いつかの明日へ、【ヒーロー】は助け合いでしょ 作:しょくんだよ
「あーーーー……コンティニューだ。」
「あれがオールマイト…!やば、画風違いすぎない?」
豪快に登場するオールマイトに死柄木はニヤリと笑い、
敵オーズはその風格に驚き、スマホを出して
写メを撮っていた。
「「「オールマイトォ!!」」」
「嫌な予感がしてね… 校長の話を
振り切ってやってきたよ。来る途中で飯田少年とすれ違って、
何が起きているかあらましを聞いた。」
出口付近にいた生徒達はオールマイトが来た事に
歓喜、喜び、泣いている生徒も何人かいた。
抜け出した飯田から事情を聞き駆けつけた
オールマイトは笑っていなかった。
(全く、己に腹が立つ…!!子供らがどれだけ
怖かったか…!後輩らがどれだけ頑張ったか…!!
火野少年が身を挺して戦った事か…!!しかし……!!
だからこそ胸を張って言わねばならんのだ!!)
オールマイトは悔やみ、自身のネクタイを引きちぎり、
再度こう言った。
「もう大丈夫。私が来た!!」
「オ、オールマイトっ!今、火野君が一人で戦って…!」
「大丈夫だ緑谷少年!…蛙吹少女、峰田少年も
よくここまで相澤君を連れてきてくれたね!
後は私に任せたまえ!」
相澤を担いでいた三人を見て三人の肩を順番に手を置き、
セントラル広場へと向かおうと歩き、
その瞬間、地面を蹴り、一瞬にして広場へと跳躍。
「っ!?」
「あだっ!!?」
その一瞬の出来事、オールマイトは死柄木と敵オーズ、
脳無を殴り、脳無以外の二人はよろける。
「よく頑張ったね火野少年っ…!本当によく頑張った!」
「オ、オールマイト…。はぁ…!はぁ…!
散り散りに…なった生徒は無事です…!
でも…!こいつらは…!強すぎて…!」
「(見る限り雑魚の
他の生徒を守って、全部一人で立ち向かったのか…!
全く近頃の若い少年はとんでもない〝個性〟と
行動力を持ってるな…!)
本っっ当、よく頑張ったよ…!」
やられてここまで本物のヒーローみたく活躍する学生は
中々おらず彼の活躍は凄いとしか言いようがない。
抱き抱えた火野は意識朦朧とする中、現状を伝え、
オールマイトは褒めまくっていた。
そして、オールマイトは死柄木と敵オーズを睨む。
「いったぁあ…!変身してるのに直に顔殴られた感じ…!
流石オールマイトって言いたいけど…!
女の子に暴力振るうなんて
ヒーローとしてどうなのそれっ!」
「ああああぁ……!ダメだ……!
ごめんなさい…、お父さん…!」
仮面をすりすりと撫でながら敵オーズは怒る。
そして死柄木は殴られた際に顔に付けていた手を
謝りながら拾い、再び顔に付ける。
「救けるついでに殴られた…ははは、国家公認の暴力だ。
流石に速いや、目で追えない。けれど思った程じゃない。
やはり本当だったのかな…?弱ってるって話…。」
「だね…!あー頭きた!本当は使いたくなかったけど
実験がてらにコレ使おっとっ!」
死柄木はニヤリと不気味に笑いオールマイトを見る。
同意した敵オーズは二枚のコアメダルを取り出す。
「火野少年、ちょっとごめんよっ。
(飯田少年が言っていた火野少年と同じ〝個性〟の
オーズ!何かしかける気だな…!)
CAROLINA…」
オールマイトはそれに気付き、後ろにゆっくりと置き、
クロス型に手を交差させ偽オーズに突っ込む。
「ちょ早っ!死柄木君っ!」
「ちっ…脳無。」
「SMASH!!!」
技を放つオールマイト。だが瞬時に現れた
脳無が敵オーズの盾となりカバーする。
「あっぶなぁ…、ナイスっ!」
敵オーズはタカとトラのメダルを抜き取り、
百足の造形がされたメダルと、蜂の造形がされたメダルを
ドライバーのスロットに嵌め込み、
オースキャナーでスキャンした。
ムカデ!
ハチ!
バッタ!
「っ!?俺と同じ昆虫…!?でも違う…!」
「Shit!何かまずそうだな…!」
頭は百足、胴体は蜂の造形が施された姿へと変わる
敵オーズ。
その姿に火野、オールマイトは驚き警戒する。
「それがドクターの言ってた
〝新造〟コアメダルってやつか…。
てかもっと早く使えよ、本物とあんな闘わずにすんだろ…。」
「うるさい!最初なんだからリスク伴うのこれ!
行くよ!」
百足、蜂、蝗といった亜種フォーム、
『ムカチバ』フォームとなった敵オーズは
胴体の腕にある蜂の針〝ハチニードル〟を構え
突っ込む。脳無も動き出し、オールマイトへその拳を大きく振りかざす。
「っ!?こんのっ…!!
マジで全然効いてない上に!二人がかりはずるいぞ!」
「女の顔を殴ったあんたが言うっ!?」
「それはご…めん!だがしかし!もう一発行くぞ!!」
「あっ!?ふぐっ!?」
脳無の一撃を海老反りで避け、敵オーズはハチニードルで
攻撃するが、見かけに寄らない身のこなしで
攻撃を避けるオールマイトはそう言って身体を捻らせ
敵オーズの腹部へと蹴りを入れ上空に吹っ飛ばす。
「げっほっ!!こんのぉっ!!」
咳き込む敵オーズは頭部のムカデの身体の様な形が
伸びて、オールマイトの右腕に絡みつく。
だが、これは失敗だった。
「ふぅんっ!!」
「っ!!?きゃああああっ!!」
それを逆手にオールマイトは右腕を振りかざし
敵オーズは思い切り地面に叩きつけられ、
その地面は割れ、埋まる形になっていた。
それを見ていた死柄木は首を掻きながら口を動かす。
「おいおいおいおい…。全っ然役に立たないじゃないか…。
しっかりしろよオーズさんよぉ…。」
「げっほげほ…!あんた代わりに闘ったら…!?
もうアレ、チートだよ…!!このムカデの目
物凄く周りが見えやすいのにあいつ早すぎ…!
全然攻撃が見えなかった…!あ〜…!くらくらする…!」
「…お前もう限界だろ…黙ってそこで見ていろ…。」
瓦礫を退けて出てきた敵オーズは文句を言うと
千鳥足となりふらつき、膝をつく。
死柄木はそう言ってオールマイト等を見ると
脳無と交戦をしていて、オールマイトは背後を取り
脳無を掴むと、思い切りバックドロップする。
その威力は凄まじく爆発する様な衝撃を見せ
地面が大きく揺れた。
「っ!?す、凄い…!」
何とか物陰に隠れた火野はその光景を見て驚く。
オールマイトの闘いはもはや次元が違う領域で
一発一発が衝撃を放つ威力の攻撃だった。
流石の脳無も倒せるか…そう思っていたが。
「させませんよ。」
「っ〜…!!そういう感じかっ…!」
「いいね黒霧。」
脳無の胴体は地面…ではなく、いつの間に現れた黒霧の
ワープゲートに貫通し、その身体は海老反りになってる
オールマイトの背中部分から胴体を出し、その手の爪で
オールマイトの両サイドの脇腹を食い込ませていた。
血が流れ、オールマイトは吐血する。
「コンクリに深く突き立て動きを封じる気だったか?
脳無はお前並みのパワーの上ダメージを
受け付けないショック吸収だ。
そんな柔な攻撃じゃびくともしないさ…。」
「あっはは〜、やったれ脳無〜…。」
「お前…本当何しにきたんだ…。
黒霧、こいつ追い出せ…。」
「はい…。大丈夫ですか脇真音さん…?」
「ごめん…、下手うったね…。」
「いえいえ、貴方のヤミーのお陰で
十分時間稼ぎになりました。
後は我々に任せて先に戻って休まれて下さい。」
拘束しているオールマイトから
変身解除して頭から血を流している脇真音の元へ
黒いモヤを伸ばし、黒霧は安否を問い、謝る脇真音。
「っ!くそっ!逃がさん…!アダダッ!?」
「っ!!オールマイト!!」
動こうとするオールマイトだが脳無が力を入れたのか
血を吐き、それを見ていた火野は叫ぶ。
すると、ワープゲートで身体が沈んでいく
脇真音と目が合い、彼女は笑顔で言った。
「ばいばい火野映司君‥。とっても面白かったよ…。
次会えたら、君のメダル貰うからね…?」
「っ!」
不気味に笑う顔を見て火野はゾッと身震いする。
そして脇真音は完全にゲートへと飲まれその姿を眩ませた。
「君ら…初犯でコレは…!覚悟しろよ…!」
「無様だなあ。社会のゴミめ…。
このまま身体を引き裂こうか…、黒霧。」
「私の中に血や臓物が溢れるので嫌なのですが
貴方程の物であれば、喜んで受け入れられる。
脇真音さんはリタイアされましたが、結果
目にも止まらぬ速度で拘束するのが脳無の役目。
あなたの身体が半端に留まった状態で、ゲートを閉じ、
引きちぎるのが私の役目。」
「っ!?」
黒霧のその言葉を聞いた火野は必死に立ちあがろうとする。
が、それでも身体が言う事を聞かない。
コンボを使った代償が今に来て後悔していた。
後先考えなかった自分を呪いたい。
今ここでオールマイトを救けなきゃ、死んでしまう。
「うぅう…!やめろぉお…!!」
必死に、必死にと手を伸ばそうとした。
その時。
「オールマイトぉおっっ!!」
「!緑谷君っ!?」
「緑谷…少年…!?」
先程まで出口付近にいたはずの緑谷が
セントラル広場へと突っ込み、脳無へと
拳を振りかざそうとする。よく見れば片足が
曲がっては行けない方向へと曲がっており
彼は涙目になっていた。恐らく〝個性〟で
ここまで跳躍したのだろう。
だがそれに気付いた黒霧は緑谷の前に立ちはだかり
ワープゲートを開こうとする。
「浅はか……」
「どっっっけ邪魔だ!!!」
瞬間、突然現れた爆豪が爆破で黒霧を吹き飛ばす。
すると、脳無の身体が凍り、手元が緩んだのに気付いた
オールマイトは脳無を殴り、その場から一歩離れる。
「てめぇらがオールマイト殺しを実行する役とだけ聞いた。」
「ダークシャドウ!」
『アイヨッ!』
「はぁっ!」
「だぁーー!!」
「っ!」
凍りの道を歩み寄るのは轟。
そして常闇が〝個性〟を使い、黒いモンスターの様な
化け物が死柄木を攻撃しようとするが、
それを躱す。だが今度は尾白、切島が二人掛かりで
攻めるがこれも気付き、躱されてしまう。
「くそっ!いいとこねー!」
「同じく…!」
「ダークシャドウ。奴の手には触れるなよ。」
『アイヨッ!』
「スカしてんじゃねーよ!モブモヤが!!」
「平和の象徴がてめぇら如きに殺れねえよ。」
「かっちゃん…!皆んな…!」
駆けつけた切島、尾白、常闇、爆豪、轟の
五人の登場に驚く緑谷。
「み、皆んな…!無事だったんだね…!」
「あぁ!?三色野郎!テメェがこなくても
あの変なモブ怪人なんかよゆーで倒せたわ!」
「まてまて爆豪!火野が来てくれなかったら
結構苦戦してただろ!」
「俺もヤバかったな…!火野大丈夫かっ?
急に消えたからびっくりしたよっ。」
「救援、感謝する…。」
火野もその登場に驚くと敵に警戒しながら
爆豪は怒鳴り切島は宥める。
尾白、常闇もガタキリバのお陰で
ヤミーを撃退し、こちらに駆けつける事ができたようだ。
「ぬぅ…。威勢がいい生徒達ですねぇ…。」
「だが的が増えた…脳無。殺れ。」
爆破の攻撃で惚気る黒霧に死柄木はそう言うと
轟に凍らされた脳無はその凍った身体を
引きちぎり立ち上がる。
そして驚くのも束の間、そこからエイリアンの様に
細胞が増殖し、手足は再生した。
「うわ…何だあれ…!?」
「皆んな下がれ!何だ!?〝ダメージを吸収〟する
〝個性〟じゃないのかっ!?」
「オールマイト並みのパワーは元から…。
ダメージを吸収する〝ショック吸収〟。
それだけとは言ってないだろう…。これは〝超再生〟だ。
脳無はおまえの100%にも耐えれるよう改造された
超高性能サンドバッグ人間さ。」
切島が驚き、オールマイトは脇を押さえながら
脳無を警戒すると死柄木は脳無の〝個性〟を言う。
「(時間はもう一分とない…!
力の衰えが思ったよりはやい!
加勢に来てくれた頼もしい少年達だが…!
人数が多い分標的の的にされる…!
ここは…やらねばなるまい…!!何故なら私は…!
平和の象徴なのだから!!)
皆んな!なるべく遠くへ下がってなさい!!!」
オールマイトはそう言うと形相を変え、
物凄い圧がその場にいる全員に押し寄せてくる。
生徒たち、死柄木、黒霧も驚き、その場から離れると
脳無だけがオールマイト目掛けて突っ込み拳を突き出す。
それをオールマイトは同じ拳で受け止めた。
「〝ダメージ吸収〟って…
さっき自分で言ってたじゃんか。」
拳と拳のぶつかり合い、それは徐々に早くなっていき、
目にも止まらぬ速度で互いは拳を連打する。
その衝撃は凄まじく、周りの生徒等、
死柄木の言葉にオールマイトはニカッと笑い、
その拳の速度は段々と上がっていく。
「そうだな!だったらその前に限界を超えて
叩き込むまで!!私対策!?私の100%を耐えるなら!!
さらに上からねじ伏せよう!!ヒーローとは
常にピンチをブチ壊していくもの!
よ、
こんな言葉を知ってるか!!?」
そう言ってオールマイトは腰を低くし、
その右腕の拳に力を入れ、脳無に解き放った。
オールマイトは、血を吐きながらも脳無に
渾身のボディーブローを叩きつけ
勢いよくUSJの天井を突き破って
空の彼方へと吹っ飛ばしたのだった。
「っっっ!…チートが…!!!」
「ここが次回予告って場所か!あ、俺は切島だ!」
「…常闇だ。」
「尾白です。皆んな、飛ばされた時どこにいたんだ?」
「俺は爆豪と建物が壊れてた所にいたな!
敵は対して強くなかったけど、途中で
変な怪物が出て驚いたぜ。」
「俺は大雨の地域にいた…。
同じく人外に等しい奴と出くわし、苦戦を強いられた。」
「皆んなもだったのか…、俺もあの怪人が現れたけど、
火野のお陰で何とか助かったよ…。」
「俺んとこも急に来てよ!しかも増えてんだぜ!?
ピンチに現れるのは男らしいけどなんかリンチっぽくて
男らしくないっつーか、…まあとにかく助かったんだよ!」
「火野の〝個性〟、もはや次元を超えてる…。」
「増えた…?分身か何かの個性まであるのか…?
はは…、羨ましいな…。俺なんか…
シンプルだからさ…。」
「どうした尾白!?いつになくへこんでるぞ?」
「時間がない。早急に予告するぞ。」
次回!No.19火野映司の〝個性〟
更に向こうへ!Plus Ultra!!