「ビッグ3もお揃いで…」

 

 

よもやここまで偶然が重なるなんて思いもよらなかった。そして目の前の事務所の建物を見るなり火野は緑谷に尋ねた。

 

「緑谷君、ここって…」

 

「うん、僕と通形先輩がお世話になってる〝ナイトアイ〟の事務所」

 

元・オールマイトのサイドキックをしていたと噂があるサー・ナイトアイ。そんな凄い人の事務所に入れるなんてと火野は少し嬉しい気持ちになっていた。

 

だが、この後に知らされる事実にその甘優しい気持ちは消え去る事になるとは、今の火野は思いもしなかったのだ。

 

 

 

 

☆★☆★☆★☆

 

6人とビッグ3の全員で、ナイトアイの事務所に入り、階段を登って行く。そして扉を開くと、そこには大勢のプロヒーローが待機していた。有名なプロヒーローからマイナーなヒーロー、〝リューキュウ〟や〝ファットガム〟、伊達事〝バース〟にサポート科の後藤、更には相澤先生やグラントリノがその場に居合わせていたのだ。

 

「これは……何だ!!?」

 

「グラントリノ!!?それに…相澤先生!?こんなに大勢…すごいぞ…!一体何を…」

 

その光景に驚愕するA組雄英生徒達。ふと、火野と耳郎は伊達と後藤が居る事に気付き声、を掛ける。

 

「伊達さん、後藤さん!」

 

「おー火野!耳郎ちゃん、来たか!」

 

「これ、何の集まりですか?」

 

「さァな。だが、そろそろその案件が分かるようだぞ」

 

耳郎の言葉に後藤が反応して奥の扉を見遣る。

そこには、呼び出した本人であるナイトアイが立っていた。

 

「あなた方に提供して頂いた情報のおかげで、調査が大幅に進みました。死穢八斎會という小さな組織が何を企んでいるのか、知り得た情報の共有と共に協議を行わせて頂きます」

 

死穢八斎會。その名に見覚えの無いまま、火野はこの場に居るヒーロー達と共に緊急会議を開く事となったのだった。

 





No.127 集合と出会いと嫌な話

更に向こうへ!Plus Ultra!!
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